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ニートが小説書いた。評価頼む

1 :グラエナ:2017/01/23(月) 10:56:43.508 ID:Gu/o2tVTM.net
 オレは禁断の森の奥、獣道で三匹の狼の様な魔物に追いかけられていた。
 オレの鼓動は高鳴り、冷や汗を背中に掻き、息を切らして魔物に振り返る。
 魔物は身体中から暗黒のオーラを放ち、紅く鋭い眼光に吸い込まれそうだ。
 魔物は荒い息を上げて低く唸り、涎を垂らしながら、鋭い牙を覗かせ吠えて走ってくる。

 舗装されてないので足元がかなり悪く、雨が降ったのか大小の水溜りが出来ている。
 オレは前を向いてないので、前方不注意で盛大に水溜りを踏んだらしく、派手な水飛沫が飛び散る。
 おかげでスニーカーが濡れ、靴下までも濡れて気持ち悪い。スニーカーが泥だらけだ。
 おまけに水溜りを踏んだせいで、足を持っていかれ危うくこけそうになる。

 その時、真ん中の魔物が急に立ち止り砂煙を上げる。
 魔物は顔を真っ直ぐ上げて遠吠えをした。

 あいつ何しやがった?
 嫌な予感がする。オレの頬に冷や汗が伝い、オレは顔を戻す。
 腕を必死に振って走り、小さな水溜りを飛んで避け、大きな水溜りはスニーカーや靴下が濡れるのを構わず走る。
 こうなりゃ、汚れる心配をしてる場合じゃねぇ。
 カーゴパンツの裾がずぶ濡れだが気にしない。

2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 10:56:59.348 ID:m+TJxmzJd.net
なかなかイイねぇ

3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 10:57:02.719 ID:qOWRWWWA0.net
見えない

4 :グラエナ:2017/01/23(月) 10:57:21.696 ID:Gu/o2tVTM.net
 獣道の脇では、樹の影や枝の上で紅い眼が蛍の光の様に幾つも光が点滅している。
 まさか、さっきの遠吠えで仲間を呼んだんじゃないだろうな。
 オレの悪い予感が的中するかのように、獣道の脇、樹の影からぞろぞろと狼の様な魔物が出てきた。
 枝の上から飛び降りる魔物。
 よく見ると数本の樹に、魔物か動物の爪痕があった。
 どの魔物も涎を垂らし、オレに鋭い牙を向けて威嚇して吠えている。
 腹が空いているのか、苛立ったように足を踏み鳴らし、今にも突進してきそうだ。

 嫌な目だぜ、どいつも同じ様な面してやがる。仲間でオレを狩るつもりか?
 オレはまだ十一なんだぞ。こんなとこで、魔物の餌になりたくねぇ。
 オレは魔物を見回しながら走り、心の中で愚痴を吐く。
 こいつら襲ってこないのか?

 その時、オレは獣道に転がっていた小石につまずき、片足が派手に上がる。
「どわっ」
 オレは間抜けな声を出してしまった。
 オレの身体がぬかるんだ地面に倒れそうになる。

5 :グラエナ:2017/01/23(月) 10:58:08.291 ID:Gu/o2tVTM.net
 その時、オレの左隣を走っていた幼馴染のネロが右手を伸ばしてオレの胸を支えてくれる。
 ネロは黒いハットを斜めに被り、整った目鼻立ちで黒縁メガネ。左耳にピアス。
 服は白いシャツに黒いジャケットを羽織り、左手の小指と中指に指輪を嵌め、右手首にブレスレット。下はデニムパンツにスニーカーを履いている。
 ネロはモデル並みの美形で女の子は黙っていない。
 幼馴染のミサでさえ、ネロを独り占めにしている。
 ネロのハットとジャケットは砂埃で汚れ、指輪とブレスレットに小さな泥が付いている。

「わりぃな」
 オレは頭の後ろを掻いた。

 ネロはオレの胸からそっと手を離し、その場から一歩も動かず魔物を窺い辺りを見回している。
 ネロは何やらデジタル腕時計のボタンを弄り、黒縁メガネのレンズに魔物の3D立体映像が表示された。
 3D立体映像表示された魔物は回転して、何やら数秒後に黒いシルエットに変わり赤く点滅している。
 オレは頭の後ろで手を組んで、ネロの様子を黙って見ていた。

