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店で買い物してると「今の俺の動作万引きしたように見えたかも…」とか考えて気が気じゃないんだが

1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:24:09.837 ID:VmbWEWiL0.net
これ普通だよな?

2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:24:40.911 ID:dUPWyLEL0.net
普通、よって終了

3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:24:43.534 ID:2puDHT9GM.net
王様「魔王を討伐して参れ」


王様のお触れが通達されたのは先日のことである



魔王「おもしろい私が魔王を討伐してみようではないか」

側近「は!? なにを仰っているのですか!?」

魔王「私が人間のフリをして魔王を討伐するのだ」

側近「申し訳ございませんが私には意味が分かりかねます。 そもそも魔王様はあなた様ではございませんか」

魔王「魔王など所詮は肩書きよ、お主がやればよい。 なに、本気で殺そうというのではない。 人間の中に紛れ込んで暇をつぶそうというだけじゃ」

4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:24:58.299 ID:2puDHT9GM.net
側近「お戯れを……」

魔王「では、行ってくる。 留守は任せたぞ」

側近「はっ!? 本気で仰っているのですか!?」


側近「い、いってしまわれた……」

5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:25:12.701 ID:2puDHT9GM.net
魔王「今まで魔王を討伐しようとしていたのは勇者と呼ばれる神に選ばれし存在であった」

魔王「その勇者たちは幾度も私を殺そうと襲ってきたが所詮は人間、容易く葬ってやった」

魔王「それに業を煮やした人間の王が勇者以外の人物にも魔王を討伐させようとしたわけだな」

魔王「浅はかな考えであるな、フハハハハ」

魔王「……して、どうやら人間たちは仲間を集めてグループを作り旅立っているらしい。 私もそれに倣おうではないか」

6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:25:39.374 ID:2puDHT9GM.net
ルイーダ「あなたも魔王討伐志望かしら?」

魔王(人間は礼儀正しく生きるものと聞く。 人間の中で違和感なく過ごすためにも礼儀正しく紳士な男を演じる必要があるな)

魔王「はい、私も魔王を倒すべく仲間を集めたいと考えております」

ルイーダ「そう、じゃあまずは名前を教えてもらえるかしら?」

魔王「魔王といいます」

ルイーダ「魔王……ですって?」

魔王(い、いかん! つい本当の名前を名乗ってしまった……これではいかん偽名を使うしかないか)

魔王「マオ、です」

ルイーダ「あら、ごめんなさいマオさんね。 最近歳のせいか耳が遠くて……気を悪くしないでね」

マオ「いえ、大丈夫です」

ルイーダ「で、どんな仲間を希望かしら?」

マオ「そうですね……ではまず仲間に必要であろう魔法使いの職業の者を」

7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:25:51.268 ID:2puDHT9GM.net
マオ「ではまず仲間に必要であろう魔法使いの者を」

ルイーダ「魔法使いね……えっとこの子なんてどうかしら? 魔法使いさーん!」

マオ(ほう……なかなか人間にしては美人ではないか。 特徴的な黒く大きな帽子から垂れ下がる白銀の長い髪、そしてのぞかせる蒼い瞳と白い肌……

8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:26:17.282 ID:2puDHT9GM.net
マオ「美しい……」

魔法使い「………?」

マオ「いや、申し訳ありません。 美しい方で少し驚いてしまい……思わず声が出てしまいました」

魔法使い「……そうでもない」

マオ「では今後とも何卒宜しくお願い致します」

魔法使い「…………」コクン


マオ(やりづらいではなにか! 少しは喋らんのかこの娘!!)




ルイーダ「で他に希望は?」

マオ「そうですね…… あとは 遊び人と 女戦士の方をお願いします」

9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:26:24.146 ID:d3zVAySLa.net
俺の場合は万引きしながら「今の動作万引きしたように見えたかも」なんだが

10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:26:30.949 ID:2puDHT9GM.net
マオ「遊び人と戦士の方をお願いします」

ルイーダ「えぇ分かったわ。 少し待っててね」

ルイーダ「遊び人さーん戦士さーんお呼びよ」



マオ「!?」

遊び人「ふぉっふぉっふぉ…… よろしくな若造や」

マオ(なんだ……なんなのだ!? こんな老婆も魔王討伐に加わるというのか!? 人間界はここまで追い詰められていたのか)

戦士「よろしくねマオさん」

マオ「はいよろしくおねがいします」


マオ(このパーティ大丈夫か?)

11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:26:48.200 ID:2puDHT9GM.net
>>9
マオ「それでは改めて自己紹介を」

マオ「私はマオと申します。 歳は今年で20の若輩者ではありますが腕にはそこそこ自信はあります。 魔王と討伐しようと誠心誠意頑張っていきたいと思います。 これからよろしくおねがいします」

魔法使い「……かたい」

遊び人「はぁ? すまんな耳が遠くてよく聞こえんのじゃ。 あの若造はなんて言っていたのじゃ?」

戦士「よろしくおねがいしますって言ってましたよ」

遊び人「おお、そうかそうか」

マオ(あの老婆……次の街に行くまでに死ぬんじゃないだろうか)

12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:26:58.925 ID:EKaTPqYha.net
何かSS続いててワロタ

13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:26:59.924 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「……魔法使い。 一応上級魔法まで使えるけど魔力があまりなくて1日に3回しか魔法が打てない。 よろしく」

マオ(なにぃ!? 上級魔法を使えるほどの手練でありながら3回しか魔法が使えないだと!?)

遊び人「魔法が使えるのかーすごいうのぅ。 ところでちと寒くないか? そこに火を起こしてくれんか」

魔法使い「……分かった。 下位炎魔法」

遊び人「おぉ……あったかいのぅ」

戦士「あと2回ね」

マオ「…………」

14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:27:15.352 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「どれ、次はわしじゃな」

遊び人「わしは遊び人じゃ。 一応家事は……洗濯くらいなら出来る」

遊び人「戦闘は若いころは少しは出来たんじゃがなぁ」

遊び人「旅に出ることになった理由はな……息子がもうお前の面倒は見てられない出ていってくれと言われてな…… それで仕方なく……」

魔法使い「……そうだったの」

戦士「それは辛いな……一緒に頑張ろうな婆ちゃん」

遊び人「ふぉっふぉっふぉ…… 若いもんには負けてられんわい」


マオ(役に立たねえ…!)

15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:27:30.089 ID:2puDHT9GM.net
戦士「えっと……なにをいえばいいのかな。 えー…戦士です。 一応軍の部隊長をやっていました」

戦士「軍はちょっと男関係のもつれが合ってやめました……あはは」

戦士「よろしくおねがいしまーす!」

遊び人「若いのう」

魔法使い「……おとな」

マオ(腕は確かなんだろうが……これはこれで問題ありだなこいつも)

16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:27:42.588 ID:2puDHT9GM.net
マオ「それではさっそく出発しましょう! 夜になる前に隣町まで行ってしまいましょう」

戦士「そうだねちょっと急ごうか」

魔法使い「………」コク

遊び人「出発じゃぁ〜」

遊び人「ところで、少し問題があっての」

マオ「はい、どうしました遊び人さん?」

遊び人「わし膝が痛くてな…… おぶってくれんかの?」

魔法使い「……それは大変」

戦士「頑張れ、男♪」

マオ(えぇぇええええぇぇぇぇ………)

17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:27:58.184 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「ふぉっふぉっふぉ……快適じゃなぁ」

マオ「そ、それはよかったです」

遊び人「わしも若い頃はよく亡くなった爺さんにお姫様抱っことかしてもらったもんじゃ」

遊び人「若い頃のわしは可愛かったんじゃぞ」

戦士「へーそうなんだ。 みてみたいなー」

18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:28:15.019 ID:2puDHT9GM.net
マオ(老人特有の若い頃の話が始まっちまった!!)

