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吉田「遠い町、ウクバール」
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:08:26.34 ID:rMsTyj0H0.net
- 麗らかな陽射しが降り注ぐ午後の公園
そこにあるのは、子どもたちが走り回り、大人たちが談笑に花を咲かせる、どこにでもあるような光景
ただ1つ奇妙なのは、空中に浮かぶどことなく幻想的な雰囲気が漂う町、そしてその中心に立ち尽くす巨大な生き物の存在だった
半透明のそれは、大きな風車とサイレンの音と共に、静かに町を見下ろしていた
永田「ルクー…俺、帰り道がわからなくなってしまったんだ…」
どこか疲れたような顔をした男が1人、低い声で呟いた
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:10:13.54 ID:rMsTyj0H0.net
- あの永田という名の男は、この世に生まれてからずっと、長い長い夢を見ていたのだろうか
それとも、永田の言っていたことは全て本当のことだったのか
埃と蜘蛛の巣に塗れ荒れ放題となった廃屋の中
開け放たれた窓から夕陽と共に流れ込んだ風に煽られ、小さなかざぐるまがカラカラと音をたてた
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:19:46.47 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー3日前
華やかなネオンに照らされた夜の町で、2人の男が大きな声を上げながら歩いていた
庄司「だいたいよっちゃんはさぁ、めったに地上に降りてこないんだから!」
吉田「わかってるよんなこたぁ!」
1人は名を吉田といった
XIGという防衛組織に属しており、普段は雲の上に浮かぶ施設に務めている
もう1人の名は庄司
売れない役者の卵で、現在はアルバイトを転々として生活していた
今日は吉田の偶の休みということもあり、2人で飲みに出かけたのだった
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:21:18.94 ID:rMsTyj0H0.net
- 限度を忘れて飲み続けた彼らの顔はまるで茹で蛸のように紅く染まり、フラフラと足取りも覚束ない
特に庄司の方は、ぶつかったポストに前方不注意だと怒鳴ったり、道行く女性に意味のわからない声をかけたりと、かなり悪酔いしている様子だった
吉田「おい、お前またオーディション落っこちたの? それでアレだ、落ち込んでんだろ」
吉田は偶然見つけた屋台に庄司を誘い、おでんを頬張りながら口を開いた
2人は幼い頃からの付き合いであり、一緒に飲んだ回数も少なくはない
普段はそこまで悪酔いすることのない庄司を不審に思い、吉田はとりあえず理由を聞いてみるのだった
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:23:25.31 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「あのなぁ、俺はもう役者の卵だよ? それぐらいでヘコむかよ馬鹿野郎」
吉田「フン…でもよ、何かあったんだろ?」
庄司「…あった」
吉田「おう、言えよ。正直に言っちまいな」
庄司「わかった、わかったから言うよじゃあ…」
吉田に脇を小突かれ、渋々といった感じで庄司は語り出した
庄司「実はさぁ、俺今日は1日トラック乗ってたんだよ」
吉田「うん」
庄司「宇宙人と」
吉田「………宇宙人と?」
庄司「今日から俺さ、宅配便のバイト始めたんだけどさぁ…」
ーーー
ーー
ー
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:25:31.27 ID:rMsTyj0H0.net
- 町の郊外にある小さな宅配会社
庄司は朝早くからそこへ訪れていた
庄司「おはようございます! あの、今日から働くことになりました庄司です!」
上司「おぉ、新人か。元気いいなあ」
庄司「ありがとうございます!」
上司「えっとね、それじゃアンタ…永田と一緒に回ってもらおうか」
その言葉を聞いた近くの事務員たちは、なぜか微妙な顔で庄司を見てくる
上司「永田は配送一筋! 25年のベテランだからね、心配ないよ」
庄司「はぁ」
上司「黒縁さん、ユニフォーム」
事務員「はい………私知りませんからね」ボソッ
庄司「?」
上司「じゃあこれに着替えてね…大丈夫だから」
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:28:12.15 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「おはようございます! よろしくお願いします!」
バイト初日ということもあり、庄司はかなり張り切っていた
自分の世話役である永田という人物を探すため、従業員に片っ端から挨拶をしていく
適当な所で足を止め、近くにいた2人組に話しかけた
庄司「あの、永田さんという方は…?」
従業員1「永田? いたっけそんな奴」
従業員2「永田ねぇ…」
庄司「あれ、おかしいな…配送25年のベテランて…」
そこでハッとしたように2人の顔が上がる
従業員2「あ、ウクバールだ! ウクバール!」
従業員1「あぁ、ウクバールか、ウクバール永田」
庄司「ウクバール永田…? 外国の人ですか?」
従業員1「甘いなぁ、外国なんてもんじゃないよ」
そう言って彼は空を指差した
庄司もつられて上を見る
そこには何の変哲もない、真っ青な秋の空が広がっていた
