掌編小説書いたんで評価して下さい

以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします

相馬茂吉は都内の或る居酒屋で、日本酒を飲んでいた。茂吉がこの居酒屋で酒を飲むのは、今日が初めてである。
質素な作りの小汚い店ではあるが、上品な女性客も大勢居るようだ。茂吉はカウンター席で飲んでいるのだが、その隣にも女性客の一人が居る。雪のように白い肌と夜のように黒い髪の調和が美しい、夜のスキー場のような女であった。それは淫乱の雰囲気も出していた。
茂吉は彼女に目を向けたが、気持ち悪がられるのが嫌なので、直ぐに目を逸らした。自意識過剰の節があるのである。
茂吉は小説家であった。茂吉が始めて小説を書いたのは高校生の頃である。高校生らしい淡い恋心を端正な文体で描いた良作であった。茂吉は即刻出版社に送った。すると新人賞を受賞した。様々の大作家に認められたその作品は、芥川賞を受賞した。
隣に座っていた女性客がその小説のヒロインのモデルであったことに、茂吉は気付かなかった。いや、気付かないフリをしていただけかもしれない。それは茂吉自身も解せないのである。