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安価で適当にSS書くわ
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:36:30.20 ID:JsXu0Ado0.net
- 登場人物とかタイトルとか設定とか>>2-9あたり
集まったら書き始める
終了予定は3時
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:36:52.02 ID:IhAHziBP0.net
- 彡⌒ ミ
ヽ(´・ω・`)ノ
(___)
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:37:18.11 ID:1G4kVtwA0.net
- 彡⌒ ミ
ヽ(´・ω・`)ノ
(___)
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:37:20.50 ID:KCcX9Ogz0.net
- たかし
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:37:58.87 ID:j6D9e2cO0.net
- 登場人物はハゲで
内容は髪がなくなり
名前はたかしで
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:38:01.82 ID:VV/7nATo0.net
- 百合
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:38:07.30 ID:W5DsNLyl0.net
- アンダースローピッチャーで左右両投げ
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:38:53.25 ID:gzaEj1aH0.net
- 余命半年
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:39:05.22 ID:aiyC03ts0.net
- 全身鎧を着飾ったヘルムを被った女がメインヒロイン
- 10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:39:49.45 ID:PsmZSsxS0.net
- とりあえずハゲ物語期待しとくわ
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:40:14.85 ID:JsXu0Ado0.net
- 登場人物 たかし 全身鎧を着飾ったヘルムを被った女
設定 百合 アンダースローピッチャーで左右両投げ
百合なので女の登場人物と、あとはタイトルを引き続き募集中です
- 12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:41:37.68 ID:5aRPat6e0.net
- ハゲ二人は解雇なのか
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:42:04.72 ID:JsXu0Ado0.net
- >>12
ハゲはたかし
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:42:43.51 ID:JsXu0Ado0.net
- とりあえず次から書き始める
タイトルと女の登場人物は常時募集中
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:45:55.97 ID:W5DsNLyl0.net
- ほ
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:46:27.14 ID:JsXu0Ado0.net
- 「あっついな……」
梅雨の時期とは思えないほどの晴天に、たかしは辟易としていた。
照り付ける太陽が肌を焦がす。
「こんなことなら帽子をかぶってくればよかった」
そう言って木陰に避難した。
先程まで雨が降っていたせいで、湿気がひどかった。
たかしの額から汗がしたたり落ちる。
「あの、ちょっといいかな」
突然、後ろから声をかけられた。
「はい?」
振り返ると、たかしの目に全身鎧を着飾ったヘルムを被った女が飛び込んできた。
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:47:56.28 ID:5aRPat6e0.net
- さまようよろいかよ
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:49:45.72 ID:JsXu0Ado0.net
- 「すいません、急いでいるので」
たかしは逃げようとした。
こんな暑い日に、というより冬の寒空だろうと、春の爽やかな朝だろうと、
全身鎧をまとった人間がまともであるはずがない。
