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勇者「魔王の下までたどり着いたら魔王が幼女だった」

1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:07:55.08 ID:Iku7A5Lz0.net
勇者(仲間は失ったがしかし四天王は倒せた。残すは魔王のみ……)

ォオオオオオオオオオンン

勇者「魔王城の奥まで来ても聞こえるこの恐ろしい慟哭はきっと魔王のモノだろう……」ゴクリ

勇者「だが、散っていった仲間たちの為、世界の平和の為、俺は一人でもやらなければならない」スタスタスタ

勇者「この扉を開けていざ最終決戦――」ガツッ

ゴ、ゴ、ゴ、ゴ、ゴォオオオン

魔王(幼女)「いやっ、やぁ、なんでぇ……。ら、らじかせがとまんない」カチカチカチ

魔王(幼女)「ゆうしゃが来るから、そろそろ違うのにしないといけないのに」カチカチカチ

ォオオオン ォオオオン

魔王(幼女)「『おおおん』じゃなくて『わがはいを倒しにきたかゆうしゃよ』なのにぃ」カチカチカチ

勇者「……は?」

魔王(幼女)「えっ、だ、誰!?」カチカチ バッ

魔王(幼女)「ゆ、ゆうしゃ……い、いまはだめ!! こないで!!」カチカチカチカチ

勇者「は?」

2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:08:09.86 ID:oVNM3Vgz0.net
はい

3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:09:06.91 ID:BLsNxlu6a.net
可愛い

4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:14:59.61 ID:Iku7A5Lz0.net
魔王(幼女)「かえって!!」

勇者「え?」

魔王(幼女)「だめなの!!」

勇者「……だから、え?」

勇者(どうなってんの? 魔王の所まで来たらドレス姿の幼女がいたんだけど)

勇者(なんなのこれ)

勇者「……あの、君は魔王に連れ去れた子とかそういうアレなの?」

魔王(幼女)「ちがうよ! あたしは魔王だから! だからかえって!!」

勇者(どういう、ことだ……)

勇者「まさか、魔王は俺を恐れて身代わりにこの子を……?」

勇者「せ、洗脳まで施して、この子に自分を魔王だと思わせて……魔王め」ギリッ

魔王(幼女)「あたしはほんとに魔王だよ!」

勇者「いや、いいんだ。帰ろう。今は君の身の安全が大事だ」スッ

魔王(幼女)「飴だ! くれるの?」

勇者(飴につられる魔王などいるわけがない。魔王め、なんという畜生にも劣るヤツ)

5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:17:00.36 ID:BLsNxlu6a.net
可愛い続けて

6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:23:57.56 ID:Iku7A5Lz0.net
勇者「あげるよ。だから帰ろう」ナデナデ

魔王(幼女)「わーい! かえる!」バッ ペロペロ

勇者「それで、君の本当の家はどこなんだい。薄っすらでも覚えている範囲で良い」ナデナデ

魔王(幼女)「あっ……そうだった」

魔王(幼女)「あたしのおうちここだから」ショボン

勇者「そうか、全然思い出せないんだね。まぁ良い。とりあえず王都に帰ろう。人が多ければきっと君のご両親の情報もあるはずだ」

勇者(見た感じ、衣類は随分と高そうだ。きっと身分のある家出身だろう。見つけるのも簡単なハズだ)

魔王(幼女)「おうとかぁ、人が多いところはいったことないから、楽しみ」

勇者「だがきっと君のご両親は居る」

魔王(幼女)「おとうさんの場所はわかるよ?」

勇者「何っ!? どこだい!?」

魔王(幼女)「んっとね、したのせかいに居るの。だい魔王だから!!」

勇者「なん、だと……」

勇者(そこまで思い込ませているというのか……)クゥッ

魔王(幼女)「なんで泣いてるの?」

7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:24:35.72 ID:9iRf6gUY0.net
流石にもう手垢がつきすぎて飽きた設定

8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:32:05.50 ID:Iku7A5Lz0.net
勇者「いや、君は気にしなくていいんだ」

魔王(幼女)「そうなの?」

勇者「そうだよ」ギュッ

魔王(幼女)「わーゆうしゃってあったかい!!」

勇者「そうかい……これが人の温もりと言――」ヒヤリ

勇者(ん? 待てよ、なんか凄い冷たいぞこの子)

勇者(……これは、生ある人間の体温ではないぞ……)

勇者「……」ゾクッ

勇者(い、今の悪寒は――)

勇者(――いや、きっとこの子に魔王が呪いか何かを掛けているのかも知れない。気にしてもしょうがないだろう)

魔王(幼女)「はやくいこ」

勇者「あぁ、そうだね」

9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:40:29.60 ID:BLsNxlu6a.net
手垢がついていようが可愛ければいいよ
続きはよ

