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毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか

1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:02:30.03 ID:A7lhtlu10.net
|A-) 怖い話は探しながら人がいる限りゆっくりと
    怖い話書ける人、貼れる人はどうぞー
    レスがなくなったらさるさんくらったか寝たか人いなくなったと思ってね
    イヤホン取ってくるのがめんどいから今日は音楽無しっ

2 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:11:54.70 ID:A7lhtlu10.net
9月にうちのばあちゃんの姉(おおばあ、って呼んでた)が亡くなって、一家揃って泊まりで通夜と葬式に行ってきた。
実質、今生きてる親族の中では、おおばあが最年長ってのと、うちの一族は
何故か女性権限が強いってのもあって、葬式には結構遠縁の親戚も集まった。

親戚に自分と一個違いのシュウちゃん(男)って子がいたんだけど
親戚の中で自分が一緒に遊べるような仲だったのは、このシュウちゃんだけだった。
会えるとしたら実に15年振りぐらい。でも通夜にはシュウちゃんの親と姉だけが来てて、
期待してたシュウちゃんの姿はなかった。

この時ふと、小学生の頃に同じように親戚の葬式(確かおおばあの旦那さん)があって
葬式が終わってからシュウちゃんと一緒に遊んでて、怖い目にあったのを思い出した。

うちの父方の家系はちょっと変わってて、家督を長男じゃなくて長女が継いでるらしい
父方の親族はおおばあもみんな日本海側の地域いるんだけど、うちは親父は三男ってのもあって、
地元では暮らさず、大阪の方まで出てきてて、そういった一族の風習とは無縁
シュウちゃんの家もうちと同じように地元を離れた家みたいで、神奈川在住。

夏休みは毎年、お盆の少し前ぐらいからおおばあの家に集まって、
法事だの地元の祭に行ったりだの、親族で揃って過ごす。
うちとかシュウちゃんの家なんかは、他の親族と違ってかなり遠方から来ることになるので、
おおばあの家で何泊かすることになる。

3 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:13:15.87 ID:A7lhtlu10.net
おおばあの本宅が海に近い(道路挟んで少し向こうに海が見えてる)から、
朝から夕方までシュウちゃんと海に遊びに行ってた

俺が小学校2、3年の冬に、おおばあの家で葬式があって(死んだのは旦那さんのはず)、
その時もうちは泊まりがけで通夜と葬式に出席。シュウちゃんところも同じように泊まりで来てた。
元々俺は脳天気な人間なんだけど(さっきのカキコ見ての通り)、その頃は輪をかけて何も考えてなくて、
葬式云々よりもシュウちゃんと遊べるってことしか頭になかったw

朝出発して、おおばあの家に着いて、ご飯食べてしばらくしてから通夜
この辺は何かひたすら退屈だったことしか覚えてない。全然遊べないし。

泊まる時は「離れ」が裏にあって、そこに寝泊まりするんだけど、
その時は他に来てた親族がほとんど泊まるから離れが満室。自分たちは本宅に泊まった
晩飯終わってから、
「何でこんな日に亡くなるかねえ」
とか親戚がボソっと口にしたのを覚えてる。

翌朝起きたら(大分早かった。6時とか)、おおばあとかばあちゃん、
他の親戚の人がバタバタしてて家の前に小さい籠?何か木で編んだそれっぽいものをぶら下げて、
それに変な紙の短冊?みたいなものを取り付けたりしてた。
ドアや窓のあるところ全部に吊してて、紐一本でぶら下がってるから、
ついつい気になって手で叩いて遊んでたら、親父に思いっきり頭殴られた

4 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:14:14.14 ID:A7lhtlu10.net
そのうち雨戸(木戸って言うのかな)とか全部閉めはじめて、
雨戸の無い台所とかは大きな和紙みたいなのを窓枠に画鋲でとめてた
人が死んだ時の風習かなあ、ってのが最初の感想だった。

朝も早いうちから告別式がはじまって、途中はよく覚えてないけど、昼少し過ぎた辺りにはほとんど終わってた
薄情な子供かもしれないけど、これ終わったら遊べるってことしか頭になかったなあ

途中、昼飯食べたんだけど、みんなあんまりしゃべらなかったのを覚えてる
何時頃か忘れたけど、結構早いうちに他の親戚は車で帰っていって、
本宅にはうちの家族とシュウちゃんの家族だけ残った。
夏みたいに親戚みんなで夜までにぎやかな食事ってのを想像してたんだけど、
シュウちゃんとちょっと喋ってるだけで怒られたのが記憶に残ってる。

家の中でシュウちゃんと遊んでたら
「静かにせえ」
って怒られた
夕方にいつも見てるテレビ番組が見たくて
「テレビ見たい」
って言っても怒られた
「とにかく静かにしとけえ」
って言われた
今思ったら、親もおおばあもばあちゃんも喋ってなかった

あんまりにも暇だからシュウちゃんと話して
「海見にいこう」
ってことになった

5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:14:28.29 ID:kLlB5Mhn0.net
( ^ω^)おっ

6 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:14:52.48 ID:A7lhtlu10.net
玄関で靴をはいてたら、ばあちゃんが血相変えて走ってきて頭叩かれて、
服掴んで食堂の方まで引っ張っていかれた。
食堂にシュウちゃんのお父さんがいて、ばあちゃんと二人で

「今日は絶対に出たちゃいかん」
「二階にいとき」

って真剣な顔して言われた。
そのままほとんど喋ることなく、シュウちゃんとオセロか何かして遊んでて、気が付いたら2階で寝かされた

どれぐらい寝たのか分からないけど、寒くて起きたのを覚えてる
2階から1階に行く時に、魚臭さのある匂いがした(釣場とかよりももうちょっと変な潮臭さ)
時計を見に居間を覗いたら、おおばあとかうちの親が新聞読んだりしてて、誰も喋ってなかった
何か妙に気持ち悪くて、トイレで用を足した後、2階に戻ろうとしたら廊下でシュウちゃんと出くわした。

「あんね、夜に外に誰か来るんだって」

とシュウちゃん。
おおばあ達が今朝、何かそれらしいことを口にしていたらしい。それをシュウちゃんが聞いたようだ。
ちょっと確かめてみたいけど、2階も雨戸が閉まってて外が見えない。