 ネロは首を横に振る。
「ダメだ。こいつらの正体がわからない」
 ネロはオレに振り向いて簡潔に答えた。

 オレは舌打ちして、斜め掛けの鞘に収めた剣の柄に手をかける。

 戦おうとするオレにネロは手で制する。
「よせ。下手に動いて奴らを刺激するな。ミサの援護を待とう」
 ネロは掌をオレに向けて、オレに警告する。佐

6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 10:58:22.273 ID:9+EcBo9ar.net
  ____
  ヽ===@=/
   / ̄\
  | ^o^ | < とまれ とまらんと うつぞ
   \_/
   _| |_   ┏━
  |     二○
  | |   |
  U |   |
    | | |           _/ ̄ ̄\_
    ○○          └-○--○-┘=3
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ____
   ヽ===@=/
    / ̄\
   | ^o^ | < いたーい
    \_/
    _| |_   ┏━
   |     二○
   | |   |
   U |   |
     | |_/ ̄ ̄\_
     ○└-○--○-┘=3
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ミ

おしまい

7 :グラエナ:2017/01/23(月) 10:58:51.789 ID:Gu/o2tVTM.net
「わかってる。ミサはホバーボードでのんびり観光してるんじゃねぇのか? ミサを待ってられるかっ」
 オレは斜め掛けの鞘に収めた剣の柄に手をかけたまま。
 魔物に警戒しながら、魔物を刺激しないように体制を低くし、慎重に動きながら辺りを見回す。

 こいつら、オレが小石につまずいた隙にオレたちを囲いやがった。
 オレたちを囲んだ魔物は、すぐに襲おうとはせず遠くでオラたちの様子を窺っている。
 オレは後退るうちにネロの背中とぶつかり、ネロと背中合わせになる。

 オレは深呼吸して落ち着きを取り戻し、姿勢を正してネロに振り向く。
「こいつらなんなんだ? アルガスタに魔物がいるなんて聞いたことねぇぞ」
 オレは斜め掛けの鞘に収めた剣の柄に手をかけたまま、ネロに訊く。

 ネロは瞼を閉じて、肩を竦めて首を横に振る。
「わからない。もしかしたら、禁断の森に棲んでいる新種の魔物かもしれない」
 ネロは黒縁メガネの鼻のフレームを、人差指と中指で挟んで持ち上げた。
 ネロは顎に手を当てて腕を組み、魔物を観察して考え込んでいる。
 ネロの黒縁メガネのレンズには、魔物の黒いシルエットが回転して赤く点滅している。

 その時、ネロの左耳に装着しているインカムに、幼馴染のミサから無線が入る。
「ネロ、どうする? 囲まれちゃったわよ?」
 ネロのインカム越しから、ノイズ交じりで幼馴染のミサの暢気な声が聞こえる。

8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 10:59:31.684 ID:lqjliF6D0.net
それ第一章じゃないぞ

9 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:00:05.319 ID:Gu/o2tVTM.net
 ミサはホバーボードで禁断の森の偵察に行ったままだったが、やっとミサから無線が入る。
 オレは額に両手を当てて空を仰ぐ、ミサどこにいるんだよ。
 つうか、いままでどこ行ってやがった。オレのことは無視かよ、ミサ。
 オレは空を睨んで拳を振り上げる。

 腹を空かしているのか、魔物たちがじりじりとオレたちとの距離を縮める。
 魔物は低く唸り、吠えたり、涎を垂らし、歯を噛んで鳴らし、仲間の首に噛みついたりじゃれている。

オレは魔物を睨み据え、斜め掛けの鞘に収めている剣の柄に手をかける。
「こうなりゃ、戦うしかねぇだろ。ネロ、策はあるか?」
 オレは背中合わせのままネロに振り向く。

 ネロは瞼を閉じて肩を竦め、呆れて首を横に振る。
「この数を相手にするつもりか? 相手にするとキリがない。こいつでまとめて片付ける」
 ネロはジャケットのポケットから、銀色の小さな丸い球形を二個取り出した。

「受け取れ」
 ネロは後ろに手を回して、銀色の小さな球形をオレに手渡す。

 オレは首を傾げ、手を後ろに回してネロから得体の知れない銀色の小さな球形を受け取る。
「なんだよ、これ」
 オレは眉根を寄せ訝しげにネロから受け取った銀色の小さな丸い球形を両手の掌で転がす。
 オレは銀色の小さな球形が転がる動きを細い目でつまらなそうに追う。

10 :オレ岡 ◆ZnKYD8u8/Y :2017/01/23(月) 11:00:40.324 ID:XEM77vJ30.net
なるほど。ここじゃなくてなろういけよ

11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:00:44.461 ID:PkfxTujW0.net
緊迫した場面で登場人物の容姿について解説するとかバカ以外の何でもない

