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喪黒福造「そう、究極のパワーストーンがこの世にあるんですよ」 音楽プロデューサー「そんなものがあるなら、今すぐ欲しいですよ!!」
- 1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/09/05(水) 20:56:11.395 ID:tNTchAHAD.net
- 喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。
ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。
この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。
そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。
いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。
さて、今日のお客様は……。
黛ヨシヒロ(36) 音楽プロデューサー
【究極のパワーストーン】
ホーッホッホッホ……。」
- 20 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/09/05(水) 21:33:48.411 ID:gx/usa/cD.net
- テロップ「数年後――」
インターネットカフェ。パソコンの画面を見つめるある男性。男性が見ているサイトは、匿名掲示板のようだ。
匿名掲示板「黛ヨシヒロ、完全に消えたな」「今思えば、アジア進出の失敗があいつの没落の始まりだった」
「黛が出会った中国人実業家の正体は、マフィアの大物」「黒社会に食い物にされ、数十億円の損失を出して中国撤退」
「天才と呼ばれた黛も、最近では全くヒット曲を出せない」「一世を風靡した黛ヨシヒロもすっかりオワコン」
音楽スタジオ。機材に囲まれた室内。痩せ衰えた黛が、床に座り込みながら右腕に何かの薬物を注射している。
黛「ハハ……。ハハハハ……。俺は全然辛くないし……、不幸でもないんだ……」
「どんなに現実が厳しくても……。俺がこのまま惨めに落ちぶれても……。薬をやれば頭の中は天国を味わえるんだ……」
薬物を注射しながら、焦点の定まらない目で笑みを浮かべる黛。スタジオのドアが開き、数人の私服刑事が部屋の中に入る。
刑事「黛ヨシヒロさんですね。私たちは警視庁の者です」
東京、とあるビル街。大通りの横断歩道を歩く大勢の通行人。ビルのスクリーンには歌手のPVが映っている。ビル街に立つ喪黒。
喪黒「この世には、目には見えないものや、科学で説明ができないことが多くありますが……。その一つが人間の『運気』です」
「人間の幸福や不幸や、成功や失敗の背景には……。どうやら、『運気』の流れの影響も裏で絡んでいるのかもしれません」
「だから……。幸福と不幸が表裏一体の存在で交互に訪れるのは、この世に『運気』が存在しているおかげとも言えましょう」
「もっとも、『運気』を短期のうちに使い切ると……。一時的には大成功しても、その後は長期に渡って不幸が待っています」
「『運気』を使い切ってしまった黛ヨシヒロさんは……。これから先、もっともっと悲惨な人生を送るのは確実でしょうねぇ」
「オーホッホッホッホッホッホッホ……」
―完―
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