渡邉美樹「一勤務労働制……という言葉は知っていますか｣

以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします

「一勤務労働制……という言葉は知っていますか」
「一勤務労働制？　何を言っている？」
ふむ、やはり知らんか。もっともそれは仕方のない話なのかもしれない。
この案は私が前の世界に居たときから抱いていた新しい制度だ。知らぬのも当然だろう。
「簡単に言いますと朝は奴隷が働きます。昼は奴隷が働き夜も奴隷が働く、こうやって過労死するまで仕事をさせるのです」
つまり、奴隷だけが働けば良くて貴族は新しい社訓を考えるか自己啓発の本を執筆しておくのだ。
こうする事によって奴隷を洗脳させる事ができ不平不満がおきない。
洗脳させた後仕事をさせるから作業能率も上がり貴族はゆっくりと休憩時間を取ることができる。
今までは奴隷と貴族が一日中作業をやっていたから、能率が下がり仕事の成果が上がらなかったのだ。
そこで新たな社訓や自己啓発書を作成し、洗脳もすることで社畜の飼い殺しを構築していくのだ。
その事に気づいた騎士達がざわめき始める。今までに無かった新しい発想だ当たり前と言えるだろう。
「なるほど、ずっと貴族も仕事をしていたからな。奴隷だけに仕事をさせれば能率が上がるって訳か」
「今までそんな発想考えたことも無かった。まさにこの政治体制の盲点を突いた政策って訳か」