「ちょっと、待て。急いでいるようには、見えなかったが」
腕をがっしりと掴まれる。
指先まで鉄で覆われていて、ひんやりとした感触が伝わってきた。
「いや、帽子を買いにいかないと」
たかしは空いている方の手で頭を押さえる。
全身鎧の女は呆れたように言った。
「帽子をかぶるくらいなら、髪を生やせばいいのに」
- 19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:52:49.50 ID:JsXu0Ado0.net
- 「な、なんだと」
自然と声がうわずった。
人には言っていいことと悪いことがある。
この女に世の理という奴を叩きこんでやらねば。
たかしは義憤に燃えた。
「あの、あんたねぇ!」
掴みかかろうとしたが、突然視界を奪われた。
「わぶっ!?」
素っ頓狂な声を上げる。
「それならこれをかぶっておくといい」
そう言って鎧女は笑った。
たかしが頭に手をやると、メタルヘルムの滑らかな手触りを感じた。
- 20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 00:58:26.56 ID:JsXu0Ado0.net
- 「…………」
たかしはヘルムを脱ぎ捨て、文句を言おうとしたがやめておいた。
先程まで隠れていて見えなかったが、鎧女はとてつもない美人だった。
艶のある黒髪が腰のあたりまで伸びている。
「どうかしたか?」
手にヘルムを持ったまま黙って見つめているたかしに、
女は怪訝そうな表情を浮かべた。
「い、いえ。何も」
美人に弱いたかしは、落ち着きなくそわそわと体を動かしている。
女はしばらくその様子を観察していたが、息を吐くとやおら口を開いた。
「そうか。それならばいいが。私はこのあたりでちょっと人を探していてな。
金髪のショートヘアで、かわいらしい顔の女を見なかったか?」
- 21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:04:30.26 ID:JsXu0Ado0.net
- 「聞いているのか?」
鎧女はたかしに顔を近づけた。
「わっ! き、聞いてます!」
たかしは思わず仰け反った。額の汗が飛び散る。
「それで、どうだ。知らないのか?」
鎧女が腰に手を当てて言った。
「あー、知っているような。知らないような」
たかしははぐらかした。
本当は知らないのだが、ここでこの美人と別れてしまうのは惜しい。
なんとかして一緒にいたかったのだった。
「ホントか! 知っているのだな!」
鎧女がぴょんと跳ねると、たかしに抱き付いた。
- 22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:09:39.38 ID:JsXu0Ado0.net
- 「あれか! さすがだな、たかし!」
「あ、ちょっと待って……」
たかしの制止も聞かず、鎧女は駆けていった。
「姫! 探しましたぞ!」
叫ぶや否や、前を歩いていた女子高生に抱き付く。
「わわっ、なんですかっ! あなたはっ!」
狼狽がこちらにも伝わってくるようだった。
「私です! 会いたかったです、姫!」
抱きしめたまま、ぎゅうぎゅうと頬ずりを繰り返す。
「ひぃぃぃ……」
女子高生は小さな悲鳴を上げると、顔を青ざめ固まってしまった。
- 23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:11:10.21 ID:CYtT/HIZ0.net
- 禿設定残っててわろた
- 24 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:14:40.83 ID:JsXu0Ado0.net
- 「すみません。間違えました」
鎧女がしょんぼりとしたまま頭を下げる。
「え。や、いいですよ。別に。
間違いくらい誰にでもありますから」
慌てた様子の女子高生が必死にフォローした。
それでも鎧女は、相変わらずしょんぼりと俯いている。
「そうだよ。人は間違えながら成長するんだよ」
たかしもフォローに加わった。
鎧女は顔を下に向けたまま、たかしを睨み付ける。
「もとはといえばお前が言ったんだろう!
この子が探している人です、って!」
そう叫ぶや鎧女はたかしの頭を殴りつける。
守るすべを持たないたかしの頭部が、鮮血に染まった。
- 25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:18:31.55 ID:JsXu0Ado0.net
- 「え、大丈夫ですか!?」
女子高生が思わずたかしに駆け寄った。
「あ、はい。大丈夫です」
たかしが気持ち悪い笑みを浮かべながら答える。
まだあどけなさの残るその少女は、その様子に若干引いたようだった。
「お前のせいだぞ! 少しは反省しろ!」
たかしの装甲の薄い頭部に、鎧女が容赦ない蹴りを浴びせる。
「はひぃ! すびばせん!」
涙と鼻水と鮮血にまみれながらたかしは謝罪をし続ける。
しかしその顔は、晴れやかな表情に染まっていた。
「大人の世界は、難しいですね」
