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勇太「立花に飽きてきた」 くみん「えっ」

1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:19:56.88 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「だってそうでしょう? 立花と一緒に住むようになってから、
     いろいろ面倒なことがわかってきて、なんていうか、
     正直言ってうざいです」

くみん「立花ちゃんのこと、嫌いになっちゃったの?」

勇太「うーん、どうなんでrしょうね」

くみん「自分の気持ちがわからないってこと?」

勇太「……少し前の話なんですが」

くみん「うん」

勇太「十花さんの仕送りを暗視スコープ?を買うのに使っちゃって」

くみん「あー、あれね」

勇太「ぶん殴りたくなりました。わりとマジで」

2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:20:37.33 ID:rHKRMcsq0.net
>>1
六花じゃね?

3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:21:02.08 ID:xk6Lr1/N0.net
立花って誰だよ

4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:21:08.54 ID:xJ6Iv6Dr0.net
丹生谷のカラダがサイコーなんすよね

5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:21:20.11 ID:swv/VLpl0.net
立花って誰だよ

6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:23:06.63 ID:oVJvCGCB0.net
正直六花みたいなタイプは1週間くらいでくどくなってくる
モリサマーが1番

7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:23:11.35 ID:xn57LPLei.net
あーっと!
立花兄弟のスカイラブハリケーンだー!

8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:23:50.64 ID:wzdg2uSHi.net
にわかがSS立てんなよ
俺みたいな応援保守だけで500いくくらいの大物になってから立て直せ

9 :名前間違えた サーセン:2014/07/20(日) 11:23:52.37 ID:HQXuoXVR0.net
くみん「20万円くらい使っちゃったんだよね」

勇太「六花が子供っぽい性格なのはわかっていました。
    お父さんの件もあるし」

勇太「でも、もう限界だ!!」

くみん「落ち着いて。今の富樫君、すごく怖い顔してるよ?」

勇太「…・…はっ」

勇太「俺は、なにを言ってるんだ?」

くみん「あんまり考えすぎないほうがいいよ」

くみん「ねえ」

勇太「なんですか?」

くみん「少し立花ちゃんと距離を置いてみたら?」

10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:24:19.26 ID:EYQi2TF00.net
たちばな…

11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:25:01.01 ID:RyfrJyLK0.net
たかが誤字ごとき指摘しまくるあたり夏休みなのかなあと感じる

12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:25:30.19 ID:PKOQMlYv0.net
プロは樟葉一筋

13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:26:15.74 ID:wQIb9spw0.net
まーたァ千代ちゃんスレ立てたのか

14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:26:48.00 ID:gWjZtX9x0.net
くみん先輩が居るのに何故六花を選らんだのだろうか?

15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:27:12.79 ID:wzdg2uSHi.net
>>11
sage

16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:28:31.90 ID:KbSNhBAf0.net
>>12
うむ
>>13
こんなので...俺疲れてるのかな

17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:28:42.72 ID:C+JVpiJE0.net
ホモオ

18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:28:50.34 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「俺もそれは考えましたよ。
     でも、今は一緒に暮らしてるわけですよ」

くみん「う〜ん、今のままだと、まずいことになりそうなんだけどなぁ」

くみん(冨樫君って真面目すぎる人だからDVになりそうなんだよね。
      さっきの顔とか、日常的にDVをしてる、夫婦生活10年目の
       知り合いの男の人みたいだったし)


六花「今帰った」ガラッ

勇太「六花!?」


くみんは、勇太の顔色からすべてを察した。
恋人に帰ってきてほしくなかったことに。


くみん「六花ちゃん。お邪魔してます」

六花「む……。なぜ、くみんが勇太の部屋にいる?」

勇太「俺が読んだんだ。数学の宿題を見てもらおうと思ってな」

19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:33:00.98 ID:HQXuoXVR0.net
六花「宿題?」

テーブルを見つめるじゃおう?心眼。

オレンジジュースと茶菓子しか置いてないのは、
明らかに別の目的があるからだと推測した。

六花「勇太、携帯見せて」

勇太「はぁ? なんで今ここで!?」

六花「くみんと、どんなやり取りしてたのか気になる」

勇太「……普通にメールしてただけだよ」

六花「嘘」

断言。

普段の六花とは違う、冷たい雰囲気。

勇太の背中に嫌な汗が流れる。

勇太「恋人契約を結んでるからって携帯を見せる義務でもあるのか?」

六花「その反応、あやしい」

20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:33:11.01 ID:zvOsEdOJ0.net
あたしんちのみかん?

21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:37:35.02 ID:HQXuoXVR0.net
くみん「六花ちゃん、私と冨樫君はただのお友達だよ」

六花「くみんは黙ってて!!」

くみん「っ!!」

その怒号により、くみんは手にしていたオレンジジュースをスカートにこぼしてしまう。

純白のツーピース。スカートから太ももにかけて、醜い色に変色していった。

勇太「先輩、すぐタオル取ってきますから!!」

くみん「うん、お願いね」

六花「今はそれどころではない。早く携帯を見せて」

勇太「はあ!? おまえのせいで先輩の服が汚れちまったんだぞ!!」

六花「勇太は私とくみん、どっちが大切なの?」

勇太「そんなの決まってんだろ!! くみ……」


時が、止まった。

22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:37:58.12 ID:tMi6WU5J0.net
ザワールド!