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:30:40.22 ID:rMsTyj0H0.net
- 従業員1「宇宙、宇宙の人」
庄司「はは…またぁ」
従業員2「ほら、あそこに居るよ」
次いで指を差した倉庫の前、そこには何もない空を楽しそうに眺める、1人の中年の男が居た
従業員2「あいつな、自分は宇宙のどっかにあるウクバールって町から来たと思い込んでんだよ」
その言葉に、庄司はからかわれているのかと思い苦笑いで返す
もう1度倉庫の前に目を向けると、ウクバールと呼ばれたその男はこちらに気付いたらしい
人の良さそうな笑顔でこちらに会釈をした
従業員1「ま、覚悟するんだな お前も今日1日聴かされるぜ? ウクバールの話」
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:32:09.62 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
永田「ウクバールという町ではね、いつも風が吹いてるんだ、」
永田「空には大きな塔や小さな塔が幾つも浮かんでる、」
永田「そしてその塔の天辺ではな、黄色い風車がカラカラ音を立てて回ってるんだよ、」
永田「ウクバールの町にはね、階段というものがないんだよ、」
永田「でもホラ、たくさんの塔が空に浮かんでるだろう?、」
永田「だから、塔の天辺に登るには長い梯子を掛けなきゃならないんだ、」
永田「ウクバールの町にはね、いつも風が吹いてるんだよ、」
永田「ウクバールの町はね、時たま大きな雲の中に入ってしまうことがあるんだよ、」
永田「ウクバールの町にはね、楽団もあるんだよ あのね、太鼓や笛がね、」
永田「ウクバールの町に西風が吹くとね、サーカスがやってくるんだよ このサーカスがまた凄くてねぇ、」
永田「ウクバールの町にはね…」
- 10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:34:09.42 ID:rMsTyj0H0.net
- 仕事中、移動中、食事中、永田はずっとウクバールという町について語り続けた
何が楽しくてこんな冴えない中年の妄想話を延々と聴かされなければならないのか
絶えず人の良さそうな笑みを浮かべる永田に気を使い、始めのうちは愛想笑いなどを返していた庄司だったが、そのうちそれもやめてしまった
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:36:03.75 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
庄司「いやぁ、よく続くよなおっちゃんも 俺なんかもう脚とか腰とかバキバキのボキボキで痛くてしょうがねぇよ! おっちゃんキツくない?」
とりあえず配送がひと段落したということで、2人は河原で休憩していた
流石に無視し続けるのもどうかと思った庄司は、何とかコミュニケーションを取ろうと自分から話しかけたのだった
永田「あぁ…でもなぁ、田舎からの林檎や蜜柑なんかを届けてやると、皆が喜んでくれるじゃない。やりがいのある仕事だと思うよ」
永田「それにな、俺が気に入ってる理由がもう1つあるんだ」
庄司「え、何よ何? ん?」
やっとマトモな会話ができるかと思い、庄司は少し嬉しくなって聞き返す
- 12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:37:38.65 ID:rMsTyj0H0.net
- 永田「こうやって車で色んな町を周ってるとさ、いつかウクバールに帰る道が見つかるかもしれないじゃないか」
庄司「………あぁ」
永田「だってそうだろう? 俺がこうして地球に居るってことはさ、ウクバールとこの世界がどっかで繋がってるってことだろう」
そう言って永田は自信満々に頷き、そろそろ出発しようと車へ歩を進める
何も言えず呆然と立ち尽くす庄司の背に、一際強い風が吹いた
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:37:44.69 ID:yhtTKc/L0.net
- つまんねーの
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:39:16.82 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
庄司「えぇ、もう5時?」
ぐったりとした庄司が助手席にもたれ掛かりながらふと時計を見て、もうそんな時間になっていたのかと驚きの声を上げた
その言葉を聞き、車を走らせていた永田はふと思い出したように語り始める
永田「ウクバールには時計というもんが無いんだ。だから、夕方になると大きなサイレンが鳴るんだよ」
永田「するとね、大人は仕事をやめて、子供は遊ぶのをやめて、皆うちに帰るんだよ」
庄司「…ん」
うんざりした庄司は話を聞き流し、心地よい睡魔に身を委ねながら適当に相槌をうつ
永田「ウクバールはどっかにあるんだ」
庄司「あるある」
永田「だって、俺の故郷なんだから」
庄司「ウクバールはあるよ」
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:40:19.62 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「おっちゃんの頭の中にな」
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:41:12.80 ID:JlLeiVRb0.net
- がいああああああああああああああああああああ!!!!!!!!