少女は唸るようにして言った。
- 26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:18:35.70 ID:W5DsNLyl0.net
- ksk
- 27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:25:29.20 ID:JsXu0Ado0.net
- 「まぁこんな木偶は放っておいて」
鎧女が足元をチロリと睨み付けた。
そこではたかしが気持ちの悪い笑みを浮かべながら失神している。
しばらく蔑むように見下ろして、また少女へ視線を戻すと言葉を続けた。
「一緒に姫を探してくれないか。
時間があればで良いのだが」
「あの、えーと」
少女はうろたえた。
普段なら断るのだけれど。
あまりにも鎧女の目が真剣だったので、考え込んでしまう。
- 28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:28:46.60 ID:JsXu0Ado0.net
- 『困っている人は、助けてあげなさい』
そんなおばあちゃんの言葉を思い出した。
少女はコクリと頷く。
「いいですよ。どうせ学校サボって暇だったんです」
そう言ってニコリと笑った。
「い、いいのか」
鎧女が一瞬呆けたような顔をした。
「やったー! ありがとう!」
そう叫ぶと、少女に抱き付いた。
「な。や、ひゃめて、ください」
少女は顔を真っ赤に染めて、俯いてしまった。
- 29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:32:29.56 ID:JsXu0Ado0.net
- 「それ鎧なのに鎧っぽくないですね」
抱擁から解放された少女が、やや頬を赤らめながら言った。
「ん、ああ」鎧女が自分の肩口のあたりを引っ張る。
「これは肘から先と、膝から先だけ鉄でできてるんだ。
他の部分は水着だよ」
「ええっ!」少女は驚いた。
「なんでそんなサービスするんですか」
少女の顔がまた真っ赤に染まった。
「サービス?」鎧女が首を傾げる。
「いや、単に動きやすいようにだが。
どうせ体に攻撃受けることないし」
「な、なるほど。そうですよね」
耳の先まで真っ赤にした少女は、俯いたまましばらく動けなかった。
- 30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:33:59.89 ID:CYtT/HIZ0.net
- ゴテゴテの鎧想像してたんだけどオンラインゲームの女キャラみたいな感じだったのか
- 31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:37:37.80 ID:JsXu0Ado0.net
- 「あは! 見ーつけた!」
突然の声に二人は振り返った。
少し離れたところに鎧を着た女の人が立っている。
「ミンティアさん、こんなところにいたんですねぇ」
女はそう言って「うふふふ」と笑った。
「あの、あなたミンティアって言うんですか」
少女は横の鎧女に尋ねた。
「ああ」ミンティアが答える。
「あいつはフリスクだよ」
そう言って顎をしゃくった。
「ミンティアさんに、フリスクさん」
少女はなんだか喉がスースーした。
- 32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:42:15.65 ID:JsXu0Ado0.net
- 「勝手にいなくなっちゃうなんてひどすぎますよぉ」
フリスクが近寄ってきた。
ミンティアとはタイプが違うが、整った顔立ちをしている。
肩まで伸びたピンクの髪がかわいらしかった。
少女はその体を凝視する。
「あの人も、水着なんですね」
そう言って、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
「ああ。基本的に私たちはそうだよ」
ミンティアは表情を変えずに言う。
『基本的に私たちはそうだよ』
少女は頭がクラクラした。
- 33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:46:16.24 ID:JsXu0Ado0.net
- 「そろそろ私に何か反応してよ!」
フリスクが地団太を踏んだ。
「せっかく来たのに!」
ミンティアを睨み付ける。
「いや、別に頼んでないしなぁ」
相変わらずの無表情のままミンティアが言った。
フリスクの表情が凍る。
「……なるほど。なるほどねぇ!」
そう言って何かを投げつけてきた。
綺麗なアンダースローだな。と少女は思った。
- 34 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:49:26.15 ID:JsXu0Ado0.net
- 「危ない!」
ミンティアが叫ぶと、少女に覆いかぶさった。
「や、人が見てます……。ダメです……」
少女はもじもじと顔を赤らめた。
その横を。
キュイン。
何かが通り過ぎた。
「え」少女は絶句する。
一瞬間の後、背後で爆発音が響く。
