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【エスパー魔美】魔美「今日は高畑さんと映画ね!」

1 :以下、VIPがお送りします:2020/03/21(土) 22:43:03.12 ID:D271VapH+
魔美「いつもねぼすけなアタシが、今日は早く起きちゃったわ」

魔美「天気もいいし、いい気持ち。あ、おはようコンポコ」

コンポコ「アン!」

16 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 00:39:46.25 ID:lBya3HLHM
懐かしいなw
コンポコが可愛くて好きだった

17 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 00:43:07.74 ID:quQWJSigy
【夢の中、映画館】

高畑「ねえ、どれにしよっか?」

魔美「じゃあ、これ」

(映画を鑑賞)
魔美「うわぁ…」
(高畑が手を握る)
魔美「高畑さんったら」



魔美「ムニャムニャ、高畑さんったら」

高畑「魔美くん、魔美くん」

魔美「高畑さん…」

高畑「魔美くんったら!」

魔美「あ」

18 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 00:45:32.85 ID:tihq+ZU/S
つづけたまえ

19 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 00:48:35.96 ID:quQWJSigy
魔美「いっけない」

高畑「ひどいな、教えてもらってる立場で居眠りはないんじゃないの」

魔美「ごめんなさい」

高畑「もう、本当にテストで良い点をとる気あるの?」

魔美「あるけど…やっぱりアタシ元々勉強好きじゃないから、どうも集中力が続かなくて…。何か賞金でもあれば頑張れるのに」

高畑「お金のために勉強するのは違うと思うけど」

魔美「そうだけど。何かささやかなご褒美というか、何か頑張ったっていう証みたいのが欲しいのよ」

高畑「さっきと言ってることが、似てる気もするけど」

魔美「もちろん勉強は自分のためにするものだけど、やっぱりやる気になる何かが欲しいわ」

高畑「うーん」

20 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 00:58:48.09 ID:quQWJSigy
高畑「じゃあさ、賞金やご褒美じゃなくて、期末テストが終わったあとに何か予定をたてたらどうかな?」

魔美「予定?」

高畑「うん。どこかへ出掛けるとか、遊びにいくとか。テストが終わったら楽しいことが待ってるって思えば頑張れるかもしれないよ?」

魔美「なるほど、名案だわ」

高畑「確かに魔美くんの言うように、勉強が好きじゃない子には勉強をするきっかけが必要なのかもしれないし」

魔美「そうそう、それよ」

高畑「じゃあ、テスト終わったら何する?どこか行きたいところとかあるかい?」

魔美「そうねー」

【回想(映画を鑑賞)】
魔美「うわぁ…」
(高畑が手を握る)
魔美「高畑さんったら」

21 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:06:25.04 ID:quQWJSigy
魔美「映画館…」

高畑「え?」

魔美「一緒に映画を見に行きましょうよ!高畑さん」

高畑「うん、分かった!そうしよう!」

魔美「やったー!」

高畑「じゃあ、目標を決めようか」

魔美「目標?」

高畑「そりゃあ、全然頑張らなかったのに楽しいことだけしたら本末転倒だろ?だから具体的に何点以上って決めないと。目標を達成できなかったら、映画は中止」

魔美「えー」

高畑「こうでもしないと、魔美くん勉強しないだろ?」

魔美「それもそうね」

22 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:15:58.91 ID:quQWJSigy
高畑「じゃあさ、5教科全て90点以上っていうのはどう?」

魔美「えー?!ムリムリ」

高畑「魔美くん!」

魔美「高畑さん、アタシの今までの点数を知ってて言ってるの?それ」

高畑さん「え…?何点なの?」



高畑「え、260点?三教科じゃなくて?」

魔美「そうよ、五教科よ」

高畑「うーん、確かにそれは少し難しいかもしれない…」

魔美「でしょ?」

23 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:24:27.41 ID:quQWJSigy
高畑「魔美くん、五教科の中で得意な科目は?」

魔美「そんなもの無いわよ」

高畑「じゃあ、魔美くんの中で1番点数が高いの?」

魔美「そうねえ…。ま、五教科でマシなのは国語か社会かしら」

高畑「分かった。じゃあ国語と社会で…待てよ。国語は記述で結構減点される可能性があるからな…。」

魔美「何ブツブツ言ってるの?」

高畑「よし、魔美くんは国語か社会のどちらかで90点以上を取ること」

魔美「ええ90点?!」

高畑「あのねえ、一般的に中学校のテストで高得点って言われるのは、90点以上だと思うけど?1科目なら魔美くんも頑張れば取れるよ。僕も協力するから。一緒に頑張ろう」

魔美「分かったわ。頑張ってみるわ」

魔美(高畑さんって、厳しいことも言うけど、やっぱり優しいわよねー)

24 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:29:19.09 ID:quQWJSigy
高畑「あ、それと残りの科目は、最低70点以上ね」

魔美「えええええええ?!」

高畑「そんなに驚くことないだろ」

魔美「だって70点?理科ならともかく、英語と特に数学は無理よ!」

高畑「国語と社会だけ頑張ったって仕方ないよ。苦手な教科も頑張って点数を上げないと」

魔美「鬼!悪魔!」

高畑「もしも目標を達成できたら、最低でも370だから、前回よりも100点以上上がるよ」

魔美「そうだけど。あ!そうだ」

25 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:35:59.69 ID:quQWJSigy
高畑「?」

魔美「アタシだけ、目標を決めるのはズルくないかしら?」

高畑「別に僕も目標きめてもらっても良いけど」

魔美「あ、そうだった。高畑さんは、毎回わざと2、3問間違えているんだった。体調悪いときですら100点取っちゃうくらいだから、アタシが全教科100点取ってって言っても簡単に取っちゃうわよね」

高畑「魔美くん?」

魔美「ねえ、アタシが指定した点数を取ることって出来るかしら?」

高畑「うん、出来ると思うけど。あ、でも通信簿の評定が下がるのは嫌だから、低い点数にはしないで欲しいな」

魔美「じゃあ全部99点は?」

26 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:40:52.45 ID:quQWJSigy
高畑「全教科99点か…。全教科100点よりは難しいけど、出来なくもないかな」

魔美「決まりね!」

高畑「え」

魔美「もし、アタシが目標を達成して、高畑さんが達成できなかったらチケット代は高畑さんのおごりね!」

高畑「えー?ま、魔美くんがそれでやる気を出してくれるなら、今回はそうしよっか」

魔美「そうこなくっちゃ。あぁ、テスト明けが楽しみ」

高畑「そうだね。映画に行けるように、まずはしっかり勉強だよ」

魔美「はーい」

27 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 01:42:01.78 ID:quQWJSigy
また後で続きを書きます。
一先ずお休みなさい。

28 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:03:59.29 ID:quQWJSigy
ピピピピピピピピピ
魔美「あら?誰かが…」

高畑「もしかして、ベルの音かい?」

魔美「ええ、誰かが助けを求めてる」

高畑「分かった。早く行っておいで」

魔美「でも、テスト勉強が…」

高畑「勉強は後でも出来るよ。それより早く助けにいかないと。」

魔美「分かったわ。それじゃあ、早めに片付けて戻ってくるわね」

高畑「うん」

魔美、ブローチのボタンを押す。

高畑「行っちゃった…」(部屋に落ちたビーズを見ながら)


