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キョン「図書館の午後?」
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/22(火) 00:27:56.97 ID:niMf35cY0.net
- 不思議探索午後の部。俺は長門とペアを組むこととなった。長門とペアになった際は、図書館で本を読むというのが恒例であった。
そんなわけで、今日も図書館へとやってきたわけである。
窓際の陽当りの良い席に陣取り、読書を開始する。
普段は本を読まない俺ではあるが、こうして長門図書館に来るとオススメを紹介してもらい本を読む。長門にオススメさせる本はジャンルは様々で、
今日は恋愛小説を勧められた。
こんなものも読むんだなと、少しばかり驚いた。
「……」
「……」
対面に座る長門。そんな長門を見て、ふと頭に浮かんだことがある。
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/22(火) 00:34:45.75 ID:niMf35cY0.net
- 「……どうかした?」
俺の視線に気がついたのか、本を読む手を止め俺の顔をじっと見る。
なんと言えばいいかわからず、視線を外してしまう。
「いや、まぁ、何でもない」
結局言えずじまい。
「そう」
長門は読書に戻るかと思いきや、それでも俺の顔をじっと見つめてくる。それが気恥ずかしくて、落ち着かない。
出会った頃に比べ、ずっと感情豊かになった。これも、そのおかげと言うわけか。
「……気になる」
たっぷり1分は見つめ合っただろうか。長門がぽつりとそう零した。
「あー、その、なんだ。ちょっと笑ってみてくれないか?」
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/22(火) 00:35:25.06 ID:HzUFjf8d0.net
- はい
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/22(火) 00:36:25.86 ID:niMf35cY0.net
- 「……」
沈黙が痛い。そりゃそうだろ。急に笑ってくれないかと言われたらそうなる。誰だってそうなる。俺だってそうなる。
「すまん、忘れてくれ」
どこかであの世界の長門にしてもらったことを、この世界の長門に求めてしまっていた。
先程も言ったように、まったくの別物ってわけではないのだろうが、少し浅はかであった。
「悪かった。気にしないでくれ」
ふるふると長門が首を振る。気を遣わせてしまっているみたいで、申し訳ない。
「……こう?」
少しはぎこち無い長門の微笑み。それでも、いつぞや見た長門の微笑みと重なる。
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/22(火) 00:37:54.57 ID:niMf35cY0.net
- 「……変だった?」
何も言わない俺に、心配になったのか長門がそう尋ねる。
「いや、そんなことはない」
辛うじてそれだけが絞り出せた。
「そう。良かった」
それだけを言って読書に戻ると長門。
そんな長門を、俺は眺め続けるのであった。
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/07/22(火) 00:39:00.77 ID:niMf35cY0.net
- 終わり
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