12 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:00:48.642 ID:Gu/o2tVTM.net
 ネロが肘でオレの脇腹を小突かれて、オレはネロに振り向く。
「手前に水溜りがあるだろ? こいつで奴らを感電させる。ある程度倒せるだろ、後のことは考えてない」
 ネロは手前の水溜りを睨み据え、左手をジャケットのポケットに突っ込んで銀色の小さな球形を放り投げて遊んでいる。

 オレは耳をほじくって鼻で笑い顔を戻す。
 ネロの作戦が耳に入ってなかったオレは数秒遅れて、両手の掌で銀色の小さな球形を転がす動きが止まった。
 今更ながらネロの作戦に驚き、オレは銀色の小さな球形を握り締め、そのまま拳を振り上げた。
「はあ!? こんなもんで何ができるんだよ!?」
 周りを見渡せば、確かにオレたちの周りに大小の水溜りがある。
 こんなもんで、あいつらを感電させられるのかよ。
 オレは握り締めた指を広げて、掌に載っている銀色の小さな球形を見つめる。

 ネロがオレに振り向く。
「ボクを信じろ。それとも、カイトはボクを信じられないのか?」
 ネロが念を込めてオレの脇腹を小突き、ネロはカイトに意思表示する。

「……」
 オレは何も言わなかった。
 黙って銀色の小さな球体を握り締めて、俯いて瞼を閉じて首を横に振る。

「それにしても、景色がきれぇ〜」
 その時、ネロのインカムからノイズ交じりで緊張感のないミサの暢気な声が聞こえる。

 オレはミサの声を聞いて呆れてため息を零す。
 顔を上げて、オレはネロに振り向く。
「そうだな。お前を信じるしかねぇ」

13 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:01:32.817 ID:Gu/o2tVTM.net
 ネロは任せろという感じで頷く。
「奴らが水溜りの上を歩いたら、そいつを投げるんだ、いいな?」
 ネロはミサを無視して、黒いハットに手を載せ、銀色の小さな球形を握り締めた。

 オレはネロに答える様に脇腹を肘で小突いた。
「ああ。派手にやろうぜ」
 オレは奴らが水溜りの上を歩くまで、じっと待った。
 オレは緊張で唾を飲み込み、ごくりと喉を鳴らす。何故か喉が渇き、冷や汗が頬を伝う。

 オレはネロが気になり、ネロに振り向いた。
 ネロは左手をジャケットのポケットに手を突っ込み、右手で銀色の小さな球形を握り締めて手を構えている。
 後ろの敵と前の敵を気にしながら、ネロはタイミングを窺っている。
 どうやら、ギリギリまで奴らを引き付けるつもりらしい。

「今だ!」
 ネロが力強く叫んだ。

 緊張でオレの心臓が口から飛び出しそうになる。
「ほらよっ! 大人しくしやがれ!」
 オレは水溜りの上を歩く奴らに向かって、銀色の小さな球形を放り投げる。
 銀色の小さな球形は放物線を描いて水溜りに落ちた瞬間、強烈な青白い電撃が魔物たちを巻き込んで襲い始める。
 あまりの眩い光に、オレは思わず「うっ」と声を漏らす。顔の前で眩い光を手で遮り、片目を瞑る。

「ぐぉぉぉぉん!」
 魔物らが水溜りの上で咆哮を上げながら、魔物の身体は黒こげになり黒煙を上げ、絶命したのかばたばたと横に倒れてゆく。
 電撃を食らわなかった魔物らは、一瞬何が起こったか理解できず、首を傾げてお互い顔を見合わせる。
 数秒が経ち、魔物らは仲間の死体を見つめて悲しい眼をして後退り、ぞろぞろと踵を返して樹の影に消えてゆく。
 まだ諦めてないのか、樹の影で魔物の紅い目が光っているのが不気味だった。

14 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:02:10.746 ID:Gu/o2tVTM.net
 オレは脱力感とともにため息を零す。
 オレはネロに振り返って、ネロの肩に手を置く。
「なんとかなったな。正直、お前の親父の発明品、馬鹿にしてたぜ」
 オレは親指を突き出す。
 ネロの親父は、ゾット帝国騎士団の科学者だ。
 よく変な物を発明しては、騎士団と親衛隊に役立っている。
 自慢げにネロは、オレとミサに親父の発明品を見せびらかす。
 秘密基地で親父の発明品を弄っては、武器を改良するのがネロの趣味とかなんとか。
 そんなんじゃ、女が呆れるぞ。いつもオレは思う。
 お前が親父の発明品を弄る時、ミサがいつもつまらなそうにしているのがわからないのかよ。

