■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
喪黒福造「先生の交響曲第9番は、悪魔に捧げる特別な音楽となるのです」 作曲家「悪魔に捧げる音楽!?」
- 1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/06(火) 20:44:24.241 ID:stk3bmGAD.net
- 喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。
ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。
この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。
そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。
いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。
さて、今日のお客様は……。
吉富敏(66) 作曲家
【交響曲第9番】
ホーッホッホッホ……。」
- 18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/06(火) 21:17:36.256 ID:stk3bmGAD.net
- 吉富の仕事場。交響楽団による演奏の幻を聴きながら、恍惚とした状態となる吉富。
吉富「こ、これだ……。この音楽こそ、私が作りたかったものだ……。そうだ、これこそが交響曲第9番……だ……」
吉富はうわごとをつぶやき、そのまま床へと倒れる。急激な速度で実年齢以上に老化し、衰弱する吉富。
吉富の机に向かい、グリモワールを持つ喪黒。喪黒がグリモワールを手にした時、書物は一気に風化していく。
床に倒れている吉富を見つめる喪黒。吉富は、服を着たままの白骨死体となっている。
夜。緑に囲まれた場所にある、吉富の仕事場。建物の前には、喪黒がいる。
喪黒「音楽には、人間の感情を動かす力がありますし……。いつの時代も、音楽の魅力は人を惹きつけてやみません」
「この世には様々な種類の音楽がありますが……。中でも、クラシック音楽の魅力は格別のものと言えるでしょう」
「なぜなら、音楽の芸術性や世界観、楽曲が作られた背景など……。クラシック音楽は聴く人の想像力を駆り立ててくれます」
「それに何と言っても、クラシック音楽の魅力とは……。作曲家の人生が楽曲に現れていることの奥深さなのかもしれません」
「だから、吉富先生が死ぬ直前に聴いた幻の交響曲は、さぞ美しいものだったのでしょう。私も聴いてみたかったんですけどねぇ……」
「オーホッホッホッホッホッホッホ……」
―完―
総レス数 18
19 KB
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★