23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:42:38.31 ID:qIkidH4b0.net


24 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:44:26.00 ID:HQXuoXVR0.net
言い訳をしようにも、ほぼ即答でくみんと言いかけてしまった。

冨樫勇太の今の心境は、スピード違反で警察から取り締まりを受けてる、
免許取りたての大学生に等しい。

六花「は?」

不思議なことに、今日の六花はカラーコンタクトをしていなかった。

だからだろうか。いつもより素の感情を表に出してくるのは。

邪王真眼ではなく、一人の女の子としての嫉妬を。


勇太「はっきり言うよ。俺たちの関係は終わりだ」

六花「……」

勇太「出てけとは言わないよ。おまえのじいさん、頑固そうだもんな。
     これからもここに住んでていいよ」

六花「……」

くみん「とがしくん……六花ちゃんが怖い顔してるよ……」

勇太「そうですね。たぶん先輩は刺されますよ」

25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:45:29.22 ID:iyZKSwyH0.net
冨樫ってハンタ書かずになにやってんの

26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 11:50:18.04 ID:HQXuoXVR0.net
冗談じゃないことは、六花を見ればわかる。

ぶつぶつと、延々と何か言っていた。


六花「ユウタはワルクナイ、ユウタハワルクナイ……。ぜんぶマワリノオンナガ……」

勇太「あー、これ完全に駄目なパターンだな」

くみん「冨樫君のこと、引き返せないくらい好きになっちゃってるんだよ。
      ここまでいっちゃうと、少しかわいそうだね」

勇太「普通に迷惑なんですけどね。基本的に恋愛は自由にやりたいと思ってるので」

くみん「あっ、六花ちゃんが自分の部屋に何か取りに行ったよ」

勇太「たぶん、武器かな?」

くみん「とりあえずさぁ、ここにいたら再起不能になっちゃうよね?」

勇太「くみん先輩の家に避難しましょうか」

くみん「いいねぇ。ちょうど今日両親が出かけてるの」

勇太「そういうわけだから、ちょっとくみん先輩の家に行ってくるからな!!
     帰りにスーパーで買い物してくるから遅くなるよ!!」

六花の部屋からは、物音一つしなかった。

27 :富樫だったか? させん:2014/07/20(日) 11:56:41.58 ID:HQXuoXVR0.net
くみんの部屋は二階だった。こじんまりとした部屋に、
少し大きすぎるほどのベッド。まるでお姫様のよう。

勇太「枕、たくさんあるんですね」

くみん「自慢のコレクションなの。季節とか、気分によって使い分けるの」

勇太「へぇ。日によって使い分けるのも面白そうですね。
    どの枕がお勧めですか?」

くみん「夏にあうのは、これかなぁ?」

勇太「抱き枕? 以外ですね。
     こんなに大きいのを夏に使うなんて」

くみん「クーラーの効いた部屋でお昼寝するときにぴったりなんだぁ」

勇太「ふわぁ。この部屋、いい匂いがして眠くなっちゃいますね」

くみん「……一緒にお昼寝、する?」

勇太「……はい」

28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:03:22.36 ID:HQXuoXVR0.net
富樫が抱き枕を抱えて横になろうとした時だった。

同級生の丹生谷森夏から電話がかかってきたのは。


森夏「富樫君!! 小鳥遊さんから話は聞いたわよ!!
     いったいどうなってんのよ!!」

勇太「うるさいやつだな。丹生谷の声がうるさくて、
     くみん先輩とお昼寝できないじゃないか」

森夏「そんなことより小鳥遊さんよ。あの子、すっかり疑い深くなっちゃって、
     私まであんたの浮気相手だと思ってるみたいなのよ、どうすんのよ!!」

勇太「どうするもこうするも、振っちまったからな。
     一刻も早く六花のことを忘れたいんだ」

森夏「は……? あんた、マジで言ってるの?」

勇太「俺にはくみん先輩がいる。もう怖いものなんて何もない」


(ん?)

勇太は、抱き枕がずいぶん重たいなと思った。

29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:04:50.01 ID:D+xd/5KV0.net
いろいろと酷いけど続けて

30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:07:34.25 ID:patO/H8u0.net
4

31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:10:00.74 ID:5Pmjs8WP0.net
戀はたしかにひどかったよな
普通に七宮のほうにいっとけよ

32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:10:10.64 ID:v8FGk4Bz0.net


33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:11:38.06 ID:patO/H8u0.net
メンヘラだから恋がしたい

34 :お昼休憩っす:2014/07/20(日) 12:11:42.65 ID:HQXuoXVR0.net
枕は、片手で持ち上げられる軽さのはずだ。

おかしいことに、この枕の中に何者かが入ってるとしか思えないのだ。

その証拠に、枕の中から強い殺気を感じるのだ。


勇太「どうもおかしいですね」

勇太「さっきから殺気を感じるんですよ」

くみん「人をね」

勇太「え?」

くみん「枕代わりにしたら、すごく気持ちいんだろうなって。
     その試作品の一号が、富樫君が持ってる抱き枕」

十花「富樫勇太」

勇太「おわっ。いきなり枕の中から登場しないでください!!
    心臓が止まったらどうするんですか!!」

十花「六花をよろしく頼むと言った時のことをおぼえているか?」

勇太「あー、半年前くらいでしたっけ?」

35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:25:39.30 ID:patO/H8u0.net
はよ

36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:32:24.35 ID:isTlMLD70.net
区民先輩はこんなビッチじゃない

37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:38:32.87 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「家族のことでもめてた時は、精神的に余裕がありませんでした。
    俺はもちろん、十花さんや六花だってそうです」

勇太「あの時は本当に六花がかわいそうだって思っていたんです!!
    文化祭の時、六花のお母さんからお弁当を渡されたとき、
     どんな思いがしたか分かりますか!!」

十花「おまえは……人が良すぎるんだ」

十花「六花は手間のかかる妹だ。恋愛の仕方も知らない」

十花「別に六花と結婚しろと言ってるわけじゃない」

勇太「……」

十花「だが、冷たすぎないか?」

勇太「……」

十花「六花と遊びで付き合ってたわけじゃないだろ?」

勇太「時間が……」

十花「……なんだ?」

勇太「気持ちが冷めてしまうのは時間の問題なんですよ」

38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:44:14.43 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「不可視境界線は確かに見つけました。
     六花はお父さんの思いに決着をつけました」

