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またグルメ漫画と普通の漫画の食事シーンを交互に貼り付けていくスレ

68 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/04/11(月) 00:44:56.577 ID:LPrxhEXRd.net
 ビーフシチュー。皿の中央にすね肉がドンと置かれており、それ以外の具はなに一つ無い。
 まさに肉が主役。多くを語らず味を一本化しているのだろう。

 乗せたフォークが沈むくらい柔らかく、ホロホロに煮込まれたのが伝わってくる。
 力を入れずともスーっとナイフが入り、抑圧された肉汁が開放されんとばかりに溢れ出してきた。動物性タンパク質が湯気に混じり鼻孔を刺激する。
 一口サイズとなったビーフを口元へ運び、噛み切ることなく丸ごと頬ほおばった。
 一噛み、また一噛みと咀嚼そしゃくするたびに口中を肉汁が広がってくる。ワインの香りが漂ただよい、軽く空気を吸うだけで体中に伝わってくるのが実感できる。

 何度も噛み締め、口いっぱいに肉の旨味を堪能したら、名残惜しいがゴクリと飲み込んだ。
 広がっていた肉とスパイスが一箇所に集まり、再びビーフシチューとなった。喉を通過するそれは、さながら大砲だ。食道という筒を真っすぐに落下し、全身に肉の爆弾を打ち放ったのだ。

 余韻が残る中、パンに手を伸ばした。穂の香に温かさが残るふかふかのパンをひとつまみ千切り、断面をシチューに突撃だ。
 繊維が広がるパンの隙間に、じわーっと染み込んだエキスを確認すると、一直線に口へ運んだ。
 噛むたびにバターの香りとビーフシチューの芳醇な味わいが口腔を駆け巡り、濃厚な空間を再現している。
 じっくりと味わい、最後に喉越しを堪能した。

 さて、ここで再び肉といきたいところだが、それは愚行に過ぎない。口に広がった残響。ここは心を鬼にして水を口に含んだ。
 口をリセットすることで、再びビーフシチューの味わいを最初から楽しめるのだ。

 肉、パン、水のローテーション。最後は浚さらえるように皿に広がったシチューをかき集め、パンを頬ばった。

「ごちそうさまでした」

 再び食材に、そして作ってくれた人々に感謝の気持ちを込めて挨拶をした。

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