「便所の窓開くんちゃうかな」

さっきトイレの小窓がすりガラスで、雨戸がなかったのを思い出した。
便所は家の端で海側(道路側)に窓があるから、二人で見に行こうと言うことになった。

7 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:16:37.33 ID:A7lhtlu10.net
冬のトイレは半端じゃなく寒いんだけど、窓の一つ向こうに何かがいるという思いこみから、
秘密基地に籠もるような、奇妙な興奮と、同時に背筋に来るような寒気を覚えた。

「ほんまにおるん?(本当にいるの?)」

小声でシュウちゃんに話しかけ、シュウちゃんもヒソヒソ声で

「いるって、おばあが言ってたもん」

トイレの小窓は位置が高く、小学生の自分の背丈では覗けない。
便器の給水パイプが走ってるから、そこに足を乗せて窓を覗く形になる
最初は自分が外を見ることになった。

音を立てないように静かに窓をずらして、外を見た。

軒の下で籠が揺れてる。
視界の端、道路から家まで、何か長いものが伸びていた。
よく分からないけど、その長いもののこちら側の先端が、少しずつこっちに向かってきている。
10秒ほど見てから、何か無性に恐ろしくなって身震いして窓を閉じた。

「誰かいた?」
「よく分からんけど、何かおった」
「僕も見る」
「何かこっちに来てるみたいやし、逃げようや」

多分、自分は半泣きだったと思う
寒さと、得体の知れない怖さで今すぐ大声で叫んで逃げたかった。

8 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:18:06.00 ID:A7lhtlu10.net
「な、もどろ?」

トイレのドアを開けて、シュウちゃんの手を引っ張った

「僕も見る。ちょっとだけ。ほんのちょっとだけだから!」

シュウちゃんが自分の手を振り切って戻り、給水パイプに足を乗せた
窓をずらしくて覗き込んだシュウちゃんは、しばらくしても外を覗き込んだまま動かなかった

「なあ、もうええやろ?もどろうや」
「**くん、これ、」

言いかけて途中で止まったシュウちゃんが、外を覗き込んだまま
「ヒッヒッ、」
と引きつったような声を出した
何がなんだか分からなくなってオロオロしてると、自分の後ろで物音がした。

「お前ら何してる…!」

シュウちゃんのお父さんがものすごい形相で後ろに立ってた

言い訳どころか、一言も喋る前に、自分はシュウちゃんのお父さんに襟を掴まれ便所の外、廊下に放り出された。
一呼吸おいてシュウちゃんも廊下に放り出された
その後、トイレのドアが叩きつけるように閉められた。

音を聞きつけたうちの親と、おおばあが来た
「どあほう!」
親父に張り手で殴られ、おおばあが掴みかかってきた

「**(自分の名前)、お前見たんかい?見たんかい!?」

9 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:18:54.98 ID:A7lhtlu10.net
怒ってると思ったけど、おおばあは泣きそうな顔をしてた気がする。
何一つ分からないまま、周りの大人達の剣幕に、どんどん怖くなっていった。

「外見たけど、何か暗くてよく分からんかったから、すぐ見るのやめてん」

答えた自分に、おおばあは
「本当にか?顔見てないんか!?」
と怒鳴り、泣きながら自分は頷いた。
そのやり取りの後ろで、親父と後から来たばあちゃんがトイレの前に大きな荷物を置いて塞いでた。

シュウちゃんのお父さんが
「シュウジ!お前は!?」
と肩を揺すった。
自分も心配でシュウちゃんの方を見た。

シュウちゃんは笑ってた。

「ヒッヒッ、」
としゃっくりのような声だけど、顔は笑ってるような泣いてるような、突っ張った表情
「シュウジー!シュウジー!」
とお父さんが揺さぶったり呼びかけたりしても反応は変わらなかった。

一瞬、みんな言葉に詰まって、薄暗い廊下で見たその光景は歯の根が合わないほど怖かった。

10 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:19:50.21 ID:A7lhtlu10.net
シュウちゃんが服を脱がされて、奥の仏間の方に連れていかれた。
おおばあはどこかに電話している。居間でシュウちゃんのお母さんと姉が青い顔をしていた。
電話から戻ってきたおおばあが

「シュウジは夜が明けたらすぐに「とう**さん(**は聞き取れなかった)」とこに連れてくで!」

と、まくし立てて、シュウちゃんの親はひたすら頷いてるだけだった。
自分はばあちゃんと親に腕を掴まれ、2階に連れていかれた。
やっぱり服を脱がされて、すぐに着替えさせられ、敷いてあった布団の中に放り込まれた。

「今日はこの部屋から出たらいかんで」

そう言い残して出て行ったばあちゃん。
閉められた襖の向こうから、何か短いお経のようなものが聞こえた。
その日は、親が付き添って一晩過ごした。
明かりを消すのが怖くて、布団をかぶったまま親の足にしがみついて震えてた。
手足だけが異様に寒かった。

翌朝、ばあちゃんが迎えに来て、1階に降りた時にはシュウちゃんはいなかった
「シュウジは熱が出たから病院にいった」
とだけ聞かされた

部屋を出る時に見たんだけど、昨日玄関や窓にぶら下げてあった籠みたいなものが
自分の寝てた部屋の前にもぶら下げてあった。

11 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:20:30.57 ID:A7lhtlu10.net
朝ご飯食べてる時に、おおばあから
「お前ら本当に馬鹿なことをしたよ」
みたいなことを言われた
親は帰り支度を済ませてたみたいで、ご飯を食べてすぐに帰ることになった
おおばあ、ばあちゃんに謝るのが、挨拶みたいな形で家を出た

家に帰った日の夜、熱が出て次の日に学校を休んだ。

ここまでが子供の頃の話。

翌年の以降、自分はおおばあの家には連れていって貰えなかった

中学2年の夏に一度だけおおばあの家に行ったが、その時も親戚が集まってたけど、シュウちゃんの姿はなく

「シュウジ、塾の夏期講習が休めなくてねえ」

と、シュウちゃんのお母さんが言ってた。
でも今年9月のおおばあの葬式の時に、他の親戚が

「シュウジくん、やっぱり変になってしまったみたいよ」

と言ってたのを聞いた
あのときシュウちゃんが何を見たのかは分からないし、自分が何を見たのかははっきり分かってない

親父にあのときの話を聞いたら
「海を見たらあかん日があるんや」
としか言ってくれなかった

12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:21:13.69 ID:c+jqG8ft0.net
キタ━(゚∀゚)━!