十花「……」

勇太「でもね、それが終わった後は、中二病全開の六花が残っただけなんです」

十花「おまえは中二病を認めていただろう」

勇太「最初のうちはね。だんだん本気でうざくなってきますよ。
     実の姉の十花さんなら俺の気持ち、分かりますよね?」

十花「逆にきくが、おまえは最初、六花のどこが好きになったんだ?」

勇太「……さあ、深く考えたことはありません。
     入学したばっかりのころは、丹生谷に憧れてました」

勇太「夢にも出てきたんですよ。思い出すだけでも恥ずかしくて
    死にそうになるけど、一緒にプールで泳いでたりして」

十花「浮気か?」

勇太「断じて違います!!」

十花「今現在、別の女と昼寝しようとしてたのにか?
     どの口が言うんだ」

39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:50:55.71 ID:HQXuoXVR0.net
くみん「あのぉ」

勇太「なんですか?」

十花「おまえは……海の家で見たことがあるな」

くみん「親戚のおばさんの経営してる海の家の話ですね」

十花「で、なんだ?」

くみん「実は富樫君からよくメールで恋愛相談を受けてたんです」

十花「ほう。あの茶髪の丹生谷とかいう女ではなく、おまえにか」

勇太「だって丹生谷って相談しにくいじゃないですか。
    あいつが俺と六花をくっつけてくれたわけですし」

くみん「でもねぇ、モリサマちゃん、全然相談されずに別れちゃったこと、
     かなり怒ってるみたいだよ? 明日学校であったら呪い殺すって」

勇太「は……ははっ、あいつはいつまで中二病やってるつもりなんだ」


くみん「もう夕方だよ? そろそろ帰ったら?」

十花「ふむ。そうだな」

勇太「お疲れ様でしたー」

40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 12:56:51.86 ID:HQXuoXVR0.net
〜近所のスーパー〜

勇太(最悪、くみん先輩の家に泊まろうかと思ってたんだけどな)

七宮「あっ、勇者じゃん」

勇太「おう七宮。最近よく合うような」

七宮「にーっはっはっは。スピリチュアルの波動が……〜〜〜なんだよ!!」

勇太「おう。何言ってるのか分からないけどけど、おまえと一緒にいると落ち着くよ」

七宮「へっ///」

勇太「七宮とは中学の頃もずっと一緒だったからな。なんていうか、
     気を使わなくていいというか。おまえは六花と違って
     物を壊したりとかしないもんな」

七宮「勇者……今邪王真眼とは」

勇太「今日、別れてくれって言ったよ」

七宮「そうなんだ……。今まで本気で悩んでたもんね」

勇太「おまえと高校も一緒だったらよかったのに」

七宮(え?)

41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:03:01.55 ID:patO/H8u0.net
読んでるぞ

42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:03:13.43 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「なあ七宮。あの時は俺たちはまだ中学生だった」

七宮「うん」

勇太「俺は自分の中二設定に夢中で、周りのことなんて見えてなかった。
     人の気持ちにも鈍感だった。人を好きなるってことがどんなことなのか、
      考えたこともなかった」

七宮「……」

勇太「今になって思うんだ。俺にとって一番大切な人は誰なのかなって」

七宮「勇者、それって」

勇太「もしよかったら、俺と……」


いい感じの会話を中断したのは、妹の樟葉からの電話だった。


樟葉「お兄ちゃん、大変なの。すぐ帰ってきて。六花さんが……六花さんがぁ!!」

勇太「言いたいことはよく分かったよ。すぐ帰るから大人しくしてろ」

七宮「もしかして修羅場?」

勇太「だそうな。おまえも一緒に来てくれ」

43 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:10:59.48 ID:HQXuoXVR0.net
〜〜勇太の家〜〜

勇太「なんだ、これは?」

六花「勇太はワルクナイんだよ? 勇太の周りにいる女が、全部悪いの。
     樟葉が影で勇太を誘惑してたこと、知ってるもん。
     私、勇太の周りにいる女、みんな大っ嫌い」

樟葉「お兄ちゃん……助けて……」

七宮「尋常じゃないね。どうしちゃったの邪王真眼」

勇太「まず樟葉から手を放せ」


樟葉は、背後から首筋に包丁を突き付けられており、予断を許さない状態だ。

犯行に及んでいる六花は、うつろな眼をしており、極めて危険な状態だ。

その瞳は、七宮智音を捕えていた。


六花「また、別の女を連れてきてる」

勇太「紹介するよ。俺の新しい彼女の七宮だ」

七宮「!?」

44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:16:38.08 ID:L+B6/kto0.net
勇太クズ過ぎワロタ

45 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:19:57.37 ID:HQXuoXVR0.net
普通に考えれば、六花を挑発するのはおかしい。

だが、人質の樟葉から気をそらせる、
という目的を果たすためには仕方ないことだった。


勇太「実は七宮とは中学時代からずっと付き合っていたんだ。
     六花には内緒でな」

六花「ふぅん」ギロ

七宮「ちょ……ちょっと勇者!? 
    邪王真眼が本気で信じてるみたいだよ!?」

勇太「七宮にしつこく付きまとっていたのは俺だ。
      七宮が上の階に引っ越してきたとき、すごくうれしかった」

六花「……はぁ。もうどうでもいいや」

樟葉「あっ」

勇太(よし、樟葉から手を離したな)

46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:23:29.88 ID:patO/H8u0.net
勇太死亡フラグビンビンや

47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:24:58.65 ID:HQXuoXVR0.net
その一瞬の油断を、七宮が見逃すはずがなかった。