高畑「魔美くんも大変だな」

29 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:11:00.43 ID:quQWJSigy
魔美が道端にテレポート

魔美「この辺だったと思うけど」

女性「引ったくりよー!」

魔美「まあ、引ったくり?!」

男性が走って逃げている

女性「あの人を捕まえて!」

魔美「よーし。えい!」
魔美のテレキネシスでら男性が動かなくなる

男性「あれ?あれ?」

お巡りさん「何しているんだ?」

男性「え?!」

お巡りさん「ちょっと来てもらおうか」

男性「そんなー!」


魔美「うんうん、これにて一件落着」

魔美テレポートする。

30 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:14:35.75 ID:quQWJSigy
【高畑の部屋】
高畑が何かを書いている。

魔美がテレポートしてくる。

高畑「やあ、おかえり」

魔美「ただいま戻りました」

高畑「大丈夫だったかい?」

魔美「ええ、引ったくりをチョイチョイっとね」

高畑「そっか。それは御苦労様」

魔美「それにしても、高畑さん、何してるの?」

31 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:25:51.71 ID:quQWJSigy
高畑「あ、これかい?問題を作ってみたんだ」

魔美「え、私に?」

高畑「魔美くんが数学が苦手なのは、単に問題を解いた数が少ないからなんじゃないかと思ってね」

魔美「確かに苦手だから、今までのテスト勉強も後回しにしていたかも」

高畑「それに魔美くんは、超能力を上手く使いこなせるようになったから、学習能力が低いわけではない。ご家族も画家且つ高校教員のお父さんと、新聞記者のお母さんを持つんだから、遺伝的にも頭が悪いわけではないしね」

魔美「そうかしら?」

高畑「だから家に帰ったらやってごらんよ。さっきの連立方程式の基本問題から応用問題まで、いろんな問題を混ぜてみたから。解き終わったら丸つけしてあげるよ」

魔美「ありがとう、高畑さん」

高畑「じゃあもう少し頑張ろうか」

魔美「ええ」

32 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:30:47.26 ID:quQWJSigy
【魔美の家】
魔美「ただいま」

パパ「おかえり、遅かったな」

魔美「ええ、高畑さんに勉強を教えてもらっていたの」

パパ「ほお、じゃあ次のテストは期待できそうだな。ハハハハハハ」

魔美「ええ、期待しててね」
(自分の部屋に行く)

パパ「え、ええええ?!」

ママ「どうしたの?あなた」

パパ「ま、いつまで続くかな?」

ママ「ん?」

33 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:35:12.17 ID:quQWJSigy
魔美「ただいまコンポコ」

コンポコ「アン!」

魔美「よし、勉強勉強」

コンポコ「アン!アン!」

魔美「悪いわね。今日はあなたと遊んでる暇はないのよ。一生懸命勉強しないと」

コンポコ「アン?」

魔美「ジャーン。高畑さんがアタシのために問題集を作ってくれたのよ。高畑さんの努力を無駄にしない為にも頑張らなくっちゃ」

コンポコ「アン!アン!」

魔美「応援してくれるのね?ありがとう。よーし」

34 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:38:31.39 ID:quQWJSigy
勉強中、魔美がウトウトする。
コンポコ「アン!アン!」

魔美「…」

コンポコ「アン!アン!アン!」

魔美「あ!眠っちゃダメよ。ありがとうコンポコ」

コンポコ「アン(やれやれ…)」

パパ「魔美、ご飯だぞ」

魔美「はーい。じゃあ行きましょコンポコ」

35 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:41:21.08 ID:quQWJSigy
高畑「魔美くん、昨日はよく頑張ったね」

魔美「え、ええ」

高畑「僕も楽しみにしてるから。一緒に映画行こうね」

魔美「ええ!」

高畑「じゃあ今日もプレゼント」

魔美「まあ、今日は理科ね」

36 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:44:43.02 ID:quQWJSigy
魔美「…ハッ!」(ベッドから起きる)

魔美「また夢か…。もしかしてこれも予知夢なんじゃないかしら?」

(時刻は6時)
魔美「まだ6時じゃない。もう一眠りしようっと」

魔美「待って!夢ってことは…!」

(机の上の問題集をチェックする)
魔美「あ、良かった。夢じゃなかった」(数学の問題は全て終わってる)

魔美「そういえば、理科って言ってたわね」

37 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 10:48:26.09 ID:quQWJSigy
ママ「魔美?魔美?朝ごはんできたわよ。早く起きなきゃ遅刻しちゃうわよ」
ガチャ

ママ「あら?魔美何してるの?」

魔美「あ、おはようママ」

ママ「まあ、勉強してたの?」

魔美「う、うん」

ママ「へえ。パパから聞いたわよ。今回は期待しててって言ったんですって?」

魔美「あ、まあ…」

ママ「どうやら口だけじゃないみたいね。頑張ってねママも応援してるから。」

魔美「ありがとうママ」

ママ「さあ、朝ごはんにしましょう」

魔美「ええ」

38 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 21:10:07.66 ID:quQWJSigy
【通学路】
高畑「おはよう、魔美くん」

魔美「あら、おはよう高畑さん」

高畑「昨日はあれから勉強は捗ったかい?」

魔美「ええ、まあね。高畑さんが作ってくれた問題も解き終わったわ」

高畑「そっか。じゃあ、後でチェックするね。実はね、昨日次の問題プリントを作ったんだ」

魔美「そうなの?」

魔美(これって夕べの夢の…)

39 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 21:14:23.51 ID:quQWJSigy
魔美「もしかして、理科かしら?」

高畑「うん、そうだけど…あ!もしかして」

魔美「ええ、夕べ見たの。高畑さんが理科の問題を作ってくれる夢」

高畑「これは、本当に魔美くんの中に眠っていた予知能力が目覚めかけているのかもしれないな」

魔美「どうなんだろう?」

高畑「とにかく今日も僕の家に寄ってよ」

魔美「うん、分かったわ」

ノン「よっ、今日も大変仲がよろしいようで」

幸子「お熱いでんなー」

高畑「やあ」

魔美「あらおはよう」

40 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 21:19:37.28 ID:quQWJSigy
ノン「良いわねぇ、朝からラブラブで」

幸子「二人でデートの相談でもしていたのかしら?」

高畑「!」(顔を真っ赤にする)

魔美「まあ、間違っちゃいないかも」

幸子「えーいいなー」

ノン「で、どこに行くの?」

魔美「それはねー」

ノン・幸子「うん」

魔美「なーいしょ」

ノン・幸子「えー、ずるーい」

魔美「いいでしょ」

ノンと幸子が真実を追いかける。

高畑「やれやれ」

41 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 21:20:36.35 ID:quQWJSigy
>>40
またまた御免。
誤:真実
正:魔美

42 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 21:47:47.09 ID:quQWJSigy
【高畑さんの部屋】
高畑「うん、大体合ってるね」(丸を付けながら)