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:42:12.79 ID:rMsTyj0H0.net
- 永田「………え?」
意味がわからない、といった顔で、永田はハンドルを握ったまま傍らの庄司をじっと見つめる
それに気付いた庄司がふと前をみるとーー
庄司「っ! おっちゃん!! 前、うわあああああああ!!」
ーーー
ーー
ー
間一髪のところで事故は免れたものの、永田はそれ以降どこか上の空といった感じで、こちらの話があまり聞こえていないようだった
そのまま何とか会社に戻り、庄司はバイトの初日を終えたのだった
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:44:15.26 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「俺、馬鹿なこと言っちゃったかなぁ…」
吉田「………うぅん」
話を聞き終えた吉田は、何と返したらいいのかわからず唸ることしかできない
どれくらい沈黙が続いただろうか、突然庄司は立ち上がり、空へ向かって声を張り上げた
庄司「おっちゃん! 駄目だよウクバールなんて夢みたいなこといってちゃあ!」
庄司「人間ていうのはね、現実と向き合って生きなきゃ!」
近くの通行人たちが、何事かと訝しげな視線を向けてくる
それを知ってか知らずか、尚も庄司は叫び続けた
庄司「現実だぜ、大事なのは!!」
力の篭ったその言葉は、けれど虚しく、夜の闇に吸い込まれて消えた
- 19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:48:23.79 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「はぁ…はぁ…」
吉田「大丈夫か?」
そのままへたり込み息を荒げる庄司を心配し声をかけると、予想外の言葉が返ってきた
庄司「あぁ…あ、そうだ。よっちゃんXIGだろ?」
吉田「? あぁ」
庄司「証明してやってくれよ、おっちゃんにさ」
吉田「証明って、何を?」
庄司「だから、おっちゃんが地球…人だってことだよ」
吉田「…えぇ?」
- 20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:49:46.84 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「だって、自分が地球人だってことがわかればさ…うんそうだよ…おっちゃんも…ウクバールのことなんて忘れて……げん、じつと……むきあってさぁ………」
吉田「…おい、おい?」
疲労と酔いのせいだろうか、庄司は地べたに座り込んだまま完全に寝入ってしまっていた
吉田「はぁ…」
吉田は空を見上げ、無数に散らばる星を見る
しかしそこに、月の姿は無い
吉田「ウクバールねぇ…」
どこかで、サイレンの音が鳴った気がした
- 21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:51:05.37 ID:rMsTyj0H0.net
- 『ウクバールはあるよ、おっちゃんの頭の中にな』
- 22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:52:31.39 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
永田「ひょっとして………ウクバールはどこにも無いんじゃないか?」
30年以上、
ー桜の花びらが舞い散る日もー
探しても
ー日差しが一段と厳しい日もー
探しても
ー雨風の強い日もー
探しても
ー町が雪で白く染まる日もー
ウクバールの町が見つからないのは…
永田「あの町が、俺の頭の中にしかないからじゃないのか?」
- 23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:54:31.29 ID:rMsTyj0H0.net
- 静かな住宅街の端に建つ、古ぼけたアパートの一室
その中で永田は今までのことを振り返っていた
どんなに探しても見つからない自分の故郷
周りから幾度となく奇異の目で見られても気にすることはなかった
なぜなら自分は本当に宇宙人で、帰り道を忘れてしまっただけなのだから
だから諦めずに探し続けていれば、きっと帰るための手がかりが見つかるはずだ
そう、思っていた
ーでもそれが、もしも頭の中だけの出来事だったらー
もし、そうだとしたら
- 24 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:56:15.45 ID:rMsTyj0H0.net
- そのとき、部屋の隅に置かれたかざぐるまが、カラカラと音を立てて回り始めた
