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【数学】暇だから虚数乗法について語る

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:19:16.315 ID:odzgIGgFd.net
まず何を問題にしているのかを説明する

pを3以上の素数とする。

5 = 2^2 + 1^2
13 = 3^2 + 2^2
17 = 4^2 + 1^2
29 = 5^2 + 2^2
...

というように、

p = x^2 + y^2 (x, yは整数)と表される
⇔ p ≡ 1 (mod 4)

が成り立つ。

2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:19:26.846 ID:sdwaBh8Lr.net
【ウイルスから身を守る!公衆トイレで守るべき7カ条】

@外出する前に自宅のトイレを使う
A個室でもマスクを着用する
B入る際に消毒スプレーを使用する
C流した後、すぐに退出する
D石鹸で手を洗った後も、手指消毒剤を使う
E熱風のハンドドライヤーを使わない
Fトイレにいる滞在時間を減らす

詳しい解説はこちら↓

実は感染リスクが高い公衆トイレで、新型コロナから我が身を守る7カ条|FINDERS
https://finders.me/articles.php?id=2302

3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:20:16.403 ID:Yiwq7pdV0.net
理解したから例題出して

4 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:21:36.765 ID:M+6254Ls0.net
続けて

5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:21:57.004 ID:kM7c6usFd.net
なんで全部余り1ってわかるの???????

6 :空き箱 :2021/01/10(日) 15:22:39.391 ID:ZdBTGYZW0.net
modってなに?

7 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:23:31.913 ID:NPquZ+qP0.net
虚数乗法ってx^(a+bi)のことじゃないの?

8 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:24:26.718 ID:ai4WF7Pn0.net
>>6
4で割ったら余り1

9 :空き箱 :2021/01/10(日) 15:25:28.070 ID:ZdBTGYZW0.net
>>8
ありがとう!

10 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:25:41.442 ID:wLLxzu4F0.net
e^πi
みたいな?

11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:26:12.733 ID:P9yB39Pm0.net
数3まで学校で習ったけどmodなんて先生がチョロっと言っただけで特に何も出なかったな

12 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:26:25.136 ID:YXS+8a7C0.net
なんか必殺技っぽくてカッコいいな!

13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:26:31.970 ID:G7QHeYzXM.net
なんで全部そうだって言い切れるの?

14 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:26:33.087 ID:buKNcoO7F.net
ここでは2つの環を考えている

1つは有理整数環Z

Z = { ..., -2, -1, 0, 1, 2, ...}

もう1つはZに√-1を添加した環Z[√-1]。これは以下の形

Z[√-1] = { a + b√-1 | a, b∈Z }


p = x^2 + y^2と表されるということは、Z[√-1]内で

p = (x + y√-1)(x - y√-1)

と因数分解するということ。つまり、Zの中で既約だったpが、Z[√-1]の範囲では既約でなくなるということ

この種の問題を考える

15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:28:18.679 ID:wLLxzu4F0.net
むむむ

16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:29:09.829 ID:9ANABtLBd.net
ガウス素数やんな

17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:30:42.540 ID:kImz33YJd.net
fを整数係数の多項式で、最高次の係数が1のものとする

f(x) = 0

を満たす複素数xを、代数的整数という
たとえば、√-1は

f(x) = x^2 + 1

の根だから代数的整数

18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:33:04.098 ID:62rqIp5u0.net
4で割ったら余り1なら2で割っても余り1やんけ
結局全ての素数は奇数ってのと言ってるのこと同じじゃん

19 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:35:58.885 ID:a2XauyJ/d.net
>>18
こういう推論の方向取り違える奴ってガチなのかネタなのか困る

20 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:37:47.555 ID:RiYLyCkSM.net
>>19
わざわざVIPでなんカス語使う奴の知能なんてそんなもん

21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:42:21.558 ID:wLLxzu4F0.net
フム…続きは?

22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:43:03.089 ID:ai4WF7Pn0.net
続きオナシャス

23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:43:29.266 ID:VIxWZZIZ0.net
環ってなーにー?