魔法使い「……止まって!」

マオ「ん? どうしました魔法使いさん」

魔法使い「魔物が近くにいる」

戦士「この辺の敵ならそんな強い奴はいないと思うけど」

マオ「でも油断はいけません。 戦闘準備をしましょう」

遊び人「しょうがないのぅ降りるか」


各々が武器を取りだす

魔法使いは大きな杖を
戦士は剣を
遊び人は木の(?)を
俺は……

19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:28:46.154 ID:2puDHT9GM.net
戦士「マオ! それは!?」

魔法使い「……おおきい」

遊び人「…………」

魔王「これはデスサイズです」


取りだした得物は大きな鎌にも斧にも取れるデスサイズ
あまりにも非効率的な武器だ
だがなぜこれを私が使っているか


かっこいいからだ




遊び人「これは………」

20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:29:00.439 ID:2puDHT9GM.net
マオ「きます!」



現れたのはスライムと鳥型の魔物約10匹ほどだ


マオ「みなさん注意してください陣形を崩さずに!」

魔法使い「……分かった」

戦士「前は私とマオね、後ろから援護よろしく魔法使い」

遊び人「わしは山に木の枝を突き立てて〜倒さないように山を崩す〜♪」

21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:29:13.816 ID:2puDHT9GM.net
マオ「ふん!!」


デスサイズの一振り


戦士「なっ……」

魔法使い「……っ!」

遊び人「ぬぉ〜! 木の枝が!!」


マオ「しまった………」



十分に手を抜いたつもりだったが魔力が少し漏れてしまったようで
デスサイズから放たれた衝撃波が魔物たちを消滅させた



戦士「す、すごい」

魔法使い「……なにいまの魔力」

遊び人「…………」

22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:29:26.788 ID:2puDHT9GM.net
戦士「すごいじゃんマオ! あんたがいれば魔王なんて一瞬で倒せちゃいそうだよ」

マオ「いやいや私なんかではまだまだ」

魔法使い「すごい魔力だった…… 魔法でもないのにあの魔力は達人レベル」

マオ「そんなことないですって。 魔法使いさんも上位魔法まで使えるなんてすごいですよ」

マオ「さ、気を取り直して隣町までいってしまいましょう!」

戦士「おー!」

魔法使い「……魔物と遭遇したら次は私がやる」

戦士「それあと2戦しか出来ないじゃんあははは」

マオ「そうですよ、うちの切り札なんですから魔法使いさんは」



遊び人「あの若造……まさかな」

23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:29:44.031 ID:2puDHT9GM.net
今日はここまで〜


酔った勢いで立てちゃったがひどいことになりそうだ(白目)

24 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:30:02.660 ID:2puDHT9GM.net
戦士「夜も更けてきたね」

マオ「思いのほか時間がかかってしまいましたからね」


マオ(この老婆のせいでな)


魔法使い「……どうする」

マオ「そうですね……隣町までそう遠くはないですし駆け抜けるのも悪くはないですね」

戦士「でも夜は危なくないか? いや、マオがいる限りは危なくないかははは」

遊び人「わしは疲れたぞ。 休む方がええ」

魔法使い「……賛成」

マオ「分かりました。 ではここで野営しましょう」

25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:30:16.335 ID:2puDHT9GM.net
マオ「ところで誰かテント張れますか?」

遊び人「なんじゃお主? テントも張れんのか!」

マオ「えぇ、すいませんそういうのに疎くて」

魔法使い「……意外」

戦士「私張れるからやるよ!」

マオ「助かります。 では私も張れるようになるために見学させていただきますね」

戦士「はははよろしく頼むよ」

マオ「では遊び人さんと魔法使いは薪を適当に取ってきてください」

魔法使い「……わかった」

遊び人「これ! わしは疲れたといっておるじゃろうが! 老人を働かせるのか!」


マオ(めんどくせぇ……)

26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:30:31.101 ID:2puDHT9GM.net
…………………
…………
……


マオ「それではそろそろ休みますか」

遊び人「………zzz」

魔法使い「……遊び人はもう寝てる」

マオ「ははは……さすがに疲れたのでしょう」

戦士「だが火の番と見張りは必要だぞ?」

魔法使い「………交代で行うのがセオリー」

マオ「あぁ、それなら必要ありません」

戦士「へ?」

マオ「火はこうして………」

27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:30:46.708 ID:2puDHT9GM.net
マオ「暗黒火炎魔法」


戦士「うわっ焚火の炎が黒いぞ!?」

魔法使い「……こんな魔法みたことない」

マオ「これなら火が消えることはありません。 あとは魔物ですか……」


マオ「暗黒結界」


マオ「これでもう安心です」

戦士「お前何者だよ」

マオ「ただの冒険者ですよ」

魔法使い「……私の魔法なんかとはレベルが違う……」

28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:31:06.027 ID:2puDHT9GM.net
戦士「……zzz」

遊び人「グォー……ぐぉー………フゴッ」

魔法使い「…………」

マオ「魔法使い、眠れないのですか?」

魔法使い「………えぇ」

マオ「そうですか」

魔法使い「……そうなの」

マオ「…………」

魔法使い「…………」

マオ「…………」

魔法使い「…………」


マオ(気まずい!)

29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:31:19.849 ID:2puDHT9GM.net
マオ「あ、あの
魔法使い「ねぇ」

マオ「は、はい?」

魔法使い「あなたはどうしてそんなに強いの」

マオ「強い、ですか?」

魔法使い「いえ、質問を変えるわ。 あなたほどの手練がなぜ私たちなんかと旅をしようと思ったの」

マオ「……そうですねぇ」


マオ(本当は誰でもよかったのだがな)


マオ「正直なところ、仲間は誰でもよかったんです」

30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:31:37.038 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「……は?」

マオ「いえ言い方が悪かったですね。 魔王を倒したいという気持ちがある人ならだれでも良かった」

マオ「私は力だけはありますからね。 魔王を憎んで殺したいと考えているものの力がない人たちの助けになりたい。
そう考えていました」

魔法使い「……弱い人の力になりたいと?」

マオ「まぁそんなところですね。 力及ばず道中で死ぬ人も少なくないですからね」

魔法使い「……私たちが弱いと言いたいの」

マオ「い、いえそういうつもりでは!」

マオ「ただ、守りたいんですよみんなを」

魔法使い「…………」

マオ「もちろん魔法使いもですよ?」

魔法使い「……ありがとう」

31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:31:50.378 ID:2puDHT9GM.net
マオ「それに、初めて魔法使いを見た時になんて美人な人なんだろう、この人と旅が出来たらいいなって思ったんですよ」

魔法使い「なっ……///」

マオ「だからちょっとだけ旅が楽しみになりました」

魔法使い「………そうか」

マオ「帽子、取ってるとこみたら本当に綺麗な人なんだなってまじまじと見つめちゃいました」

魔法使い「……やめろ……恥ずかしいだろ」

マオ「ふふ、すいません本音がつい出てしまいました」

魔法使い「〜〜〜っ」

マオ「そろそろ休みましょう。 明日も早いのですから」

32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:32:02.861 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「……わかった」

マオ「おやすみなさい魔法使い」

魔法使い「……おやすみ」


魔法使い「ねぇ、最後にひとついい」

マオ「どうしました?」

魔法使い「あなたのその敬語、やめて」

33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:32:05.794 ID:3D4KFWK60.net
スレ乗っ取られててワロタ

34 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:32:13.796 ID:TW/kCRqR0.net
何してんのこんなクソつまんないss転載して(作者)

35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:32:16.147 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「……む?」

遊び人「もう陽が昇るな……歳を取ると起きるのが早くなってかなわんな」

遊び人「ん? なにやら良い香りが……」

マオ「あ、おはようございます遊び人さん」

遊び人「おはようじゃ。 早いのぅ若造」

マオ「はは。 今ご飯の準備をしているので、そこの川辺で顔でも洗って来てください」

遊び人「うむ、ではいってくる」


遊び人(あやつ夜中まで魔法使いと話しこんでいたが……寝ているのか?)