10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:46:21.69 ID:Iku7A5Lz0.net
魔王(幼女)「あっ、らじかせ 忘れるとこだった」テクテク ヒョイ

勇者「大事なものなのかい?」

魔王(幼女)「うん!」

勇者「そうなんだ。じゃあ僕が持ってあげ――」

魔王(幼女)「やっ!! あたしがもつの」

勇者「……あぁ、えっと、うん、そうだね。大事なものだから、自分で持っていたいよね」

魔王(幼女)「うん」ギュッ

勇者「ふぅ、じゃあ行こうか」

……


勇者(しかし、来る時と違って魔物が全然いないな……なぜだろう)

魔王(幼女)「ホニャララララ」ブツブツ

勇者「ん? 何してるんだい」

魔王(幼女)「みんなに、めっ、って言ったの」

勇者「みんな?」

魔王(幼女)「うん」

11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:48:13.58 ID:Xccn7cnx0.net
SSならべつにいいが最近はこういう設定で金を取るラノベ等が多すぎる

12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:54:02.96 ID:Iku7A5Lz0.net
勇者「……」

魔王(幼女)「みんなにね、こっちきたら、めっ! だよって」ニパッ

勇者(一人遊びの類、か?)

魔王(幼女)「ゆうしゃの手、にぎっていい?」

勇者「……いきなりどうしたんだい」

魔王(幼女)「ゆうしゃの体ね、あったかいから!」ギュッ

勇者「そうかい。じゃあ繋いでいようか」ギュッ

勇者(……この手の感触……やはり冷たいな)

勇者(……これは人間の温もりではない。呪いの類であるなら、一刻も早く治療を受けさせなければ)

魔王(幼女)「えへへ」ブンブン

勇者「そんなに喜ばなくても、手ぐらいならいつでも握ってあげるよ」

魔王(幼女)「ほんとに?」

勇者「本当さ」

13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 14:58:17.79 ID:BLsNxlu6a.net
幼女ちゃんかわいい

14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 15:01:55.49 ID:u21sXuKK0.net
機体

15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 15:05:30.40 ID:Iku7A5Lz0.net
勇者「少なくとも、君の両親が見つかるまではいつでも僕の手を握ると良い」

魔王(幼女)「やったー!!」ギュッ ギュッ

魔王(幼女)「このあったかい手ね、お母さんみたい!!」ギュウ

勇者「……母親の事は覚えているのかい」

魔王(幼女)「うん! お母さんもね、にんげんだったから、あったかい手だったよ!」

勇者「……」

……


部下「大魔王さま、人間界に配置した魔王が勇者と行動を共にしているようです」

大魔王「ふむ。まぁ好きにさせるが良い」

部下「宜しいのでしょうか」

大魔王「何、あやつは元より人間の娘に孕ませた子だ。人恋しくもなろう」

部下「しかし大魔王さまとしましては、人間界も征服したいのでは。……人間界は諦めに?」

大魔王「今は別の方に忙しいというのもある。が、特段諦める必要もつもりも無い」

大魔王「……勇者と行動を共にするのであれば、いずれは人の多き所へ行くだろう。そこで我の魔力にて暴走させるだけの話」

部下「……そうでしたか」

16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 15:16:06.89 ID:Iku7A5Lz0.net
……


魔王(幼女)「うわーおそとって明るいんだね!」

勇者「まぁ、ね」

魔王(幼女)「おしろの中ね、ずっと暗いから……」

勇者「外だってずっと明るいわけではないよ」

勇者「夜が来れば暗くもなる。ただ、必ず朝日は昇る。明るくなる」

勇者「それの繰り返しさ。終わる事はないし、変わる事もない」

魔王(幼女)「よくわかんない」

勇者「それもそうだね。まぁ、明るくなったり暗くなったりするって事だよ。お外はね」

魔王(幼女)「へー」

キュウ クゥ

勇者「ん? なんの音だろう」

魔王(幼女)「おなかすいた」

17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/12/30(火) 15:26:52.42 ID:Iku7A5Lz0.net
勇者「そっか。う〜ん、まぁ確かに、そういえば僕もお腹は空いたかも知れない」

魔王(幼女)「おなかすいたおなかすいた!!」

勇者「そんな言われてもすぐには用意出来ないよ」

魔王(幼女)「もうずっとたべてないの……」

魔王(幼女)「おしろに居た時はね、いっつももって来てくれるの居たの。でもなんかこなくなったの」

勇者(もしかして、俺が途中で倒したりしたか?)

勇者(だとすると少しは今この子が空腹なのは俺にも原因があるのだろうか)

勇者「……探してくるから待ってて」

魔王(幼女)「やー一緒にいく」ギュッ

勇者「危ないから」

魔王(幼女)「あぶなくないよ! あたしは魔王なんだよ!」

勇者「……いや、君は魔王じゃない。だから危ない、ね」

魔王(幼女)「いくのいくのいくの! 魔王なの!」

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