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お前ら「一人ぼっちのクリスマス」
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:32:42.90 ID:4h3jb8790.net
- 12月24日
今年のクリスマス・イブは休日
もちろん、お前らには予定などない
もはや習慣として根付いてしまった昼夜逆転の生活に従い、お前らは限りなく夜に近い夕暮れに目を覚ます
季節は真冬、日が落ちるのは早い
当たり前のように、静まり返った部屋の中と、外の世界は闇に覆われていた
――いや、違う
そこでお前らは気がつく
違和感に
その暗闇が、”当たり前”ではないことに……
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:33:12.35 ID:Qwg3HJZt0.net
- 来月にやれ
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:34:10.42 ID:e5lZKEP70.net
- 彼女いnight〜
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:34:32.42 ID:DpyxL+Ej0.net
- まだ早いよ
何か出会いがあるかもよ
一歩外へ出てみようよ
明日は二歩
明後日は三歩ってさ
そして来月には帰ってくんなカスニート
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:36:39.31 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「あーよく寝た、十三時間は寝たんじゃないかしら」
お前ら「外はもう真っ暗か――ん?」
お前ら「……今日って曲がりなりにもクリスマスイブだよな?」
お前ら「なのに……なんでこんなに暗いんだ?」
お前ら「は、ははは、寝すぎて時間の感覚おかしくなっちまったか?」
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:39:03.91 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「とにかく電気電気……」
パチッ
お前ら「……は?」
パチッパチッ
お前ら「点か、ない?」
お前ら「なんだ停電か、それならこの暗さも納得だわ」
お前ら「いつ頃復旧するんだ? スマホスマホ……」
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:42:20.66 ID:4h3jb8790.net
- ポチッ
お前ら「おいおいおい……なんで携帯まで」
お前ら「寝るときにはちゃんと充電しておいたはずなのに!」ポイッ
お前ら「なんなんだよ……どうなってんだよ……」
お前ら「はぁ、落ち着こう、コンビニなら営業してるかもしれない」
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:44:39.57 ID:abltPDfJ0.net
- 脱出系のスマホアプリの様な雰囲気
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:46:59.33 ID:DpyxL+Ej0.net
- なんか始まったぞ
- 10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:47:10.73 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「は、ははは……嘘だろ……嘘だろ!?」
お前ら「くそっ、くそ!」ダッ
お前ら「はぁっ、はぁっ」タッタッタッ
お前ら「――っ!」コケッ
ドシャッ
お前ら「ぜぇ、ぜぇ……」ムクッ
お前ら「なんで、なんで……」
お前ら「誰も、いないんだ――?」
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:50:42.56 ID:4h3jb8790.net
- ここでお前らは初めて気がつく
この街の異常に
この晦冥と静寂の異常に
お前らは怯えた
しかしそれと同時にお前らはこの微睡むような深い闇に、得も言えぬ安心感を覚えていた
- 12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:50:53.37 ID:KsFMEsR/r.net
- とりあえずエロゲーやって気持ちを落ち着けようぜ
ノートPC充電されてんだろ
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:52:31.43 ID:abltPDfJ0.net
- ああ
姦染最新作か
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:55:35.14 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「パニクっちゃだめだ、パニクっちゃだめだ……」
お前ら「すぅ……はぁ……すぅ……」
お前ら「よし落ち着いた、暗さにも目が慣れてきた」
お前ら「状況を確認しよう」
お前ら「@街には明かりらしきものが一つもついていなく真っ暗、つけようとしてもつかない」
お前ら「A普段は人通りの絶えない場所ですら、人の気配がまったくない」
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 01:58:55.66 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「どこのホラゲーだよ」
お前ら「……今日はクリスマスイブだぞ? 人がいないなんてありえない」
お前ら「毎年アベックがそこら中を幸せそうに闊歩する」
お前ら「それが、日本のクリスマスだったはず」
お前ら「なのに、今は誰も居ない――俺しか居ない」
お前ら「洒落にならねえよ……これじゃあ本当に――」
お前ら「――一人ぼっちのクリスマスじゃないか」
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:02:21.05 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「大通りに……大通りに行こう」
お前ら「あそこには巨大なクリスマスツリーがあったはず」
お前ら「あそこになら……人がいるはず」
お前ら「いや、いてもらわなきゃ、困る」
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:06:40.27 ID:4h3jb8790.net
- お前らは歩き出す
何もない、ただただ光を奪われた道を
商店街で買い物に勤しむ主婦
ゲームセンター前で屯する学生
駅前で千鳥足に歩くサラリーマン
かつては煩わしさしか感じなかった人間すら消えてみるとどこか物足りなさを感じる
お前らは言い逃れようのない孤独感に、足を急かされ通い慣れた、しかし見慣れない道を、ひた歩く
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:14:05.60 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「あぁ……」
大通りにはお前らの予想を裏切るものが二つあった
お前ら「ここも、ダメなのかよ……」
一つは痛いほどの沈黙
お前らの淡い希望虚しく、そこにも人っ子一人、見当たらなかった
お前ら「でも、せめてこいつが無事でよかった」
そしてもう一つが――件の巨大クリスマスツリーである
塗りつぶされたような黒の中で、その聖なる日を象徴するモニュメントだけは、異様なまでに煌煌と光り輝いていた
- 19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:19:26.47 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「でもなんでこれだけ?」
お前ら「まあいいか、久々に明かりを見たから眩しいくらいだな、はは――」スッ
バヂッ
お前ら「痛っ!」
お前ら「え、何が……?」
- 20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:25:30.10 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「え? え?」
お前ら「もしかして……」スッ
バヂッ
お前ら「あ、あ……俺の、俺の手が……!」バチバチ
お前ら「はぁはぁ、治まったか?」
お前ら「やっぱり……あの明かりに近づくと――」
ジジ、ジジジジ
お前ら「!」
- 21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:33:04.21 ID:4h3jb8790.net
- お前らが”光”の危険性を悟った瞬間、首を擡げるものがあった
トナカイ、スノーマン、サンタクロース
LEDによって命を吹き込まれた色とりどりのイルミネーション
目覚める、目覚める
たった一人で迷い込んだお前らを照ら(ころ)すために
- 22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/18(火) 02:47:21.19 ID:4h3jb8790.net
- お前ら「うわあああああ!」ダッ
イルミネーション「クスクスクス」
バヂッ
お前ら「ひぃっ!」
お前ら(逃げなきゃ、逃げなきゃ……でも囲まれて――はっ!)
お前ら「くっ!」ダッ
タッタッタッタッ
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