 ネロが鬱陶しそうにオレの手を払いのける。
「よせよ。お前は何も考えずに突っ走るところがある。無駄な戦いは避けたい」
 ネロは瞼を閉じて肩を竦める。

 オレは頭の後ろで手を組んだ。
「悪かったな、何も考えてなくて。今回は、お前に助けられたな」
 ネロの背中越しに、魔物らが黒こげになっているのを見て、オレは口笛を吹く。

「ねぇ。こんなとこにラウル古代遺跡があるわけ? 見たとこ森が広がってるし、でっかい湖はあるし。何もないじゃない」
 ネロのインカムに、ノイズ交じりでミサから無線が入る。

 お前は暢気でいいよな、ミサ。オレとネロは散々な目に遭ったってのに。オレは愚痴を零す。
 オレは空を仰いで額に両手をくっつけ、お気楽なミサを探す。
 オレはミサを探すのを諦めて頭の後ろで手を組み、樹の影に消えてゆく魔物らを見送る。
「あいつらも諦めてくれたし、さっさとこんなとこ離れようぜ」
 オレは肩を竦めて歩く。

 ネロの横を通り過ぎようとした時、ネロは手でオレを制す。
「待て、奴らの様子が変だ。油断するな、カイト」
 ネロは何匹か残った魔物を見回した後、自分が倒した魔物の前にいる、生き残った魔物たちを睨み据える。

15 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:02:34.424 ID:Gu/o2tVTM.net
「今度はなんだよ」
 オレは舌打ちして、斜め掛けの鞘に収めた剣の柄に手をかけ、残った魔物たちを見回す。
 こいつら、何しようってんだ?

 オレたちの前から立ち去らずに残った魔物は、なんと黒こげになった魔物の死体を喰い始めた。
 魔物は喧嘩しながら、魔物の死体を貪る。生々しい咀嚼音が聞こえる。

 信じられない光景を目の当たりにして、オレは思わず後退る。
「!? ど、どうなってんだよ」
 オレは手に変な汗を掻いていた。

 ネロがオレを制した手をゆっくりと下す。
「さあな。嫌な予感がする」
 ネロは緊張した声音で、腰に巻いたホルスターのオートマチック銃の柄に手をかける。
 ネロは余った手でジャケットのポケットに手を突っ込んだ。さっきの武器を使うのだろうか。

 共食いしている一匹の魔物が貪るのを止めて顔を上げ、低く唸りながらオレたちに吠えて威嚇して見ている。
 その魔物は、低く唸りながら足を踏み鳴らし、なんと姿を変え始めた。
 その魔物は皮膚が解けてメタリックの骨格が露わになる。足の爪がさらに鋭くなり、背中にキャノン砲が現れた。
 それぞれメタリックの骨格姿に変えた魔物の背中に様々な武器が現れる。
 ミサイルランチャー、ガトリング砲、ビームキャノン砲。
 姿を変えた魔物が勝ち誇った様に口許を綻ばせ、紅い目が鋭く光り、次々に背中に装備した武器を発射したり撃ってくる。

 オレの瞳に、奴らの攻撃が迫るのが映る。
 くそっ。ミサの奴、何してんだよ。
 こんな時に。オレは焦り苛立った。

16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:03:08.831 ID:1WWntuXg0.net
ネロをちんぽに置き換えて読むと楽しくなるからオススメ

17 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:03:29.797 ID:Gu/o2tVTM.net
 姿を変えた魔物が勝ち誇った様に口許を綻ばせ、紅い目が鋭く光り、次々に背中に装備した武器を発射したり撃ってくる。

 オレの瞳に、奴らの攻撃が迫るのが映る。
 くそっ。ミサの奴、何してんだよ。
 こんな時に。オレは焦り苛立った。

「ウォーターボール!」
 その時、オレたちの頭上でミサの声が降った。

 ミサがオレたちの頭上で呪文を詠唱した声が聞こえたかと思ったら、オレの身体がジャンボシャボン玉に包まれ、ふわりとオレの身体が浮き上がる。
 その間に奴らの攻撃がオレのジャンボシャボン玉に当たるが、奴らの攻撃がジャンボシャボン玉に吸収されてゆく。

「ど、どうなってんだ!?」
 オレはジャンボシャボン玉の中でバランスを取るのに必死で、ジャンボシャボン玉の中で忙しく回転している。
 回転しすぎて気分が悪くなり吐きそうになり、口許を手で押さえる。
 逆さま状態で隣のネロを見る。
 ネロはジャンボシャボン玉の中でハットを押さえ、胡坐をかいてジャケットのポケットに手を突っ込んでいる。
 ネロの奴、平然とバランス取りやがって、優雅に景色を堪能してやがる。
 オレは逆さまの状態でネロを睨んで拳を振り上げる。
 こうなったら、意地でもバランス取ってやる。