13 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:22:36.09 ID:A7lhtlu10.net
>>5
|A-) あっ

>>12
|A-)ノシ こんばんはw

     いきなり長いの貼ったからすぐさるさんくらいそうだな

14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:25:48.89 ID:oPPdVAbf0.net
日忌様か

15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:26:31.80 ID:diFAAotM0.net
7年ぶりに見た

16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:28:01.47 ID:MeV0GhMW0.net
面白いです

17 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:29:18.71 ID:A7lhtlu10.net
>>14
|A-) 初めて聞いた
    それ海難法師なんだねえ
    ぬ〜べ〜で見たw

>>15
|A-) そんな前の記憶あるのか…w

>>16
|A-) それはなによりw

18 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:32:35.86 ID:A7lhtlu10.net
ある日のこと
親父が早朝から神様に祈っていた。
これは決まって昨日の夜に怖いことがあった時のお決まりのパターン。

幽霊が見える人が慣れるとか普通に見えると言うが親父はその気持ちはよくわからんと言っていた。
気分は悪くなるし突然でてくるとやっぱり怖いと言っていた。
親父は怖がりだったのかもしれない。

親父の早朝お祈りも3日目に突入すると母も俺も流石に心配になってくる。
おそらく親父は一睡もできていないと思うし、俺たちにも聞こえるほどの強烈なラップ音が鳴り響く。
その日は土曜で休みだったので親父にどんな霊が来ているのか?と聞いてみた。
俺にできることなど何一つないがなんとか親父を楽にしてあげたいという気持ちだけはあった。

親父いわくドア一枚分くらいの大きさの顔をした女の霊が部屋の前のドアまで毎日来ているとのこと。
おそらく最近死んだ人間だと思う。と言っていた。
それはドアの前まで顔だけで現れ日が昇るまで母を侮辱する言葉を吐き続けるらしいのだ。
親父は狙われているのが母かもしれないので無視して寝るわけにもいかず部屋に入らぬように見ているのだという。

19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:32:48.44 ID:oPPdVAbf0.net
海を見ちゃいけない日ってあるよね
元日にみると牛鬼が出るんだっけ?別のやつだっけ?

20 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:33:26.64 ID:A7lhtlu10.net
次の日は日曜だったので親父の提案で礼拝堂の隅に布団を敷いて3人で寝ることになった。
俺も母も
「今夜、なんらかの決着をつける」
つもりなのだということを実感していた。
いきなりこんな天井の高いところで寝ろと言われてもさすがに寝れず、
布団の中で目をつぶっていると教会のドアをキンキンと叩く音がした。ドンドンでもカンカンでもなくキンキンだった。
その音は木琴の高い音のような金属ではないキンキンという擬音がぴったりくる音だった。
キンキンは少しづつ間隔が狭くなりキンキンキンキンと連続した音になった。

俺は怖くて布団の中で目を瞑っていた。
隣の布団から母が手を伸ばしてきた。
母も怖かったのか俺を守ろうとしたのか…俺は年がいもなく母の手を強く握り返した。 

その瞬間、握り返した手に温度を感じないと思った瞬間!30メートルくらい引っ張られた感覚に襲われた!
「騙された」
というなんともいえない感情が頭の中を回った。正直、死んだと思った。

その時、親父が吼えた。吠えたとも言える。
人の怒号ではなかった。獣のような謎の怒号だった。
俺は布団の中で片手をあげた状態で金縛りになっていた。
母が頭までかぶっていた俺の布団をはいだ瞬間、
天井に感覚的に女だと思われるたたみ2枚分ほど巨大な顔があった。
怒りと憎悪にまみれた嫌な感覚の塊だったと今でも思い出す。

21 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:34:03.09 ID:A7lhtlu10.net
夜が明けて親父に昨日のはなんだったのか聞いてみた。
「最近死んだ女を中心に100を越えるものが集まるとああなるのだと思う」
と言っていた。
「今は目的があるがそのうち溶け込んでただの悪意の塊になってしまう。ああなると神のそばにはいけないな」
とぶつぶつ説明してくれた。
俺としては今夜のことが心配だったのだが、親父は
「昨日が最後だから心配ない」
と言っていた。
根拠は教えてはくれなかった。

次の日、親父は夜まで寝ていた。

夜ご飯時に外国人の女性が死体で見つかったニュースがやっていた。
その時、やっと起きてきた親父が
「これだったのかな?」
とつぶやいた。
(それで教会に来たわけ?)と思ったがもううんざりだったので口には出さなかった。

22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:35:43.85 ID:c+jqG8ft0.net
パツキンのチャンネーの幽霊なら歓迎かな
幽霊だったら何しても良さそうだし

23 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:36:00.10 ID:A7lhtlu10.net
>>19
|A-) 元日のは聞いたこと無いなあ
    気になるね

24 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:38:02.63 ID:A7lhtlu10.net
>>22
|A-) 顔でかすぎるのはちょっとなあ…w
    バランス悪くてがっかりしそう…w

25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:38:59.77 ID:tWe53/hTr.net
待ってた!

26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:39:38.65 ID:mp4w+g/A0.net
怖い話を怖いと思った事が無い

27 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:41:34.07 ID:A7lhtlu10.net
>>25
|A-) んw

>>26
|A-) じゃあここ見てても時間もったいないんじゃないかな

28 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:42:53.73 ID:A7lhtlu10.net
釣り好きの知り合いに聞いた話。

AとBの男二人が、とある深い山間に川釣りに出かけた。
全く知らない土地で多少不安はあったものの陽気につられてしまい、
つい山の奥まで舗装されていない道路を沢沿いに車を走らせる。

釣れそうなポイントはないかと探していると、道沿いに少し雑草の茂った広場があり、
林に囲まれた沢に通じる小道への入り口が見えた。
まだ先に道は通じているものの長時間の運転だった為、もうここしかないな、と車を降りてみる。
と、その小道の入り口に木製の古びた看板に、「立入禁止」と筆書きしてある。
つまり穴場ってことだな、と勝手な解釈をする二人。