36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:32:36.980 ID:2puDHT9GM.net
マオ「起きてください魔法使い」

戦士「さっきから何回も起こしてるんだけど起きねえんだよ」

遊び人「水でもぶっかければ起きるじゃろうて」

マオ「そんなの可愛そうじゃないですか」

マオ「起きて、魔法使い」

魔法使い「んぅ……ん〜?」

マオ「朝ですよ」

魔法使い「……あと5分」

マオ「ダメです朝ご飯が冷めてしまいますよ」

37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:32:49.391 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「……3分」

マオ「ダメです」

魔法使い「……うるさい」

マオ「ほら、一緒にご飯食べましょう?」グイッ

魔法使い「んん〜………」

マオ「おはよ魔法使い」

魔法使い「……顔がちかい」グイッ

マオ「ぐぇっ」

魔法使い「………ばか」

38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:33:05.919 ID:2puDHT9GM.net
マオ「やっと町に着きましたね」

遊び人「ふぅ、おぶられてるのも楽じゃないわい」

戦士「ははは、お疲ればあちゃん」

魔法使い「……ご老体には旅は難しい」

遊び人「なんじゃと? わしはまだまだ現役じゃ」


マオ(ならまずは自力で歩けよ!!)


戦士「とりあえず宿を取るか」

マオ「そうですね、その後自由行動でいいんじゃないでしょうか」

遊び人「魔物を倒して少しは金が手に入ったしの」

魔法使い「……装備を整えるべき」

戦士「俺もこんな銅の剣じゃ今後心配だしなぁ〜」

マオ「とりあえず今日1日はゆっくりしようか」

魔法使い「……なんでこっちを見るの」プイ

39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:33:26.434 ID:2puDHT9GM.net
宿屋「申し訳ございませんただいまツインの部屋2つのみしか開いておりません」

マオ「なんと……」

遊び人「なんじゃなんじゃ?」

戦士「誰かがマオと一緒の部屋じゃなきゃいけないんだそうだ」

魔法使い「……しかも同じベッド」

マオ「すいません……」

戦士「まぁこれから旅をする中で一緒に寝ることくらいあるだろ」

魔法使い「……マオは悪くない」

遊び人「ふぉっふぉっふぉ…… わしゃそんなのは気にしないがな」

マオ「で、部屋割はどうしましょうか……」

戦士「誰でもよさそうだし」

魔法使い「……マオが決めて」

遊び人「そうじゃなそれでいいじゃろ」

マオ「そうですか……では魔法使い」

40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:33:43.776 ID:2puDHT9GM.net
マオ「では魔法使い、一緒でもいいか?」

魔法使い「……う、うんわかった」

戦士「あらあら? いつの間にやらお二人は敬語が抜けているんだねぇ?」

遊び人「ふぉっふぉっふぉ。 魔法使い顔が真っ赤じゃぞ?」

魔法使い「そ、そんなことない!」

戦士「お、今までで一番大きい声だ」

魔法使い「……もう喋らない」

戦士「じょ、冗談だって、な!」

魔法使い「………ふん」

マオ「まぁまぁ二人とも。 戦士だって悪気があったわけじゃないんだから、許してやってくれ」

魔法使い「……マオがそういうなら」

マオ「ありがと」

戦士「あれあれなんか良い感じじゃない?」

遊び人「若いのぅくくく」

41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:33:59.244 ID:2puDHT9GM.net
マオ「ではお金を少し渡しておきますね」

戦士「うぉ! こんなにいいのか!?」

魔法使い「……結構な額」

遊び人「ふぉ!」

マオ「装備を整えるのにお金は必要でしょうから。 特に女性なら色々と必要なものは多いでしょうし」

戦士「女なら必要なもの? なんかあるか?」

魔法使い「……え?」

遊び人「お前……それは女としていかんじゃろ」

戦士「へ? へ??」

マオ「ははは………」

魔法使い「……それじゃお肌がぼろぼろになっちゃう」

遊び人「30から肌はボロボロのしわくちゃになるぞぉ覚悟しとけ」

戦士「えぇー!」

魔法使い「……私が買い物に付き合う。 一緒に買い物が必要」

戦士「年下にすごい剣幕で怒られてる!?」

42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:34:14.450 ID:2puDHT9GM.net
マオ(私はどうするか)

マオ(ここまでは問題なく溶け込めている)

マオ(退屈な魔王としての生活よりよっぽど暇つぶしになるしな)

マオ(だがしかしいざ戦うとなって本気を出せないのはつまらんな)

マオ(あいつらの目もあるし敵も弱い)

マオ(少し一人で運動をしてくるか)

43 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:34:29.647 ID:2puDHT9GM.net
魔王「きたか雑魚共」

魔王「知性の低い愚かな魔物たち」

魔王「こんなやつらが私の手下と思われるのもいささか不快であるな」

魔王「魔王を"舐めるな"と言いたくなるわ」

魔王「極大消滅魔法を武器に付与」

魔王「はぁッ!!!」


魔法をデスサイズに装填した後の一振り
5,6匹いた魔物ごとあたりの地形を文字通り消滅させる

半径300mを裕に超えるクレーターが魔王を中心として出現した


魔王「私と本気で渡り合える者はいないのだろうか」

魔王「人間というものはつまらぬわ」



遊び人「あやつ……やはりただの人間ではなかったか」

44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:34:50.045 ID:2puDHT9GM.net
マオ「さて町に戻ってきたが、特にほしいものなどはないしな」

マオ「しかし魔法使いと戦士はうまくやっているだろうか」

マオ「……遊び人はスロットだーとか叫んでいたが」

マオ「あの老婆には困ったものだ。 今後もあの調子だと捨て置くことも考えねばなるまい」

マオ「む? あれは遊び人ではないか」

45 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:35:05.033 ID:2puDHT9GM.net
マオ「あれは遊び人さんじゃないか」

マオ「こんにちは遊び人さん、こんなところでお会いするとは奇遇ですね」

遊び人「おや、若造。 奇遇じゃな」

遊び人「……とでも言うと思ったかたわけが」

マオ「……は?」

遊び人「お主には聞きたいことがたくさんあるのじゃ」

マオ「聞きたいことですか?」

遊び人「先のクレーターを起こした技」

遊び人「あれはなんだ」

46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:35:08.671 ID:bKs6mtHhd.net
まるこのヤツか?