魔美「ホント?良かった」

高畑「うん。3問惜しい間違いをしているけど、解き方は理解してるみたいだから、大丈夫だよ」

魔美「良かった」

高畑「じゃあ今日は理科だよ」

魔美「オッケー」

43 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 21:50:35.76 ID:quQWJSigy
【魔美の家】
魔美「ただいまー」

パパ「おお、魔美公丁度良かった」

魔美「何?」

パパ「モデルをやってくれないか?創作意欲が沸いてきてな」

魔美「あ、でも…」

パパ「あ、そっか。テスト前だったな…。モデル料も値上げしようと思ったんだけど、しばらくやめておくか」

魔美「はい!やります!」

44 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 23:26:42.54 ID:quQWJSigy
【パパのアトリエ】
魔美(ああ…お金につられて引き受けてしまった…)

パパ「悪いな、魔美。テスト前に」

魔美「いいのよ。その代わりモデル料の増額お願いね」

パパ「ああ、分かってるよ。テスト前手当を就けておきます」

魔美「やったぁ」

45 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 23:31:00.63 ID:quQWJSigy
パパ「〜♪」(鼻歌)

魔美(とは言ったものの、やっぱり勉強しないとテストまでに間に合わないわ)

魔美「ねえ、パパ」

パパ「何だい?」

魔美「何か適当に動物の名前を言ってみて」

パパ「え?動物?」

魔美「うん」

パパ「じゃあ、犬」

魔美「それは哺乳類ね、簡単すぎるわ」

パパ「あ、そういうことか。しょうがないな、じゃあね…ヘビ」

魔美「ヘビは、爬虫類ね」

パパ「じゃあ、ペンギン」

魔美「鳥類」

パパ「じゃあカエル」

魔美「カエルは…両生類だったかしら?」

46 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 23:36:27.47 ID:quQWJSigy
パパ「うん、正解。じゃあカマキリは?」

魔美「カマキリ…?哺乳類じゃないし、鳥類でも爬虫類でも両生類でもないし…まさか魚類なんてことはないし」

パパ「おいおい、カマキリは昆虫だろ?」

魔美「え」

パパ「もしかして、魔美は脊椎動物について勉強してきたばかりじゃないのか?」

魔美「脊椎動物って?」

パパ「おいおい、動物はまず脊椎動物と無脊椎動物に分けられて、その後に脊椎動物の中で哺乳類や鳥類などに分類されるって、習わなかったかい?」

魔美「あー、そんなこと言ってたような…」


魔美「ちょっと、調べてくる」(出ていく)

パパ「おい、魔美…まったく。まあ仕方ないか」

47 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 23:43:22.49 ID:quQWJSigy
【魔美の部屋】
魔美「なになに、脊椎動物は背骨或いは脊椎を持つ動物のこと。背骨や脊椎を持たないのが無脊椎動物か。まあ確かに虫には骨がないわね。へえ、他にはかたつむりやナメクジ、タコやイカ、カニ、貝類もそうなのね。反対にヘビは爬虫類だけど、ホントに背骨はあるのかしら…?」

ピピピピピピピピピ
魔美「もう、こんな時に」(服を着る)

魔美「私は忙しいのに」



パパ「まったく、いつまで待たせるんだ…!」

48 :以下、VIPがお送りします:2020/03/22(日) 23:56:10.14 ID:quQWJSigy
数日後
【通学路】
魔美「ふわぁ〜」

高畑「どうやら、そのあくびは勉強疲れのあくびみたいだね」

魔美「まあね。でも勉強中にベルが鳴ったら駆けつけなきゃいけないし、パパの絵のモデルもやってるから、何だか疲れが溜まっちゃってね」

高畑「え?テスト前なのにモデルをやってるのかい?」

魔美「あ、ついモデル料の値上げにつられちゃってね。アハハ…」

高畑「魔美くんらしいや」

魔美「でも絵はもうすぐ完成するみたいだから、後はテスト勉強に専念できるわ」

高畑「それは良かったね。でも頑張りすぎて体壊しちゃ元も子もないから、時には息抜きも必要だよ」

魔美「でも、アタシ息抜きしちゃったら、そのあとにエンジンがかからなくなる気がする…。折角5日間も続いてるのに」

高畑「そうだね…。あ、そうだ。じゃあ帰りに良いものを貸してあげるよ。」

49 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 00:07:02.92 ID:/cCdiuhDW
【高畑の部屋】
魔美「終わったー」

高畑「ああ、お疲れさん」

魔美「ねえ、さっきから何探してるの?」

高畑「えっとねー、この辺にしまったはずなんだけど…。あ、あったー」

魔美「なあに?」

高畑「魔美くんって読書好きだよね?」

魔美「ええ、好きよ。特にミステリーが好きね」

高畑「漫画は?」

魔美「ええ、漫画も好きよ」

高畑「じゃあ、これ。疲れたら読むといいよ」

魔美「いやよ。漫画なんか読んじゃったら…」

高畑「タイトル見てごらん」

50 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 00:10:10.52 ID:/cCdiuhDW
魔美「ん?『まんが 日本の歴史』。あ!」

高畑「ちょうどテスト範囲の戦国時代から江戸時代前半のところだから、良いと思うよ。細かいところは作り話も入ってるけど、大まかな流れは同じだから、無駄ではないと思うよ」

魔美「ありがとう高畑さん」

高畑「歴史小説にしようか迷ったんだけど、小説は種類が多すぎてね。内容も細かすぎるし。漫画の方がざっくりとまとめてあるから、読みやすいかと思ってね」

魔美「帰ったら読んでみるわ」

高畑「もしも漫画読み終わったら、もう一度教科書を読み返してみると良いよ」

魔美「分かったわ。じゃあアタシ、そろそろ帰るわ」

高畑「うん、分かった。」


【道端】
魔美「よし、今夜も頑張ろう!」

51 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 00:36:32.95 ID:/cCdiuhDW
それから魔美の勉強は順調に進んでいく。
歴史まんがを読んだり、高畑さんと勉強したり、通学路でみんなと話したり、授業中ウトウトする映像が流れていると思ってください。

【通学路】
高畑「1543年、日本に鉄砲が伝来するけど、その場所は?」

魔美「種子島ね」

高畑「正解。じゃあ種子島は何県?」

魔美「ええっと…鹿児島県かな?違ったかしら?」

高畑「合ってるよ。自信をもって」

魔美「え、ええ」

幸子「おっはよー」

ノン「おはよう」

魔美「あ、二人ともおはよう」

高畑「おはよう」

52 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 00:48:59.05 ID:/cCdiuhDW
ノン「今日も相変わらず仲良くお話してるわねー」

魔美「あら、今日はね、高畑さんに問題を出してもらっていたの」

幸子「へぇ、魔美がね」

ノン「そうなんだ。ところでちゃんと答えられるの?」

魔美「もう、失礼ね。高畑さん問題宜しく。難しいやつ」

高畑「ええ?難しくて良いのかい?」

魔美「良いわよ。早く」

高畑「じゃあ、生類憐れみの令について説明してみて」

魔美「えっとね…。生類憐れみの令は、江戸時代前期に5代将軍 徳川綱吉が出した動物愛護に関する法令で、人より犬の方が偉くなったりしたから、庶民の生活に影響が出てしまったもの。で、良いかしら