気にせず緩やかな下り坂を数十メートル進むと、上流から大きな岩が連なる沢へとたどり着いた。
ここなら良さそうだ、と釣りの準備を始める二人。
その場所からは、林の隣接した上流の景色が数キロにわたって眺められ、
青い空と白い雲の下、木々の緑と川のせせらぎが堪能できた。
沢沿いの小道もそれに沿って続いていたので、仮にその場所で釣れなかったら、
いつでもポイント移動しようと二人は川に糸をつるす。

熱くもなく寒くもない、紅葉の垣間見える山間での午前11時ごろの魚釣り。
あまりの陽気と早起きしての長時間の運転の為か、Aはついうとうとし始め、
この景色を見れただけで十分という気になってきた。
二人の竿には何もかからない。

29 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:43:58.37 ID:A7lhtlu10.net
一時間位たっただろうか、Bがポイントを上流へ変えてみると告げと移動した。
黒いジャンバーのBの背を生返事で送りつつ、多少強めの日差しを感じ眠気を覚ますA。
あまり奥まで行かないよう言うべきだったかなと、多少後悔しつつもぽかぽかとした暖かさには勝てず
帽子を目深にかぶり直して、後ろの岩に背を持たせる。
川の流れる音が心地よい…

何かが、ピカッと光った。
目を覚ますA。
どのくらい時間がたったのだろうか、竿に引きはなかったようだ。
うつろな目で上流に見るもBの姿は確認できない。
岩陰のどこかにいるのかな思いと竿のえさを付け替えていると、
何やら上流数キロ先の小道から、黒い服装の人物が手を振りながら歩を進めてくる姿に気付いた。
黒ジャンバー、Bか、何だろ?とBらしき人物に手を振り返してみる、あまり視力の良くないA。
それにしてもずいぶん奥まで行ったもんだと多少呆れて見ていると、まだ手を振っている。
こちらからBが見えてるのだから、当然Bもこちらが見えて手を振ってるはずなのに…
何かあったのか、大物でも釣れたのか…?
聞こえるかどうかは別にして、どうした〜〜〜!?とAは大声を上げてみる。
木霊する訳でもない声は川のせせらぎの音にかき消されたらしく、
Bは腕を振り回すといってもよい位、手を振り続けているように見える。
そして、その腕が時折チカチカ光っている。
おそらくBの付けてる腕時計が、日光で反射しているのだろう…さっきはそれで自分は起きたのかな?

しばらくそのまま様子を見ていたAだが、少し妙なことに気付いた。
手を振り回す動きの速度に比べて、その歩みが余りに遅すぎる。
急ぎであれば小走りくらいするはずが、そのようには見えない。
よく見ると右足を引きずっているようにも見える…
いかん、Bの奴、怪我してたんだ!

30 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:44:59.18 ID:A7lhtlu10.net
自分の鈍感さに嫌気が指しつつ釣り場を離れBの元へと急ごうとするA。
川沿いの岩場から小道までたどり着き駆け寄っていこうとした瞬間、Aは我が目を疑った。

目に自信のないAにも確認できる500m位先の岩場に、釣り糸を下げているBがいた。
目を凝らして見る。間違いない、明らかにBだ。
今までAのいた場所からは、単にBの姿が岩陰になって見えなかっただけだったのだ…
とりあえず、良かった…と安堵するも
では、1km程先で今も手を振り続けている人物は誰なのか…?

多少不気味さを感じつつも、足を引きずってるのだから確認しなければ、と思い直すA。
人の心配もよそに釣りに夢中になっているBを憎らしく思いつつ、
Bの方がその人物に近い為、Bに対しておーい!を声をかけるA。
その人物と同じように手を振りながら幾度か大声をあげていると、やっとBが気付いてくれた。
どうした?というような素振りを見せるBに対し、その腕を振り回す人物の方を何度も大げさな素振りで指し示すA。
きょとんとした表情を浮かべたようなBがどうにかその人物の姿に気付き、しばらく確認していたのだが…

突然、驚いたような素振りを見せたBが、岩場から足を滑らせた!
何か慌てた様子に見えるが、Aからは何が起こったのかわからない…
滑った時腰を強く打ったらしいが、痛がりつつも大慌てで竿と荷物をまとめようとするB。
理解できないながらも手を振る人物よりBの事が気になりだし、小道をやっと上流に歩み始めるA。
その人物の姿も徐々に大きく見えつつあるが、視力の悪いAにはいまだ全貌は確認できない。

31 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:46:23.52 ID:A7lhtlu10.net
Bは何やら言葉にならない言葉を叫びつつ、足の悪い岩場からほうほうの態で小道へとたどり着いた。
A、B,腕を振る人物、の三人がほぼ一直線500m位の中に等間隔でいる形…
Bは息を切らせつつ、一度だけその人物の方を振り返るとあらん限りの力でAの元へと走り寄って来た。
何なんだ、どうした!?とAも訳がわからず歩み寄りBの荷物を受け取ろうとするが、
いいから、急げ、急げ!!とやっと理解できるような言葉を振り絞るB。
BがAの右腕を引っ張りつつ車の方へと引き返そうとするも、その人物の姿から目の離せないA。
いいから、いいから、と一度渡した荷物を取り上げ、結局動かないAを諦め走り去るB。
少しずつAとその人物の距離が近まる、一体何なんだ?、目を凝らして見る…

…やっと、分かった……

残バラ髪の頭から血を流した鎧を着た武者姿の男が、
狂ったように刀を振り回しつつ足を引きずりながら、
必死の形相で何やら叫び近づいて来ていたのだった…

あの光は、刀に反射したのか…?
と、思った瞬間やっと我に返り全力疾走で小道を引き返すA。心臓が痛いようだが気にしてられない。
自分の釣り道具も沢にそのまま、何とか車にたどり着き車中で震えてAを待つBと共にその場を離れる事ができた。
帰りの山道もなお、長い… 放心状態の二人、無言の車中。
途中、地元の農家の人らしい老人が歩いていたのでAはとっさに車を降り、尋ねた。

すみません!上流の広場あたりで…

…おぉ、あそこか、立入禁止の看板立っとったろうが?

