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母「良い子にしかサンタさんは来ないのよ」少年「なんで?」
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:00:12.608 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- あるところに1人の少年がいました。
彼はまだ幼いながらも利発で、人一倍好奇心が強い子供でした。
季節は冬。
心踊る年に一度のイベントがいよいよ差し迫ってきたある日のこと。
この時期にありがちな、ある種、教訓の1つとして口にした母親の何気ないその一言が、少年の探究心に火をつけました。
少年「どうしてサンタさんは良い子のところにしか来てくれないの?」
別に少年は悪い子ではありません。
小学校から出された宿題は欠かさず提出してますし、家の手伝いもこなす、それはそれは良い子です。
そんな少年の純粋な瞳に射抜かれた母親は、困ってしまいました。
母「それは……そうねぇ……サンタさんは、良い子にご褒美をあげる人だから……かしら?」
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:00:33.582 ID:EDETV2lC0XMAS.net
- 原は大丈夫?
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:01:43.070 ID:FRdlXxMi0XMAS.net
- 性器が良い子
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:02:14.244 ID:tQXhtk7y0XMAS.net
- それはね悪い子はお母さんが食べちゃうからだよ 狼顔
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:02:17.202 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- そんな母親の曖昧な物言いに、到底納得出来ない少年は追求を続けます。
少年「でも、悪い子だってきっとサンタさんに来て欲しいと思ってるよ」
母「そうね。だから、サンタさんに来てもらう為に良い子にならないといけないのよ」
今回の返答には、わりと自信がありました。
なにせ正論です。
諭すように母親にそう言われて、少年もこれ以上追求することはない……と、思いきや。
少年「……悪い子だって、サンタさんに会えたら、もう悪いことはしなくなるよ」
唐突に不思議なことを言い出しました。
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:04:01.777 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- 母「それはどういう意味?」
母親は少年の言ってることがよく分からずに、思わず聞き返します。
すると少年は、ゆっくりと自分の考えを言葉にして母親に伝えました。
少年「えっとね、たとえば泥棒さんがいるでしょ?」
母「泥棒さんがどうしたの?」
少年「泥棒さんのところにサンタさんが来てくれたら、きっとその人は……泥棒なんて悪いことをしなくなると思って」
なるほど。
突拍子もない発想ではありますが、確かに理に適っています。
しかし、それは人が生まれ持って善性を有していると仮定しての話です。
この純粋無垢な少年は、まだ性善説や性悪説など知るよしもないでしょうが、世の中には、たとえサンタさんに出会えたとしても、悪の道を突き進む根っからの悪党が存在するのです。
ですが、それを説いて聞かせるには、少年はまだ幼すぎました。
さて、どうしたものか。
母親は少しばかり悩み、そして結論を出しました。
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:05:46.880 ID:4o0mJwZA0XMAS.net
- 母「それではここで、泥棒さんに聞いてみましょう」
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:06:02.555 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- 母「あのね、よく聞いて。泥棒はいけないことだって、わかるわよね?」
少年「うん」
母「いけないことはしてはいけないの。わかる?」
少年「……うん」
母「泥棒さんはいけないことをした。だから、泥棒さんにはサンタさんが来ないの。わかるわね?」
少年「うん……でも……」
少々強めの口調で説き伏せる母親に、流石の少年も勢いを失いましたが、それでもまだ納得をするには至りません。
心優しい少年は、きっとサンタさんが来てくれない泥棒のことを憐れんでいるのでしょう。
そんな少年の優しさを汲みつつも、母親は少年を納得させるべく、最後のひと押しを言い放ちます。
母「大丈夫。泥棒さんが泥棒をしなくなったら、きっとサンタさんは来てくれるわ」
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:08:01.915 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- 少年「ほんと?」
少しばかり強引な理論ではありましたが、そこに含まれる希望に少年は目を輝かせて食いつきました。
こうなればシメたものです。
母親は柔らかに微笑んで、少年の追求に終止符を打ちました。
母「ええ。本当よ。だから、泥棒さんに限らず、悪いことをしている人には注意すること。はいっ!この話はおしまい!いいわね?」
少年「うんっ!」