47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:35:36.247 ID:2puDHT9GM.net
マオ(ちっ……見られていたか)

マオ「少し身体が鈍ってはいけないと思いましてね、本気の魔法と技を練習しただけですよ」

遊び人「あれほどの使い手がいるなんぞ聞いたこともないわ。 そもそも人間のレベルではないだろう」

遊び人「それだけではない。 昨夜の結界と炎」

遊び人「あれは暗黒魔法。 人間には決して使えない魔法だ」

遊び人「なぜ貴様が使える?」

マオ「それは

遊び人「まだじゃ。 そして貴様のそのデスサイズじゃ」

遊び人「かつて魔王と戦い命からがらで逃げ伸びた勇者一行の仲間が残した記録があってな」

遊び人「魔王は鎌を使っていたとの一文がある」

48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:35:52.380 ID:2puDHT9GM.net
マオ「勇者の仲間が残した記録……?」

遊び人「魔王に知られてはまずいため一般には公開されていないがな」

遊び人「お前のデスサイズ」

遊び人「暗黒魔法」

遊び人「人外の強さ」

遊び人「……お前は何者だ?」


マオ「………」

49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:36:07.002 ID:2puDHT9GM.net
魔王(こいつは確実に勘付いている)

魔王(ただの老婆と思っていたがどうやらそこそこ知識はあったようだな)

魔王(なにより勇者の仲間の記録だと? そんなものがあったとは迂闊であった)

魔王(確かな証拠はない。 遊び人の言っていることはすべて憶測だ)

魔王(誤魔化すか? 認めるか? それとも)

魔王(ここで殺すか?)

50 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:36:30.044 ID:2puDHT9GM.net
魔王(いやここで殺しても味方に怪しまれるだけだな)

魔王(なにより、こいつを震えさせながら共に旅をするのもおもしろそうだ)

魔王(邪魔になれば殺せば良いだけだ)


魔王「ふははは」ニヤァ

遊び人「……っ!!」ゾクッ

遊び人「な、なにがおかしい…!」

魔王「糞みたいな老婆かと思えばなかなか頭が冴えるのだと思ってな」

魔王「お前の考えの通りだ」

魔王「私は魔王」

遊び人「やはりか… 刺し違えてもここで殺す!!」

魔王「おっと勘違いするな。 私はお前を殺すつもりは今のところもうない。 最上位拘束魔法」

遊び人「ぐあぁぁっ!!」

魔王「まぁ話を聞け遊び人よ」 

51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:36:43.868 ID:5J0vph7W0.net
パチンコ屋の余り玉で貰ったお菓子ポッケに入れてる時たまに思うわ…
もし疑われたらどうしようって…
まぁ別にやましいことはしてないんやしカメラ見るかパチンコやに確認してもらうけどね

52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:36:44.795 ID:2puDHT9GM.net
魔王「お前が遊び人ではないことは分かっている。 その内なる魔力の量から考えれば遊び人などというくだらない者ではないことがな」

魔王「まぁお前の正体などに興味はない」

魔王「ひとつ忠告しておいてやる」

魔王「お前は今刺し違えても殺すと言ったな?」

魔王「あれは不可能だ。 お前が100人束になったところで私には勝てないと知れ」

遊び人「くっ……!」

魔王「お前が私の正体を明かそうとしたならば、そして戦おうとするならば」

魔王「魔法使いや戦士、そして世界の人間はどうなるか、分かるな?」

遊び人「くそが……貴様の目的はなんだ!!」

魔王「暇つぶしだ」

53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:37:10.002 ID:eRQ83Q+G0.net
やっと追い付いた

54 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:37:18.558 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「なっ……」

魔王「魔王といってもただの隠居暮らしとなにも変わりはせぬ。 力と富みだけはあるが暇でな」

魔王「この旅はただの遊びだ。 お前がふざけたことさえしなければ人間に危害は加えぬ」

遊び人「そんな戯言を信じろと?」

魔王「勘違いをするなよ。 お前に拒否権はない」

魔王「貴様はなにもせずただついてくればいいのだ。 それしか許されないのだ」

魔王「勝手なことをすれば世界が滅ぶだけだぞ? ふはははは」

遊び人「下衆がぁっ!!」

55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:37:33.158 ID:2puDHT9GM.net
マオ「ま、話は以上です。 拘束魔法解除」

遊び人「くっ……」

マオ「くれぐれも勝手は慎んでくださいね。 お互いのためにも」

遊び人「…………」

マオ「ははは。 聞きわけがよくてとても助かりますよ」

マオ「それでは、また夕食の時に宿で」

遊び人「くそ………」


遊び人「くそがああぁぁ!!!」

56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:37:49.744 ID:2puDHT9GM.net
マオ「さて、私も何か買い物しましょうかね」

遊び人「…………」

マオ「で、なぜついてくるのですか?」

遊び人「貴様がふざけたことをしないように監視するためじゃ」

マオ「なるほど。 監視したところで止められはしないと思いますけどね」

遊び人「…………」

マオ「そんな怖い顔で睨まないでください。 何もしませんよ」

マオ「あなたが何もしなければね」

遊び人「……っ!」

マオ「さて買い物買い物」

57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:38:02.329 ID:2puDHT9GM.net
「へい、いらっしゃい」

マオ「薬草を5個ほどください」

「おや、旅人さんかい? いやー最近一気に旅人さんが増えて商売繁盛してるよガッハッハ」

マオ「そうですか、やはりみな命は惜しいですからね薬草は必需品ですよ」

「間違いねえな、あんたたちも気をつけろよ次の大陸からは魔物も一気に増えるからな」

マオ「そうなんですね」

「あぁしかもその大陸にいくための洞窟には毒持ちのモンスターがうようよいるって話だ」

マオ「毒……ですか」

「おぅ、そこでだ」

「毒消し草はいらないかい?」

58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:38:09.498 ID:5J0vph7W0.net
ID:2puDHT9GM⬅あのーNG入れていいっすかね?

59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:38:15.479 ID:2puDHT9GM.net
戦士「それでそんなに薬草と毒消し草まで買ってきたのかよ! あっははは」

魔法使い「……いいカモ」

マオ「だってこのパーティには回復魔法が使える人がいないじゃないですか」

戦士「あれ? マオは使えないの? てっきり使えるもんだとばかり」

マオ「すいません回復魔法は使えないんですよ」

魔法使い「……意外」

マオ「あれは聖なる神の力ですからね。 信仰心の薄い私には使えないようです」

遊び人「…………」

戦士「うーん……回復役がいないってのは結構厄介だな」

魔法使い「……前線の戦士とマオが危険」

マオ「まぁ大丈夫でしょう。 やられる前にやればいいんですよ」

戦士「いうねぇさすがマオくんだ」

60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:38:53.369 ID:2puDHT9GM.net
>>58
スレの進行再開させたいのならNGにして、どうぞ

61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:39:19.515 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「………」

魔法使い「………?」

戦士「どうしたんだよ婆ちゃん、元気ねえな」

マオ「…………」

遊び人「いや、なんでもないわい。 ちとスロットまわしすぎて疲れたかの」

戦士「おいおい婆ちゃんあんまり金遣い荒いと困るぜ?」

魔法使い「……ほどほどにね?」

遊び人「わしから遊びを取ったらただのババアじゃ! スロットはやめん」

戦士「えー…… マオもなんか言ってくれよ」

62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:39:37.991 ID:2puDHT9GM.net
マオ「そうですねぇ……」