高畑「うん、大丈夫そうだね」

ノン「へえー、やるじゃない」

幸子「すごいわね」

魔美「よし、この調子でテスト明けは絶対に映画に連れてってもらうわ。…あ!」

幸子「なるほど」ニヤニヤ

ノン「そういうことだったのね」ニヤニヤ

53 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 00:55:59.28 ID:/cCdiuhDW
魔美「いや、あのね…」テレ

ノン「やっぱり愛の力って凄いわぁ」

幸子「苦手な勉強も、愛する人と映画に行けるなら!」

ノン「それで、高畑さんも一生懸命魔美に勉強を教えてるってわけね」

高畑「ま、まあね」テレ

魔美「でも、高畑さんがここまで協力してくれてるから、私もその気持ちに応えたいわ。今回は頑張って良い点取らなくちゃ」

高畑「大丈夫、魔美くんなら目標を達成出来るよ。あとテストまで2日間の辛抱だから、あともう少しだけ一緒に頑張ろうね」

魔美「ええ。頑張るわ」

ノン「まったく、すぐに見せつけてくれちゃうんだから〜」

幸子「ホントホント。あぁ、私も竹長さんに映画に連れてってもらおうかしら?」

ノン「…はいはい」ジトー

54 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 01:05:31.38 ID:/cCdiuhDW
水谷先生「だからここの英文は…」

魔美「テスト勉強始めてから、授業の内容は前よりは分かるようになってきたけど、やっぱり午後は少し眠いなぁ」


魔美「…zzz」

誰かが手ライターを持っている姿が映る。

魔美「誰なの?」

誰かが火の点いた棒を学校に向かって投げる。

魔美「ダメよ!」

学校が燃える。

魔美「が、学校が…」

55 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 01:10:22.99 ID:/cCdiuhDW
魔美「ムニャムニャ…学校が、学校が…」

水谷先生「佐倉、佐倉」

魔美「は、はい!」

水谷先生「学校がどうしたんだ?」

魔美「い、いえ、何でもありません…」

高畑「…」

水谷先生「全く、他の先生から授業態度が良くなったと聞いたから褒めようかと思ったのに、褒めるのは居眠り癖を直してからだな」

魔美「え、ええ…すみません」

魔美(もしかして、今のも予知夢?違うわよね?もしも起こるとしたらいつ?今日?しかもあそこにいたのは誰なの…?学校、燃えちゃうの…?)

高畑(魔美くん…)

56 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 07:57:35.92 ID:/cCdiuhDW
【帰り道】
高畑「魔美くん、大丈夫かい?」

魔美「…」

高畑「さっき、授業中何か夢を見たんじゃないのかい?」

魔美「放火」

高畑「え?!」

魔美「誰かがうちの学校を放火する夢を見たのよ」

高畑「そうか…」

魔美「でも、これが予知夢かどうか分からないし」

57 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 07:58:30.80 ID:/cCdiuhDW
高畑「ねえ、夢の中の時間帯はいつ頃か覚えてる?」

魔美「結構暗くなってた気がする。でも完全な夜ではないって感じ」

高畑「確かだね?」

魔美「そう言われると自信無くしちゃうけど」

高畑「とにかく、少なくとも夕方以降なんだね?」

魔美「え、ええ。明るくなかったと思うわ」

高畑「うん、それならまだ少なくともしばらく時間はある」

魔美「?」

高畑「とにかく、僕んちに寄ってよ」

58 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 13:42:31.99 ID:O2kTMkRZU
これからの展開に期待

59 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 14:04:12.84 ID:atSweMl6A
脳内再生余裕過ぎるんだが

60 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 20:31:54.46 ID:hfKjHytuK
相思相愛っぽいけど、高畑君と魔美ちゃんって付き合ってたっけ?

61 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 21:14:50.44 ID:/cCdiuhDW
【高畑の部屋】
魔美「ねえ、やっぱり予知夢じゃないんじゃないかしら?」

高畑「どうして?」

魔美「だって、最近見た夢での出来事が全部実際に起こったわけじゃないし…。映画の夢だって」

高畑「映画?」

魔美「い、いえ、こっちの話よ。とにかく私が見る夢が全部予知夢ってわけじゃないと思うわ。」

高畑「なるほどね。きっと魔美くんの言うとおりだと思うよ。」

魔美「でしょ?」

高畑「だから僕は魔美くんの見た夢で、正夢になったもので共通点を探してみたんだ」

魔美「共通点?」

高畑「」

62 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 21:22:50.35 ID:/cCdiuhDW
高畑「うん。まずどれも夢を見てから、少なくとも1日以内で実現している。」

魔美「あ、確かに。テスト範囲表も、家族旅行の話も、高畑さんから理科のプリントをもらうのもそうだわ。」

高畑「あ、魔美くん、旅行に行くの?」

魔美「ええ。今度、箱根に。」

高畑「いいね。あ、ごめんごめん。そこで、もし放火の夢が予知夢だとしたら、今までと同じく1日以内だから、今日の夕方から夜にかけて起こることになる。」

魔美「なるほど。」

高畑「次に、みんな魔美くんにとって、身近な人物や身近な場所が関わっていること」

魔美「確かにそうだわ。でも、放火の犯人の顔は見えなかったんだけど…。」

高畑「うん、うちの学校に関係する人物の可能性が高いね。」

魔美「そんなぁ。」

63 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 21:29:25.12 ID:/cCdiuhDW
魔美「でもそれだけじゃ放火の夢が予知夢だと断定は出来ないわ。」

高畑「うん。そうなんだけど、夢を見た後の魔美くんの焦り様を見たら、ただ事じゃ無い気がしてね。普通夢で良かったってホッとするもんだよ。」

魔美「でも」

高畑「そりゃあ、予知夢かもしれないと思ったのかもしれないけど、実際に放火を目の当たりにしたかのような顔をしてたよ。きっと君のなかで無意識に危険を察知したんじゃないかって僕は思うんだ。何となくだけどね。」

魔美「実際に放火を目の当たりにね…」

64 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 21:36:18.71 ID:/cCdiuhDW
魔美(あれ?)

【回想】
パパ「そう言えば魔美、さっきママと話していたんだけど、今度の連休に旅行に行こうかって話をしていたんだけど、どうかな?」

【回想】
水谷先生「ジャーン、期末テストの範囲表だ」

【回想】
高畑「魔美くん、昨日はよく頑張ったね」



魔美(待って…)

【回想】
高畑「ねえ、どれにしよっか?」

魔美「じゃあ、これ」



魔美(あの夢、何の映画を見たんだっけ?他の夢はハッキリと情景が今でも思い出せるのに)

65 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 21:44:18.22 ID:/cCdiuhDW
【回想】
誰かが火の点いた棒を学校に向かって投げる。

魔美「ダメよ!」

学校が燃える。




魔美「そう言えば、放火の夢のとき、何だか熱い気がした。」

高畑「熱い?」

魔美「学校が燃えるときの熱風っていうか、確かに本当に起こっているのかのような気がしたわ。それに他の正夢になった夢も。現実世界と気持ち悪いくらいに何もかもがそのままだった。」

