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最終戦争

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/10/10(木) 23:26:21.996 ID:Ho38lJi90.net
 道路に二人の西ドイツ兵がいるのが見えた。仲間は撃ち始めた。そして、一人が倒れた。もう一人は驚いて尻餅をつく。
 尋問するため銃を向けたまま車両を停止させた。
 西ドイツ兵は「もうやめろよ。人殺しだ……」と覇気なく、こちらを見て嘆く。私が尋問をしようと口を開きかけたとき、通りの向こうからも数人が近づいてきた。同じ西ドイツ兵だった。
 様子がおかしい。敵はまったく戦意を失っている。近づいてくる集団の先頭にいるのは西ドイツの少尉らしい。
 少尉は我々を眺めるように見た後「もう停戦したんだよ。やめてくれよ」と言った。そのあと、少尉はまたふらふらと歩き始めた。
 私はその異様さに圧倒されて、呆然としてしまったが、すぐに我に帰ることができた。
 私は仲間に、この西ドイツ兵の集団を止めさせると、数人を選んで、捕虜として車に乗せた。話を聞くと、今日の正午で停戦となったから、部隊が解散したという。
 私は、少尉のいうことが信じられなかった。一体、どこの誰と停戦したというのか。我々は停戦の命令など受けていない。我が軍の謀略放送に影響されたのだろうか。
 私はまた部隊を前進させた。
 核攻撃によるフォールアウトが続き、死の灰がマスクの前で舞っている。
 あの西ドイツ兵達は手ぶらで拘束されたが、ちゃんとマスクを与えられたのだろうか。
 ふと気になって、小休止の時に捕虜の乗った車を訪ねると、人数が半分になっていた。
 担当の兵士に、どうしたのか訪ねると、故郷が近くなったので降りたいと言われ、下ろしたという。その兵士も西ドイツ兵と同じ目をしていた。
 高速道路をばく進していると巨大な三叉路が近づく。我々の部隊は敵を攻撃するため一旦、集結することになっている。
 やがてそれは来た。我が軍の機械化部隊の車列だ。
 私は報告のため司令官のもとに行くと、そこには同じ文明の暖かさがあった。司令官はにこやかに私の部隊の労を労うと、お茶を勧めた。
 私は自信が再び湧いてきた。
 私は聞くまでもないと言った様子で、質問した。
 「西ドイツ軍の戦意はもはや粉微塵です。閣下はご存知でしたか?敵は我が軍の謀略に惑わされて停戦を信じているようなのです」
 司令官はぎょっとして、しばらく考え込んだ。
 「ここにくるまで、色々不思議なことがあった。戦争なんて何が起こるかわからん……」
 司令官はすこし目を細めた。
 私は司令官にもあの目を見たような気がして、再び落ち込んだ。
 「さあ、まだ戦争中だ。時間は惜しい。すぐに前進しよう。眼前の状況に惑わされてはいかん。たとえ軍司令部や本国が沈黙していても、我々は任務を完遂するだけだ。我々はそういう訓練を積んだのだからな」
 司令官は私の頬を少し叩いて、微笑んだ。

2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/10/10(木) 23:26:51.721 ID:zmVJ2PST0.net
魔法カード?

3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/10/10(木) 23:34:52.991 ID:8Jx89lBc0.net
たけのこの勝ちだな

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