埠頭公園男性自殺事件〜前編〜

1 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:32:06.404 ID:8xELMeLvr.net

北原「暑い」

まだ4月の末にも関わらずとてつもなく暑い日だった。男はスーツの胸ポケットからハンカチを出し額に湧き出る汗をぬぐいながら繁華街のスクランブル交差点を歩いている。

2 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:33:02.809 ID:aUEQ/KAop.net

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ふんふーん
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((o(・ω・` )(ｏ))
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　 し―-Ｊ ♪
　ふふんふーん
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　　　し―-Ｊ

3 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:34:25.705 ID:8xELMeLvr.net

北原「暑いのは苦手なんだよ」
吉野「北原さんは少し痩せた方がいい んじゃないですか？」
北原「俺のは筋肉だ。吉野はもう少し太らないと被疑者逮捕できないんじゃないのか？」

4 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:35:08.574 ID:8xELMeLvr.net

男は北原、女は吉野といった。神奈川県にある横浜東署の刑事課所属の警察官だ。
この二人、上層部の命令を無視し、自分勝手に捜査をするものだから煙たがる人間が多いのだがなにしろ成績がいいためになかなか閑職に追いやられないらしい。

5 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:35:15.172 ID:aUEQ/KAop.net

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ふんふーん
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　ふふんふーん
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6 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:36:44.921 ID:8xELMeLvr.net

prrr..,
北原「もしもし」
「埠頭で死体が上がった、至急急行してくれ場所は…」
北原「わかりました」
吉野「事件ですか？」
北原「課長がわざわざ電話かけてく
るってことはそうだろうよ」
吉野「チャッチャと行きましょうよ」
北原「吉野、車もってこい。俺はそこ
で待ってる」
吉野「ハァ、わかりましたよ」

7 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:37:34.390 ID:aUEQ/KAop.net

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ふんふーん
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8 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:37:47.390 ID:8xELMeLvr.net

11:30…埠頭の隣に隣接する公園の現場につくと規制線が張られ野次馬がごった返していた。
警察手帳を掲げながら規制線の中へ入っていくとアスファルトの上で男がずぶ濡れで息絶え、その脇ですでに到着していた鑑識係が作業を始めていた。そのうちの一人がこちらに駆け寄ってくる。

9 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:37:57.969 ID:aUEQ/KAop.net

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ふんふーん
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10 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:40:20.413 ID:8xELMeLvr.net

加藤「おつかれ」
北原「どざえもんか？」
加藤「そのようだな、これを見てく
れ」
見た目は北原とそう変わらないようなメガネをかけた男はそう言いながら鑑識結果を記した紙を北原たちに見せてきた
加藤「所持品は今のところ見つかって
いないが自殺ならすぐに見つかる
だろう、目立った外傷もないし状
況から見て死因は溺死だろうが念
のために解剖に回す」
北原「こりゃ自殺で決まりだな」
吉野「そうですね」
北原「ならあとは頼む」
加藤「わかったよ」

11 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:41:53.370 ID:8xELMeLvr.net

「所持品でましたー」
吉野「確認してきます」
北原「頼んだ」
加藤「俺も行ってくるわ」
北原「ちょっと待て、よく考えたらこ
の仏さん妙じゃないか？」
加藤「どうゆうことだ？」
北原「普通自殺する時って靴履く
か？」
加藤「そんなこともあるんだろ」
吉野「所持品確認終わりました」
北原「身元は？」
吉野「萩原隆明、横浜市在住の会社
員、35歳です」
北原「署から近いな、行ってみるか」
吉野「はい」
北原「あとは頼んだよ、加藤」
加藤「はしゃぎすぎて目玉食らうな
よ」
北原「はいはい」

12 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:42:45.779 ID:8xELMeLvr.net

13:00…第一印象は閑静な住宅街と言ったようなごく普通のどこにでもあるような場所だ、平日の昼間だということもあり人通りもまばらだ。
吉野「萩原…ここですね」
北原「声かけてみるか」
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
北原「すみませーん、萩原さーん？」
吉野「ご不在ですかね？」

13 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:45:51.563 ID:8xELMeLvr.net

「そちら留守ですよー」
20代後半から30前半の見るからに上品そうな女性が萩原たちに声をかけてきた
清水「わたしはここの2件奥に住んでい
る清水よしえというものです」
北原「あぁ、そうですか。自分は横浜
東署の北原というものです」
吉野「同じく吉野です」
清水「あら、刑事さんですか。そちら
の萩原さんのお宅は随分前に奥様
が亡くなられて旦那様おひとりで
居られますが、この時間は旦那様
はこの時間はお仕事に出ておられ
ますよ」
北原「そうなんですか。わざわざあり
がとうございます」

14 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:48:28.379 ID:8xELMeLvr.net

清水「ところで萩原さんがどうかされ
たんですか？」
北原「実はこちらの旦那様が今朝亡く
なりましてね」
清水「今朝…ですか？」
吉野「心当たりでも？」
清水「いえ、ここのところ帰って見え
ないようでしたので…」
北原「ちなみに何日前からかわかりま
すか？」
清水「二、三日前からだったと思いま
すが…」
北原「なるほど、ちなみに萩原さんの
様子で変わった事とか気づいたこ
となどありますか？」
清水「特に見受けられなかったと思い
ます…」
吉野「ありがとうございました」
清水「失礼します」
北原「そろそろ検死結果も出る頃だろ
うし戻るか」
吉野「はい」

15 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:50:24.587 ID:8xELMeLvr.net

13:00…署に戻るとクーラーが効いているせいか多少肌寒く感じたが先ほどの灼熱と思うと幾分ましに思えた。そんなことを思いながら鑑識係の部屋に入っていった。
北原「結果出たか？」
加藤「あぁ、溺死に間違いない。死亡
推定時刻は3日前の夜11時〜12時
だ」
北原「3日前？」
加藤「そのようだ、血液検査の結果で
アルコールの成分が検出されて
な、おそらく酔っ払って海に落ち
たんだろう」

16 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:51:32.799 ID:8xELMeLvr.net

北原「酔っ払ってあんなところまで行
くものか？」
加藤「俺も気になったんだがな、二年
前のちょうど3日前の事件を調べ
てみなよ」
北原「わかった」

17 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:53:37.329 ID:8xELMeLvr.net

14:00…加藤に言われた通りに二年前の4月20日の事件を調べているととある事故がヒットした。
事故発生日時：4月23日9時
被害者：萩原歩美30歳、女性、会社員
事故概要：4月23日に埠頭公園の海上に 人が浮かんでいると入電。事件性なしのため事故もしくは自殺で処理
死因：溺死

18 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:54:37.560 ID:8xELMeLvr.net

吉野「後追い自殺でしょうか？」
北原「そうみえるな。俺達の出る幕
じゃないか」
吉野「報告はどうします？」
北原「あとはほかの連中に任せて飯行
くぞ」
吉野「あー、まってくださいよー！」
そういいながらも北原の脳裏には清水の「今朝…ですか？」という言葉とできすぎた事件展開が引っかかっていた…

19 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします：2016/04/24(日) 03:55:04.210 ID:8xELMeLvr.net

前編終了