 オレはジャンボシャボン玉の中でバランスを取るのに悪戦苦闘し、くるくる回ること数分が経ち、そろそろバテた頃。
 オレはコツを掴み、やっとジャンボシャボン玉の中でバランスが取れる様になる。
 オレは胡坐をかいて頬杖を突き、勝ち誇った様にネロを睨む。
 ネロは相変わらずハットを押さえて胡坐をかき、ジャケットのポケットに手を突っ込み、眼下に広がる景色を堪能している。
 無視かよ。オレは俯いてため息を零す。

18 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:04:09.260 ID:Gu/o2tVTM.net
 オレは立ち上がり、退屈しのぎに片足を上げてよろけながらシャボン玉の内側を拳で叩いてみるが、金属の様な硬い音がする。
 どうなってんだ。こいつはシールドなのか?
 ふと下を見ると。オレの眼下で小さくなった奴らが悔しそうに攻撃を諦めてオレたちを呆然と見上げている。

「ふぅ。なんとかなったか」
 オレはネロに背を向けて寝転び、耳を穿りながら眼下に広がる景色を眺めた。

 広大な森が広がり、山が連なり、川が流れ、大きな湖、大きな滝、古城、遺跡がちらほら見える。
 大自然がオレを呑み込み、オレは息を呑む。これが、世界か。初めて見る。
 昔は、この森に人が住んでたかもな。

 それにしても。
 禁断の森の途中まで馬で来て、すぐ帰るつもりだったんだよな。
 馬はミサの魔法でゾット帝国騎士団の馬小屋に返したのはいいけどよ。
 まさか、遺跡を調べている時に魔物に襲われるとはな。
 オレは思い出して、苦笑いしてため息を零す。

19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:04:23.054 ID:oA4W6rJR0.net
オレ〜オレオレオレ〜

20 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:04:58.488 ID:Gu/o2tVTM.net
 爺ちゃんの冒険書に書いてあった、ラウル古代遺跡。
 爺ちゃんの最期の冒険、ラウル古代遺跡を確かめるため、ここまで来た。
 オレは今、世界を見ている。爺ちゃんが見てきた世界。
 オレは爺ちゃんに貰ったクリスタルの首飾りのクリスタルを握り締める。
 このクリスタルは、爺ちゃんがラウル古代遺跡で採取したらしい。
 爺ちゃんが死んでから、オレはクリスタルの首飾りを肌身離さなかった。
 爺ちゃん。オレはこれから、世界を見ていく。

 オレたちを包んだシャボン玉は上昇気流に乗って目がくらむ高さまで上昇した後、風に任せてゆっくりと飛んでゆく。
 オレは束の間の旅を楽しむ。
 その時、飛行機の様な騒音が近づいてくる。

「なんだ?」
 オレは何事かと思い、音のする方に顔を向ける。

 騒音とともにごっついホバーボードに乗った、幼馴染のミサがオレとネロの間に割って入る。
 オレは寝返りを打って、やっと来たミサを「おせぇんだよ」と呟く。
 ミサは亜麻色のポニーテールでエメラルドグリーンのベレー帽を斜めに被り、額にゴーグルを装着している。
 両耳にハートのピアス、首にはハートのネックレス。
 服は白のブラウスで胸に小さな紅いリボンが付き、スカイブルーのガーディガン。
 コウモリの形をした黒いマントを羽織り、両手に革の黒いグローブを嵌めている。
 下はピンクのフレアスカートに太腿丈の黒いスパッツを穿き、膝から下は縞のニーソックス。
 靴は黒いショートブーツ。

21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:05:20.749 ID:PkfxTujW0.net
裕P乙

22 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:05:35.649 ID:Gu/o2tVTM.net
 ミサが肩を竦め、瞼を閉じてため息を零す。
 「もう見てられないんだから。あたしに感謝しなさいよ? ネロ、あたし大活躍でしょ!?」
 ミサは鼻と喉を鳴らしてオレを一瞥した後、胸の前で手を組み上目遣いでネロにラブラブビームを送る。

 オレはつまらなそうにネロを見る。
 ネロはミサを無視して胡坐をかき、景色を眺めながら腕を組んで顎に手を当てて何やら考え込んでいる。
 また始まったよ。ミサの媚が。付き合ってらんね。