にっこり笑って少年は頷きます。
そんな素直で可愛い少年の頭を撫でていると、玄関の扉が開く音が聞こえました。
父「ただいま〜……ん?どうかしたのか?」
少年「お父さんおかえりなさい!」
母「おかえりなさい。まったく、あなたはいつも一足遅いんだから……」
まるで事態が解決したのを見計らったかのように帰宅した父親に母親は苦笑しつつ、夕食をテーブルの上に並べ、先ほどの話を交えながら、穏やかな団欒の時を過ごしました。
- 10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:10:04.008 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- あくる日。
小学校にて。
友1「やべぇー!どうしよー!?」
少年の友達が、何やら騒いでいます。
何事かと、少年は事情を聞きました。
少年「どうしたの?」
友1「いや、それがさ〜……親に出すプリントを忘れててさぁ」
少年「それってたしか、今日までだったよね?」
友1「そうなんだよ……あーどうしよう!?母ちゃんに怒られるー!!」
頭を抱えて絶望する友達を見て、少年は昨日母親に言われたことを思い出します。
『良い子にしかサンタさんは来ないのよ』
その言葉を思い出した少年は、思わずそれを口に出してしまいました。
少年「昨日ぼくの母さんが、『良い子にしかサンタさんは来ない』って言ってた。だから、ちゃんと謝って許して貰った方がいいよ」
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:12:04.149 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- 友達のことを思っての発言だったのですが、当の本人は口をポカンと開けて……
友1「あははははははは!なんだよ、そんなこと本気で信じてるのか?」
盛大に笑い出しました。
それを受けて、今度は少年がポカンと口を開けます。
何故笑われているのだろう?
自分は何かおかしなことを言ったのだろうか?
そもそも、この友達の物言いでは、まるで自分が騙されているかのようではないか。
騙されている?
誰に?
母親に?
そんな答えの出ない疑念が、頭の中をぐるぐる回り、少年は堪らず聞き返します。
少年「ど、どういうこと?ぼく、なにか間違ってる?」
- 12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:14:02.858 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- そんな少年の戸惑う様子を見て、友達はゲラゲラ笑うのをやめ、代わりに口元をピクピクひくつかせながら説明します。
友1「いいか?まず、昨日お前が母ちゃんに言われたったいう、『サンタは良い子のところにしか来ない』だったか?そんなのは……嘘っぱちだ」
初めから全否定。
あまりのことに少年の頭の中は真っ白になりました。
しかし、それでは……
少年「そ、そんな……母さんは、ぼくを騙したの?」
そう、母親は少年のことを騙した、という結論に行き着きます。
ショックを受ける少年に、友達は慌てて説明を付け足しました。
友1「待て待て。別に騙したわけじゃないだろうよ。きっと、お前に悪い子になってほしくないから、そう言ったんだよ」
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:16:01.955 ID:J2vzDo2B0XMAS.net
- そう言われても、少年としては釈然としません。
ですが、少しは冷静になることが出来ました。
騙す騙されたはこの際置いておくことにして、まず先に、この友達の言い分が正しいのかどうかを見極める必要があります。
人に言われたことをなんでもかんでも鵜呑みにするのは危険だと、少年は学びました。
少年「それより、君はどうしてそれが嘘だと思うの?その理由を聞かせて欲しい」
持ち前の利発さを取り戻した少年の質問に、友達はニヤリと不敵な笑みを浮かべてこう返しました。
友1「なぜかって?そりゃあ単純なこった。なにせ……この俺が、毎年クリスマスプレゼントを貰えているんだからな!」
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:29:35.818 ID:hMDtxdAO0XMAS.net
- はよせぇや
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:48:14.833 ID:sHfx1bUX0XMAS.net
- ほう
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:50:46.859 ID:Et4PXs8w0XMAS.net
- 読み物としてはうまくできてる
面白いな
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 21:56:11.171 ID:YUet8BMl0XMAS.net
- 「美おっぱいグランプリ」がネット上で物議 マスコミに苦言も
http://www.datacenter.sendsmtp.com/26/9.html
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/25(日) 22:51:44.535 ID:D2JVwj22aXMAS.net
- ID変わりましたが>>1です。
すみません!
ID規制されて投稿出来なくなりました。
続きはSS速報VIPの方に投稿しましたので、そちらをご覧ください!
申し訳ありませんでした!
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