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お題の文章書いてみたよ【魔法、殺人剣】

1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/11(金) 23:59:59.60 ID:52hpoaHc0.net
武蔵は止め処なく人を斬る。
齢十二で野武士を斬ったことから始まり、腕の立つ者や名のある流派を斬る度に己の名も売れ、斬っては斬っての螺旋を繰り返していた。
二十歳も半ばになった頃だろうか。
技と体を磨くことに少し飽いたこともあるのだろう、剣の声に耳を傾けるようになっていた。
声と言えど、刀身が語るはずもない。
だが殺陣の中で、己が意を捨て剣を握れば、これまでと見間違うような剣筋が生まれた。
「声」と言うよりも「意思」や「性格」に近いものだと武蔵は考える。
しかし、剣の意思だけに全てを委ねることが不安を生む。
この日まで培った経験や研ぎ澄ませた心身は、一体なんだったのだろうか。と。
武蔵は剣の声を聞きながら、己が意思をぶつけるようになった。
「違う。俺ならばこう斬った。もっと俺に寄れ」
そして剣も抗おうとする。
「否違う。俺の筋はこちらだ」
どちらか一方だけに委ねれば、殺陣の最中に危うきを得ることもある。
そこで一方が助成することで明日へと繋がった。
武蔵一人では人を斬れるはずもなく、剣もまた一刀では人を斬れるはずもない。
最良の一振りを生むためだけに互いの心技をかけ合わせた時、彼は極地に至る。
一刀如意。一人と一刀で、剣と成る。
赴くままに疾らせた剣は意に先じて斬り終える。
傍目にその技は人の理を越えていた。
人の法を越えた域を魔とするならば、きっと彼の技こう呼ばれるだろう。
魔法、殺人剣。

2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/12(土) 00:00:27.42 ID:qhmBpOA/0.net
疲れたから評価ください
そして寝る

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