…………

32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 01:52:20.82 ID:kLlB5Mhn0.net
今日も怖いねぇ

33 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:56:20.75 ID:A7lhtlu10.net
>>32
|A-) 良かったw

    しかしそろそろストック切れそう

34 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:57:02.44 ID:A7lhtlu10.net
ある日のこと
「拾った子猫を飼ってもらえないか?」
と小学生くらいの女の子とその母親が来た。
商売柄?と言っていいのかわからないが教会にはこの手の相談がよく来る。
残念ながら拾ってくる小動物全てを飼っていたら見事なワンニャンランドが出来上がってしまうので、
貰い手を一緒に探すのを手伝うという形で一時的に預かる感じにしていた。
命を大切にするのはとても大切なことだから親父も母も嫌な顔1つせずに里親探しを手伝った。
俺はもっぱらインターネット部隊として里親探しを頑張った。
猫は去勢や予防接種なども里親がみつかる重要な部分でもあるので
親父は貧乏だったが自腹を切って払う時もあった。

俺は早速、インターネットの里親募集に写真を載せた。
親父と母親はいつものペットショップとパン屋さんに写真を張ってもらえるように頼みにいった。
猫を拾った女の子は学校の帰りにいつも猫に会いに来ていた。
子猫を中心としたあたたかい人情の輪のようなものを感じていた。

2週間ほどでインターネットで里親が見つかり、むこうから車で引き取りに着てくれることになった。
おまけに予防接種や去勢はこちらで致します。と言ってくれてとても大助かりだった。
正直、我が家はみなさんのお裾分けで食いつないでいるような貧乏な家だからだ。

35 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 01:58:16.50 ID:A7lhtlu10.net
子猫の受け渡しの日、親父はたまたま別の教会に出張に行ってしまっていた。
俺と母と女の子で里親になってくれる山田さん(仮名)にあまった餌や匂いのついた毛布などを渡した。
子猫がいなくなってほっとしたようなさみしいような夕食時に親父は帰ってきた。
親父も子猫がいなくなったことを少し寂しいと感じているようだ。

その時、親父がケモノの匂いがするといって鼻をくんくんしながら部屋を徘徊した。
その夜、親父が猫がいると言って家の中と外を探しはじめたがもちろんいなかった。
次の朝、親父が山田さん(仮名)に連絡を取ろうとしたが、置いていった連絡先はまったく関係のない電話番号だった。
俺はインターネットで残っている情報から山田さん(仮名)に
連絡が取れないか?と聞かれてあわてて連絡をくれるようにメールをしてみた。

次の日、メールの返事が来ていないことを親父に伝えると親父は肩を落としながらこう言った。

「あの子猫、ミキサーに入れられて死んだかもしれん。申し訳ないことをした。かわいそうなことをした。」


36 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:09:22.08 ID:A7lhtlu10.net
友人の体験談です

当時彼は地元の商社に勤めるサラリーマンだったのですが、
これはある夜、彼が一人会社に残り遅くまで仕事をしていた時の話

その日彼は珍しく時間も忘れ仕事に没頭していました
時刻は既に深夜に差し掛かろうとしていた
流石に遅いしもう帰るか、と彼はデスク周りを整理し、退社をする身支度を整えていたんですが

ふと気付くと、部屋の外の廊下から何やら足音が聞こえてきたんです

「コツコツ…コツ…コツ…」

足フェチの彼はとっさにそれがハイヒールの踵を踏み鳴らす音だと感じたそうです
それはゆっくりと、足音を響かせながら廊下を移動しています

「こんな時間に誰かな?」
時刻は深夜0時を少し過ぎた頃
会社には警備員などはおらず、小さな三階建てのビル内全フロアは会社のもので、
社員は自分以外全て退社したはずです
仮に誰か残っていたにしても、今まで気付かなかったはずはありません
誰かが用事を足す為に訪ねたにしても時間的にかなり無理があります
しかも足音は何処かの部屋に入るでもなく、廊下を行ったり来たり
「何か気味が悪いな…」
少し恐怖を感じた彼は、デスクに置いた鞄に手を掛けたまま、じっと息を潜めていました

37 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:10:34.39 ID:A7lhtlu10.net
数十分程経って、気付くと足音は聞こえなくなっていたそうです
ずっと耳を澄ませていたのに、不思議だ…
居なくなったのか?何処かの部屋に入ったか?下の階に行ったのか?
あれこれ考察するも、部屋の外の見えない光景に
答えを求めることなど無意味だと悟り、また何より時間が時間です

流石に残業疲れもピークに達し、早々に帰って床に就きたいと思っていた彼は、
意を決して廊下に出る為のドアを開けました

ガチャ…!!ニィィイ…

何のことはありませんでした
目の前には暗く不気味な静寂に包まれている以外は、いつも通りの見慣れた廊下が伸びているだけでした

彼の会社は古い三階建ての鉄筋ビルで、彼が居るフロアは三階
どの階も廊下の造りは同じエの字型をしていました
平行に並ぶ直線廊下を結ぶ廊下の先にはエレベーターがあり、そのエレベーターの対角線上には大きな窓が一つ付いていました

その唯一の窓から差し込む外の光がエレベーターに向かう彼の足元を薄暗く照らします
彼は自身の足元だけを見ながらエレベーターに向かい歩いていました

38 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:11:34.84 ID:A7lhtlu10.net
すると、彼の前に伸びる自身の影に、何者かの影が重なったのです
彼は反射的に振り向きました
彼の目の前、数メートル先に女が立っていました
白いシャツに白いスカートを着ていて、頭と両手は脱力したようにうなだれ、長い黒髪が顔を覆い隠していました
それが
「コツ…コツ…」
と、ゆっくりとこちらに向かってきたそうです

まさか、〇〇さん…?
異質な光景に、内心走ってエレベーターに駆け込みたい気持ちを抑え、
変に驚いては失礼になるかもしれないと、律儀にも彼は問掛けました

「どうか…しましたか?」

女はその問掛けには答えませんでしたが、次の瞬間、数メートル先に居たはずの女は消えて居なくなったそうです
それは本当に一瞬で、彼は驚くと言うより、今何が起こったのかすら全く理解出来なかったそうです

すると
「コツ…コツ…コツ…」
廊下の向こう側からまたあの足音が聞こえてきました
その瞬間、理解するよりも恐怖を先に感じた彼は、急いでエレベーターのボタンを押し、
中に入ると、一階へのボタンを押し扉を閉めました