高畑「それだよ!」

魔美「ええ、他の夢は一部は思い出せても、夢の中の他の部分は何だか曖昧。でも正夢になったものは、物に触れた感じや、風や音の感じ、何か変に生々しい感じがしたわ。」

高畑「きっと、魔美くんの予知能力は、これから起こる出来事を綺麗に夢の中で映し出してるんだ。五感全てで感じとれるほどリアリティーを帯びているのさ。」

魔美「じゃあ、やっぱり。」

高畑「今夜放火事件が起きる可能性が高いね。」

66 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:14:31.74 ID:/cCdiuhDW
夜、テレポートで学校に移動。

【学校裏】
魔美「まだ放火はされていないようね」

高畑「犯人らしき人物は見当たる?」

魔美「いいえ。」

高畑「よし、もしも犯人が放火をしそうになったら、魔美くんは何とかくい止めてくれ。その間に僕は先生方を呼びに行くから。」

魔美「え、でも。何も先生に言わなくても。」

高畑「魔美くん。放火は立派な犯罪なんだよ?!放火未遂で済むけど、そんなやつはまた同じことを繰り返す。僕たちの仕事は放火を防ぐ。学校を守る。それ以上は先生方の仕事だよ。」

魔美「分かったわ。」

高畑「それにしても、誰もいないね。」

魔美「ホントね。」

高畑「多分、職員室から見えないところでの犯行になるんじゃないかな。」

魔美「そうね。反対側にまわってみましょ。」

67 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:19:01.89 ID:/cCdiuhDW
魔美「ねえ、あの人。」

高畑「あ、3年の中村さんか。」

魔美「中村さん?」

高畑「うん、いつも隠れて学校裏でタバコ吸ってる噂だよ。それ以外は特に目立った行動はないけど、怒らせるとかなりすごいらしい。番野も一回メンチ切ってしばかれたってさ。」

魔美「へえ。」


中村がタバコを吸う。

魔美「ホントタバコ吸ってる。」

68 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:24:26.17 ID:/cCdiuhDW
中村がタバコをその辺に火をつけたまま投げ捨てる。

魔美「あっ。」

タバコの火が草に点くが、すぐに焦げて消える。

魔美「ふぅ。」


中村がまたタバコを吸う。
ある程度吸ったら、草や色んなところに火を移そうとするが、すぐに消える。

今度はライターの火で直接草に火を点け始める。

魔美「あ!」


【回想】

誰かが手ライターを持っている姿が映る。

魔美「誰なの?」

誰かが火の点いた棒を学校に向かって投げる。


誰かが振り向くと、中村の顔になる。

69 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:28:56.98 ID:/cCdiuhDW
魔美「分かったわ。この人よ。火を点けたの。」

高畑「何?本当かい?」

魔美「ええ。間違いないわ。」

高畑「じゃあ先生を呼びに行ってくる。」

魔美「ええ、お願い。」

高畑が走り始めるところに、魔美がビーズを打つ。



【職員室】
高畑「あれ?ここは…?」

水谷先生「おい、高畑。まだ学校にいたのか!それにテスト期間は入室禁止だぞ!」

高畑「ああ、ごめんなさい!」

70 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:37:01.94 ID:/cCdiuhDW
中村がまだライターで遊んでいる。

魔美(でも放火する様子はないけど、やっぱり予知夢じゃないのかしら)

中村がカバンからプリントの束を取り出す。

魔美「?」

中村がプリントの束を丸めて棒状にする。
ペタッ

魔美「まさか…」


ライターの火を、プリントの束に点ける。
すると、少しずつ燃え始める。

中村「ゲホッゲホッ」

中村が燃えたプリントの束を校舎に向かって投げようとする。

魔美「ダメーー!!!」(テレキネシスの構え)



ザーーーーーーーーーーーー

71 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:48:51.35 ID:/cCdiuhDW
ザーーーーーーーーーーーー

中村「うっ…」


魔美「あれ?何が起こったの?きゃあ、雨で濡れちゃう!」


水谷先生「おい!中村何をしてる!」


魔美「あら、水谷先生だわ。」


水谷先生「お前は未成年だぞ。タバコを吸うなんて!しかも吸い殻を散らかすんじゃない!」

中村「はい、すみません。」


魔美「え??」

72 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 22:49:26.37 ID:/cCdiuhDW
高畑「まーみくん。」

魔美「あ、高畑さん、お疲れ様。ねえ、水谷先生が放火のこと言わないんだけど、どうして?」

高畑「僕はね、校舎裏で喫煙して、吸い殻を散らかしている3年生がいますって伝えたんだよ。」

魔美「まあ、それじゃあ高畑さん。」

高畑「僕は目撃したことを伝えただけだよ。きっとあの人はこれから生活指導が入るだろうね。」

魔美「高畑さん」

高畑「何か見たところ、ただの不良ってわけでもなさそうだし、この後どうするかは先生に任せよう。それよりこの雨だ。早く帰ろう。」

魔美「そうね、早くお風呂に入りたいわ。」

高畑「その後のテスト勉強もお忘れなくね。」

魔美「もう。」

73 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:01:13.57 ID:/cCdiuhDW
【テスト2日目、下校】
魔美「はぁ、ようやく終わったわ。」

ノン「そうね。やっと解放されたーって感じ。」

魔美「ホントに疲れた。」

高畑「お疲れ様、魔美くん。今日まで本当に頑張ったね。」

魔美「もう一生分、勉強会したわ。」

竹長「ハハハ。」

幸子「オーバーね。」

魔美「だって、毎晩遅くまで勉強したんだもん。特にこの3日間は睡眠時間が3時間よ?!ホントに高畑さんったら鬼なんだから。」

高畑「ひどいなあ。毎晩遅くまで勉強に付き合ってるこっちの身にもなってくれよ。」

ノン「え?」

幸子「もしかして、二人お泊まりで勉強したの?」

74 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:09:35.61 ID:/cCdiuhDW
魔美・高畑「…!!!」

魔美「やーねぇ、そんなわけ無いでしょ。ハハハ…」

幸子「それで魔美は、映画に連れてってもらえそうなの?」

ノン「そうね、テストの出来は?」

魔美「うーん、どうなんだろう?数学はいまいちだけど、あとはまずまずって感じかな。思ったより理科が解けた気がする。」

竹長「魔美くんの口からまずまずって言葉が出るとはね。」

魔美「まあね。ねえ、ここまで頑張ったんだから、映画連れてって。」

高畑「ダメです、結果を見てから。」

幸子・ノン「いいなぁ。」

75 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:16:02.45 ID:/cCdiuhDW
【魔美の家】
魔美「ただいまー。」

コンポコ「アン!アン!」

魔美「ただいま、コンポコ。」

パパ「お帰り。テストはどうだった?」

魔美「どうかしら?まあ、前よりは点数上がってるとは思うけど。」

パパ「そうかそうか。それじゃあ、結果を楽しみにしているな。」

魔美「ええ。」


【魔美の部屋】
魔美「あー疲れた。」

机の上に鞄を置く。
そして、高畑から借りた歴史まんがを見つける。

魔美「これも返さなくちゃね。」


ベッドに横たわり、漫画を読み始める。

コンポコ「アーン?」

76 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:18:10.63 ID:/cCdiuhDW
コンコンコン
パパ「魔美公、お願いがあるんだが、モデルを…」

コンポコ「シーッ」

パパ「ん?」

魔美がぐっすり寝ている。


パパ「そうかそうか。お疲れ様。」

ガチャ

77 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:23:31.26 ID:/cCdiuhDW
【学校・英語の授業】
水谷先生「それでは、テストを返すぞー。平均点は73点。」

魔美(大丈夫かなぁ…。)
高畑の方を振り向くと、高畑は頷く。


水谷先生「次、佐倉。」

魔美「はい、」

水谷先生「いつもよりは取れてるぞ。」

魔美「えっ。」(77点)

高畑に向かってピースをする。
高畑も笑顔になる。

魔美(取り敢えず第一関門、突破!)

