男「友人の姉が酷いブラコンなので>>3して矯正する」

以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします

見てないだろうけど、ID:SoDR7BY60に言いたい
俺はスレを放棄したわけじゃない。続きのこの文を書いてる間に落ちたんだ

お知りだろうか？　数多存在する拳法の中には視野を拡大・制御する方法もまた数多くある事を。
拳法とは、すべからく闘争の手段である。対峙した相手を打ち倒し、己が生き残るための方法である。
なればこそ、草食動物が優れた視力を手に入れたように、格闘家が広い視野を手に入れようとするのは当然の理ではある。
だがしかし、姉の行動はそうした理を超越したものであった。人間の獲得可能な最大視野角は２００°、左右に１００°ずつ程度である。
男は理屈としてその事実を知っていたわけではない。だが、用心に用心を重ね、必中を期して姉の背後からテーザー銃を構え、無力化する心積もりであった。
しかし、完全な死角からの攻撃の気配に姉は反応した。それは格闘家の本能としか呼べぬものであった。拘束された弟の姿への動揺を微塵も見せず、姉は動いた。
その動きは、男には「突然姉が視界から消えた」としか認識できなかった。だが無意識に危険を感じ取ったのか、男の身体は素早いステップで後退していた。
後退した男の顎を僅かに掌底が掠める。姉である。姉は身を沈め、距離を詰め、跳ね上がるように掌底を打った。それだけである。
だが、戦い慣れた者のそれとそうではない者のそれには天と地ほどの差が存在する。
例えばチーターは２秒で時速７５ｋｍまで加速する。それはチーターが自然界において強者であるために必要な能力なのである。
同様に、格闘家が相手の呼吸を読み意識の隙を突く事もまた身に付けていて当然の能力であり、
戦い慣れていない者がそれに対応する事はほぼ不可能に近く、男にその対応ができた事はまさしく幸運であった。
あえて理由を挙げるならば、レイプという卑劣な行為にさえ武器を自作する努力を惜しまないその用心深さこそが、
男の第六感を鋭敏にさせていたのであろう。
しかしその幸運も品切れである。必殺の掌底を外した姉はその動作を次の一撃のための踏み込みへ変化させている。
たとえ必殺の一撃を外そうとも、また次の必殺の一撃に繋げる。格闘技の型とはこうした場面を想定して作られているのだ。
だが、今度は不運が男の味方をした。
恐怖のあまり足を滑らせた男は後方へと倒れ、姉は型として想定されていない動きへの対応が遅れた。
その一瞬の遅れが勝敗を分け、男が無我夢中に引き金を引いたテーザー銃の電極が姉へと突き刺さる事となり、
電流の弾ける甲高い音の後、姉は冷たく硬いフローリングの上に倒れ込んだのだった。

でも落ちたから寝ます