24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:43:47.167 ID:wdPt/2Ap0.net
4で割るのは3が余ることが無いって話じゃん
そこで2が出るのはおかしくないか

25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:46:56.913 ID:EJnZeceSd.net
>>23
足し算と引き算と掛け算ができる

26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:48:56.594 ID:IkKjoShjF.net
kを体とする
つまり加減乗除のできる集合

有理数の全体Q、実数の全体R、複素数の全体Cは体
整数の全体Zは割り算で閉じてないから体ではない

Kはkを含む体とする
ただし、Kの任意の元xは、k係数の多項式fが存在して

f(X) = 0

を満たすものとする
このとき、Kはkの代数拡大体という
たとえば、Cの任意の元a + b√-1 (a, b∈R)は、

X^2 - 2aX + (a^2 + b^2)

の根になっているから、CはRの代数拡大体

27 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 15:57:06.268 ID:VezB31yUF.net
ここではkは(従ってKも)有理数体Qを含む場合のみ考える

K, kの中の代数的整数の全体をそれぞれO_K, O_kと書いて、K, kの整数環という
たとえば

O_Q = Z

Q(√-1)をQに√-1を添加した体とすると

O_Q(√-1) = Z[√-1]

※ ただし一般的にはO_Q(√D) = Z[√D]ではない

28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:02:01.725 ID:48npfX3ud.net
ここまで出た言葉を使うと、最初の問題は、こう一般化される


K⊃k⊃Qを代数拡大
p∈O_kを素数

としたとき、pはO_K内で分解するかどうか


これは不正確なので、もう少し言葉を定義する

29 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:04:24.590 ID:wLLxzu4F0.net
俺もうお手上げ🤷

30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:07:42.860 ID:3ASZo6Ot0.net
可換環ね知ってる

31 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:13:59.237 ID:HU5DdVLm0.net
>>30
可換環論というよりは代数的整数論

32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:16:41.132 ID:48npfX3ud.net
一番まずいのは、Zは一意分解環だが、O_kやO_Kはそうとは限らないことだ
つまり、O_KやO_kでは、0以外のすべての元が既約元の積に一意的に表されるとは限らない

一意分解環ではない簡単な例は

Z[√-5] = { a + b√-5| a, b∈Z }

で、この中では6が

6 = 2 * 3 = (1 + √-5)(1 - √-5)

と2通りに因数分解される(2, 3, 1 + √-5, 1 - √-5はいずれも既約)

33 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:16:43.328 ID:FVsgLLaB0.net
ここまでは知ってる

34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:29:34.356 ID:7A8gYURGd.net
なので、素数の代わりに素イデアルというものを考える

Rを環とする
Rの部分集合Iで、

a, b∈I ⇒ a + b∈I
r∈R, a∈I ⇒ ra∈I

となるものをRのイデアルという


言い忘れたが、環も体も掛け算が可換なものだけを扱う


たとえば、Zのイデアルはすべて、ある整数nがあって

(n) = { n * m | m∈Z }

という形のものだけ。こういう環を単項イデアル環という。単項イデアル環は必然的に一意分解環になる。
イデアルには積が

IJ = { Σ i * j | i∈I, j∈J }

で定まって、

(n)(m) = (nm)

だから、単項イデアル環の場合は数を考えてもイデアルを考えても変わらない。一方、一意分解環でないなら単項イデアル環ではないから、数の分解だけ考えても上手くいかない

35 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:34:05.605 ID:RpMAVnwfr.net
整数論ってつまらなくね?
物理に利用できない数学はクソの役にもたたない気がするわ

36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:37:02.878 ID:7A8gYURGd.net
Rを環
Pをイデアルとする

Pが素イデアルであるとは

P ≠ R
ab∈P ⇒ a∈Pまたは、b∈P

が成り立つことを言う
R = Zなら、素イデアルは素数pで生成されるイデアル(p)、または0イデアル(0)