窓は閉めきっており、風が入り込む隙間はない
不審に思って目を向けると、今度は隣に置かれた黒電話が鳴り始めた
普段から滅多に鳴らない電話が鳴ったことに驚きつつも、恐る恐る受話器を取ると、
永田「はい、もしもし」
ーー流れる風の音、そして風車の回転する音が、耳の中へ飛び込んできた
途端にフラッシュバックする、夕暮れの町、幾つもの塔、そして佇む巨大な生き物
その風景はまさに、30年以上思いを馳せ続けた、
永田「ウクバールだ…ウクバールの風の音だ!」
- 25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 00:59:07.52 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
高山「地球人の証明ですか?」
翌日、XIGの保有する空中基地内のトレーニングルームで、4人の男が汗を流していた
そのうちの1人、高山という青年が吉田の問いに応える
華奢な体つきで童顔の彼は天才的な頭脳を活かし、20歳という年齢ながらも組織のアナライザーとして皆に慕われていた
一晩考えたがまるで良い案が浮かばなかった吉田は、とりあえず仲間に事情を話して協力を仰いだのだった
高山「地球人てことは…」
志摩「そこ、さりげなくサボるな」
高山「ハハハ…辛い」
桑原「物事の基本は体力!」
考えこむ振りをして休んでいた我夢を、他2人が叱咤する
志摩と桑原は吉田と同じチームに所属しており、この2人も吉田同様完全に体育会系であった
- 26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:01:29.28 ID:rMsTyj0H0.net
- あまり期待はせずとも、一応は声をかけてみる
吉田「どうだ桑原、知恵はないか?」
桑原「俺ッスか? いや〜俺は物心付いたときから、なんとなく地球人だったし…」
吉田「おい、お前は?」
志摩「あぁ、俺も誰かから『お前は地球人だ』って教わった覚えはないし… いや、偶にね? 人間離れしてるって言われることはあるんすけど」
吉田「他ならぬ幼なじみの頼みだからな…何とか力になりたいんだが」
- 27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:03:45.11 ID:rMsTyj0H0.net
- トレーニング終了後、高山はノートパソコンを弄っていた
志摩「何やってるんだ?」
高山「その永田さんという人の生まれた家を探すんです」
桑原「?」
高山「生まれ育った家を思い出せば、永田さんも自分が地球人だって納得してくれるかもしれません」
吉田志摩桑原「「「あぁ、なるほど」」」
高山「………あった!」
その声で、3人は一斉に画面を覗き込む
吉田「東京都、武蔵野市」
高山「あ、この家、空き家になったまま今も残ってますよ」
吉田「ホントか!」
- 28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:05:42.46 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
事務員「…もう知りませんて」
上司「こっちだって仕事の都合があるんだからさぁ、そこんとこわかってよ」
庄司「あの、すいません」
上司「おぉ、どうした新人」
庄司「今日永田さんは…?」
上司「あぁ永田? 今日休んでるんだよ、無断欠勤。こんなこと初めてなんだけどねぇ、電話も繋がんないし」
事務員「…だから言ったじゃないですか」ボソッ
- 29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:07:18.31 ID:rMsTyj0H0.net
- 同日午後、吉田は高山に教えて貰った場所を訪れていた
辺りに草が生え荒れ放題になった敷地に足を踏み入れると、これまた荒れ放題な家屋が姿を現した
窓ガラスは所々割れ、破けた障子からは薄暗い室内が伺える
掠れて文字の消えかかった表札からは、かろうじて「永田」という名前が見てとれた
扉を開けたとたん、むわっと埃の匂いが襲いかかり、歩くたびに床はギシギシと嫌な音を立てる
そこら中に蜘蛛の巣が張り巡らされており、吉田は早くも捜索する気が失せてきた
- 30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:09:18.74 ID:rMsTyj0H0.net
- しばらく廊下を進むと、あるものが目にはいった
それは柱に刻まれた幾つもの線と、その横に並ぶ数字だった
数が大きくなる度に位置が高くなる線は、どう見てもこの家で育った者の成長の証である
吉田「やっぱり地球人だよなぁ…」
これ以上は時間の無駄だと判断し家を出ようとすると、不意に割れた窓から風が吹き込んできた
