短編小説が好きな奴ちょっと来い！

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ある晴れた朝、彼が家の戸を開けると、やにわに白いカラスたちが、彼の部屋目がけて飛び込んで来ました。
「我々は断固、話し合いを拒否する！」白いカラスたちが声をそろえて言いました。
彼は困りました。話し合いを拒否された彼に残されているのは、自身の家から立ち去ることのみでした。しかしそれでは彼も面白くありません。
「君たちは何が目的なんだ」と彼は言いました。
その瞬間、白いカラスたちの目がきらりと光り、獲物の隙を突いたように騒ぎ出しました。
「お前に口出しされる筋合いはない！」白いカラスたちは、どうやら怒っているようでした。
「でも」と彼が口を開いた瞬間、先頭で羽ばたいていたリーダーの白カラスが、背後からホースを取り出しました。
「やれ！」とリーダーの白カラスが叫びました。ホースの先から黒いペンキが放出され、たちまち彼は、真っ黒になってしまいました。
体を真っ黒にされたのですから、彼はもちろん怒りました。自身の家を占拠され、体を真っ黒にされた彼の怒りは、それはそれは、とても凄まじいものでした。
彼は背後からホースを取り出しました。ホースの先から水が放出され、カラスたちの体についていた白いペンキは、たちまち流れ落ち、そこに残っていたのは、黒いカラスだけなのでした。