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ラインハルト「梅酒を作るぞ!キルヒアイス!」キルヒアイス「はい、ラインハルト様」

1 :みみず :2020/07/20(月) 00:05:08.881 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「今年もこの季節がやってきたぞ!」

キルヒアイス「はい」

ラインハルト「梅と氷砂糖の用意はどうか!?」

キルヒアイス「ここに」スッ

ラインハルト「こいつ!もう買っていたな!」ドスッ!

2 :みみず :2020/07/20(月) 00:06:12.212 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「それで、この梅はどこのものだ?」

キルヒアイス「ミッターマイヤー大将の実家で採れたものです」

ラインハルト「たしかミッターマイヤーの実家は造園業だったか…このままでも美味であろうな」

キルヒアイス「…ラインハルト様、ぽんぽんが痛くなる可能性が」

ラインハルト「わかっている、戯言だ。許せ」フッ

3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:06:12.260 ID:xoeqOx+Aa.net
殴るな

4 :みみず :2020/07/20(月) 00:07:06.792 ID:jRlYTOrw0.net
オーベルシュタイン「…閣下」カツカツ

ラインハルト「なんだ、オーベルシュタイン」

オーベルシュタイン「使うのは氷砂糖とありますが…より、栄養価、味に深みを持たせるために黒糖を使用することを進言いたします」

ラインハルト「黒糖だと!?」

オーベルシュタイン「はい」

キルヒアイス「ラインハルト様…」

ラインハルト「言うな、キルヒアイス…オーベルシュタイン、黒糖は性に合わん」

オーベルシュタイン「しかし、かのヤン・ウェンリーは黒糖を使用していると情報が」

5 :みみず :2020/07/20(月) 00:07:58.576 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「…黒糖は好かん!いいか?二度は言わんぞ?」

オーベルシュタイン「…承知しました、失礼いたします」

キルヒアイス「ラインハルト様!」

ラインハルト「なんだ!キルヒアイス!」

キルヒアイス「果実酒びんは複数ございます。オーベルシュタイン参謀長の黒糖梅酒も作り、飲み比べるのもよろしいかと…」

ラインハルト「…フッ、用意がよいな、オーベルシュタイン…熱くなってすまなかった。黒糖梅酒も作ろう。準備は任せる」

オーベルシュタイン「…はっ、ご用意いたします」

6 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:09:07.703 ID:C+pS2r3n0.net
なにこれクソつまんね
こんなの晒して恥ずかしくないんか

7 :みみず :2020/07/20(月) 00:09:16.302 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「では始めようか」

キルヒアイス「材料は青梅1kg、氷砂糖800g、そしてホワイトリカー1.8Lとなります」

ラインハルト「氷砂糖が少なくないか?」

キルヒアイス「このくらいがよろしいかと」

ラインハルト「ふむ…お前の言うとおりにしよう、ところで黒糖の量はいかがか?」

キルヒアイス「氷砂糖と同じでよろしいかと、ラインハルト様」

ラインハルト「わかった」

8 :みみず :2020/07/20(月) 00:10:16.033 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「梅を洗うぞ!」ザザーッ!

キルヒアイス「表面のごみを綺麗に取り除いてください」

ラインハルト「わかっている!」パチャパチャ!

ラインハルト「ところで、この梅のアク抜きは必要ないのか?」パチャパチャ!

キルヒアイス「すでに3時間、水に付け込んでアク抜きをしております」

ラインハルト「キルヒアイス、私はお前を過小評価していたらしい!」ザザーッ!

キルヒアイス「いえ、お気になさらず、ラインハルト様」

9 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:12:23.872 ID:KFQf3bhba.net
パチャパチャ水揚げしてないで爪楊枝で一個ずつ茎の根元の襟首取れ

10 :みみず :2020/07/20(月) 00:12:29.759 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「次は竹串でヘタを取るぞ!」スチャ

キルヒアイス「その前に水気をこのキッチンペーパーでお拭きください」

ラインハルト「キルヒアイス!拭くのはおまえに任せる!」

ラインハルト「二人でこの梅どものヘタをひとつ残らずとってやろう!」カリッ…カリッ…

キルヒアイス「はい、ラインハルト様」フキフキ

ラインハルト「キルヒアイス、少し速いぞ!これでは…梅が溜まってしまう…!」カリッ…カリッ…

キルヒアイス「こちらが片付き次第加勢いたします、ラインハルト様」フキフキ

11 :みみず :2020/07/20(月) 00:13:38.569 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「…」カリッ…カリッ…

キルヒアイス「…」フキフキ

ラインハルト「…くっ」カリッ…カリッ…

キルヒアイス「…」フキフキ

ラインハルト「……」カリッ…カリッ…

キルヒアイス「…」フキフキ

ラインハルト「…」カリッ…カリッ…

キルヒアイス「…」カリカリ

ラインハルト(速いぞ!キルヒアイス!)カリッ…カリッ…

キルヒアイス「…」カリカリ

12 :みみず :2020/07/20(月) 00:15:15.145 ID:jRlYTOrw0.net
キルヒアイス「すべて取り終えましたね」

ラインハルト「あぁ!見ろ!この膨大な数を!」

キルヒアイス「200個程はありましょうか」

ラインハルト「しかし、少々骨が折れたな」フゥ

キルヒアイス「お疲れですか?水気が飛ぶまで休憩しましょう」

オーベルシュタイン「それではお飲み物はいかがでしょう」

ラインハルト「ほう?参謀長の秘蔵の一杯かな?」

オーベルシュタイン「はい、こちらを」スッ

キルヒアイス「これは…カレーラムネ!?」

13 :みみず :2020/07/20(月) 00:16:49.279 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「オーベルシュタイン…貴様、何をしているかわかっているのか?」