「つうか、ミサ。お前、今までどこ行ってたんだよ?」
 オレは寝転んだまま、耳を穿りながらミサを睨む。
 こいつ、可愛いんだけど、性格が最悪なんだよな。

「どこでもいいでしょ? カイトには関係ないじゃない」
 ミサはオレに舌を出して、両手を組んで鼻と喉を鳴らしてそっぽを向いた。

 オレは舌打ちした。
「ああ、そうかよ。お前の恋が実るといいな。どっかの誰かさんと」
 オレは肩を竦めて、ネロに顎をしゃくる。
 オレは「やってらんねぇ」と呟き、ミサに背を向けて寝返る。
 景色をぼんやり眺めていると、安心感と疲労で眠気が襲い、オレは欠伸をして目を擦る。

 その時、どこから飛んできたミサイルランチャーがオレのジャンボシャボン玉に当たり、卵が割れる様な嫌な音を立てて罅が入る。
 オレのジャンボシャボン玉にミサイルランチャーが当たる度に罅が大きくなる。
 その後、何故か敵の攻撃が止んだ。
 諦めてくれたか?
 オレは寝転んだまま、辺りを見回す。

23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:05:54.979 ID:eGcXoWoI6.net
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24 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:06:20.323 ID:Gu/o2tVTM.net
 その時、どこから飛んできたミサイルランチャーがオレのジャンボシャボン玉に当たり、卵が割れる様な嫌な音を立てて罅が入る。
 オレのジャンボシャボン玉にミサイルランチャーが当たる度に罅が大きくなる。
 その後、何故か敵の攻撃が止んだ。
 諦めてくれたか?
 オレは寝転んだまま、辺りを見回す。

 くそっ。今度はなんだよ。
 敵の攻撃が止んだのを確かめると、オレは眠気が一気に覚め、何事かと思い慌てて飛び起きた。
「おい、ミサ。なんでオレだけ罅が入るんだよ!?」
 オレは拳を振り上げ、ミサに食ってかかる。オレの拳が怒りで震えている。
 ミサ。オレのだけ手加減したんじゃねぇだろうな。
 オレの中で、そんな不安が過る。まさかな。

 ミサは胸の前で両手を合わせて、可愛くぺろっと舌を出した。
「ごめんっ。カイトの分だけ、手加減しちゃった。ネロは特別だからね?」
 ミサはネロにウィンクして、ネロにラブラブビームを送る。

 オレはミサが信じられず、ミサを力強く指さす。
「はあ!? お前なに言ってんだよ!? ネロ、なんとか言ってやれよ!」
 オレの指先が得体の知れない恐怖で震えている。手には嫌な汗を掻いている。
 オレは救いを求める様にネロを見る。

 ネロはミサを無視して、デジタル腕時計を弄りながら、黒縁メガネのレンズでどこからミサイルランチャーが飛んできたか探索モードで必死に探っている。

25 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:06:55.062 ID:NXW8iFEtK.net
それはちんこだった


〜Fin〜

26 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:07:12.308 ID:Gu/o2tVTM.net
 ここはネロに任せるか。オレはミサに視線を戻す。
 オレはミサの苛立ちで両手で頭を掻き上げる。
「おい、ミサ! オレのだけ手加減したのかよ!? お前、それでも幼馴染かよ!?」
 オレはまた力強くミサを指さす。やっぱりミサが信じられず指先が震えている。
 今度は額に嫌な汗を掻いている。

 ミサは肩を竦め不気味に微笑んで、鬱陶しそうに手をひらひらさせる。
「ネロとあたしは大丈夫だから。落ちるのはカイトね。短い間だけど、楽しかったわ」
 ミサは瞼を閉じ、涙を指で拭う仕草をして、胸の前で十字を切った。

 こいつ、冗談じゃないな。本気だ。
 オレはミサに呆れて、がっくりと肩を落とし俯く。
 ミサに付き合いきれずに疲れて、そのまま深いため息が零れる。

「何か近づいてくるぞ! 油断するな!」
 その時、ネロの怒声が響く。

「!?」
 オレは一気に緊張して、驚いて顔を上げる。
 オレは素早くネロを見ると、ネロの黒縁メガネのレンズに表示された3D立体地図が赤く点滅している。
 敵か。どこだ?
 オレは辺りを見回す。さっき攻撃してきた奴か?