これが、一般の整数環における素数の代わりになる
というのも、次の定理が成り立つから


定理

kをQの代数拡大体
O_kを整数環とする

I ⊂ O_k(I ≠ O_k)をイデアルとすると、有限個の素イデアルP_1, ..., P_gと整数e_1, ..., e_gが存在して、

I = P_1^e_1 ... P_g^e_g

と一意的に表せる

37 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:38:33.605 ID:wLLxzu4F0.net
イデアル
習った気がするそういえば
言葉だけ覚えてる

38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:43:50.413 ID:7A8gYURGd.net
というわけで最初の問題をようやく正確に述べることができる

K⊃k⊃Qを代数拡大
p⊂O_kを素イデアルとしたとき、O_Kのイデアル

pO_K

はどう分解するのか??


まずはこれを調べるための一般論を述べる

39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:46:05.678 ID:MoP/b1Vw0.net
>>11
大学受験やった?

40 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:57:04.514 ID:7A8gYURGd.net
Aut(K/k)で、Kの自己同型でkの元を固定するもの全体を表す
つまり、

σ∈Aut(K/k)は

σ(a + b) = σ(a) + σ(b)
σ(ab) = σ(a)σ(b)
a∈k ⇒ σ(a) = a

を満たす写像の全体

たとえば、Aut(C/R)は恒等写像と、共役複素数を取る写像の2元からなる

41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:59:30.365 ID:0BZDxuhAM.net
ガロア理論か

42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 16:59:57.898 ID:0BZDxuhAM.net
>>35
俺もあんま興味持てなかった

43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:15:20.384 ID:LLEeHdVqF.net
Kはkの元による掛け算をスカラー倍として、自然にkベクトル空間になる
その次元を代数拡大K/kの拡大次数といい、

[K : k]

で表す。たとえば、[C : R] = 2

一般的に

#Aut(K/k) ≦ [K : k] (#XはXの元の個数)

が成り立つ。等号が成り立つとき、K/kはGalois拡大といい、この場合はAut(K/k)をGal(K/k)と書く
たとえば、C/RはGalois拡大。より一般に、拡大次数が2なら必ずGalois拡大

一方、Kを、Qに2^(1/3)を添加した体とすると、K/QはGalois拡大ではない
[K : Q] = 3だが、Aut(K/Q) = 1だから
Kにさらに、1の3乗根ωを添加してやると、K(ω)/QはGalois拡大になる


まず、Galois拡大における素イデアルの分解の仕方は、Gal(K/k)で統制されることを説明したい

44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:22:21.467 ID:FVsgLLaB0.net
準素イデアル分解ってのは聞いたことあるけど>>36の定理は
環がもっと良い環になったから素イデアルで言えちゃう的な感じか

45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:28:07.603 ID:tLMP9Y2Xd.net
まず剰余環の定義が必要なので説明する

Rを環、I⊂Rをイデアルとする
a, b∈Rに対して、関係a 〜 bを

a 〜 b :⇔ a - b ∈ I

で定めると、これは同値関係になる。Rをこの同値関係で類別した集合をR/Iと書く。
つまり、a - b∈Iならaとbは同じだと思ったもの。
R/Iは自然に環になる。これを剰余環という

たとえば、

Z/(n) = {nで割ったあまり} = {0, 1, ..., n - 1}


O_kを整数環、p⊂O_kを素イデアルとすると、O_k/pは体になる(※ 一般の環では体になるとは限らない)
たとえば、O_k = Zなら、Z/(p)は体になる

46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:50:03.742 ID:WPTxW15Gd.net
K⊃k⊃Qを代数拡大(めんどくさくなったので、以降K/kと書く)
p⊂O_kを素イデアルとする

pO_K = P_1^e_1 ... P_g^e_g (P_1, ..., P_gはO_Kの素イデアル)

と分解したとする

Κ_i := O_K/P_i
κ := O_k/p

とおく。各Κ_iはκの代数拡大体になっているので、

f_i := [Κ_i : κ]

とおく。n = [K : k]とすると、このとき

n = Σ[i = 1 to g] e_i f_i

が成り立つ。

47 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:55:22.742 ID:WPTxW15Gd.net
で、K/kがGalois拡大のときは、

e_1 = e_2 = ... = e_g
f_1 = f_2 = ... = f_g

となる。だから上の公式は簡単に

n = efg

となる

48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:56:18.663 ID:KZ6BqCxQ0.net
大学数学の基礎を学ぶのにいい参考書ある?