マオ「"勝手"はやめてくださいね」

遊び人「………」

戦士「おぉ、結構はっきり言うな」

魔法使い「……意外」

63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:39:50.936 ID:2puDHT9GM.net
戦士「それじゃ、また明日」

魔法使い「……おやすみなさい」

遊び人「うむ、またな」

マオ「おやすみなさいみなさん」


ガチャン


魔法使い「えと……どうしよう……」

マオ「魔法使いはもう寝ますか?」

64 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:40:05.821 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「ん……まだ平気」

マオ「そうですか、ではお風呂に入りましょうかね」

魔法使い「……い、へ!?」

マオ「へ? 部屋に付いているそのシャワーじゃまずいですか?」

魔法使い「あぁ……平気」

マオ「そうですか。 では魔法使いさん先にどうぞ」

魔法使い「……じゃあ先に失礼する」

マオ「はい、いってらっしゃい」

65 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:40:28.086 ID:2puDHT9GH.net
シャーーーーー



シャワーの水が床に叩きつけられる音がする
今頃ドアの向こうでは魔法使いが布一枚も纏わずにいるのだろう


人間の女など興味などなかったのだが、この2日で少し考えが変わったのだろう


マオ「なかなか女とはいいものだな……」

マオ「どうするか…… いやどうにもしてはならないのだろうが」

マオ「女と二人っきりとは……しかもかなりの美人であるからな」

マオ「こう……なんともいえない欲望が心を満たすな」

マオ「くっ……どうすればよいのだ!!」

66 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:40:46.456 ID:2puDHT9GM.net
マオ「この想いを、得体のしれないこの想いを魔法使いに聞けば答えが分かるかもしれない!」

マオ「この想いは女への欲情なのか! それとも恋心なのか! それとも呪いの類なのか!」

マオ「私には分からない」

マオ「魔法使いの身体を見て欲情するのか? 分からぬ……」

マオ「だが答えはそのドアの向こうにある気がするのだ」

67 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:41:00.884 ID:2puDHT9GM.net
ガラッ


マオ「入るよ魔法使い」

魔法使い「え、ま、マオ!?」


入ると魔法使いは浴槽に浸かり、髪をアップにしている


マオ「美しい………!」

魔法使い「な、なに? どうしたの?」

マオ「いや、先ほどからなぜか胸のあたりが苦しくてな……これはなんだろうかと魔法使いに聞けば分かるかと」

魔法使い「わ、分からないから! 出ていって!」

マオ「む? なぜだ」

68 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:41:16.906 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「いいから出ていって! お風呂に入ってくるなんてありえない」

マオ「ふむ、なにを怒っているのだそんなに」

魔法使い「……いい加減にして」

マオ「分かった、すまない。 だがその前に魔法使いの身体を見せてほしいのだ。 果たして私は魔法使いに欲情しているのだろうか」

魔法使い「……マヒャド」



マオに1のダメージ


マオ「なにをする?」

魔法使い「ぜ、全然効いてない!? 嘘……」

マオ「分かったから室内で魔法は使うな。 もう出ていく」



魔法使い「な、なんだったの……?」

69 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:41:30.654 ID:2puDHT9GM.net
…………………
…………
……


魔法使い「……さっきのはなに」

マオ「だから胸が苦しかったのだ」

魔法使い「……? 私は医者じゃない。 分からないわ」

マオ「もちろんそれは分かっているよ。 だから果たして病か呪いの類なのか」

マオ「それとも魔法使いへの恋や欲情なのか、分からなくてな」

魔法使い「……欲情?」

マオ「裸の魔法使いを見ればこの胸の苦しさの正体が分かる気がしたのだ」

魔法使い「……意味が分からない」

マオ「だがそのおかげで分かったことがある」

70 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:41:37.294 ID:VLykmCMX0.net
>>1
そんなこと考えてるとますます挙動不審になるぞ

71 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:41:45.273 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「……なに」

マオ「魔法使いは美しい」

魔法使い「……な、なに急に?」

マオ「先ほどの一糸まとわぬ姿を見て肖像かなにかかと思ってしまった」

マオ「まさに息を呑むほどの美貌」

魔法使い「ほ、ほめても何も出ない」

魔法使い「それに、お風呂を覗いたことは許せない」

マオ「それは申し訳ない」

魔法使い「……絶対に反省していない」

マオ「そんなことはない」

魔法使い「してない」

マオ「しているよ」

魔法使い「………行動で表して」

マオ「ふむ…? それでは失礼して」

72 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:04.031 ID:2puDHT9GM.net
ナデナデ


魔法使い「……なんでそうなるの」

マオ「嫌か?」

魔法使い「……悪くない」プイ

マオ「顔が赤いぞ」

魔法使い「……お風呂に入ったばかりだから」

マオ「なぜこっちを見ないんだ」

魔法使い「………うるさい」

73 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:17.823 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「…………」

マオ「…………」

魔法使い「…………」

マオ「寝れないの?」

魔法使い「……うん」

マオ「昨日もなかなか寝つけていなかったね」

魔法使い「……そう」

マオ「なにか心配なこととかあるの?」

魔法使い「……そういうわけじゃない」

マオ「じゃあどうして?」

74 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:29.834 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「恥ずかしいから言わない」

マオ「恥ずかしいことなの…?」

魔法使い「……言わないって言った」

マオ「言ってよ」

魔法使い「……絶対に笑う」

マオ「笑わないよ」

魔法使い「……心の中で笑う」

マオ「心の中は許してくれよ」

魔法使い「……顔に出す」

75 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:36.019 ID:eRQ83Q+G0.net
読んでるの俺だけか?

76 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:42.148 ID:2puDHT9GM.net
マオ「魔法使いくらい笑わないから平気だよ」

魔法使い「……失礼」

マオ「で、なんでなの」

魔法使い「………聞きたい?」

マオ「うん、聞きたい」

77 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:56.384 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「お気に入りのぬいぐるみがないから眠れないの」

マオ「ぬ、ぬいぐるみ?」

魔法使い「……そう。 小さい頃から一緒だった」

魔法使い「でも旅に出るために置いてきたの」

マオ「あー……」

魔法使い「そしたら眠れない。 毎日抱きしめて寝ていたから……物足りないの」

マオ「あー……なんか意外だけど意外じゃない気もする」クスッ

魔法使い「……笑った」ジトー

マオ「あぁ、今のそういうのじゃなくてさ!」

78 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:42:56.946 ID:KqKuFdzHp.net
読んでるぞ転載

79 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:43:12.228 ID:HceWapcM0.net
昨日のまる子も読んだわ
同じ人か知らんが

80 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:43:13.966 ID:2puDHT9GM.net
魔法使い「……自分でも変だと思う。 もう19歳にもなるのに」

マオ「そう? そんなことないと思うけど」

魔法使い「……励まさなくていい。 慣れなきゃだめだから」

マオ「でもその前に倒れたりでもしたら大変だよ」グイッ

魔法使い「…へ?」

マオ「これじゃダメか?」ギュ

魔法使い「……マオ大胆」

マオ「ダメか?」

魔法使い「……ううん。 あったかくて気持ちいい」

81 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:43:31.636 ID:2puDHT9GM.net
マオ「そうか」ナデナデ

魔法使い「マオの胸ドキドキいってる」

マオ「魔法使いもだよ」

魔法使い「……言わなくていいそういうのは」

マオ「ごめんごめん」

魔法使い「……怒った。 私が寝るまで頭撫でてて」

マオ「はいはい」

魔法使い「……すき」

マオ「ん? なんかいった?」

魔法使い「……なんでもない。 おやすみ」

マオ「おやすみ魔法使い」

82 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:43:44.301 ID:47gWXnKUd.net
これss速報の無断転載じゃね?