六花「なっ?」

七宮「こんなこともあろうかと、手錠を買っておいたんだよ!!」


AMAZONで3900円だった。

六花「くっ……左手がベッドの足に固定されて動けない」

勇太「ちなみにここは六花の部屋という設定だ」

勇太「大丈夫か樟葉? 病院行くか?」

樟葉「そんなに痛まないから平気。五回くらい腹パンされただけだから」

勇太「そっか。たいしたことなさそうだな」

樟葉「うん」

七宮(5回も腹パンされたら、けっこう痛いとおもうけど)

48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:29:27.45 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「もう怖くないぞ? お兄ちゃんが一緒にいてあげるからな」

樟葉「子ども扱い……しないで」

勇太「ははっ、たまにはいいじゃないか」ナデナデ

樟葉「……///」

勇太「一人っきりにしてごめんな? 怖かっただろ?」

樟葉「うん……本当はすごく怖かった……。
     六花さんと二人っきりでいるのが不安でしょうがなかった」

樟葉「いきなりね、髪の毛を引っ張られて、お風呂場まで連れられて、
     全身シャワーを浴びさせられたの」

勇太「だからおまえ、びしょ濡れなのか」

七宮「は、早く乾かさないと風邪ひくよ?
     そろそろ着替えに行ったらどうかな?」

樟葉「駄目!!」

七宮「ひっ」

樟葉「もう少しこのままでいたいの」

49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:35:25.82 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「急に大声出すなよな」

樟葉「……ごめん」

勇太「最近少し子供っぽくなったよな。
     年の割にはしっかりしてるほうだと思ってたけど」

樟葉「お兄ちゃんの前だけだよ?
     ほかの人の前だと普通だから安心して」

勇太「そ、そうか」

勇太(今一瞬、背筋が寒くなったのは気のせいか?)


六花「勇太、私は十分反省してる。早く手錠を外して」

勇太「バレバレの嘘つくなよ」

六花「嘘じゃない。今すぐ樟葉に謝りたい」

樟葉「六花さん……。あなたのせいでお兄ちゃんは苦しんでるんです。
     早く出てってください」

勇太「おい樟葉……」

50 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:42:01.72 ID:v8FGk4Bz0.net


51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:42:05.46 ID:HQXuoXVR0.net
六花「今までのことは全部謝る。
     掃除も、料理もゴミ出しも全部私がやる。
     朝だってちゃんと自分で起きる」

樟葉「あなたなんかに家事を任せられると思うんですか?
     料理だって私の半分もできないくせに」

六花「これから勉強する」

樟葉「どうせ口先だけでしょ? 六花さんって、特技は裁縫でしたっけ?
    それ以外に女の子らしいところ、全然ないですよね」

六花「ぐぅ」

樟葉「話し方だって突き放したような言い方だし。
     お兄ちゃんに飽きて捨てられるのも当然ですよね」

勇太「樟葉!! 言い過ぎだぞ」

樟葉「このくらい言わないと分かってくれないじゃない」

六花「勇太。私は気にしてない。平気」

六花(今は我慢……耐え時……。
    樟葉は……あとでゆっくり時間をかけて始末すればいい……)

52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:42:37.16 ID:xyKqk7et0.net
ちょっとAMAZON行ってくる

53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:47:25.37 ID:HQXuoXVR0.net
六花「ねえ勇太、ソフィアとはどこまでいったの?」

樟葉「!?」

勇太「え!?」

七宮「!?」

六花「だって二人は付き合ってるんでしょ?
     キスとかしたの?」

勇太「あっ?」

樟葉「……」

七宮「……」

勇太(そっか、俺と七宮は付き合ってるって設定だったのか。すっかり忘れてた)

勇太「ええっとだな、それは……その……」


七宮「もう婚約しちゃった」

六花「!?」

樟葉「!?」

54 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:48:11.96 ID:patO/H8u0.net
ちなみにこの六花は勇太に中出しされた後なの?

55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 13:54:13.21 ID:HQXuoXVR0.net
勇太(いきなり婚約宣言かよ!?
     七宮の両親に会ったことすらないのにか!?)

樟葉(この女、どういうこと?
     ただの友達枠だからお兄ちゃんに相手されてないと思ってたのに)

六花(ソフィアを絞め殺したい……質問したのは私だけど……絞め殺したい……)

樟葉(私の見てないところでフラグ立ててたのかな?
     今日も一緒に買い物してたみたいだし、早めに始末しておかないと)


七宮「婚約したこと、モリサマーにメールしちゃった」

勇太「」


勇太(いや、待て待て!! なんで外堀を埋めてくるんだよ!!
     丹生谷に知られたら、また話がややこしくなるだろうが!!)

樟葉「ちなみに六花さんはお兄ちゃんに中出しされた後なの?」

勇太「ああ!? 六花相手にそんな過激なことするわけないだろ!!
    十花さんにバレたら後が怖いからな!!」

56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:05:09.75 ID:eDvBFAbj0.net
保守

57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:14:37.02 ID:dikb0Wiy0.net
いいね

58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:16:04.65 ID:HQXuoXVR0.net
六花「私ならいつでも構わない」

七宮(わ、私も……///)


樟葉「あちゃー。やっぱり、こいつら一回殺さないとだめかなぁ」

勇太「樟葉!?」

樟葉「じょ、冗談だよお兄ちゃん!!
     前テレビでそんなセリフやってたから、つい言いたくなっちゃって!!」

勇太「は、はは……そっか」

樟葉「うん……えへへ」


勇太(そろそろガチで家出したほうがいいかもしれない)

59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:21:56.21 ID:VJswf6oV0.net
実際六花ってタダの池沼だしな

60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:22:27.76 ID:HQXuoXVR0.net
そんなこんなで次の日になってしまった。