39 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:12:43.80 ID:A7lhtlu10.net
なんなんだよ…
全フロアには自分以外誰も居ません。
当然エレベーターはそのまま一階へ行くはずなのに、エレベーターは何故か二階で止まったのです
おいぃぃ…!!
困惑と恐怖の連鎖で泣き出しそうになる彼に対し、目の前のエレベーターのドアは、
あまりにも無慈悲にその口を開きました
目の前には上の階と同じように廊下が伸び、その先には大きな窓が付いています

大きな窓が
いや、違う…!!
彼は恐怖で声も出ず、全身の力が抜けたように床に腰を落としたそうです

大きな窓があるはずのそこには、大きな女の顔があったそうです
廊下の床から天井一面に薄気味笑いを浮かべた、白く大きな女の顔があったのです

やめてくれやめてくれ…
声も出ず、金縛りにあったように顔を背けることも出来ず、彼はその大きな女の顔を見ていました

エレベーターのドアが、ゆっくり閉まり始めます
すると、廊下の女が薄気味笑いを浮かべたまま、笑い声をあげて彼を見送ったそうです

そのままエレベーターは一階へ着き、ドアが開くとそこには玄関ロビーと外へ通じる扉がありました
彼は力の抜けた体を起こし、駆け足で扉に向かい外へ出ました

それから一月後、彼はこのことをきっかけに会社を辞めたそうです
「引き継ぎの関係上仕方なかったけど本当は早く辞めたかった」
と彼は苦笑いして言ってました
あの女のことはそれっきりで、結局今でも何だったのか分からず仕舞いだそうです

40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 02:16:02.80 ID:tWe53/hTr.net
>>35
何でミキサー?

41 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:25:18.82 ID:A7lhtlu10.net
>>40
|A-) あの文章から考えられるところは獣の匂い、ってとこだけかなあ…
    その匂いがそういうものだったとか

42 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:31:29.65 ID:A7lhtlu10.net
ある日のこと
教会の電話に面識のない中学生からの電話があったらしい。
どうやら複数人のグループで電話をかけてきたらしく電話を受けた親父も内容の把握に困惑していた。
内容を簡潔に言えばエンジェル様を怒らせてしまったので謝り方を教えてほしい。との事。
さすがの親父もエンジェル様を怒らせた。の意味がわからなかったが、俺がこっくりさんの別名だと説明すると
「なるほどなるほど」
と電話全体の意味を理解したようで、次の日曜に説教もかねて子供達を教会に呼び出した。

多少の興味もあり日曜に俺も教会で待っていると、おどろいたことに先生と生徒4人の計5人でやってきた。
正直、この手の話に大人が噛んでくるとは思わなかったので
逆に先生に親父が怒られるのかも?と心配したがどうやらそうではないらしい。
話を聞くと先生もエンジェル様の被害者だというのだ。

若い女性の先生と4人の女生徒。
神妙な面持ちの先生を後ろに女生徒の一人がエンジェル様を怒らせた理由を話し始めた。

放課後、教室でエンジェル様を4人でしていたところ教室の見回りをしていた先生にみつかった。
急いでエンジェル様にお帰り願って終了しようとしたがエンジェル様が思うように帰らない。
しびれを切らした先生が強引に紙を奪って破いてエンジェル様を終了させてしまった。
それが1ヵ月ほど前の話でそれからずーっとエンジェル様の呪いに4人は悩まされているという。
具体的には風邪で高熱を出したり、車に轢かれそうになったり、夜に謎の気配を感じたりと
数え出したらきりがないほどの不幸な目にあっているそうだ。

43 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:32:48.50 ID:A7lhtlu10.net
親父はエンジェルは神の意思を伝える神の子供だから教会で心から謝れば必ず怒りは必ず収まると話した。
少し聖書を読んで聞かせた後、女生徒たちは神に懺悔してエンジェルの怒りから解放された。
念のため、先生の連絡先だけを教えてもらって2時間ほどで帰っていった。
帰り際に女生徒たちは「体が軽くなった!」と1ヵ月におよぶ永い呪いからあっという間に開放された。

教会の日曜日は忙しい、今日は異例のお客様もあったことでかなり遅めの昼食になった。
俺は親父に今日のエンジェル事件の真相を聞いてみた。答えはわかっていたが一応確認がしたかった。
答えは予想外のものだった。
「先生はかなりつらい状態だな…なんともならないかもしれない」
いったいあの先生になにが憑いているというのか?気になった俺は親父に詳しく聞いてみた。

親父いわく(キリスト教の考え方とは全く異質の考え方だが)霊というのは単体で動いていることはほとんどなく
強い意志を持った霊を中心に無数の霊で構成されていることが多い。
強い意志=霊長類なので動物霊や虫などの霊を単体で見ることはほとんどないのではないかと言っていた。
人間同士の霊がくっつく時は同じ意思を持った霊が合体することが多く、個人的な恨みを残して霊になったとしても、
いくつも合体することで漠然とした恨みの塊になりいわゆる成仏への道が完全に絶たれてしまうわけらしい。
(個々が原初の恨みを解消できない)
脳を持たない霊魂は霊になってまで達成したかった目的をいつまでも記憶できないので
どうしても漠然とした悪霊になってしまう。
神父がいうのも変な話だがほとんどの人間は死んですぐにお経などを聞かせたりすることで
この世そのものとの未練を断ち成仏していくことが多いらしい。
生前に死んだら無になる。死んだ人間はなにもできない。幽霊などいない。
という考え方の人も幽霊になることは少ないと言っていた。

44 : :2015/03/08(日) 02:33:36.55 ID:Vfkty6Hh0.net
ひえぇー!