オーベルシュタイン「はい、閣下」

ラインハルト「カレーラムネなどという、疲れた時の清涼感が皆無なものを、このラインハルト・フォン・ローエングラムに飲ませるというのか!?」

オーベルシュタイン「閣下、太古より夏といったら何を思い出しますか?」

ラインハルト「なに!?」

オーベルシュタイン「暑さ、扇風機の音、大きな入道雲、滴る汗、のどが渇いた時のしゅわしゅわ、そして夕方のカレーの匂い」

ラインハルト「…」ゴク

オーベルシュタイン「カレーラムネには全てが詰まっております」

キルヒアイス(確かに、緻密な計算に基づいた完成度の高い作戦だ…)ゴク

14 :みみず :2020/07/20(月) 00:17:40.959 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「キルヒアイス!」

キルヒアイス「はい、ラインハルト様」

ラインハルト「おまえはどう思う」

キルヒアイス「飲んでみるのも、よろしいかと」

ラインハルト「わかった、オーベルシュタイン!用意しろ!」バッ

オーベルシュタイン「承知しました」

カレーラムネ<ドンッ

ラインハルト「……」カシュ

キルヒアイス「……」カシュ

…乾杯(プロージット)

15 :みみず :2020/07/20(月) 00:19:00.941 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルトは闇のなかにいた

彼の蒼氷色(アイスブルー)の瞳には

ただ

赤毛の親友だけがあった



キルヒアイス「…ラインハルト様」

キルヒアイス「アンネローゼ様にお伝えください…」

キルヒアイス「ジークは昔の誓いを守ったと…」ウプッ

ラインハルト「いやだ!俺はそんなこと伝えない!伝えたりしないぞ!いいか!?早く…うぷっ!梅酒を作るぞ!」ヨロッ

キルヒアイス「はい、ラインハルト様」スクッ

16 :みみず :2020/07/20(月) 00:20:54.093 ID:jRlYTOrw0.net
キルヒアイス「梅の水分が飛びましたので果実酒びんに、梅、氷砂糖、梅、氷砂糖の順で入れてください」

ラインハルト「こうか」ゴロゴロ ザラザラ ゴロゴロ ザラザラ

キルヒアイス「では果実酒びんを軽くトントンして隙間をお失くしください」

ラインハルト「こうだな」トントン

キルヒアイス「それではホワイトリカーを…」

17 :みみず :2020/07/20(月) 00:21:37.245 ID:jRlYTOrw0.net
オーベルシュタイン「お待ちください」

ラインハルト「なんだ、オーベルシュタイン」

オーベルシュタイン「…ブランデーの使用を進言いたします」

キルヒアイス「ラインハルト様…」

ラインハルト「わかっている、キルヒアイス…オーベルシュタイン、ブランデーは性に合わん」

オーベルシュタイン「しかし、かのヤン・ウェンリーはブランデーを使用していると情報が」

18 :みみず :2020/07/20(月) 00:23:47.299 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「…ブランデーは好かん!いいか?あれは貴族どもが好んで嗜む蒸留酒だ!」ドン

オーベルシュタイン「…」

ラインハルト「安価な材料で美味な酒を造るのが楽しいこの工程に!ブランデーなどという高価なものを!」

キルヒアイス「ラインハルト様!」

ラインハルト「なんだ!キルヒアイス!」

キルヒアイス「果実酒びんは複数ございます。オーベルシュタイン参謀長のブランデー梅酒も作り、飲み比べるのもよろしいかと…」

ラインハルト「しかし…」

キルヒアイス「ブランデーにも種類がございます…すべては高価を限りません」

ラインハルト「…フッ、オーベルシュタイン…熱くなってすまなかった。ブランデー梅酒も作ろう。準備は任せる」

オーベルシュタイン「…はっ、ご用意いたします」

19 :みみず :2020/07/20(月) 00:26:43.131 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「では、入れるぞ」トクトクトク

キルヒアイス「はい、ラインハルト様」トクトクトク

オーベルシュタイン「はっ」トクトクトク

ラインハルト「マッキーで年月日と名を入れて…」キュッキュッ

キルヒアイス「楽しみですね、ラインハルト様」

ラインハルト「そうだな、キルヒアイス」

キルヒアイス「それでは去年の梅酒でも飲みますか?」

ラインハルト「それもいいな…オーベルシュタイン、皆を集めてくれ」

オーベルシュタイン「はっ…」スタスタ

20 :みみず :2020/07/20(月) 00:27:25.710 ID:jRlYTOrw0.net
ラインハルト「皆が集まったら去年の梅酒のテイスティングをするぞ!キルヒアイス!」

キルヒアイス「はい、ラインハルト様」

ハーッハッハッハッ…




ユリアン「ヤン提督、梅酒って作ったことあります?」

ヤン「…ないけど、どうしたんだい?ユリアン」

おわり

21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:28:50.251 ID:/hYfpuMf0.net
あまり面白くはなかったけど
ここまで書き溜めていたという点は評価に値するのかもしれない

22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:29:11.772 ID:DVIY/Q/00.net
梅酒の歴史がまた1ページ

23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:30:38.254 ID:zghA+yEva.net
結局4種類作ったの?

24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:30:48.354 ID:IW9XubtB0.net
ないんかーいw

25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2020/07/20(月) 00:39:26.965 ID:2MR0d9vDd.net
ロイエンタールがミッターマイヤーに嫉妬しそう

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