2年4組前の廊下にて

勇太「そういえば、丹生谷ってB型だったんだな」

丹生谷「それがなにか?」

勇太「いや、ただ気になったからな。
     次は移動教室だから早くいかなきゃな」

丹生谷「待ちなさいよ。次は英語でしょうが」

勇太「ナナちゃんの授業か。あの人もそろそろ結婚しないとやばいよな」

丹生谷「ねえ。さっきからなんで話をそらそうとしてるの?
      私が聞きたいのは七宮との関係についてよ」

勇太「……」

丹生谷「なんで浮気したのよ? いつから? 
      婚約してるって言ってたけど、どうせ嘘なんでしょ?」

勇太「……」

丹生谷「だんまり? いい度胸してるわね」

61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:26:10.75 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「おまに何がわかる?」

丹生谷「は?」

勇太「確かにお前には世話になったかもしれん。頼んでないが、
     俺と六花をくっつける手伝いをしてくれたんだろ?」

丹生谷「……」

勇太「恋愛ってのはそんな簡単なものじゃないんだ。まして俺と六花は同棲中。
    お互いの嫌な部分にも全部向き合わなきゃならない」

丹生谷「ふーん」

勇太「毎日学校で会ってるだけの関係とは違うんだ。俺とおまえのようにな。
     知らないままの方が幸せということもある」

丹生谷「偉そうなこと言ってるけど、本音は?」

勇太「実際六花ってタダの池沼だしな」

丹生谷「……」

勇太「……」

勇太「おい、黙るなよ」

62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:30:58.28 ID:HQXuoXVR0.net
丹生谷「別れたとはいえ、
      自分の彼女のこと池沼とか……最低ね」

勇太「いやいや、そういうレベルの話じゃないんだって」

丹生谷「なによ。そんなにひどいことされたの?」

勇太「話せば長くなるんだけどな」


富樫は、ポパイのような顔をしながら語り始めた。

身振りを手振りを加えながら、詳細に。

まずは、同棲生活が始まった初期のころから。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

樟葉「お兄ちゃ〜ん!! 水曜日はゴミ出しの日だって言ってるでしょ!!」

勇太「ええ!? 六花の奴、また出し忘れてたのかよ?」

樟葉「あの人、朝寝てばっかりで全然仕事してくれないじゃない。
    お皿洗いだって全部私がやってるんだよ?」

勇太「すまん、あとで本人に言っておくよ」

63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:37:03.59 ID:HQXuoXVR0.net
〜別の日〜

樟葉「六花さん、休日くらい自分の部屋掃除してくださいよ」

六花「くっくっくっ。邪王真眼たる我がそのような下賤な……〜〜」

樟葉(何言ってるのか分かんないけど、すごいむかつく)

樟葉「洗濯物も、その日のうちにカゴに入れておいてください!!
     あのフリフリのドレスとか洗うの大変なんですからね!!」

六花「ふふふ……以下中二セリフ略」

樟葉(あぁ〜、すごいストレスたまるよ。おっきい子供と一緒に
     生活してるみたい……腹パンしたいなぁ……)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

丹生谷「もしかして、小鳥遊さんって私生活だらしないタイプ?」

勇太「もしかしなくてもそうだよ!! つかおまえ知らなかったのか!?」

丹生谷「私って普通に家事全般こなせるじゃない?
      ほかの子も当り前のようにやってるのかと思ってたわ」

64 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:43:20.31 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「そいういえば、丹生谷の部屋ってすごく片付いてたもんな」

丹生谷「自分の部屋くらい自分で掃除するわよ」

勇太「お前の場合は、例の中二グッズが……」

丹生谷「それ以上言ったら呪い殺すわよ」

勇太「すまん」

丹生谷「……まあいいんだけどさ」

勇太「一緒に暮らしてるのが、丹生谷みたいに
     しっかりしてる女の子だったらよかったのに」

丹生谷「はぁ!?」

勇太「丹生谷って美人で面倒見も良いし、外面が良いのも
     社交的って感じがして良いよな。正直、憧れるよ」

丹生谷「なに言ってるのよ……」

勇太「今だから言うけど、この高校に入って最初に
    好きになった女の子は丹生谷なんだ」

丹生谷「なっ」

65 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:46:03.88 ID:v8FGk4Bz0.net
こいつは一度死ぬべき

66 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:49:25.35 ID:HQXuoXVR0.net
丹生谷「それ、どうせ嘘なんでしょ?」

勇太「冗談でこんなこと言ってどうするんだ。
    言ってるほうだって結構恥ずかしいんだぞ?」

丹生谷「そ、そうやってソフィアのことも誘惑したのね」

勇太「……」

丹生谷「あんた、小鳥遊さんと別れて気がおかしくなってるのよ。
     今のあんた、女なら誰でもいいのよ!!」

勇太「そうなのかもしれないな。ちなみに七宮と婚約したのは全部うそだ。
    あいつが即興で考えた嘘だよ。ジャズ演奏者みたいな即興だ」

丹生谷「本当は七宮のこと、どう思ってるのよ?」

勇太「仲の良い友達だよ。昔の、な」

丹生谷「昔の?」

勇太「大切なのは今だろ? 俺が気になってるのは丹生谷だけだからな」

丹生谷「……ばっかみたい。調子が狂うからまたあとでね!!」


勇太「あっ、すごい早足で教室に入って行ってしまった。
     もっと話がしたかったのに」

67 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 14:55:12.57 ID:HQXuoXVR0.net
英語の授業終了後。

七瀬「とがしくぅん、あとで職員室に来てくださいね」

勇太「えっ、なんでですか?
     呼び出し食らうようなことしましたっけ?」

七瀬「小鳥遊さんのことで、ちょっとね」

六花「ふふ」

勇太(やべ、ガチでめんどくせぇ。でもサボったら進路に響くからなぁ)

丹生谷(気になるから尾行しよ)