78 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:35:27.10 ID:/cCdiuhDW
【翌日、学校のベランダで】
高畑「今のところ全部目標を超えているね。凄いじゃない。」

魔美「数学がギリギリで危なかったわ。(71点)」

高畑「ギリギリでも目標を超えてるから大丈夫さ。それに理科で86点数取ったのも凄いよ。」

魔美「ええ。今までのアタシの成績からは考えられない点数だわ。でも、国語が87点だったから、あとは社会にかかってるわ。」

高畑「まあ、国語は記述で点を取りにくい部分だからね。仕方ないよ。社会はきっと90点超えてるさ。」

魔美「緊張するわ。それにしても、まさか本当に全部99点取るとはね。どうやったら取れるのよ。」

高畑「まあ英語と理科は幸いなことに、配点が1点の問題があったからね。数学と国語は記述問題で上手く工夫して、1点引いてもらったよ。」

魔美「へぇ、そうなのね。」ジトー

高畑「そう言えば副教科はどうだったの?」

魔美「一応、全部7割台だったわ。」

高畑「良かった。じゃあ社会が楽しみだ。」

魔美「あまりプレッシャーかけること言わないで。」

高畑「大丈夫。僕が必ず君を映画に連れていくよ。」

魔美「?」

79 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:42:01.53 ID:/cCdiuhDW
【社会の授業】
先生「テストを返します。」

魔美(お願い…あれだけ勉強したんだもん。)

先生「高畑和夫くん。」

高畑「はい。」(答案用紙を受けとる。)


魔美(90点いってるかなぁ…?)

先生「佐倉魔美さん。」

魔美「は、はい!」

先生「はい、どうぞ。」

魔美(緊張する…。)

魔美、点数を確認し、高畑のもとへ行く。

80 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:43:43.82 ID:/cCdiuhDW
高畑「魔美くんどうだった?」

魔美「…。」

高畑「魔美くん…?」

魔美「ジャーン!」(92点)

高畑「…おぉ!!!やったね!魔美くん。」

魔美「これもみんな高畑さんのおかげよ。」

高畑「いいや、魔美くんが頑張ったからだよ。」

魔美「ありがとう。これで映画に行けるわね。」

高畑「うん。じゃあチケット代二人分、用意しないといけないなぁ。」

魔美「え?」

高畑が黙って、100点の答案用紙を見せる。

81 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:46:10.27 ID:/cCdiuhDW
魔美「もしかして、高畑さん…わざと?」

高畑「さあ、どうだろうね?今週末、楽しみだね。」

魔美「うーん!高畑さん!」
魔美が高畑の手を取り、はしゃぐ。

魔美「映画!映画!映画!」

高畑「おい、魔美くん。授業中だぞ。やめろって。」


ノン・幸子「いいなぁ。」

82 :以下、VIPがお送りします:2020/03/23(月) 23:50:55.22 ID:/cCdiuhDW
魔美「映画!映画!映画!」

高畑「落ち着いてよ、魔美くん。」

先生「佐倉さん!」



魔美(今週末は、高畑さんと映画デート!)

-Fin-




※一旦お話は締めます。
また後日談(デート)を、短編で続きに書こうと思うので、暫しお待ちを。

83 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 13:18:41.55 ID:kMWC/aibR
映画デート期待

84 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 17:49:10.16 ID:oVduR3MO7
>>80
これは高畑さんがカッコ良すぎる

85 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 21:55:04.14 ID:XY1sUbyKe
後日談です。

【朝、魔美の家】
ママ「魔美、魔美。」

魔美「起きてるわよ」(顔を洗っている)

ママ「あら、早いのね」

パパ「今日は高畑くんと映画に行くんじゃなかったか?」

ママ「ああ、それで。フフフ」

86 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 22:21:35.88 ID:XY1sUbyKe
【朝食】
魔美「いただきます。」

パパ「ところで、今日はどこの映画館に逝くんだ?」

魔美「八王子よ」

ママ「あら、どうせなら新宿まで出ればいいのに。」

魔美「まあ、交通費もあまりかけたくないし」

パパ「そう言えば、魔美が小さい頃は八王子の映画館まで行ったよな」

ママ「そうだったわね」

魔美「覚えてるわ。帰りにごはん食べて帰ったのを覚えてるわ」

ママ「しばらくは皆で八王子に行ってなかったけど、ここ何年かで駅前が大きく変わったのよ」

魔美「そうなの?楽しみだわ」

87 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 22:28:26.12 ID:XY1sUbyKe
【魔美の部屋】
魔美「うーん、どの服にしようかな?」

コンポコ「アーン?」


ママ「魔美、高畑くんがいらしたわよ」(声のみ)

魔美「ええ?!もう来たの?」


【玄関】

ママ「魔美ったら、何してるのかしら?」

高畑「僕、様子を見てきてもいいですか?」

ママ「ええ、どうぞ」

高畑「お邪魔します」

88 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 22:32:00.24 ID:XY1sUbyKe
コンコンコン
高畑「魔美くん」

魔美「あ、高畑さん丁度良かった。中に入ってきて」

高畑「うん、開けるよ」
ガチャ

魔美「ねえ、今日来ていく服なんだけど、これとこれどっちがいいかしら?」(下着姿)

高畑「そ、それくらい自分で選んでよ!」(顔を赤らめる)
ガチャ

魔美「なにあれ、変なの」

89 :以下、VIPがお送りします:2020/03/24(火) 22:36:22.54 ID:XY1sUbyKe
【外】
魔美「それにしても、晴れて良かったわね」

高畑「そうだね。まあ映画館の中に入っちゃえば天気なんか関係ないけど」

魔美「でも気分が違うでしょ」

高畑「うん、確かにそうだ」

魔美「とっても楽しみ〜」

高畑「僕は八王子に行くの小学生以来だから、かなり久しぶりだな」

魔美「え、実はアタシも。遠くないけど、意外と行かないもんね」

高畑「そうだね。駅前は結構変わったみたいだよ。大きなデパートも出来たらしいし」

魔美「ホント?映画が終わったら寄ってみましょ」

高畑「うん、いいよ」

90 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 20:50:39.71 ID:HEm3J2uUW
>>89
そのデパートも映画館も既に無いんだが…

91 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 21:23:51.41 ID:hK7kWyzfl
【電車の中】
高畑「大体12分くらいで到着だよ」