83 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:43:48.471 ID:2puDHT9GM.net
戦士「洞窟が魔物によって封鎖された!?」

マオ「そうみたいです。 なんでも次の大陸にいくための洞窟が魔物によって封鎖されてしまったみたいで」

遊び人「なんと」

魔法使い「……厄介」

戦士「どうすんだよそれ」

マオ「うーんかなりの冒険者がそこで足止めを食らっているみたいですしね。 なにか解決する方法はないでしょうかね」

戦士「へっ! そんなの岩とかブッ飛ばして進めばいいんじゃないの!」

遊び人「それはやめておいた方がいいんじゃないかのぅ」

マオ「もし洞窟が崩れて巻き込まれでもしたら……大変ですからね」

戦士「ちぇ、いいアイディアだと思ったのによ」

魔法使い「……短絡的」

84 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:44:07.091 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「ナジミなら解決してくれるかもしれぬ」

戦士「ナジミって?」

遊び人「わしの古い友人でな。 事情があって、ほれ」

魔法使い「……ん?」

遊び人「ここから見えるあのデッカい塔の一番上に住んでいるのじゃ」

戦士「たっけぇあんなとこに住んでんのか」

遊び人「いくだけで苦労するがの。 いってみると良いかもしれぬ」

魔法使い「……決まり」

戦士「よっしゃぁいっちょいくか!」

マオ「…………」

遊び人「…………」

85 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:44:19.036 ID:2puDHT9GM.net
遊び人(こいつを大賢者ナジミに会わせれ、協力すればこやつもなんとかなるかもしれぬ…!)

マオ(あの老いぼれ賢者の力を借りようというのか。 浅はかだなそれで私を倒せるとでも思ったのか)

遊び人(なんとかならないまでも……せめて賢者たちに魔王と行動していることを知らせねば)

マオ(まぁなにめんどくさいことが起きればその時は賢者たちを殺せばいいだけだしな)

遊び人(あわよくばこいつを……)

マオ(ことが起きればさっさとこいつを)


((殺す!))

86 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:44:32.715 ID:2puDHT9GM.net
マオ「で、ナジミさんのいる塔にはどうやら地下を通って行くみたいなんです」

戦士「おし! さっさと行こうぜ」

遊び人「まぁ待つのじゃ。 それが町の外の森のどっかにあったのじゃが……」

魔法使い「……じゃが?」

遊び人「詳しい場所を忘れてしまっての」

戦士「はぁ!?」

遊び人「許してけろ」

魔法使い「……てへぺろ」

マオ(ババアがやってもかわいくはないが……魔法使いが無表情でやってもかわいいのはなぜだ)

戦士「しょうがねえな。 さっさと探していっちまおうぜ」

マオ「そうですね出発しましょう」

87 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:44:35.379 ID:47gWXnKUd.net
王様「魔王を討伐して参れ」 魔王「分かりました」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439729678/

88 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:44:45.893 ID:2puDHT9GM.net
………………
…………
……


戦士「こんな森の奥にあんのかよ?」

遊び人「確かこの辺じゃったと思うんだが」

魔法使い「……空から探したいくらい」

マオ「空か……」

魔法使い「飛べるの!?」

戦士「魔法使いにしては食い付きが早いッ」

マオ「いえ、残念ながらそれはちょっと……ははは」

魔法使い「……残念」

遊び人「うーむ……塔に行く前に疲れてしまうのぉ」

戦士「ばあちゃんやっぱりマオにおぶってもらった方がいいんじゃねえの?」

遊び人「いや、遠慮しておくわい」

魔法使い「……?」

マオ「……ふん」

89 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:00.591 ID:2puDHT9GM.net
マオ(しょうがない、あたりの魔物を使役するか)

マオ(本来私の言うことを聞く知性すらない雑魚共だが、無理やり私の力で身体を奪えば)

マオ(そこらへんの探し物くらいはこなせるだろう)


マオ「……乗っ取り魔法」ボソッ

魔法使い「……ん?」

遊び人「っ!?」


マオ(どこだ……どこにある)

マオ(東は完璧に探したはずだ)

マオ(ということはおそらくまだ深い南か西にあるはず……)

マオ(ビンゴだ……そう遠くはないな)

90 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:10.787 ID:iTAWMATC0.net
>>87
これ読んでるわ
面白いよな
続き来てたんだな

91 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:12.777 ID:2puDHT9GM.net
マオ「こっちにあるかもしれません行ってみましょう」

戦士「えー私はこっちにあると思うんだけど」

マオ「いいから、こっちに行きましょう」

戦士「やだ。 こっちったらこっちだ」


マオ(うぜぇこの女ァ!)


魔法使い「……公平にじゃんけん」

戦士「ちぇ、しょうがねえ」

遊び人「待て、その勝負私がやろう」

マオ「は?」

遊び人「じゃんけんとは遊びじゃろう? 遊びといえばこのババじゃろう?」

マオ「まぁなんでもいいですけど」

魔法使い「……??」

92 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:28.994 ID:2puDHT9GM.net
マオ「私はグーを出します」

遊び人「ほう……?」


遊び人(あらかじめ出すものを宣言してこちらの手の内を考えさせる戦法か……思い切ったことをしてくれるわい)

遊び人(グーを出すといえばまず第一に思い浮かぶ手段はそれに勝つパーをわしが出すこと。 しかしそんなものは奴も読んでいるに決まっている)

マオ(そこでやつはチョキを出したくなるはずだ)

遊び人(だが奴がグーを出すと宣言した以上、そのグーを実際に出された時のリスクは非常に大きいものじゃ)

マオ(ここまで考えると奴の最善策は)

遊び人(あやつがグーを出すことに乗り、それに負けない手であるグーかパーを出すことだ)

遊び人「あやつが手のうちを変更しパーを読んでチョキを出すことも考えれば最善の手はグーじゃな)

93 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:41.613 ID:2puDHT9GM.net
マオ(あいつはおそらく勘違いをしているだろうな)

マオ(じゃんけんは動体視力のゲームだ)

マオ(私がなぜグーを出すと宣言したか。 簡単なことだ)

マオ(あいつがグーかパーを出しやすい状況を作るだけだ)

マオ(チョキと違いその2つは手の動きが最初から大きいリアクションをする)

マオ(それをみてからこっちの出す手を考えればいい。 簡単なことだ)

マオ(お前の負けだババア。 お前が俺に勝つことなど一生不可能ということをここで教えてやる)

94 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:45.929 ID:/DpqJ+8I0.net
このスレに来たときからNG入ってたんだけど

95 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:46.428 ID:dQUUVGup0.net
アフィ?

96 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:45:52.783 ID:2puDHT9GM.net
戦士「いくぞ?」

魔法使い「……じゃーんけーん」


マオ(っ!!)

マオ(きた! やつは五指を開いてきている!!」

マオ(これは奴はパーを出すということだな)

マオ(あっけないぞ遊び人。 こちらがチョキを出せばいとも容易く俺の勝ちだ)

マオ(なにっ!? フェイントだと!?)

マオ(指を開くと見せかけてチョキを出してきたか!)