「うひぃ」少女が頭を抱えた。
爆風でスカートがまくれ上がりそうだったんで、必死に手で押さえる。
ぎゅうっと目を閉じて、風がおさまるのを待った。
- 35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:54:23.86 ID:JsXu0Ado0.net
- 「な、な、な。なんですか、あれは」
少女が顔を上げると、後方の地面に大きなクレーターができていた。
「大丈夫?」ミンティアが囁くように言った。
「ひゃ、だ、大丈夫です。
なので耳元で喋るのやめてください」
頭から湯気が出そうなほど、少女の顔は真っ赤に染まっていた。
ミンティアが上体を起こす。
「一般人もいるんだ! 少しは考えろ!」
そして怒鳴りつけた。
見るとフリスクがイライラとした面持ちでこちらを睨み付けている。
握った拳がぷるぷると震えていた。
「ううー!」フリスクが固く目を閉じて叫んだ。
「イチャイチャすんなよ! ばかああああ!!!!!」
今度は両手で何かを投げてきた。
とても綺麗な、アンダースローだった。
- 36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 01:57:26.92 ID:JsXu0Ado0.net
- 「伏せろ!」
ミンティアが上から覆いかぶさってくる。
「は、はいぃぃぃ……」
少女は地面に押し付けられる。
顔の前に大きな胸があった。
ぎゅうぎゅうと圧迫されて、息ができなくなった。
「ぐぅ!」ミンティアが呻く。
遠くの方で爆発音が響いた気がした。
ビリビリと地鳴りが響いてくる。
どれくらいそうしていただろうか。
少女は放心状態だった。
- 37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:01:28.45 ID:JsXu0Ado0.net
- 「もう平気かな」
ミンティアが顔を上げると、少女はよだれを垂らして失神していた。
その顔はとても晴れやかな表情をしている。
まるでたかしの死に様のようだった。
「おい!」ミンティアは弾かれたように振り向き、背後のフリスクを睨み付けた。
「一般人を巻き込むなと言っているだろう!」
フリスクがビクリと身を竦めた。
「だって」腕を真下に下げて手を組み、もじもじと動かしている。
「二人がずっと、楽しそうにしているから」
そう言って上目づかいでミンティアを見た。
「はぁ」ミンティアがため息をつく。
「我々の任務は姫の護衛のはずだ。私情を挟むな」
そう言って立ち上がると、フリスクに歩み寄った。
- 38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:05:55.63 ID:JsXu0Ado0.net
- 目の前にミンティアが立っている。
ドキン。
ドキン。
心臓の鼓動が漏れて、聞こえてしまいそうだった。
「あのな」
ミンティアが口を開く。
「は、はい!」
声がうわずってしまった。
しばし見つめ合う。
「なんでしょう」
ドキン。
ドキン。
心臓が踊り狂っている。
「はぁ」ミンティアがため息をついた。
ジロリ。と視線を這わせる。
「いい加減にしろ!」
そう叫ぶと、ミンティアが拳を振り下ろした。
守るすべを持たないたかしの頭部が、鮮血に染まった。
- 39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:10:05.11 ID:JsXu0Ado0.net
- 「うわ、びっくりした」
フリスクが飛び退いた。
たかしは吹き飛ばされると、フリスクの足元で2回転して止まった。
「なんなんですか、こいつ」
たかしの無防備な頭部を、足でゴスゴスと蹴る。
「ああ、そいつは」ミンティアが腰に手を当てた。
「ただのハゲだ」
「なるほど」
そう言ってフリスクは手に持った何かを投擲すると、
たかしは爆死した。
「ふう」フリスクは俯き加減でため息をついた。
そしてやおら視線を上げ、ミンティアを見据えた。
「ミンティアさんは、何を遊んでいるんでしょうか」
そう言って呆れたように両手を広げた。
- 40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:13:39.34 ID:JsXu0Ado0.net
- 「べ、別に遊んでない! 姫とはぐれただけだ!」
ミンティアの顔に狼狽の色が浮かぶ。
「ずっと探してたの!」
胸の前で両腕をぶんぶんと振った。
「はぁ」フリスクがため息をついた。
そのまま俯いてしまう。
ミンティアはしばし様子を窺ったが、そのまま微動だにしなかった。
「フ、フリスク……?」
下から覗き込む。
フリスクがぱぁっと顔を上げた。
「ミンティアさああああん!!!!」
そう叫び飛びついてくる。
「うわあ!?」
そのままミンティアは押し倒された。
- 41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:18:19.71 ID:JsXu0Ado0.net
- 「なんなんですか! さっきの!