45 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:33:56.86 ID:A7lhtlu10.net
先生には1つの強力な悪霊がついている。
その霊に吸い付けられる様に様々な人間や動物や謎なものの霊が集まっているのだという。
その強力な悪霊は先生を不幸に貶めるだけの力も十分に持っていると親父は言っていた。

親父は後日、先生に電話で連絡して教会に遊びに来るように自然に呼びかけた。
先生はやはりエンジェル様事件から身近にポルターガイスト現象の
ようなものが起こり始め悩んでいると打ち明けてくれた。
それは前回、生徒たち来た後も変わらず続いているらしい。
一番相談したかったのは先生だったのだ。

親父は先生に
「この世に幽霊など存在しない」
と説教をはじめ、まさしくキリスト教の司祭としての説教を始めた。
これには正直、驚いた。 親父の口から幽霊が存在しないなどという言葉は聞いたことがなかったからだ。
その後も先生は仕事終わりになんども教会に顔を出すようになり親父の説教を熱心に聞いていた。
だがポルターガイスト現象は一向に収まらないと悲痛な面持ちで泣きながら話していた。

先生が通い始めて1ヵ月、シビれを切らした俺は親父になぜ先生を除霊してやらないのか聞いてみた。
(わかりやすく伝えるために除霊と書きます)
親父はやれやれといった顔をしながら

「先生に憑いているのは自分本人の生霊だ」

と答えた。

46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 02:35:38.39 ID:u1NNvOPBd.net
どっくん乙
本家だけに居ると思ってたらこっちにも居るのね

47 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:35:43.42 ID:A7lhtlu10.net
親父いわく生霊はもっともタチが悪く払うことはほぼ不可能。
しかも自分自身の生霊をまとってしまうと最悪、自殺してしまうことが多いらしい。
生霊も霊なのでほかの霊を吸収する。
しかし原初の意思をいつまでも持ち続けることが多いので(意思の発信源が生存しているため)
その霊の大きさ(物理的ではない)は死者の霊とは比べ物にならない。
先生は極度のマイナス思考、自虐体質、もしくは人に言えない悩みを抱えている、
自分に嫌悪を抱いている可能性があるらしい。
それがエンジェル様の呪いという暗示をきっかけに自らの力でポルターガイスト現象を引き起こしてしまっている。
若い子供などに多い現象(自分の顔が嫌いだとかが原因)だが恋をしたりすることで改善するよくある現象だと教えられた。
霊の存在は真実だがそれを誰もが認識する必要はないと言っていた。
神父が説く「知らぬが仏」というやつである。
最後に親父は正直、先生を救うのは難しいかもしれない。と言った。

それから先生は何度も教会に足を運んでくれたがポルターガイストは収まることはなかった。
先生は病院で「重度の鬱病」と診断され学校をやめて実家の田舎で養生すると言ってそれきり来なくなった。
何度か手紙が来たがポルターガイスト現象は実家でも起こると書いてあった。

その後、音信不通になってわずか半年で先生は自殺してしまった。
自殺した場所は勤務していた中学校。
都会で教師になることに憧れて夢が叶ったのに田舎に帰ったのが
さらに追い詰めてしまったのだろうか?と俺は想像したが時すでに遅し。
自殺の一報を聞いた親父は自分の無力さに朝の懺悔を昼までしていた。

48 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:36:46.64 ID:A7lhtlu10.net
>>44
|A-)そ ビクッ

>>46
|A-) こんばんはw
    本家ってオカ板かな?
    しばらく行ってないなあ…

49 : :2015/03/08(日) 02:38:28.55 ID:Vfkty6Hh0.net
いつだったか十年くらいオカ板覗いてないってアンタ言ってたな
俺も最近見てないけど

50 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:43:38.74 ID:A7lhtlu10.net
>>49
|A-) 10年とまではいかないよw
    でもまあ…それくらい前は身の回りスレとか他にも見てたけど
    ここしばらくはあっちのコテ雑くらいしか見てないなあ…

51 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:57:08.79 ID:A7lhtlu10.net
僕達が住み込むことになった寮は、新築したばかりの綺麗な寮でした。
白塗りの壁。白塗りの塀。二階建て。
予想していたよりもはるかに綺麗な姿に、僕達は心躍りました。
「今日からよろしくな」
「ここはいい所だから、安心していいよ」
「友達なろうな、仲良くしような」
管理人さんも先輩達も、みんな優しく迎えてくれて、
僕達は楽しい大学生活を約束されたものと、信じていました。
夜、その時がくるまで、僕達は。

僕の部屋は中学校からの親しい友達だった今居との相部屋でした。
いい所に来たよな、そうだなって、まずは寮についての雑談をして、大学生活どうしようかって、
何か面白い事ないかなって、そんな会話をしていたら、時間は何時の間にか十二時を過ぎていました。
「もう十二時かよ、あー明日からめんどくせぇんだろうな」
今居が布団を敷きながら愚痴を言い出すのを見て、そうだなと相槌をうったときでした。
突然、寮内に冷たい空気が吹きぬけたような感覚がして、
寮の外から聞えていた虫の声やら、物音がぴたりと止まったんです。
物音一つしない空気に僕達は、何かあったんだろうか、なんなんだろうかって、窓の外を覗いてみたんです。
寮の裏は小道になっていて、そこから裏にある森に行く事が出来るんです。
管理人さんの話だと、かなり入り組んでいて危険だから入らないほうがいいって。
すると、小道の奥、森の奥から何かが這うような音が聞こえてきたんです。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・じゃりっ・・ずりゅっ・・ぺちゃ>

まるでミンチをこねてコロッケを作ってるみたいな、血で滴る肉塊が這っているみたいな、そんな嫌な音でした。
「なんか来る、なんだろ、動物かな」
今居はまだ冷静でしたが、僕は嫌な予感で頭がいっぱいでした。
窓を今すぐ閉めて、管理人さんや先輩の部屋に駆けこみたい。
けれど、なかなか体が動かないんです。
見なければいけない、何故かそんな考えが浮かんでしまって・・。

52 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:58:52.46 ID:A7lhtlu10.net
僕達は、見てしまいました。
小道の向こうから、這いつくばってくるそれを。
人間のような形。けれど、もう人間ではない形。
腕を前に伸ばし、バリバリになって尖った爪を地面に突き刺して、それは前に進んでいきます。
体は砂利道を這っているせいか傷だらけで、紫色になった血が体中を濡らしていました。

「ぁあああ・・・ぁあぁあああぁぁ」

低い男の声を、歯が何本も折れてしまった口から上げながら進んでいるために、
口の中に砂やら石やらが入り込んでいました。
時々それを口から吐くと、石は紫色の血で染まっていました。
「人間だよな・・」
今居がぽつりと僕に言いましたが、僕は言葉を返すことが出来ませんでした。
それは僕達の窓の下をずりずりと這いながら過ぎていき、寮の入り口の方へと消えていきました。