すると、部屋の奥にあるのだろうか、かざぐるまの回るカラカラとした音が聴こえてきた
なんとなく気になりそちらへ向かおうとすると、
ピピピピッ
腕に付けていた通信機が鳴った
- 31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:11:42.84 ID:rMsTyj0H0.net
- 吉田「はい、こちら吉田」
高山『吉田さん、ポイント226L1付近の磁場に、微かに歪みが生じています』
吉田「どうした?」
高山『偶然だとは思うんですが、ポイントの中心に、現在永田さんが住んでいるアパートがあるんです』
吉田「わかった、すぐ現場に向かう」
なんだか妙な胸騒ぎがした吉田は、すぐにその場を後にした
- 32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:13:48.46 ID:rMsTyj0H0.net
- 目的の場所へ車を走らせていると、見知った男が歩いているのを見つけたので思わず声をかけた
吉田「おい庄司!」
庄司「あぁ、よっちゃん」
吉田「お前何やってんだよこんなことで?」
庄司「いや永田のおっちゃんが無断欠勤でさぁ、なんだか心配でよ」
そう言って、抱えていた焼き芋の袋を持ち上げてみせた
- 33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:16:15.00 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー
吉田「お前は来ないでいいから!」
同じ目的地ということで庄司を連れては来たものの、吉田は胸騒ぎが収まらない
車の中で待っているよう伝えたが、
庄司「そうはいくかよお前」
庄司はそれに従わない
2人はアパートの階段を駆け上がり、永田の部屋の前に着いた
吉田「永田さん! 永田さん!」
ドンドンと扉を叩いて呼びかけるも、中からは返事がない
試しにドアノブを捻ってみると、あっさりと扉は開いた
庄司「開いてる」
その声を置き去りに、吉田は部屋の中へ踏み込んだ
- 34 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:18:43.81 ID:rMsTyj0H0.net
- 目に飛び込んできたのは、大の字になって横たわる、一人の中年の男だった
庄司「おっちゃん!」
後ろから追いかけてきた庄司もその光景を目の当たりにし、瞬間、抱えていた芋を放り投げて駆け寄った
庄司「おっちゃん! 目ぇ開けろよ! おっちゃん! おっちゃん!」
血相を変えて掴みかかる庄司を引き剥がし、吉田は落ち着いて男の顔に耳を近づける
すると、規則正しい呼吸音が聴こえてきた
吉田「………はぁ、大丈夫だ。眠ってるよ」
庄司「眠ってる?」
吉田「ああ、庄司あの、毛布取って」
- 35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:21:15.25 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司が毛布を持ってくると、永田が低い呻き声を上げて目を覚ましたところだった
心底ホッとしたような表情で庄司が声を掛けようとすると、こちらに気づいた永田が先に口を開いた
永田「夢を見た…ルクーが迎えに来てくれるんだよ」
吉田「ルクー?」
体を起こし、尚も続ける
永田「俺、ウクバールに帰るんだ」
そう言った永田の顔には、昨日の別れ際に見たような思い詰めた表情はない
初めて見たときと同じ、人の良さそうな笑みを浮かべていた
- 36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:23:46.60 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「おっちゃんしっかりしろよ、そりゃ夢なんだよ…」
永田「あるんだよあの町は! ほら、ウクバールの風の音が聴こえる」
そう言い、永田は近くにいた吉田の前に受話器を差し出す
しかし、古風な黒電話、そこに繋がっているコードの先へと目をむけると、その先端は何故か畳の上に転がっていた
庄司は先ほどまでの心配がなりを潜め、今度はいつまでも現実を見ようとしない永田に逆に怒りを露わにしていた
庄司「はぁ…何でわかんねぇんだよ、いいかおっちゃん! ルクーなんていないし、ウクバールなんて町は、そんな町はどこにもねぇんだよ!!」
- 37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:26:24.09 ID:rMsTyj0H0.net
- 永田に掴みかかる庄司を他所に、吉田はとりあえず受話器を耳へと近づけてみた
するとーーー