魔美「結構近いのね」

アナウンス「次は高幡不動〜」

魔美「高畑さん、たかはた不動ですって。フフ」

高畑「うん、厳密には漢字が違うけどね」

魔美「そうね。ねえ、同じ畑の方の、高畑って駅はないのかしら?」

高畑「同じ漢字の駅なら、名古屋の地下鉄にあるんだけど、読み方は『たかばた』なんだ」

魔美「あら、そうなの」

高畑「因みに、佐倉駅もあるよ」

魔美「ホント?」

高畑「うん、千葉県にあるんだ」

魔美「まあ、素敵。一度行ってみたいわ」

高畑「同じ名前ってだけで興味が湧くもんね」

92 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 21:26:51.89 ID:hK7kWyzfl
魔美「ねえ、今度佐倉駅に行ってみましょ」

高畑「え?!いいけど、結構遠いよ」

魔美「いいの、佐倉駅が嫌なら名古屋の高畑駅でもいいわよ」

高畑「それなら、まず高幡不動に行ってからかな」

魔美「それもそうね」

魔美・高畑「ハハハハ」

93 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 21:40:14.48 ID:hK7kWyzfl
【八王子】
魔美「着いた〜八王子」

高畑「うん。そうだね」

魔美「うわぁ、大きな建物が多いわね」

高畑「やっぱり街だね。さあ、こっちだよ」

魔美「ええ」



魔美「あ、あそこにデパートがあるわね」

高畑「これは前からあるデパートだよ。新しくできたのはあっち」

魔美「あ、あの大きな建物デパートなの?新しい駅ビルだと思った」

高畑「駅と一体化してるからね。あとで行ってみよっか」

魔美「ええ」

94 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 21:52:15.56 ID:hK7kWyzfl
【映画館】
高畑「ねえ、どれにしよっか」

魔美「じゃあ、これ」

高畑「魔美くん、意外と恋愛もの好きなんだね」

魔美「そりゃあ、アタシだって恋愛ものくらい見るわよ」

高畑「じゃあ買いに行こう。魔美くん学生証は?」

魔美「あ!忘れてきちゃった!どうしよう…」

高畑「仕方無い。大丈夫かどうか聞いてみよっか」

魔美「ええ」

95 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 21:52:56.67 ID:hK7kWyzfl
高畑「すみません、中学生二人で」

中年女性店員「かしこまりました。恐れ入りますが、学生証の提示をお願いします」

高畑「すみません、一人忘れてしまって。僕の同級生なんですけど…」

店員「…かしこまりました。次回からはご提示お願い致します」

高畑「ありがとうございます。良かったね、魔美くん」

魔美「ええ、ありがとうございます」

店員「今回だけですよー。それじゃ映画デート楽しんでね。フフフ」

高畑「…」(顔を赤らめる)

魔美「はーい!」

96 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 22:00:41.38 ID:hK7kWyzfl
席に着く
魔美「やっぱり混んでるわね」

高畑「休日だからね。それにしても…」
(周りはカップルばかり)

魔美「それにしても…なあに?」

高畑「い、いや、やっぱり話題の作品だからみんな気になるのかな?」

魔美「そうねえ、映画デートにはもってこいの作品なんじゃないかしら」

高畑「映画デート?」

魔美「ええ」

高畑(やっぱり、これってデートだよな?)

魔美「ねえ、さっきの店員さん、アタシたちのことアベックだって思ったのかしら?」

高畑「ど、どうだろうね?」(顔を赤らめる)

魔美「ん?どうしたの高畑さん」

高畑「いやー、楽しみだなー。ハハハ」

魔美「?」

97 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 22:05:02.75 ID:hK7kWyzfl
ブー

はじめは楽しんで映画を見る二人。
恋愛ものだが、終盤でやや怖いシーンが出てくる。

魔美「きゃあ…」

高畑が魔美の手を握る。

魔美(高畑さん…)



無事映画終了。

98 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 22:08:50.87 ID:hK7kWyzfl
【映画が終わって…】
高畑「あー、面白かったね」

魔美「ええ。でも後半で怖いシーンがあるなんて思わなかったわ。」

高畑「僕も驚いたよ」

魔美「でも、高畑さんのお陰で、最後まで落ち着いて見られたわ。ありがと」

高畑「い、いやー」

魔美「ねぇ、お腹すいちゃった」

高畑「そうだね。じゃあ、例のデパートのレストラン街でも行ってみよっか」

魔美「賛成」

99 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 23:23:13.61 ID:hK7kWyzfl
【百貨店レストラン街】
エレベーターから出てくる。

魔美「うわぁ広いわね」

高畑「うん、お店もたくさんあるみたいだよ」

魔美「ねえ、見てみて!噴水よ」

高畑「ホントだ」

魔美「綺麗ね」

高畑「うん。そうだね」

魔美「うわぁ〜」

魔美の姿を見て高畑は微笑む。


魔美「ねえ、屋上があるみたい。行ってみましょ」(走る)

高畑「ちょ、ちょっと魔美くん」

100 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 23:27:37.44 ID:hK7kWyzfl
グー
魔美「お、お腹すいた〜」

高畑「魔美くん?」

魔美「やっぱりごはん食べてからにしましょ」

高畑「うん」

101 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 23:31:54.19 ID:hK7kWyzfl
魔美はハンバーグ、高畑はビーフカレーを食べている。

魔美「あー、美味しい!」

高畑「ビーフカレーもなかなか美味しいよ」

魔美「どれどれ、もーらいっ!」
パクッ

高畑「あ、魔美くん」

魔美「うん、美味しい!」

高畑「それは良かった」

魔美「高畑さんもどうぞ」

高畑「あ、ありがとう」
パクッ

高畑「うん!このハンバーグ美味しいね」

魔美「でしょ〜」

102 :以下、VIPがお送りします:2020/03/25(水) 23:56:28.60 ID:hK7kWyzfl
高畑「うん。それに眺めもいいね」

魔美「ええ。アタシたちの住んでる場所はどの辺かしら?」

高畑「ここからじゃ見えないよ。この窓は北側を向いてるから、聖蹟桜ヶ丘の方はここから見て南東だから、屋上に行かないと見えないと思うよ」

魔美「あらそうなの。」

高畑「あとで、見に行こっか」

魔美「ええ。そうだ、高畑さん、食事代はアタシが払うわね」

高畑「え、そんな悪いよ」

魔美「だって、チケット代もジュース代も出してもらったんだもの。これくらい出すわよ」

高畑「いいよ、チケット代は元々約束だったし。まあ魔美くんの分だけでも食事代を払ってもらえたら助かるけど。僕の分までは…」

103 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 00:04:13.96 ID:NsMoYWTM1
魔美「実はね、パパが2000円くれたの。これで二人でご飯食べなさいって」

高畑「え、魔美くんのお父さんが?」

魔美「アタシがテストで五教科の合計413点も取ったから、そのご褒美だって。『高畑くんには普段お世話になってるから、これで飯でも食べてこい(物真似)』だって」

高畑「いやぁ、お世話になってるのは僕の方だけど。それじゃ、お言葉に甘えて。ってことは、実質僕が君におごってあげたのはジュース代だけになるけど」

魔美「いいのいいの、それくらい。気にしないで」


ピピピピピピピピピピ

104 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 00:09:15.00 ID:NsMoYWTM1
魔美「あら?」