マオ(だがタイミングが早すぎたようだな。 私にはその動きが"視えている"ぞ)

マオ(残念だったな俺の勝ちだグーで貴様の魂を奪い取ってやろう)

97 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:46:11.815 ID:2puDHT9GM.net
遊び人(甘いのぅ魔王よ)

遊び人(私が貴様の裏をかかないとでも思ったか?)

遊び人(ここまでやってくることは"読んでおる"わい)

遊び人(場に出る直前であればやつとて手を変えることは出来まい)

遊び人(残念だな魔王、貴様の負けじゃ)



魔法使い「……ぽん」

マオ「グー」

遊び人「パー」

98 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:46:25.101 ID:2puDHT9GM.net
マオ「な、なにぃ…!? 直前で手を変えただと!」

遊び人「ふぉっふぉっふぉ。 買ってしまったのう」

戦士「やったぜ婆ちゃん!!」

マオ「ば、ばかな……! 直前であんな小細工を…!」

遊び人「甘いのぅマオよ…… 人間には人間なりのやり方があるのじゃ」

遊び人「あまり……舐めるなよ?」

99 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:46:45.927 ID:2puDHT9GM.net
戦士「よーしじゃあこっち行こうぜ」

魔法使い「……はーい」

遊び人「ふぉっふぉっふぉ。 遊びなら負けんよ」

マオ(ちっ……まぁ勝負に負けたことはいい。 だが……)

マオ(階段はそっちではない!!)

100 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:47:11.436 ID:2puDHT9GM.net
???「あれ、冒険者の方たちですか?」

マオ「ん?」

???「こんにちは。 ここらへんを歩いているということはナジミさんの塔に行かれるんですよね」

戦士「おう、そうだぜ! 姉ちゃんもナジミに会いに行くのか」

???「ええ、そうですよ。 良かったら塔までご一緒しませんか」

魔法使い「……反対する理由はない」

???「ふふ、ありがとうございます」

???「あ、申し遅れました!」

???「私は女勇者といいます! よろしくお願いしますね」

101 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:47:23.945 ID:2puDHT9GM.net
今日はおわーり

参考程度に聞きたいのですがハーレム系か純愛系の恋愛路線にするか
バトル系、というか魔王討伐に向けてのストーリー系がいいか

どっちがいいですかね

102 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:47:37.417 ID:2puDHT9GM.net
勇者「みなさんも魔王討伐を目指しているんですね」

戦士「あったり前よ。 ぜってぇ魔王をぶっ殺す」

魔法使い「……人類の敵」

勇者「そうですね。 絶対倒さなきゃいけない相手ですもんね! 一緒に頑張りましょう!」

遊び人「案外大したことがないかもしれんがな」

マオ「あん?」

遊び人「ん? どうしたんじゃ若造?」

マオ「魔王は強大な力を持つといいますからね。 舐めていたらひとたまりもないと思いますよ」

遊び人「どうだかのぅ」

マオ「………」イラッ

103 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:48:04.226 ID:2puDHT9GM.net
勇者「それにしても王様のお触れのせいで魔王討伐を張り切ってる冒険者さんがたくさんですよ」

マオ「そうですね。 かなりの数がいるみたいですね」

勇者「おかげで私の役目はなんなのやら……といった感じですトホホ」

魔法使い「……確かに。 魔王討伐は本来勇者の役目」

遊び人「勇者は神に認められし存在じゃがらのう。 生まれながらにして強力な力を持つというが」

勇者「えぇ、よくご存知ですね。 勇者は神の加護として常人よりも強い力を持っていますよ」

勇者「そのおかげで魔物を沢山殺せるんですよ♪」

戦士「へぇ……頼もしいな」

勇者「はい♪ いっぱいいっぱい……殺せるんですよ」

マオ「……?」

マオ(なんだ? こいつ…… 雰囲気がガラッと変わったぞ?)

104 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:48:18.246 ID:2puDHT9GM.net
勇者「やっと塔のふもとに着きましたね!」

戦士「うっひゃー! たっけぇ!!」

魔法使い「……頂上が見えない」

マオ「見上げてもまだまだ先がありますね」

勇者「さ! さっさと登っちゃいましょう」

戦士「いこうぜみんな!」

遊び人「老体にこの高さを登るのは無理じゃ」

マオ「じゃあここで待ってて下さいね」

105 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:48:25.132 ID:xwFaFg5dd.net
>>75
本スレどぞ
王様「魔王を討伐して参れ」 魔王「分かりました」

106 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:48:33.899 ID:2puDHT9GM.net
遊び人「なんじゃと……?」

マオ「あん?」

魔法使い「……マオ」

戦士「おいおい大人げないぜマオ」

勇者「お年寄りには優しくしなきゃダメなんですよ?」

マオ「分かりましたよ…… しょうがないおんぶしますから」

遊び人「分かればいいんじゃ」

マオ「このババア……」

107 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:48:48.625 ID:2puDHT9GM.net
勇者「じゃあお先に!」

戦士「おい! 待てよ勇者! 私も負けないから!!」

マオ「二人とも!? 待ってください単独行動は!!」

戦士「上で待ってるからよ! さっさとあがってこいよ!!」

マオ「……先に行っちゃったよあの2人」

魔法使い「……単独行動は危険」

遊び人「まぁ戦士はともかくあの勇者がいる限りなんとかなるだろう」

魔法使い「……どういうこと」

遊び人「あの勇者、ここまで1人で来ていたということはそれなりの使い手なのじゃろう」

108 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:49:01.792 ID:2puDHT9GM.net
マオ「あぁそうですね。 傷一つありませんでしたからね」

魔法使い「……そう。 なら安心」

マオ「さ、我々もどんどん登らないと」

魔法使い「………」コクン

遊び人「ほーれがんばれー元気の出るダンスじゃ」

遊び人「〜〜♪ 〜〜♪」

マオ「"さそうおどり"を踊るな!」

魔法使い「……あれ、身体が勝手に」 〜〜♪

109 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:49:21.339 ID:2puDHT9GM.net
戦士「なぁ勇者!」

勇者「どうしたの戦士ちゃん?」

戦士「道! 上に続く道わかんのかよ!?」

勇者「えーわかんないよ?」

戦士「それはさすがにまずいだろ! 走りまわればその分魔物との戦闘も増えるんだぜ?」

勇者「えー平気だよー! むしろそっちの方が楽しいじゃん!」

戦士「はぁ!? 楽しい!?」

勇者「うん! だっていっぱい殺せるんだよ!」

勇者「いっぱい、いっぱい、いっぱいいっぱいいっぱいいっぱい! たくさん!」

110 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:49:34.392 ID:2puDHT9GM.net
勇者「ぶっ殺せるじゃん♪」

戦士「おいおい……」

勇者「あ! 噂をすれば魔物だよ戦士ちゃん!」

戦士「ちっ! カブトムシか! あいつは防御が硬い! 一回態勢を立て直してから……

勇者「そーんなまどろっこしいこと出来ないよ!!」


勇者「はぁッ!!」ザシュッ

魔物「ギェェェェェッ」

勇者「あはは! きったねー声!」

111 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:49:49.157 ID:2puDHT9GM.net
魔物「ギィャァァァァ」