〜〜職員室〜〜〜

七瀬「単刀直入に言います。リア充は爆発しなさい」

勇太「リア充ですって……?
     元中二病の俺が? 俺のどこがリア充って言うんですか先生!!」

68 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:06:02.16 ID:XHyiYx380.net
物凄いたらし

69 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:10:03.05 ID:HQXuoXVR0.net
七瀬「同棲中の小鳥遊さんを捨てたんでしょ?」

勇太「捨てただなんて!! 穏便に別れただけですよ」

七瀬「どっちにしても最低だよ」

勇太「先生に……知ったような口を利かないでくださいよ……。
     俺は……六花の家族にもたくさん迷惑かけられて……」

七瀬「待って」

勇太「へ?」

七瀬「教師としてこれだけは言わせてくれる?
    富樫君は一度死ぬべき」

勇太「さっきから七瀬先生、ちょっとおかしいですよね!?
     なんでそこまで言われなきゃならないんですか!!」


六花(くっくっくっ……)

丹生谷(あっ、小鳥遊さんもスネークごっこしてたんだ……。
      とりあえず段ボールをかぶってみたけど、ばれてないわよね?)

教頭「……」

70 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:17:27.22 ID:HQXuoXVR0.net
七瀬「私はね。教師として生徒のモラルを正そうとしてるのよ。
     別れたからってすぐ別の女の人を見つけるのってどうかなぁって思うの」

勇太「そんなの俺の勝手でしょうが!!
     だいたいこの学校に男女交際を禁止するような校則なんてないでしょ!!」

校長「あー、それなんだがね」

勇太「はい?」

校長「ちょうど良い機会だから、校則を変えようと思うんだ」

勇太「……?????????」


〜〜校内での自由恋愛禁止法〜〜

・一度決めた相手とは最後まで仲良くすること。

・途中でリタイアするのは認めません。

・不倫、浮気、勝手に別れ話を持ち掛けた場合など、最悪退学処分とします。


教頭「ちなみに、誰かに強制とかされてないからね」

校長「ちょっと臨時収入が入ったから、来週から海外旅行に行ってくるね」

71 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:23:46.38 ID:HQXuoXVR0.net
七瀬「明日、クラス会議で富樫君の浮気調査とかしていいかな?」

勇太「」

七瀬「富樫君? いきてるぅ?」

勇太「」

七瀬「一年の時に私の声が老けてるって言ったよね?
    もちろん忘れてないよね?」ギロ

勇太「スミマセン……なんでもしますから許してください……」

七瀬「だーめ♪」


六花(すべては計画通り……)

丹生谷(なによこれ……富樫君、このままじゃフルボッコ確定じゃない……)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

休憩

72 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:41:29.04 ID:xyKqk7et0.net
                           __,,:::========:::,,__
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  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:               ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                             ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
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73 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:41:35.14 ID:spvdT/7U0.net


74 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:51:48.31 ID:HQXuoXVR0.net
日付が変わり、英語の時間がクラス会議になってしまった。

勇太(ふざけんな。サボってやる)

一色「どこ行くんだ富樫? サボったら退学になるらしいぞ」

勇太「まじかよ!!」

一色「だいたい、おまえクラス委員だろ?
     本当ならおまえがクラスで指揮を執って会議を始めるところなんだがな」

丹生谷「はーい。それじゃ話し合いを始めまーす」


この時点で富樫の悪評?はクラス全員に広がっていた。

男子たちは、ほぼ全員が富樫を敵視していた。

物凄いたらし、だからである。

1年4組の時、一色が、かわいこちゃん選手権で丹生谷に
公開処刑された時とは、まるで状況が違っていた。

75 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 15:58:48.44 ID:HQXuoXVR0.net
六花「全部私が悪いんです……。実家のおじいちゃんから
     ほとんど追い出されるような形で富樫君の家に住むことになっちゃって……」

男子A「おい、小鳥遊さんがかわいそうだと思わないのか!!」

勇太「うっ」

男子B「一年の時はあんなにイチャイチャしてたじゃねえかよ!!」

デブ「リア充爆発しろ!!」


このデブと書かれた生徒は、『米良』君だった。

彼は、2年の修学旅行の際に富樫のルームメイトで、
上記のような言葉を発していたのが記憶に残った。


六花「富樫君を責めないで上げてください。悪いのは全部私なんですから」

女子A「えー、小鳥遊さんかわいそう」

76 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:04:13.55 ID:patO/H8u0.net
勇太と女子Aはどういう関係なの?

77 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:07:01.62 ID:FGkVb2Ya0.net
おもしろい

78 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:09:50.21 ID:HQXuoXVR0.net
女子B「すっごく仲好さそうに見えたのに、富樫君って冷たい人なんだね」

富樫「くっ……」

女子「ほかの女子にもたくさん声かけてるんでしょ?
     意外と女たらし?」

富樫「ぐぬぬ……」

七瀬「はいはーい。その調子でどんどん罵倒してくださいねぇ。
     内申点をあげてほしい生徒から順にねぇ」

一色「おい富樫。だいぶキレるだろ?」

富樫「爆発寸前だよ……。クラス全員を敵に回してるんだからな。
     この怒りをどこにぶつければいいんだ?」


七瀬「富樫君と女子Aはどういう関係なのかしら?」

富樫「女子A? ああ、戸次さんだろ。
     修学旅行で丹生谷と班行動してた三人組の1人」

七瀬「お団子頭の子ですね。サイドポニーは深渡瀬さん。
    三人ともものすごくリア充臭がしますよね。爆発しなさい」

79 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:15:40.35 ID:HQXuoXVR0.net
戸次「富樫君、修学旅行の時は小鳥遊さんにキスされてたじゃない」