 その時、けたましく鳴きながら、オレたちの向こうと反対側から飛んできた二羽の大鷲。
 大鷲はメタリックの骨格に眼が紅く、両翼の先端が太い筒状になっており、長い尻尾が生えている。
 二羽の大鷲は回転しながらオレたちに近づき、それぞれ口を開けるとガトリングガンがあり、二羽の大鷲は口を開けたままガトリングガンを撃ってくる。

 オレのジャンボシャボン玉の罅がみるみる大きくなる。
 くそっ。諦めたんじゃなかったのかよ。

 何でオレだけなんだ。
 オレは両手で頭を掻きながらミサとカイトを見る。
 ネロを見るが、ネロのシャボン玉は攻撃を吸収して大丈夫みたいだ。
 ミサはミサで、青白い障壁に包まれている。

 ミサ、オレのだけ本当に手加減したのか?
 オレは首を横に振る。そんなわけねぇ。
 オレは両手の拳を握り締める。
「おい、なんとかしろよ!」
 オレはミサとネロに訴える様に、シャボン玉の見えない壁を拳で叩く。
 拳を額にくっつける。

27 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:08:04.251 ID:Gu/o2tVTM.net
 オレは歯を食いしばって一羽の大鷲を睨む。
 大鷲は勝ち誇ったように、両翼を真っ直ぐ前に突き出し、両翼の先端の筒からミサイルが発射された。

 ミサイルの飛来音が風を切る。
 オレは飛んでくるミサイルを見て舌打ちした。
 今度はミサイルかよ。余計なことしやがって。
 オレはシャボン玉の見えない壁を拳で激しく叩く。
 くそっ。どうなってやがる。ここの魔物どもは。
 ミサがシールドの手加減をしたとは思えねぇ。
 じゃ何でなんだよ。
 オレは諦めて両膝をシャボン玉の見えない床に突き、絶望に駆られ俯く。

「不味いぞ。ミサ、カイトをなんとかしろ!」
 ネロの怒声が波の様に揺らいで聞こえる。

 大鷲のミサイル攻撃がオレのジャンボシャボン玉に当たり、攻撃音が遠くに聞こえる。
 なんとかならねぇのかよ。くそっ。
 オレは両手の掌を床に突き、拳を握り締めて見えない床を叩く。
 その間にも、オレのジャンボシャボン玉の罅割れが大きくなる。
 オレの鼓動が高まり、緊張で息が荒くなる。
 瞼を閉じた。落ち着け。とにかく、考えるんだ。どうにかしないと。
 その時、オレのジャンボシャボン玉は攻撃に耐えきれず、ついにガラスが割れた様に砕け散る。

 オレの身体は吸い込まれるように宙に投げ出された。
「うわぁぁぁぁぁ!」
 オレの身体が逆さまにみるみる急降下していく。
 顔を上げると、ネロとミサが小さくなる。

 オレは手を伸ばして掌を広げる。
「ミサ、ネロ……」
 オレは小さく呟いた。
 ついにミサとネロが点になり、見えなくなった。
 オレの身体が急降下してゆく、地上に向けて。
 今度ばかりはダメかもな。オレは瞼を閉じる。

28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:08:56.498 ID:ocxMVOyi0.net
今さらゾッ帝とかさすがに古いわ

29 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:09:22.488 ID:Gu/o2tVTM.net
「こらぁぁぁぁぁ! カイトぉぉぉぉぉ! なに諦めてんのよっ! あたしがカイトを助けるんだから! 幼馴染を見捨てたりしないわよ! 今行くから待ってなさいっ!」
 ミサの怒声が天から聞こえる。

 変だな。これは夢か?
 いや、オレはまだ死んでない。
 気のせいじゃない。ミサの声が聞こえる。
 オレはゆっくりと瞼を開ける。

 オレの視界に、ミサがホバーボードの後ろの二本マフラーから激しく火を噴きながら、ホバーボードのエンジン全開でオレを追いかける姿が映る。
 ミサの姿を見て、オレは鼻を鳴らし喉の奥で笑う。ミサに見捨てられたかと思ったぜ。
 ネロとはぐれちまったな。あいつならなんとかするだろ。

 その時、ミサの背後からけたましく鳴きながら一羽の大鷲の魔物が急降下してくる。
 またあいつかよ。諦めてくれそうにないな。

 オレは大鷲の魔物を睨む。
「ミサ! 後ろだ! あいつが追いかけてきてるぞ!」
 オレは近づいてくるミサの背後を指さす。

 ミサは鬱陶しそうに髪を掻き上げ、背後の魔物を無視してオレの降下スピードに追いつく。
「魔物なんかどうでもいいわ! あんたがなんとかしてよ! あたしはあんたを助けるので手一杯なんだから! カイト、手を伸ばして!」
 ミサがオレに手を伸ばして掌を広げる 
 ミサの亜麻色の前髪とポニーテールが風で靡いている。