49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 17:57:46.671 ID:GW7C3XTR0.net
なんでわざわざid変えてるの?

50 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 18:16:12.580 ID:WPTxW15Gd.net
Gal(K/k)の元は、Kの自己同型なわけだが、pO_Kの因子の素イデアルの集合

{P_1, ... P_g}

にも作用する。各iに対して

σ(P_i) = P_iとなる

σ∈Gal(K/k)全体は、Gal(K/k)の部分群となる。これを分解群といって、D_iと書く。

さらに、D_iの元はΚ_iの自己同型にもなるが、このうちΚ_i上の恒等写像になる元全体を惰性群といって、I_iと書く。

51 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 18:36:48.276 ID:WPTxW15Gd.net
#D_iと#I_iは簡単に分かる

まずK/kがGaloisだと、Gal(K/k)の

{P_1, ... P_g}

への作用は推移的。つまり、どの2つのP_i, P_jをとってきても、あるσ∈Gal(K/k)が存在してσ(P_i) = P_jになっている

群の作用の性質から、ある元の軌道の濃度は、群の濃度/その元を固定する部分群の濃度になるので

g = #Gal(K/k)/#D_i
∴ #D_i = ef

さらに、D_i → Gal(Κ_i/κ)に準同型定理を使えば

I_i = e

52 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 18:59:14.235 ID:oFYG9Fljd.net
Gal(Κ_i/κ)と書いたが、実際これはGalois拡大だ

pが(0)でなければ、Κ_i, κは有限体
有限体は、元の個数が有限個の体
たとえば、pを素数としてZ/(p)は有限体

体の任意の元aに対して

a + a + ... + a = 0 (n個)

を満たすn > 0があれば、そのようなnの最小値をpとして、その体は標数pであるといい、なければ標数0であるという
標数は必ず0か素数

有限体の元の個数は、その標数をpとして必ず、q = p^n個
元の個数が同じ有限体はすべて同型なので、q個の元からなる有限体はF_qと書く

で、有限体の代数拡大は完全に判明している

F_qの有限次の代数拡大はF_q^mの形のものだけ。しかも、

Gal(F_q^m/F_q) = {id, σ, ..., σ^(m-1)}
σ: F_q^m → F_q^mは、q(x) = x^q

と、Galois群は1つの元で生成される
このσをFrobenius自己準同型という

53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:01:20.485 ID:oFYG9Fljd.net
> 体の任意の元aに対して

> a + a + ... + a = 0 (n個)

> を満たすn > 0があれば、そのようなnの最小値をpとして、その体は標数pであるといい、なければ標数0であるという



1 + 1 + ... + 1 = 0 (n個)

を満たすn > 0があれば、そのようなnの最小値をpとして、その体は標数pであるといい、なければ標数0であるという

54 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:13:34.549 ID:oFYG9Fljd.net
e > 1のときは特殊ケースなので、e = 1のときを考える

このとき、D_i 〜 Gal(Κ_i/κ)なので、D_iは1個の元σで生成される
しかもD_i⊂Gal(K/k)なので、σはGal(K/k)の元でもある

n = fg

で、σの位数はfなので、σの位数が分かれば、O_Kにおけるpの分解の様子が分かる

55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:27:25.406 ID:oFYG9Fljd.net
というわけで、Gal(K/k)やσを知りたいわけだが、これはごく典型的なケースを除けば難しい問題だ

だが、とてもよく分かっている場合がある。その1つはk = Qで、Gal(K/k)がAbel群(演算が可換な群)の場合だ
次の定理が成り立つ


定理

Gal(K/Q)がAbel群なら、

Q(ζ_m)⊃K⊃Q (ζ_m = exp(2πi/m))

