■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
女「こんにちは」 男「あの、本日はどういったご用件で?」
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:44:11.13 ID:rYkPeAQj0.net
- 女「本日はぜひお聞きいただきたいことがございまして」
男「はい、なんでしょう」
インターホンの向こう側にいる相手に心当たりはない。
先日付け換えたばかりのカメラ付のインターホンの向こうには、結構美人なスーツ姿の女性が立っていた。
まぁ、どうせ女性だから強引に来られても追い返せばいい、とその時は考えていた。
結局この考えは間違えているのだと気づくのが遅すぎたのだが……
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:45:17.76 ID:ZgO4gEz80.net
- なんとなく面白そうな予感
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:45:41.05 ID:SdEp3DOR0.net
- ヤレヤレ系主人公
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:47:20.65 ID:4dzlwvrw0.net
- 期待エイジ
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:51:23.27 ID:rYkPeAQj0.net
- ドアを開けた瞬間に隙間から白い手が滑り込み、あっと思ったときには既に僕は玄関の奥へと転がされていた。
衝撃に何が起こったか分からない僕に、彼女はこういった。
女「初めまして、私は女と言います。 宜しくお願い致します」
何がよろしくなのか。
少しめまいがしている間に彼女はするっと部屋に入っていってしまった。
女「いやー、男の人の一人暮らしにしては珍しいですね! 結構綺麗です」
いきなり人の部屋に入り込んで何を言うのだろう?
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:55:11.29 ID:4dzlwvrw0.net
- 期待エイジ
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/09(土) 23:59:00.82 ID:rYkPeAQj0.net
- 男「一体何なんです?」
女「怪しいものではありません、故有ってここに参りました!」
故? 何かこの娘にした覚えがない。
所謂ツツモタセと言う奴ではないのか?
女「お手間は取らせません、お話がありますのでお茶を入れます、座っていて下さい」
そう言うと女は勝手に人の家の台所を使い始めた。
お湯を沸かしたかと思えば、彼女が持参したのであろう小型のキャリー・バッグの中から玉露を急須を取りだした。
ぽかんとしているうちに湯が沸き、お茶を入れているようだった。
玉露の少し甘い香りが部屋中に立ちこめる。
女「粗茶ですが」
男「はぁ」
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:07:01.97 ID:9eMYEBMU0.net
- 女「さあ、どうぞ」
男「はぁ、どうも」
僕は勧められるままにお茶に口を付ける。
その時はあまりの状況にもう考えることをやめてしまっていた。
あとは野となれ山と……
男「あ、旨い」
女「でしょう」
そう言うと女は僕がお茶をすする姿を見て満足そうに笑った。
一先ず状況を整理するために一息をつくことにして、お茶を愉しんだ。
そう、このお茶は甘味料も何も加えていないはずなのに甘い。
まさに甘露と呼ぶにふさわしかった。
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:14:17.30 ID:m785icB20.net
- 期待エイジ
- 10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:16:12.04 ID:9eMYEBMU0.net
- 男「落ち着きますね」
女は微笑んだまま、僕のことをじっと見ている。
僕は急に落ち着かない気分になり、ひたすら茶をすすっていた。
男「……それで本日はどういったご用件で。 何かの営業ですか?」
女「いえ、営業ではありません」
男「あいにく、見ての通り貧乏学生にて騙し取るものなどございませんよ」
僕の部屋は1Kの所謂貧乏アパートである。
あくまでもおまけ的なIH、掃除しているはずなのにいつの間にか子バエが湧いているような風呂があるだけ。
どんな詐欺師でも目を付けないようなボロマンションなのだ。
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:19:42.43 ID:sw4H6om30.net
- 支援あげ
- 12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:19:46.68 ID:m785icB20.net
- 期待エイジ
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:24:53.35 ID:xLzmd8K00.net
- 完
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:26:20.89 ID:9eMYEBMU0.net
- 女「あ、いけない。 こんな時間」
女は思い立ったように立ち上がると猫の額ほどの狭いキッチンの方へ向かう。
ようやく帰ってくれるのかと思った僕の予想は早速裏切られ、彼女はキッチンを物色し始める。
46リットルの何もおけない冷蔵庫をあさり、しなびたキャベツと冷凍唐揚げ、
昨晩炊いて今朝食べただけの少し黄ばんだご飯を取り出した。 あとは卵を一つ。
女「よし!」
何がよしなのか。
彼女は僕を一別して微笑むと、IHに火を入れる。
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:34:59.26 ID:9eMYEBMU0.net
- 黙って見ていると、彼女はキッチンを一回り眺め、調味料を取り出し始めた。
ガラスープの素を手に取り、塩、コショウ、と取り出す。
女「普通は味塩コショウですよね」
男「……そうかもしれませんね」
女「自重化調……ですか?」
男「……あ、ええ」
思わず返事が遅れる。
普段適当に言っているくだらない親父ギャグを彼女が知っているのかと思ってしまった。
男「あはは、面白いですね」
女「そうですよね! いつm…あ…… なんちゃって」
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:48:23.96 ID:9eMYEBMU0.net
- 彼女は顔を真っ赤にしたまま、ようやく暖まり始めたフライパンに油を入れた。
少し油の焼けた臭いが食欲をそそる。
女「〜♪」
楽しそうに料理をする彼女に、一瞬母を重ねてしまう。
しかし彼女は素性も知らない誰かなのだ。
……そのあと、できあがったチャーハンを黙って食べた。
彼女は僕が食べ終わるまで終始笑顔のままこちらを見つめていた。
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 00:56:47.97 ID:9eMYEBMU0.net
- 男「今日はもう遅いので……」
女「寝ますよね!」
そう言うと女は、僕の呼びかけにも答えずさっさと布団を敷いてしまった。
女「どうぞ!」
男「……どうぞもなにも今日は一体」
女「お疲れですよね! さあさ、横になって」
男「いやまだ食べたばっかりで、まだ九時にもなってないんだけど」
女「じゃあ食休みしましょう!」
女はそう言うと布団の上、僕の隣に腰を落ち着けた。
続く スレは明日以降立てます眠い
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/08/10(日) 01:03:26.07 ID:J2e+S9pE0.net
- 酉つけろや
総レス数 18
6 KB
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★