かわいすぎますよぉおおおおお!!!!!」
フリスクがミンティアの顔をペロペロと舐める。
「はは、おいおい。やめろ」
ミンティアもまんざらではないようで、笑顔でそれをたしなめた。
フリスクも満面の笑みを浮かべて首を振る。
「嫌ですぅー。やめませんよー」
「うは、ちょ。あはは。やめろって」
二人はしばらくじゃれあっていた。
ゆらり。
そこへ立ち上がる影があった。
ゆらゆらとゆらめいている。
しかし夢中な二人は気付かなかった。
「あの」
突然の声に二人は弾かれたように顔を上げた。
「私も、混ざりたいです」
二人の頭上に。
狂気の色に顔を染めた、少女がゆらゆらと佇んでいた。
- 42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:22:16.96 ID:JsXu0Ado0.net
- 「馬鹿。お前ら、やめろってば」
ミンティアが身をよじる。
「えへへー。やめませんよぉ」
少女が左耳をペロペロと舐めている。
「じゃあ私はこっちです」
フリスクは右耳だ。
「んっ……」ミンティアがゾクゾクと身を震わせた。
二人はそれに興奮したようで、全身に舌を這わせ続ける。
「あっ……、やめっ……てぇ……んっ」
しばらくの間、湿った音だけがあたりに響いていた。
- 43 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:30:06.13 ID:JsXu0Ado0.net
- 「私も、混ざりたいなぁ……」
幸福の絶頂だった三人の耳に。
地を這うような。
地獄から蘇ってきたような声が聞こえた。
「混ざりたいなぁ!」
空気が震える。
世界がノイズに染まるような、そんな声だった。
「……っ!」
三人が声を発するより先に、大地が裂けた。
大量の土砂とともに、三人が木の葉のように舞う。
まるでこの空間だけ、重力が失われたようだった。
「お、お前は」最初に立ち上がったミンティアが呟くように言う。
土埃の中に佇む人影があった。
「たかし……!」
その人影が、ニヤリと笑った。
- 44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:34:29.91 ID:JsXu0Ado0.net
- 足元には少女とフリスクが倒れている。
ミンティアは顔を上げた。
「貴様ぁぁぁああああああああああっっっ!!!!!!!!」
風のごとく疾走すると、たかしの無防備な頭に拳を振り下ろした。
ガキィン!と金属音が響く。
「なっ……!?」ミンティアは絶句した。
まるで手ごたえが無い。
「ふはっははっはははは!!!!!!
無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!!!!!!!」
たかしの拳が腹部にめり込む。
「がはっ!?」
そのまま数メートル後方まで吹き飛ばされた。
なんとか足を踏ん張って耐える。
「最強というのは、悲しいものだな」
たかしはそう言って、首をひねる。
その頭には、メタルヘルムが装備されていた。
- 45 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:38:02.39 ID:JsXu0Ado0.net
- 「ふあはっははっははははっはは!!!!!
先程までの勢いはどうしたぁ!!!!!!???」
「ぐぅぅぅぅ……!」
ミンティアは両腕で攻撃を防ごうとするが、
それもむなしく全身の殴打を浴びる。
「ぐぶぅ!!!」腹部に一撃をもらうと、口から鮮血を吹き出した。
「ふぁーははっはっははあ!!!!!」
たかしは高らかに笑うが、攻撃の手は止みそうにない。
そのとき、足元に小さな影が躍った。
「お前ぇっぇぇえええ!!!!
何してるんだよぉぉぉおおおお!!!!」
フリスクだった。
天高く舞い上がり両手に持った何かを投擲する。
たかしはニヤリと笑った。
「ふわははっははははっははっはは!!!!!!