吉田「庄司」
庄司「え?」
永田の反応を伺っていた庄司は違うところから声を掛けられ、思わず間の抜けた声を上げてしまった
吉田は真剣な顔で受話器をこちらへ近づけてくる
意図がわからなかったが、庄司はとりあえず受話器に耳を傾けてみる
するとそこからは
確かに、風の音が聴こえてきた
- 38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:28:37.33 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司「嘘、だろ…?」
まるで受話器から流れる風の音に反応したかのように、部屋隅のかざぐるまが回転を始める
それに呼応するように、受話器の向こうからは風車が回転する音が聴こえ始めた
かざぐるまの回転はますます速くなり、比例するように風音も大きくなっていく
いつの間にか受話器以外からも音が聞こえてくるようになり、窓は風に煽られてガタガタと音を立て始める
次第に部屋の中は風の音で満たされ、他の音が一切聞こえない程の大きさになる
その間もかざぐるまは速度を上げて回り続ける
- 39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:31:05.91 ID:rMsTyj0H0.net
- カラカラと音を立て
カラカラと
カラカラと
カラカラと
瞬間、
- 40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:33:14.04 ID:rMsTyj0H0.net
- 永田「ルクー!!!!!」
世界が弾けた
- 41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:35:16.59 ID:rMsTyj0H0.net
- 窓ガラスが粉々に砕けて部屋中に降り注ぎ、吉田はとっさに身をかがめてやり過ごす
ゆっくりと顔を上げると、窓から覗く町並みの中、そこには見たことのない巨大な生物が聳え立っていた
永田「ルクー…」
笑みを浮かべてつぶやく永田は、ガラスの雨に打たれても何故か傷ひとつ付いていない
まるで破片が自分の意志をもって永田を傷つけまいとしたかのようだった
ルクーと呼ばれた生物は、まるで晴れ渡る日に空に浮かぶ雲のような純白の身体、そして黒いライン、両腕は鋏の様な形状をしていた
円錐形の頭部と胸の中心では、紅い球体がまるで風車を思わせるようにゆっくりと回転している
全長50mはあろうかという巨体は回転している部位を除いてピクリとも動かず、眼の無いはずの顔はじっとこちらーー永田の家を見つめているように見えた
- 42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:37:40.68 ID:rMsTyj0H0.net
- 突然の出来事に驚き動けずにいた吉田だったが、すぐさま冷静さを取り戻し、本部へと通信を行う
吉田「こちら吉田、ポイント226L1に怪獣が出現!」
その姿を尻目に、永田は部屋を飛び出して行った
庄司「…おっちゃん? おっちゃん!」
気付いた庄司も慌ててその後を追う
- 43 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:38:20.72 ID:NP96hX+s0.net
- ものすごいスレを見つけてしまった
最後のセリフからED入るところ大好きだわ
- 44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:39:27.32 ID:rMsTyj0H0.net
- 混乱して逃げ惑う人々でごった返す道を、永田は息を切らしながら逆走して進む
永田「ルクー!」
その叫び声を聞き届けたのか、怪獣は「オォォン」というような声を上げた後、ゆっくりと歩き始めた
永田は人ごみを掻き分け、ただひたすら前へと進む
長い間探し続けても全く見つからず
それでも探し続けてやっと見つけた
故郷への帰り道を目指して
- 45 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:40:50.33 ID:rMsTyj0H0.net
- >>43
俺も大好きです
- 46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:43:15.76 ID:rMsTyj0H0.net
- 庄司は人の波にのまれ、ずいぶん前に永田の姿を見失ってしまっていた
吉田からの通信を受け、程なくして到着した戦闘機部隊が攻撃を開始するも、怪獣はそれを全く意に介さず進み続ける
1歩足を踏み出すたびに地響きの様な重い音が鳴り響くが、何故か怪獣が通過した後の道や家屋は傷ひとつ付いていなかった