「まさか、入ってこないよなぁ・・」
不安そうに今居が言いました。

<ガチャ、ガチャ、ガチャ>

同時に寮の扉を開こうとする音が聞えました。
本当に入ってこようとしてるんだ。
僕達はゾッとして、急いで自分達の部屋のドアの鍵を閉めると、ドアの前に整理していなかった荷物を置きました。

53 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 02:59:49.53 ID:A7lhtlu10.net
<ずりゅ・・ぺちゃっ・・ずりゅっ・・ぺちゃ>

置き終わったとき、すぐ近くでさっきの音が聞えました。
ドアの向こうで、アレが這っている。

「ぁあああああああああ・・・・・ぁあああああぁぁ」

振り絞るような声が聞えて、僕と今居はドアから窓の方へと逃げました。
這うような音は僕達の部屋の前を通って、寮の奥の方へと消えていきました。
僕達は部屋から出る事が出来ずに、朝まで震えて過ごしました。

朝になって、廊下から先輩達の声が聞えてきてから、僕達はやっと部屋から出る事ができました。
廊下にはアレの姿はなく、かわりに管理人さんが雑巾で廊下を拭いていました。
「やぁ、昨日は眠れなかっただろう?」と笑顔で僕達に言いました。
管理人さんの持っている雑巾には、紫色の血がべったりとついていました。
やっぱりあれは現実だったんだと、身に染みて感じました。
「岡田のやつ、毎晩うるせぇよな」
「蹴飛ばしてやりてぇよ」
平気な顔をして先輩達がその横を歩いていきます。
岡田、昨日自己紹介してもらった時には聞かなかった名前でした。
「けど、そろそろ次だよな」
「新入生可哀想に、今年は誰なんだろうな・・・・あ」
先輩達は僕達に気づくと、困ったような表情で僕達の横を過ぎて行きました。
その姿を目で追うと、廊下の端に改築されないまま、古い木でできた部屋が見えたんです。

<岡田>

ドアの横に、紫色の文字でそう書かれていました。

54 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 03:01:11.37 ID:A7lhtlu10.net
次の日、今居が寮から自宅へと戻っていきました。
先輩の話や、昨日見たアレが原因だったのでしょう。
僕は、一人部屋になってしまったんです。

夜。
僕は先輩達の部屋に泊まらせてくださいと頼みましたが、
誰一人として受け入れてくれる人はいませんでした。
みんな何かに怯えているような目で僕を見ていました。
そして、あの音が聞えてきたんです。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・ずりゅっ・・ぺちゃ>

今度は、寮の中からでした。
廊下の奥から、あの岡田と書かれていた部屋から。
僕は布団に包まりながら、眠らなくちゃ、眠らなくちゃと心で唱えながら、ドアをじいっと見つめていました。
ドアには買ってきた南京錠やら、重石やらを置いて、絶対に開かないように細工をしておきました。
窓もガムテープで密封し、虫一匹入れないように。
それでも僕は不安から解放されず、音がドアの前を過ぎていくのを願っていました。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・>

僕の願いはかないませんでした。音がドアの前で止まったんです。
とたんに、僕の意識は遠のいていきました。
最後に、アゴが外れて大きく開かれた歯のない口が、僕に向かってくるのが見えました。

55 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 03:02:24.53 ID:A7lhtlu10.net
目覚めると、僕は古ぼけた部屋にいました。
見ると体中が傷だらけで、紫色の液体が付着していました。

「ぁあああああああ・・・・・ぁあああああ・・・・・ぁ・・」

悲鳴を上げようとすると、低い恐ろしい声が喉から上がりました。
立ち上がろうとしますが、出来ません。
仕方なく、僕は腕を前にやり、爪をひっかけて前にずりずりと進みました。
爪が折れそうなほどに曲がって、爪と皮膚の間から血が流れ出ました。
けれど、血は紫の色をしていて、ぼたぼたと床に滴るんです。
変な味がして、舌で口の中をぐちゅぐちゅと調べると、口の中から歯がボロリと抜け落ちました。
1本、2本、3本がぼとんぼとんと紫色に染まって、床に転がりました。
「ぁああああああああ・・ああぁああぁ!!!!!!!」
僕はごろごろと部屋を這いずり回って、叫びました。
見ると部屋の中には無数の<タスケテクレ>の文字が紫色で描かれており、
所々に落ちている肉片のようなものが異臭を放っていました。

「うるせぇよ飯田」
「今年はお前なんだな、飯田」
先輩達の声が、閉じられたドアの向こうから聞えてきました。
僕は痛みと苦しみで悶えながら、何故か夜になるのを待っていました。

56 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 03:02:37.15 ID:A7lhtlu10.net
夜になったら、
裏の小道で、
お散歩、お散歩、
森の中へ、
森の奥へ、
森の奥の、ちいさな祠、
おまいり、おまいり、
ぐるりとまわって、
あたまをうちつけ、
うれしいおまいり、
つぎのひとくるまで、
わたしがあなたのおにんぎょう、
はっていきます、あなたのところへ
よるになったら、
うらのこみちで
おさんぽ、おさんぽ、
うれしいな、

ぁああああああぁぁぁぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁ。

57 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 03:03:02.47 ID:A7lhtlu10.net
|A-) 今日はここまでー

58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 03:05:29.30 ID:c+jqG8ft0.net
お疲れ様ー
また聞かせてね

59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 03:06:41.40 ID:MeV0GhMW0.net
乙です

60 : :2015/03/08(日) 03:06:43.02 ID:Vfkty6Hh0.net
なかなか良かったおやすみ







いや寝れねーわ

61 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2015/03/08(日) 03:11:43.56 ID:A7lhtlu10.net
>>58
|A-) おつかれさまねw
    また一番乗りしてねw

>>59
|A-) おつかれさまw

>>60
|A-) おやすみねw
    俺もちょっとトイレに行きにくい…w
    でもまあ行くか…

62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/03/08(日) 03:28:54.47 ID:s6Ynt7o3K.net
もおおわりなのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!???

てかさっき外で鷺だか雉だかが激しく鳴き出してビビった

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