勇太「まあ、あの時はまんざらじゃなかったよ」

戸次「今は違うの?」

勇太「ええい、おまえらは、どいつもこいつも俺を悪者にしやがって!!
     いい加減むかついてきだぞ!!」

七瀬「いろんな意味で、いきり立たないでくださいね?
     念のための確認なんですけど、富樫君と戸次さんはどういう関係?」

勇太「限りなく接点がゼロですよ!! ほぼ他人です!!
     まあ美人だとは思いますけどね!!」

戸次「え///」

六花「……」ムカ

深渡瀬「小鳥遊さん、大丈夫?」

六花「平気。私の魅力がないのがいけないの。
     勇太のために可愛くなろうと頑張ったけど、いっつもうまくいかなくて」

米良「富樫勇太、爆発しろ!!」

80 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:22:19.65 ID:HQXuoXVR0.net
勇太(つーか、さっきから六花の泣きまねは何なんだ?
     あんなウソ泣きにみんな騙されてるんだからバカの集まりだよ)

枚方「委員長の丹生谷さんはどう思いますかー?」


ひらかた、と読むこの女子は、勇太の一つ前の席のロングヘアーの女の子だ。

(この作品の登場人物は複雑な苗字が多い)


丹生谷「そうですね。私は……」


女子のクラス委員長の発言に、誰もが息をのんだ。

前回の会議で一色を公然と裁いた、あの冷酷な瞳。

このクラスは1年4組出身者が多くを占めるから、
誰もが丹生谷を恐れ、敬い、崇拝していた。

言うまでもなく、かわいこちゃん選手権第一は丹生谷森夏である。

 (皮肉なことに勇太も投票していた)


丹生谷「小鳥遊さんにも原因があると思います」

驚愕が、4組を襲った。

81 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:28:32.10 ID:rTPdAr1s0.net
4

82 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:28:44.16 ID:HQXuoXVR0.net
この時点で、丹生谷が小鳥遊擁護派でないことは明らかである。

かつて女性の味方として、フェミニズムの頂点に
君臨していた丹生谷の姿はそこにはない。

頭の回転の速いものは、丹生谷が富樫の浮気相手だと推測までしてしまうが、
あの丹生谷に限ってそれはないと思い直した。


ある者は激しく混乱し、憤慨し、隣の席のものと顔を見合わせ、
両手を大きく広げるなどジェスチャーを作る。

女子たちのおしゃべりは加速し、丹生谷に敵意に満ちた視線まで送っている。


丹生谷「小鳥遊さんが実はだらしない生活を送っていたことを、
      この中で知っている人はいますか?」

一同「……」

勇太(この展開はなんだ…? 期待していいのか?)

ベッキー(戸次)「ニブ……いったい何を知ってるの??」


丹生谷「証人がいます。富樫君の妹の富樫樟葉さんです」

樟葉「どーも」

83 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:33:47.30 ID:HQXuoXVR0.net
また、教室がざわめいた。

無理もない。会議中に謎の美少女の登場である。


樟葉「兄がいつもお世話になっています」


凛とした瞳。小柄だが、真面目そうで年齢よりは大人っぽく見える。

なにより、富樫勇太に愛らしい妹がいたことに、男子たちは憤慨した。


ベッキー「へぇー。富樫君妹いたんだぁ。かわいいねぇ」

深渡瀬「あんまり似てないよねー」


なにより気に入らないのが、彼の実生活である。

樟葉と一緒に暮らせるだけでも素晴らしいのに、加えて恋人の六花である。


米良「富樫勇太、爆発しろ!!」

妹がいないもの達は決まって嫉妬した。

84 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:42:42.01 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「おまえら、人の妹をじろじろみるなよ!!」

男子A「うるせえ!! 減るもんじゃねえんだからいいだろうが!!
     可愛い妹がいるくせに何が不満で浮気なんかしたんだ!!」

男子B「富樫君は妹さんのことも性的に見てたのかい?」

勇太「自分の妹をそんな風に見れるわけないだろ!!」

樟葉(うっ、ちょっと心が痛むなぁ。あとであの男の人消しておこうかな)

丹生谷「」

樟葉「ビデオカメラがとらえた映像をご覧ください。
     小鳥遊六花さんの家での生活です」


〜〜

数分後、勢力図に変化が起きる。


巫部「うぅん。六花ちゃんも悪いとこあるよね」

恋愛マイスターを自称する、巫部風鈴(かんなぎ・かざり)の発言である。

85 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:46:09.54 ID:i5vHOSaFO.net


86 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:48:38.24 ID:nBMaeCAfi.net
はよ

87 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 16:52:58.32 ID:HQXuoXVR0.net
青系の髪の毛(紫?) ボリュームのあるロングヘアー。

六花のお友達グループの一人であり、よき理解者であった。

勇太との水族館デートを推奨してくれたのも巫部だ。

苗字がものすごく読みにくいのも特徴だ。
こんな苗字の人が現実世界にいるのだろうか。


巫部「男の人が女の人の家事能力とかすごい気にするの、わかるなぁ。
     将来結婚のこととか考えちゃうと、得にね」

米良「でも学生だぞ? 普通に付き合う分には問題ないだろ」

丹生谷「彼らは同棲していたのですよ?
      掃除当番をほとんどサボってるのは問題ありだと思います」

一色「確かに小鳥遊さんの部屋ってモノがたくさんあって散らかってたなぁ」

ベッキ−「今どきの高校生って自分から掃除とかやるのかなぁ?」

丹生谷「富樫君の家はお父様が単身赴任でジャカルタに。
      お母様は夜勤。家事全般は妹さんと共同でしてきたのよね」

一色「けっこう苦労してるんだな」

88 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:00:52.90 ID:HQXuoXVR0.net
巫部「私が一番ショックだったのはね、六花ちゃんが嘘つきさんだってことなの」

六花「っ!!」

巫部「会議の前半では自分が被害者っぽい言い方してたけど、
     全部うそだよね? 生活のこと、全部富樫君に頼りっきり。
     お姉さんの仕送りも無駄遣いしてたんだよね?」