無駄だというのが分からないのかぁ!!!!!!!!!」
その何かを頭突きで打ち返した。
- 46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:42:38.70 ID:JsXu0Ado0.net
- 「ごぶっ!?」
もろに腹部にくらった。
「フリスク……っ!」ミンティアが大きく目を見開く。
「あ、ああああ……」
フリスクの腹部に、その何かがメリメリと音をたてて吸い込まれていく。
「ジィっっっ!!! エェェェェェエエエエエンドォォォオオオオオオオ!!!!!」
たかしは叫んだ。
フリスクは口をパクパクと動かしている。
『ごめんなさい。ミンティア』
ミンティアにはそう言っているように思えた。
その瞬間。
爆音が響くと、フリスクだったものが空中に霧散した。
「ぶぅわははっははっはははぁぁっぁああああ!!!!!
ゴミらしい最期だったなぁ!?」
たかしが腹を抱えて転げまわる。
「貴様ぁ……!」
ミンティアが静かな闘志を燃やした。
- 47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:46:16.96 ID:JsXu0Ado0.net
- 「わああああああああああ!!!!!!!!!!」
もうこの化け物に端から勝とうなんて気はさらさらない。
ただ一矢報いてやらねば。
フリスクの仇を取ってやりたい。
ミンティアを突き動かしている物はその思いだけだった。
「はぁあ!!!!!」
たかしの頭部に拳を振り下ろす。
あたりに金属音が響いた。
一瞬。静まり返る。
「くくくくく」
沈黙を破ったのはたかしだった。
「何度やったら無駄だって分かるのかなァ?」
深く、深く。笑う。
「さぁ、何度やれば気付くだろうなぁ」
そう言って、ミンティアが口元を歪めた。
- 48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:49:11.08 ID:JsXu0Ado0.net
- 「何を笑っているるるるるうるるるうっるうるるるるるうるるる」
たかしが崩れ落ちた。
「ななんあんあんなんあなんあなんあなな」
壊れたゼンマイ人形のように、倒れたままガタガタと体を揺らす。
「ふう」目を閉じたミンティアがため息をついた。
「頭を守って勝った気になったか? 馬鹿め。
変形した鉄は元に戻らないんだよ」
たかしの頭にかぶったヘルムが歪んでいた。
それが脳を圧迫してるのである。
「終わったな……」
そう呟いたミンティアの目には、涙が浮かんでいた。
- 49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:53:02.76 ID:JsXu0Ado0.net
- 「死んじゃったんですね、フリスクさん」
いつの間にか気が付いた少女の目にも涙が浮かんでいる。
「ああ」ミンティアがその胸に手を当てた。
「でも、ここに生きてるさ。ちゃんとな」
少女が顔を上げる。
が、はにかむように頬を赤らめると、また俯いてしまった。
「はい。そうですね」
胸にあてられた手を、ギュッと握りしめる。
「ずっと、ここで生き続けてるんですよね」
そう言ってにっこりと笑った。
「ああ」
ミンティアも笑顔でそれを受ける。
「うふふふ」「あはははは」
二人の笑い声が、あたりを包み込んだ。
「いや、私生きてるんだけどな。普通に」
その後ろでフリスクが、割り込むタイミングをずっと窺っていた。
- 50 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 02:56:58.05 ID:JsXu0Ado0.net
- 「わー! 生きてたんですね! 良かったです!」
少女がフリスクに抱き付いた。
「や、やめろって。照れるから」
フリスクが頬を赤らめた。
ミンティアがニヤリと笑う。
「じゃあ、次はフリスクが責められる番な!」
「賛成です!」
少女とミンティアがフリスクに襲い掛かった。
「ちょ! やめ、あぁ……。んっ……!」
湿った音があたりに響いている。
少女はそのときふと思った。
お姫様の護衛はいいのかな。
……まぁ、いっか。
そう考え直して、目の前の快楽の溺れるのであった。
終わり
- 51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 03:02:40.23 ID:JsXu0Ado0.net
- ここまで読んでくれた方、レスくれた方、ありがとうございました
- 52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/06/27(金) 03:12:57.98 ID:5aRPat6e0.net
- 乙
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