俺が遊戯王カードのレア抜きした後に買いに来るガキｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします

　俺はスーパーに行き、遊戯王カードを手に取った。スーパーレア以上は袋から擦ると軽く滑る。これを利用して“レア抜き”と呼ばれる行為をした。
　それはもう容赦なく。なんせ各種類を手当り次第擦り、二十袋ほど購入したのだから。レアは全て転売だ。小遣い稼ぎとも言える。
　ベンチに腰掛け、傷や指紋が付かないように慎重に開封する。ふとおもちゃ売り場に目を向けると、子供が必死にカードを手に取り選んでいた。
　十パックほどレジに持っていき、じゃらじゃと小銭を取り出している。お小遣いを貯めて買いに来たのだろう。
　未だレアカードの整理をしている俺の横に腰掛けた子供は、未だ冷めない興奮を抑える様子もなくパックを開けている。
　一つ、二つと開けていくにつれ、その顔は沈んでいき、最後のパックを手に取った。両手で必死に願いながら開けるも、現実は非常だ。
　ただでさえ泣きそうだった顔は、嗚咽混じりにぐしゃぐしゃになり目も当てられない光景だ。
　子供はキラキラ光るカードを横目に――いや、食い付くように見入っている。未だ泣き止む様子は無い。
　流石の俺も多少の憐憫さは思わなくもない。キラキラの激レアカードを含めたカードの束を子供に渡し、俺は一言。

「同じカードは要らないからな。やるよ」

　ぱあっと明るくした子供。更に言葉を上乗せする。

「おっと、その激レアカードは一枚しか持っていないんだった」

　ひょいっとカードを取り上げ、俺は踵を返した。子供は死んだ。