勇者「何体来ても一緒だって」ザン

勇者「はっ!」ザシュッ

勇者「せいやっ!」ザクッ

魔物「ギャァァァァァ」

戦士「嘘だろ……あの硬いかぶとこぞうたちを一撃で……」

勇者「あっははは! 弱いなー殺し甲斐がないじゃん」

魔物「ギッ……ギギッ……」

勇者「あはー? この子もまだ息があるねぇ?」

戦士「お、おい?」


勇者「可愛そうに死にそびれちゃったんだね」

112 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:50:09.156 ID:2puDHT9GM.net
勇者「今仲間のところに送ってあげるよ」ザクッ

勇者「うふふ」ザクッ

勇者「あははは」ザクッ

勇者「あはははははは!!」ザクッザクッザクッ

戦士「お、おい! もういいだろ死んでるよ!!」

勇者「んー? あ、ほんとだ気付かなかったよ」

勇者「でももしかしたらまだ生きてるかもしれないからね。 ちゃんと殺さないと♪」ザクッ

戦士「…………」

勇者「うん、これでいいかな♪」

勇者「あー……楽しかったぁ〜……」

戦士「お前……」

113 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:50:25.900 ID:2puDHT9GM.net
勇者「ふんふふ〜ん♪」

戦士「上機嫌だな鼻歌なんか歌っちゃって」

勇者「えー? だって楽しいじゃんいっぱい殺せてさー」

戦士「全然楽しくねーよ」


戦士(こいつもしかしてやべーんじゃねえのか? ここは年上としてガツンと言っとかないと…!)


勇者「えー戦士ちゃん変なの」

戦士「あのさ勇者、ちょっと言いたいんだけどさ」


???「なんだてめえら!」

勇者・戦士「ん?」

???「なにもんだてめらは?」

マオ「」

114 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:50:50.953 ID:2puDHT9GH.net
勇者「あなたたちこそ誰よ」

???「知らねえでここまで来たってのかよケッ」

???「ここはな、盗賊たちが住む塔なんだぜ?」

勇者「盗賊?」

盗賊A「おうよ! 聞いて驚け! ここは盗賊王カンダタ様の縄張りだ」

盗賊B「命が惜しくば……金を置いてきな」

盗賊C「そうすりゃ命だけは助けてやる」

盗賊A「ま、ちょっと一発気持ちいいことさせてもらうけどな」

盗賊たち「ぎゃーっはははは!!」

戦士「カンダタだって!? おいこいつらマジもんのやべーやつらだぞ!」

勇者「へー気持ちいいことってなぁにお兄さんたち」

115 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:51:06.703 ID:2puDHT9GM.net
盗賊B「おいおいとんだ痴女だな!? ぎゃっはっはっは!!」

盗賊C「胸はちっと貧相だが顔は悪くねえなぁ?」

戦士「まずいって! 逃げよう俺たちじゃ叶う相手たちじゃねえよ!」

勇者「楽しいこと……気持ちいいこと……私とっても大好きよ♪」

戦士(こいつやべえ! 目がいっちまってる!!)

116 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:51:19.242 ID:2puDHT9GM.net
勇者「じゃあ、イクよ?」

盗賊A「ひゅー! やる気満々じゃねえか!」

盗賊C「がーっはっは! いいねぇ!」

勇者「………!!」ヒュンッ

盗賊C「じっくりお兄さんに見せてみ


シュンッ


盗賊C「ろ………ガハァッ……」バタッ

盗賊B「なっ!! てめぇよくも!!」

勇者「ふんっ!!」ビュン

盗賊B「ちぃっ!! 受け止めるので精いっぱいだぜ!」

盗賊A「よくもCをやってくれたな糞ガキがぁ!! おらぁっ!!」ブンッ

117 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:51:31.868 ID:2puDHT9GM.net
勇者「……!」

盗賊A「なっ…? 伏せてかわしただと!?」

勇者「お兄さん、足がガラ空きだねぇ」ザクッ

盗賊A「ぎあああぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

盗賊B「なあっ!? こいつ!?」

盗賊A「畜生ッ!! 畜生ッ!! いってぇええぇぇ! 剣を足に突き刺しやがったこいつ!!」

勇者「おっと動かないでねBさん。 動いたらこの人の右足が2本になっちゃうよ?」

盗賊B「やべぇ! なんだこいつ!! お頭に報告しねえと!!」

勇者「あ、逃げた」

盗賊A「畜生! 畜生畜生畜生!! よくもやりやがったな!」

勇者「良い声で鳴くねえ」

勇者「ねぇ、お兄さん?」

勇者「見捨てられちゃったね♪」

118 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:51:49.214 ID:2puDHT9GM.net
盗賊A「ぎゃああああああっっ!!!」

戦士「お、おい勇者!」

勇者「ほらーちゃんと喋ってよ。 カンダタって何者なの?」

盗賊A「世界を股にかける盗賊だよ! それ以上でもそれ以下でもねえ!!」

勇者「ふーんそれだけ?」グリグリ

盗賊A「ああああああああ!!!!」

勇者「ねぇ、世界を股にかけるってことは世界中を旅してまわってるんでしょ? 強い魔物がいるところってどこ?」

盗賊A「そんなの北の大地に近づけば強くなるに決まってるだろうが!!」

勇者「うーんそっかぁ。 やっぱり魔王城が近い北方面に強い敵がいるんだねぇ」

119 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:52:13.147 ID:2puDHT9GM.net
勇者「もっともっと強い魔物をたーくさんぶっ殺して……」

勇者「魔王の内臓をえぐり出して、目ん玉くり抜いて、関節全部にナイフぶっさして」

勇者「あぁもう考えただけで濡れちゃう……」

戦士「おい勇者……もういいだろ」

勇者「……なに?」

勇者「……あ。」

120 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:52:28.018 ID:2puDHT9GM.net
勇者「あー……分かっちゃったかも」

戦士「な、なにが?」

勇者「私ね、魔王をぶっ殺すために生きてるの」

戦士「……勇者だからな」

勇者「世界平和なんて糞くらえよ。 魔物をなぶるだけなぶってギャンギャン鳴き叫んでるのが気持ちいいんじゃない♪」

勇者「でも最近旅人が増えてさ、魔物が減っちゃってるのよね」

勇者「あまつさえそいつらは魔王を倒すとか言っちゃってさー」

勇者「それ、私の生き甲斐なんですけど。」

戦士「でもみんなで協力しないと! 勇者だけの力じゃ」

勇者「足りないっていうの?」

121 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:52:50.259 ID:2puDHT9GM.net
戦士「それは分かんねえよ! でもさ……」

勇者「冒険者なんて! 冒険者なんて邪魔なだけなのよ」

勇者「私の獲物を殺しておいてあまつさえ魔王を倒す?」

勇者「ふざけんじゃないわよ」

勇者「横取りなんて許さない」

勇者「魔王は私だけのもの」

勇者「魔王を殺すのは私だけのものなの!」

勇者「それを横取りしようとする人間なんて!」

勇者「私の敵じゃない」

122 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:53:18.226 ID:2puDHT9GM.net
キートン山田「この後みんな溺死しました。公判に続く、と」

123 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:54:33.182 ID:TW/kCRqR0.net
終わりかお疲れ死んでくれ

124 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:56:41.073 ID:CSiSBQEb0.net
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/08/21(金) 10:29:48.81 ID:ffl5vl+zo
休憩


え、こんな糞SSを転載してなにが楽しいの……
俺の恥を拡めないでェッ!!


あ、ちなみに転載禁止です
引用http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439729678/

125 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 10:56:51.502 ID:KqKuFdzHp.net
勇者良いな

126 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/21(金) 11:01:59.572 ID:xOCzGKhTM.net
てす

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