まるで実際には何もなかったかのように
- 47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:45:16.98 ID:rMsTyj0H0.net
- 吉田(あの怪獣が本当にウクバールから来たのなら…永田という男はいったい…)
考えながらも、吉田は出て行った2人を探すため走る足を止めない
その遥か前方でもまた、庄司が永田の名を叫びながら懸命に捜索を続けていた
そうしている間にも怪獣はゆっくりと、しかし確実に歩を進める
戦闘機は効果が無い事を悟ったのか、攻撃を一時中断し様子を見守っていた
- 48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:47:22.84 ID:rMsTyj0H0.net
- その時、怪獣の前方から眩い光が発生した
中心からは段々と人の形をしたシルエットが浮かび上がり、次第に質量を持った存在へと変わる
ーーガイア
そう呼ばれる銀色の巨人が、進行を防ごうと怪獣の前に立ち塞がる
構えを取った後、尚も前進を続ける怪獣に向かって突撃した
腕を掴み、全身に力を込めて押し戻そうとする、しかし
自分の数倍の重さを持つ物体ですら軽々と投げ飛ばすその力をもってしても、怪獣のスピードは全く衰えなかった
まるでガイアの姿が眼に入っていないかのようだった
なくした物を探すように、ゆっくりと、しかし確実に進み続ける
次第に煩わしくなったのか、まるで目の前を飛ぶ羽虫でも払うかの
ように腕を動かすと、それだけでガイアの巨体は吹き飛ばされてしまった
- 49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:49:27.97 ID:rMsTyj0H0.net
- 吉田と庄司が懸命に捜索を続ける中、永田は近くに建っていた鉄塔の階段をひたすら駆け登っていた
永田(ルクー!)
ルクーが自分を見つけやすいように
永田(ルクー!!)
1秒でも早くウクバールへ帰る為に
永田(ルクー!!!)
そして
永田「ルクーーーーー!!!!」
- 50 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:51:17.28 ID:rMsTyj0H0.net
- 全身を地面に強く打ち付けて倒れこんでしまったガイアだったが、ダメージはそれほどでもなかったようですぐに状態を起こす
そして怪獣へと向き直り、腕をクロスさせた
直後、周囲から腕にオレンジ色の光の輪が収束する
ーーークァンタムストリーム
マグマを思わせるような超高温の紅い熱線で、怪獣の分厚い装甲でも容易くブチ抜く程の威力で射出する必殺技である
この先どんな被害が出るかわからないと判断したガイアが、早々に決着をつけようとした、その時だった
「ルクーーーーー!!!!」
町中に木霊するように、ひとつの声が響き渡った
- 51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:53:17.35 ID:rMsTyj0H0.net
- 機械の様にただ真っ直ぐと進むだけだったルクーが歩みを止め、ゆっくりと声のした方へ向き直る
そこには、ひとりの男の姿があった
ーー気の遠くなるような時間をたったひとりで過ごしてきた
身につけている服はだらしなく縒れ、顔には幾重にも皺が刻まれている
ーーもしかしたら心の何処かで諦めていたのかもしれない、でも、
しかし、息を切らしながらも真っ直ぐ前を見つめるその表情は、まるで少年の様に輝いていた
ーーやっと、見つけた
- 52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:55:48.52 ID:rMsTyj0H0.net
- 吉田と庄司が鉄塔の上に立つ永田を見つけたその直後、町中を包み込むようかのような大きなサイレンが鳴り響いた
それはまるで、子供の頃に聴いた1日の終わりを知らせる合図のようだった
朝早く起きて友達と集まり、泥だらけになりながら時間を忘れて遊び回る
虫採り、水泳、ザリガニ釣り、花火、盆踊り
何も考えずに毎日をただただ楽しく過ごしていた輝かしい日々が、脳内にフラッシュバックする
心地よい懐かしさと、もう2度と戻れないという寂寥感が湧き上がり、人々は思わず足を止め、夕暮れに染まる空を見上げる
ガイアですら、攻撃の手を止め上空へ目を向けた
30年前と何ひとつ変わらない、澄んだ空がそこにはあった
ただ1つ奇妙なのは…
- 53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:57:28.15 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーーウクバールでは、夕方になると大きなサイレンが鳴るんだ。そしたら、皆うちにかえるんだよ