高畑「どうしたの?魔美くん。…もしかして!」

魔美「ええ、ベルの音。もうこんなときに」(急いでハンバーグを食べて、喉を詰まらせる)

高畑「魔美くん、慌てないで」(水を渡す)

魔美「あ、ありがとう。じゃあアタシ行くから、これで食事代払っておいて。高畑さんはゆっくり食べてて」(2000縁をテーブルに置く)

高畑「あ、魔美くん」

魔美「すぐ戻ってくるから、待っててね」
お店の外に出て、人目のつかないところで、テレポートする。


高畑「行っちゃった…」

105 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 13:30:00.76 ID:tTa5zUm2N
>>90
デパートの方は一応CELEOとして残っているから。。。

106 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 13:40:28.91 ID:/OiT5YK9Y
>>102
エスパー魔美の舞台って、聖蹟桜ヶ丘なのか
知らなかった

107 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 21:44:11.66 ID:NsMoYWTM1
【路地裏】
魔美「あら?」

チンピラA「おい、金出せや」

チンピラB「痛い目見たくなけりゃ、財布を置いてけ」

男性「そんな」

チンピラA「俺たちにぶつかっておいて、何もないってことはないゆまな」

男性「申し訳ございませんでした」

チンピラB「そんなんで許されるとでも思ってんのか?土下座だよ。てめぇは社会のことなんも分かっちゃいねーな」

チンピラA・B「んあ?」

108 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 21:51:55.30 ID:NsMoYWTM1
魔美「えい!」(テレキネシス)

チンピラA・B「ギャー!!」
(吹っ飛ばされる)

男性「??何だったんだろ…」


魔美「よし、これで一件落着」



【デパートのレストラン街】
魔美「あら?高畑さんがいない。」
(食事をしたレストラン内を覗く)

魔美「どこに行ったのかしら?高畑さん」


デパート内のあちこちを捜し回る

魔美「あ、もしかしたら…!」

109 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:08:08.39 ID:NsMoYWTM1
【屋上】
魔美「やっぱりいた」

高畑「やあ」

魔美「もう、捜したわよ」

高畑「ごめんごめん。ご飯食べ終わってるのに、お店に居るのも申し訳なくてね。ここなら魔美くんが来てくれる気がしてね」

魔美「そうだったの」

高畑「ところで、事件は大丈夫だったかい?」

魔美「ええ」

高畑「それは良かった」

110 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:15:26.83 ID:NsMoYWTM1
魔美「何か…」

高畑「?」

魔美「折角八王子まで来て、景色のいいレストランです美味しいハンバーグを食べてたのに、事件に遭遇しちゃうなんて」

高畑「そりゃあ、仕方無いさ」

魔美「もっとゆっくり味わいたかったわ」

高畑「まあ映画を見ている時に呼ばれなくて良かったね」

魔美「それもそうね」

高畑「それより魔美くん、見てごらん。さっきよりも景色がきれいだよ」

魔美「わー」


高畑「多摩地域が広範囲で一望できるね」

魔美「アタシたちの住んでる方は?」

高畑「えっと、あっちかな」

魔美「綺麗ね」

高畑「うん」

111 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:23:51.22 ID:NsMoYWTM1
高畑「そうだ。さっき、魔美くんがいない間に面白いものを見つけてね」

魔美「なになに?」

高畑「これ、ちょっとコンポコに似てない?」(ストラップ)

魔美「まあ、確かにちょっと似てるかも。どこで見つけたの?」

高畑「下の階の雑貨屋。よかったら、これ貰ってくれないかな?」

魔美「いいの?」

高畑「うん。まあ、テストで150点も成績を伸ばしたご褒美ってことで」

魔美「あら、ご褒美の為にテストを頑張るのは違うんじゃなかったかしら?」

高畑「細かいことは気にしないで」

魔美「わかったわ。ありがとう」

高畑「実はね、もう一つ買ってるんだ」

魔美「ってことは、高畑さんとお揃い?」

高畑「まあ、そういうことになるね」

魔美「じゃあ帰ったら鞄に着けるわね」

高畑「そうしてもらえると、僕も嬉しいよ」

112 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:26:58.14 ID:NsMoYWTM1
【夕方 帰り道】
魔美「今日はとっても楽しかったわ」

高畑「僕も楽しかったよ」

魔美「映画も面白かったし、新しいデパートも良かったわね」

高畑「そうだね」

少年2人「やーい、デートだデートだ〜」

魔美「こらー!」

少年2人逃げる。


魔美「まったく」

113 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:34:22.44 ID:NsMoYWTM1
魔美「ねえ、アタシたちの関係って周りからはどう見えるのかしらね?」

高畑「え?どうなんだろう」

魔美「高畑さんはどう思うの?」

高畑「ま、まあ…男女が二人っきりでお出掛けしてるんだから、取り敢えずデートしてるようには見えるんじゃない?」

魔美「ふーん」

高畑「な、なに?」

魔美「いや、高畑さんとデート出来て良かったって思ってね」

高畑「…」(顔を赤らめる)

魔美「高畑さん、またデートに連れていってくれる?」

高畑「う、うん。今度は佐倉駅でデートしよう。ハハハ」

魔美「その前に、高幡不動でしょ?」

高畑「あ、そうだったね」

魔美・高畑「ハハハ」

114 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:49:19.85 ID:NsMoYWTM1
高畑「魔美くん」

魔美「なあに?」

高畑「確認だけど、今日のもデートなんだよね?」

魔美「そうよ。さっきからデートって言ってるでしょ?」

高畑「じゃあ、最後はデートらしいことしてお別れしよっか」
右手を差し出す。

魔美(高畑さん…!)

魔美「そうね」
魔美と高畑が恋人繋ぎをする。

高畑「ちょ、ちょっと恥ずかしいね」

魔美「え、ええ。何だか照れちゃうわ」




高畑「魔美くん、僕の手熱くないかい?」

魔美「大丈夫よ。温かくてホッとするわ」

高畑「そっか」

115 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:49:52.56 ID:NsMoYWTM1
【数日後・通学路】
幸子「ねえねえ、この間の映画はどうだった?」

魔美「ああ、とっても面白かったわ」

ノン「違うでしょ」

魔美「え?」

幸子「高畑さんとの映画デートはどうだったか、聞いてるのよ」

魔美「あ、そっちね。映画見て、新しくできたデパートに行って楽しかったわ。」

ノン・幸子「へぇ〜」

魔美「レストラン街は噴水が流れていて綺麗だったわ。お昼も美味しかったし、屋上からの眺めも良かったわよ」

ノン・幸子「うんうん」

魔美「まあ、そんなとこかな」

ノン「そんなとこって」

幸子「おわり?」

魔美「うん」

116 :以下、VIPがお送りします:2020/03/26(木) 22:52:37.43 ID:NsMoYWTM1
ノン「ええっ、つまんなーい」

幸子「手を繋いだりキスしたりしなかったの?」

魔美「うーん…どうだったかしら?」

ノン・幸子「えっ?!」

魔美「ちょっと覚えてないかな」

幸子「ちょっと!」

ノン「詳しく聞かせなさい!」

高畑「おはようみんな」

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