狼「やぁ」狛犬「……」

1 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 04:54:22.69 ID:GLNK4Tpc0.net

狛犬「………」

狼「やぁ」

狛犬「………」

狼「いい。いい。無理して喋らなくていい」
狼「いつも通りでいい」

狛犬「………」

狼「俺はお前の寡黙なところが好きなんだ」

狛犬「………」

狼「無理しなくていい」

2 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 04:55:26.43 ID:jxvMxhHE0.net

饕餮文

3 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 04:56:03.55 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「もうすぐ冬の時期か…」
狼「寒いのは嫌だなぁ……」

狛犬「………」

狼「お前も冬は苦手そうだね。
お前の毛は随分と冷たそうだ」

狛犬「………」

狼「寒くなったら俺に言えよ？俺の毛皮で君を包んでやるからさ」

狛犬「………」

狼「はぁ……それにしても寒いなぁ……」

4 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:00:00.30 ID:GLNK4Tpc0.net

狛犬「………」

狼「そういえば、この前不思議なことがあったよ」
狼「久々に隣の山に行ってみたらさ、なんと山が丸々なくなってたんだ」

狛犬「………」

狼「不思議だよなぁ。森も林もみーんな無くなっててさ、
代わりに、あたりが不思議な色につつまれてたんだよ」

狛犬「………」

狼「どんな色かって？そうだな……君の体の色にどことなく似てるかな」

狛犬「………」

狼「でもあそこの色は君の体みたく苔なんて生えてない綺麗な色してたけどね」

狛犬「………」

狼「あ、怒ってる？気を悪くした？悪気はなかったんだ。許してくれよ」

狛犬「………」

狼「それにしても……綺麗な色だったなぁ」

5 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:01:51.57 ID:MjvlUATe0.net

(　；∀；)ｲｲﾊﾅｼﾀﾞﾅｰ

6 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:04:45.17 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「餌が…ないんだ」

狛犬「………」

狼「隣の山の餌場がなくなっちゃったからねぇ……」

狛犬「………」

狼「餌がないからって言って、みんな他所に行っちゃったよ」

狛犬「………」

狼「あ！心配しなくてもいいぜ。
お前一人を置いてどこかに行ったりはしないからさ」

狛犬「………」

7 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:10:48.70 ID:q9VMas980.net

期待

8 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:14:19.54 ID:yU9+9QT6O.net

朝っぱらから泣かそうとしてんな 糞ったれが

9 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:16:17.93 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「雪だ！雪だ！」
狼「おい見てみろよ！雪が降ってるぜ！」

狛犬「………」

狼「……なんだよその仏頂面は。
毎年見てるのにはしゃぎすぎだ、とでも言いたいのか？」

狛犬「………」

狼「いいだろ別に。好きなんだからさ」

狼「そんなことよりお前…顔中雪まみれだぞ？寒くないのか？」

狛犬「………」

狼「まったく、世話のかかる奴だなー。
ほら待ってろ。今雪をとってやるから」

狛犬「………」

狼「よし。これで寒くないだろ？」

狛犬「………」

狼「な？」

狛犬「………」

10 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:38:02.71 ID:MjvlUATe0.net

おい続きは！

11 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:39:55.94 ID:cuHOkllA0.net

おい

12 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:44:13.33 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「………」

狛犬「………」

狼「……あ。わるい。ぼーっとしてた」
狼「なんのはなしだっけ？」

狛犬「………」

狼「あぁ…そうそう。えっと」
狼「うん」

狛犬「………」

狼「うん……」

狛犬「………」

狼「………」

13 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:50:38.41 ID:MjvlUATe0.net

……

14 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:51:35.02 ID:cuHOkllA0.net

さるよけ

15 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:51:44.32 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「………」

狛犬「………」

狼「そこに木があるの見えるか？」

狛犬「………」

狼「お前の角度からじゃ見えないか。
…でもお前の背中の後ろの右の方にな、でっかい木があるんだ」

狛犬「………」

狼「あいつさ、春になるとすげー綺麗な花を咲かすんだ」
狼「薄い桃色の綺麗な花びらをつけてさ、ヒラヒラーっと舞うんだよ」

狛犬「………」

狼「それがすごく綺麗なんだ」

狛犬「………」

狼「一緒に見ような」

狛犬「………」

狼「…って、お前体動かないから後ろの木は見れないよな。ははは」

狼「ははは」
狼「はは」

16 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 05:57:51.72 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「なぁ、狛犬」
狛犬「………」

狼「寒くないか？」
狛犬「………」

狼「俺の体で暖めてやるよ……どうだ？」
狛犬「………」

狼「………」
狛犬「………」

狼「………」
狛犬「………」

狼「………」
狼「……いい。いい。無理して喋らなくていい」
狼「俺はお前の寡黙なところが好きなんだ」

狛犬「………」

狼「大丈夫。お前は俺の友達だから。ずっとそばにいるから」

狛犬「………」

狼「それにしてもお前の体は冷たいなぁ。まったく世話がかかるよ」

17 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:05:33.11 ID:cuHOkllA0.net

�C

18 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:09:20.92 ID:n1rh1tSm0.net

どうしたんだよこの犬は

19 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:11:49.87 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「冬もあと少ししたら終わりだよ」

狛犬「………」

狼「そしたらこんな寒いのともおさらばさ」

狛犬「………」

狼「いつ終わるかって？
うーん…今週中には終わるんじゃないかな。きっと」

狼「もしかしたら、
今日眠って明日起きたら冬が終わってるかもわからんぞ？」

狛犬「………」
狛犬「………」

狼「冬はもうすぐ終わる」
狼「もうすぐ終わるから」

狛犬「………」

20 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:13:49.98 ID:MjvlUATe0.net

寝るけど絶対完結させといてね(´；ω；｀)

21 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:14:30.44 ID:GLNK4Tpc0.net

狼「冬が、終われば、春が、始まる」
狼「楽しみ、だなぁ…」

狛犬「………」

狼「あともう、ひと眠りすれば、春が、来る」
狼「くるから、さ」

狼「花を………」

狛犬「………」
狼「うん…楽しみだね。うん。うん」

狛犬「………」
狼「うん…うん」

狛犬「………」
狼「うん…」

狛犬「………」
狼「うん……」

狛犬「………」
狼「………」

狛犬「………」
狛犬「………」
狛犬「………」

おわり

22 ：ソニー最強ハードと言えば？ ◆sNpJjh.PS2 ：2014/10/11(土) 06:16:33.22 ID:ORhOb8jc0.net

感動した乙

23 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:16:54.08 ID:n1rh1tSm0.net

狼が妖界に行ったらデレデレの狛犬さんが迎えてくれるね

24 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:20:09.75 ID:q9VMas980.net

もう少し読んでいたかったけどこれぐらいでいいのかもね
乙でした

25 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2014/10/11(土) 06:37:21.07 ID:3cEn0Qef0.net

「ずっと待ってたよぉ〜〜！！」
とか凄いハイテンションな狛犬に戸惑う狼さん