となるmが存在する。


つまり、QのAbel拡大は円周を等分する点を添加した体に含まれる
このGal(Q(ζ_m)/Q)も実によく分かっていて、

Gal(Q(ζ_m)/Q) 〜 (Z/(m))^× (Z/(m) の乗法の可逆元全体)

で、しかもk∈(Z/(m))^×に対応するQ(ζ_m)の自己同型σ_kは

σ_k: ζ_m → ζ_m^k

により定まるものだ

56 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:33:43.652 ID:oFYG9Fljd.net
ここでGalois理論を使えば

Gal(K/Q)の元(Kの自己同型)は、Gal(Q(ζ_m)/Q)の元(Q(ζ_m)の自己同型)をKに制限して得られるもの

であることが言えるので、O_Qの素イデアルの分解を調べるには

Gal(Q(ζ_m)/Q)での分解(つまり、対応するFrobenius自己準同型σ)

を調べてから、σをKに制限したものの位数を計算すればいい

57 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:45:55.194 ID:oFYG9Fljd.net
試しに冒頭のQ(√-1)のケースで計算してみると
このケースでは、k = Q、K = Q(√-1)で、Kが既にQ(ζ_4)なので

pが(Z/(m))^×で1ならpはKで分解、3ならpはKで惰性

と分かる

58 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:46:24.391 ID:oFYG9Fljd.net
> pが(Z/(4))^×で1ならpはKで分解、3ならpはKで惰性

59 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:49:23.595 ID:oFYG9Fljd.net
ここからが本題

60 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 19:54:35.877 ID:oFYG9Fljd.net
今さっきは、k = Qの場合を考えたが、別のケースを考える

結論からいうと、kとして虚二次体
つまり、Qに判別式が負となる2次多項式の根を添加した体に関する理論になる
たとえば、k = (√-1)とか、k = Q(ζ_3)とかだ

アイデアとしてはやはり、Kを含むGalois拡大L/kで、Gal(L/k)の元がよく分かるようなものを構成する

61 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:08:12.690 ID:oFYG9Fljd.net
Cを複素平面
ω1, ω2を、ω1/ω2が実数ではない(つまり、0, ω1, ω2が同一直線上にないということ)2つの複素数とする

L = L(ω1, ω2) := { nω1 + mω2 | n, m∈Z }

とする。このようなLをCの格子という
LはCの部分群になるので、その剰余群C/Lを考える
(つまり、x - y∈Lとなるx, yを同一視するということ)

C/Lには位相と複素構造が自然に入って、コンパクトRiemann面になる
このようなC/Lを複素トーラスもしくは楕円曲線という

62 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:17:44.901 ID:oFYG9Fljd.net
L = L(ω1, ω2)を格子

P(z, L) := 1/z^2 + Σ[ω∈L, ω≠0] (1/(z +ω)^2 - 1/ω^2)

とおく。PはC上の有理型関数で、Lの各点を周期とするものになる。つまり、C/L上の有理型関数になる

このPをWeierstrassのペー関数という

63 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:18:35.516 ID:wLLxzu4F0.net
(ω1)
なんか顔文字に見える

64 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:28:05.003 ID:oFYG9Fljd.net
L = L(ω1, ω2)を格子

g2 := 60 Σ[ω∈L, ω≠0] 1/ω^4
g3 := 140 Σ[ω∈L, ω≠0] 1/ω^6

とおく。P関数のzに関する微分は、次の等式を満たす

P'(z)^2 = 4 P(z)^3 - g2 P(z) - g3

65 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:34:12.720 ID:oFYG9Fljd.net
この式から、複素トーラスC/Lは平面曲線

Y^2 = X^3 - g2 X - g3

と同型

z → (P(z), P'(z))

が同型写像


まあ、より正確に言えば、C/Lは射影平面の曲線

Y^2 Z = X^3 - g2 X Z - g3 Z^3

に同型で、同型写像は

z → [P(z), P'(z), 1](z∉L)、[0, 1, 0](z∈L)

