小説書いたのだが評価してくれ

以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします

　入院生活というのは、なんとつまらないものなのだろうか。
　椰子島は包帯に巻かれた自分の腕のことよりも、病院という空間の退屈さに対する不満で頭がいっぱいだった。

　昨夜、椰子島は交通事故を起こし、この病院まで運ばれてきた。幸いなことに腕以外に目立った外傷はなく、命に別状はなかった。
　猫を避けようとして、バイクから歩道に投げ出されたのだ。別に猫を助けたかったからそうしたわけではない。目の前に何かが飛び出して来たから避けた、それだけのことだ。
　実際、椰子島は病院で目を覚まして現状を把握した後、猫如き轢き殺せばよかったと後悔していた。椰子島聡（やしじま　さとし）は、そういう男だ。

　彼は高校で軽音楽部に所属しており、ギターを弾いている。それでも腕を怪我してから、しばらくギターが弾けなくなると、そう悲観することはなかった。中学からの先輩に流されて入っただけで、彼はイマイチ、軽音というものを好きになれないでいた。
　筋はいいと褒められるし、同期の中で、彼がずば抜けて上手い。だが出席率は最低であった。
　だから別に、しばらくまともにギターを弾くことができないとしても、悲しむことは別にないのだ。行けなくなったらそれはそれで、別のことをするだけだ。むしろ休む口実ができたと、その程度にしか捉えていなかった。