六花「」


ぐうの音も出ない状態とはこのことだ。

巫部風鈴には観察力がある。

あれは、修学旅行で入浴後、ドライヤーを片手に
丹生谷の髪を乾かしてあげてる時だった。

『丹生谷さん、今まで付き合ったことのある人、いないでしょ?』

『へ?』

『いるんだよねぇ、そういう子。
  経験豊富そうなのに、意外と経験ないって人』


あの時は、ベッキーとふかちー(深渡瀬)も、丹生谷には相手がいるものだと
思って話を進めていたのだ。確かに、同棲から見ても丹生谷ほどの美人なら
フリーだとは思わないだろう。

89 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:03:40.29 ID:ULwtZI+p0.net
  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/

90 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:13:12.54 ID:HQXuoXVR0.net
丹生谷は、あの時激しく動揺して巫部の顔をまともに見られなかった。

『恋愛、もしくは片思いの駆け込み寺』

そう呼ばれ始めたのは高校一年生の頃だ。


ルックス、成績、スタイル、地位(学級委員)とすべてを兼ねそろえた彼女は、
どこの社会でも同性の嫉妬に会いやすい。人間関係の悪いチア部はすぐ辞めた。

中学までの彼女はモリサマーだったから、むしろ残念な美人として
見られていたことだろう。だが、高校に入ってから心機一転。
才色兼備な美人を目指していた。(生徒会長にも立候補したほど)


巫部と丹生谷はそれほど親しくなかったが、丹生谷は彼女のことを尊敬していた。

恋愛経験のない丹生谷森夏を、唯一見破ってくれた存在。


巫部「相手にばっかり完璧を求めちゃだめだよ。
     富樫君が別の女の人に夢中になっちゃうのは、
      小鳥遊さんのだらしないところが嫌になったからじゃないの?」

六花「ぐぬぬ・……」

巫部「相手に優しくしてほしかったら、まずは自分から優しくしてあげたら?
     対等な関係は、ギブアンドテイクじゃないとだめだよ」

91 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:19:12.35 ID:HQXuoXVR0.net
六花「で、でも、勇太はそんな私でも良いと言ってくれた!!」

巫部「付き合い始めたころの話でしょ?
     長く付き合ってれば誰だって心変わりするよ」

巫部「学生の恋愛が長続きしない理由ってさ、結局は
     相手にばかり理想を求めて自分からは努力しないからだと思うんだ」

丹生谷「……」

巫部「小鳥遊さんは富樫君に面倒見てもらったわけでしょ?
     小鳥遊さんからは何かしてあげたの?
     ご飯作ってあげたりとか」

男子A「……」

男子B「……」

まだ話し合いの途中だが、すでに勝敗は決していた。

ヤジを飛ばすメンバーたちすら黙らせるほどの力が、巫部にはあった。

丹生谷は、七瀬先生にアイコンタクトし、早く幕引きをするよう促した。

七瀬は無言でうなづき、閉会を宣言するのであった。

92 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:20:29.19 ID:i5vHOSaFO.net
誰から物理的に仕掛けるのか

93 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:20:39.67 ID:FGkVb2Ya0.net
しゅごいてんかい

94 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:20:45.90 ID:oxd/3ytY0.net


95 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:29:37.88 ID:HQXuoXVR0.net
勇太「巫部さん。味方になってくれて本当にありがとう。助かったよ」

巫部「どういたしまして。私は思ったことを口にしただけなんだけどね。
     それより、ちょっと言い過ぎちゃったんじゃないかなって思ってるの」

勇太「六花は子供すぎるんだよ。あとは俺の問題だから巫部さんは
     気にしなくても大丈夫だよ」

巫部「んふふ、これでも二人のこと、ずっと見守ってたんだけどな」

勇太「あっ、ごめん。そうだよな。これからも相談に乗ってくれると助かる」

巫部「よろこんで。でもこの学校、ちょっと裏で操作されちゃってるみたいだね」

勇太「校長たちが買収されてることを言ってるのか?
     はっ、大丈夫。甲斐性のない俺が浮気なんてできるわけないって。
     まず相手がいないよ」

巫部(本気で言ってるのかな? 妹さんの富樫君を見る目、普通じゃなかったよ)

巫部「あとさ、丹生谷さんにもお礼言っておいてね」

勇太「なぜだい?」

巫部「私を富樫君派に引き付けたの、あの子だから」

勇太(なるほど。事前に裏工作をしてたわけか。
     あいつも伊達に生徒会選挙で戦ってきたわけじゃないな)

96 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:38:32.44 ID:HQXuoXVR0.net
その日、巫部は意味ありげな言葉を残していた。


『富樫君は情緒不安定だから、支えてくれる人がいないとだめなんだよ?』


丹生谷「支えてくれる人……ね」


1人帰り道を歩く丹生谷森夏は、富樫から送られたメールを見ていた。

『本当に今日はありがとう。丹生谷には本当に感謝してる。
  どうやって伝えたらいいか分からないいくらいだ』


不思議と守ってあげたくなる存在。素の丹生谷を見ても
幻滅することなく、中二病だったことも含めて受け入れてくれる存在。


丹生谷(富樫勇太くん……か。今までこんなこと考えたこともなかったな)


混沌とする勇太の恋愛事情。
樟葉は密かに執念を燃やし、まったく諦めてない六花は凸守早苗と連絡を取る。
七宮とくみんは空気。はたして勇太の運命はどうなってしまうのだろうか。


                            第一部 完

97 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:39:52.09 ID:i5vHOSaFO.net
乙、鮮血

98 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:40:09.59 ID:xyKqk7et0.net
全何部ですか?

99 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:40:10.25 ID:iEF/L6Yc0.net
つずきはよ

100 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/20(日) 17:51:55.41 ID:eDvBFAbj0.net
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