で与えられる

66 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:34:42.423 ID:oFYG9Fljd.net
X^3の前に4忘れた

67 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:38:34.672 ID:HU5DdVLm0.net
なんかいきなり行間空きすぎじゃね
>>65でわからなくなった

68 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:41:14.407 ID:Hj7ch+ie0.net
虚数が現実に影響を与えてるのってすごいなって思いました

69 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:41:46.113 ID:wLLxzu4F0.net
難しいけど
いつか理解できるかなって思いつつ見てる

70 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:50:19.212 ID:oFYG9Fljd.net
L = (ω1, ω2)
L' = (ω1', ω2')

2つの楕円曲線C/LとC/L'がいつ同型になるか考える

同型写像C/L → C/L'があったとすると

それは結局、複素平面C上の解析的な群準同型C→Cから来ていて、そういうものは

z → αz (α ≠ 0)

しかない
だから、

(ω1', ω2') = α(ω1, ω2)

となることが必要十分

71 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 20:57:28.097 ID:oFYG9Fljd.net
訂正

だから、

(αω1, αω2) = ((a, b), (c, d))(ω1', ω2')

となるa, b, c, d∈Zが存在して、これが可逆になること、つまり

ad - bc = ±1

が必要十分

72 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 21:07:37.108 ID:oFYG9Fljd.net
煩わしいので、以降

ω1, ω2は、Im(ω2/ω1) > 0となる順番にすることにして、τ = ω2/ω1

ω1 = 1,
ω2 = τ

と置き直す
これで

L = L(τ)
L' = L'(τ)

C/L, C/L'が同型となるのは

τ' = (aτ + b)/(cτ + b) (∃a, b, c, d∈Z, ad - bc = 1)

のとき

要は、上半平面をSL(2, Z)で割った分だけ楕円曲線はある

73 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 21:26:09.635 ID:oFYG9Fljd.net
L' = Lとして、C/Lの自己準同型を考えると
上のαの表現行列の固有値は

・整数
・虚二次数

のいずれか
後者のケースの自己準同型をもつとき、楕円曲線C/Lは虚数乗法を持つという


たとえば

L = { n + m√-1 | n, m∈Z }

を考えれば、C/Lの自己準同型には、N倍写像の他に、√-1倍写像もあるから、C/Lは虚数乗法を持つ

虚数をかける自己準同型があるから虚数乗法

74 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 21:33:24.838 ID:FVsgLLaB0.net
今気づいたけどちょっと前に400年前から数学者ずっとトーラスの研究してるってスレ立ててた人かな
途中から証明は全然分からんけどお話として聞く分には面白い

75 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 21:50:58.187 ID:oFYG9Fljd.net
L = L(τ)を格子

関数j(τ)を

j(τ) = 1728 g2(τ)^3/(g2(τ)^3 - 27 g3(τ)^2)

で定める

この関数は、任意の((a, b), (c, d))∈SL(2, Z)に対して

j((aτ + b)/(cτ + d)) = j(τ)

を満たす
つまり、楕円曲線の不変量になっていふ

76 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 21:54:44.938 ID:oFYG9Fljd.net
L = L(ω1, ω2)を格子

C/Lの位数がNの点を考える

それは当然、Cにおいては

(nω1 + mω2)/N

であって、>>65の写像でC/Lを射影曲線と見た場合のx座標は

P((nω1 + mω2)/N, L)

77 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 22:44:28.682 ID:oFYG9Fljd.net
kを虚二次体とする
kを自己準同型環に持つ楕円曲線を構成するには、>>73の例と同様にすればいい

O_kの0でないイデアルIを取る
これはCの格子になっているから、それで割ってC/Iとすればよい
Iはイデアルだから、O_kの元による乗法でちゃんと閉じている

78 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2021/01/10(日) 22:47:58.750 ID:FA4mrCON0.net
時間かかるのはわかるけど50分は流石にかかりすぎだろ

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