吉田「……………まさか」
いつのまにか空には、町が浮かんでいた
いったいいつ、どこから来たのか
幻想的な雰囲気が漂う半透明のそれは、大きな風車を幾つも回転させ、静かに町を見下ろしていた
永田「ウクバール…」
どれくらい長く鳴り続けただろうか、まるで何かに別れを告げるかのように、サイレンはひときわ高い音を上げる
直後、ルクーの身体が虹色の光に包まれ、呆気なく消えた
まるで初めからそうだったように、そこには何も残らなかった
怪獣も、
空に浮かぶ町も、
ひとりの男さえも
- 54 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 01:59:20.90 ID:rMsTyj0H0.net
- 空に浮かぶ町に気を取られていた2人が再び鉄塔へ目を向けると、そこにはもう、誰もいなかった
庄司「……おっちゃん……どこ行っちまったんだよ………」
庄司は空を見上げ、呟く
夕暮れの空は物寂しく、何も教えてはくれなかった
ただ1度、まるで何かを連れ去って行くかのように、ひときわ強い風がふいた
それ以来、永田は忽然と姿を消した
- 55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:01:14.16 ID:rMsTyj0H0.net
- ーーー3日後
吉田は再び永田が生まれ育った家を訪ねていた
今更ここに来たところで、何かが変わる訳ではないというのに、何故か心に引っかかるものがあり、もう何時間も家の中を歩き回っていた
高山「吉田さーん?」
外からは、帰ってこない吉田を心配し迎えに来たのだろう、高山が呼んでいる声がする
流石にもう切り上げようと、玄関へ向かい歩いていると、
カラカラカラ…
と、部屋の中からかざぐるまの音が聴こえてきた
前回来た時に成長の記録を見つけた柱の、すぐ隣の部屋である
- 56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:03:17.60 ID:rMsTyj0H0.net
- かつては一家団欒の場として使われていたのだろう、他の部屋よりも広く、生活感の残るそこは、それでもやはり埃と蜘蛛の巣に塗れて酷い有様になっている
その部屋の片隅で、古ぼけたかざぐるまがまるが久しぶりの人の来訪を喜ぶかの様に、軽快な音を立てて回っていた
吉田が気になったのはその奥、蜘蛛の巣と倒れた引き戸の隙間から見える、色褪せた1枚の絵である
遮るものを取り払うと、現れたのは30年以上前のカレンダーだった
そしてそこに描かれていたのは紛れもなく、先日上空に姿を見せた、あの町と怪獣の姿だった
- 57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:04:30.30 ID:XfRgpdSm0.net
- ここ凄いゾクゾクして好き
- 58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:05:20.23 ID:rMsTyj0H0.net
- 吉田(永田は、幼い頃に見たカレンダーの中の町を自分の故郷だと思い込んでいた、ただの風変わりな男だったのかもしれない)
外へ出て、空を見上げる
吉田(でも、もしかしたら…ウクバールはどこかに本当にあって、永田はようやく、そこに戻ったのかもしれない)
今日は雲ひとつない、見事な秋晴れだった
吉田「あの男には…ウクバールが必要だったのかもな」
高山「え、ウクバール?」
30年という、余りにも長い外出を終え、永田はやっと家路についたのだ
吉田「遠い町さ」
完
- 59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:07:27.78 ID:rMsTyj0H0.net
- ED
http://www.youtube.com/watch?v=OdO0lC77eT8
- 60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:11:19.45 ID:rMsTyj0H0.net
- ガイアの良さをもっと皆に知ってもらえたらいいと思います
- 61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:17:29.39 ID:XfRgpdSm0.net
- ガイアの良さでいうと「大地裂く牙」もいい
- 62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/21(月) 02:25:25.72 ID:rMsTyj0H0.net
- なんでティグリスすぐ死んでしまうん?
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