 オレもミサに手を伸ばしながら、腰のホルスターに挿したオートマチック銃の柄に手をかける。
 オレは舌打ちした。やっぱ、オレがなんとかしないとな。
 大鷲の魔物はミサの背後で羽ばたきながら、長い尻尾の鋭い先端をミサの背中に向ける。
 こいつ、あの尻尾でミサを刺そうってか。させるかよ。
 オレはミサに手を伸ばしつつ、腰のホルスターに挿したオートマック銃を抜く。
 片目を瞑って大鷲の魔物に狙いを定め、オートマチック銃の引き金を引いて二三発撃つ。
 三発目に撃った銃弾が大鷲の魔物の腹に命中し、銀色の粘着物が大鷲の魔物の腹にくっついた。
 同時に大鷲の魔物の身体を青白い電気が包み込み、大鷲の魔物が麻痺して苦しそうに鳴きながら逆さまに降下してゆく。
 オレは青白い電気を包み込みながら降下してゆく大鷲の魔物を見下ろして口笛を吹いた。

30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:09:47.210 ID:hOKGqDqUd.net
大物youtubeだったのかお前

31 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:10:03.375 ID:Gu/o2tVTM.net
 オレはオートマチック銃を握った手で、額の汗を手の甲で拭う。
「ふぅ。なんとかなったな。それにしても、この銃、なんなんだ?」
 オレはまじまじとオートマチック銃を見つめる。
 帝国騎士団からくすねた銃だが、騎士団はこんなもん使っているのか。
 物騒な世の中になったもんだ。

 その時、もう一羽の大鷲の魔物がお腹を向けて急降下して来た。
 そして、青白い電気を包み込みながら降下していた大鷲の魔物と接触して空中爆発が起きる。

 その衝撃波がオレとミサを襲う。
 あとちょっとでオレはミサの手を掴むところだったが、爆風でオレは回転しながら吹っ飛んだ。
「うわっ」
 熱気と破片が飛んできて、オレは顔の前を手で遮る。
 凶器と化した破片が頬や腕、脇腹や太ももを掠めて皮膚が切れて怪我する。
 オレは痛くて、「っつ」と思わず顔をしかめて声を漏らす。

「ああもう! あとちょっとだったのに! 世話が焼ける男ね! こうなったら、魔法しかないわね! ウォーターボール!」
 ミサの苛立ちの声が降り、ミサは呪文を詠唱した。

 ミサが呪文を詠唱すると、オレの身体がジャンボシャボン玉に包まれ、オレの身体がジャンボシャボン玉の中で浮き上がる。
 またこの魔法か、嫌な思い出しかないぜ。オレは顔をしかめ、心で愚痴を零す。
 オレはオートマチック銃を腰のホルスターに挿した。

32 :グラエナ:2017/01/23(月) 11:11:08.116 ID:Gu/o2tVTM.net
 オレは胡坐をかいて、太ももに掌を突く。
「また手抜きじゃねぇだろうな!」
 ミサを睨んで拳を振り上げる。

 ミサが鬱陶しそうに髪を掻き上げ、ホバーボードを飛ばしてオレのジャンボシャボン玉に近づいてくる。
「即席のウォーターボールよ。文句言わないでよ! あたしの魔力、そんなにないんだから!」
 ミサがジャンボシャボン玉の中に手を突っ込んで、オレに手を伸ばす。
「いつまで持つかわからないわよ? また落っこちたい?」と、ミサは顔をしかめて冷たく言い放つ。
 自分の手を早く掴めと言わんばかりに、シャボン玉の中に突っ込んだ手の指をひらひらと動かす。

 魔法が使えないオレはミサの態度に苛立ち、頭の後ろで手を組む。
「おせぇんだよ。待たせやがって」
 オレは舌打ちしてから、一安心してため息を零し、仕方なく嫌々ミサに手を伸ばす。
 オレがミサの手を掴んだ瞬間、ジャンボシャボン玉が勢いよく弾けた。

 ミサはオレの手を掴んだままため息を零す。
「やっと掴んだわよ。邪魔が入ったけど、まあいいわ……」
 やれやれという感じで、ミサは瞼を閉じで肩を竦めて首を横に振る。

 オレはミサに親指を突き出した。
「オレはミサを信じてたぜ。一時は諦めたけどな」
 歯を見せて、オレはミサに笑いかける。

 ミサは顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにオレから顔を背けた。
「べ、別にっ。ま、まあ、幼馴染だし? ネロに言われたし? それにしても、危機一髪だったわね」
 ミサはオレから顔を背けたまま、額の汗を手の甲で拭う。

ミサの汗の粒が風に飛ばされて、オレの頬に張り付く。
「オレを殺す気かよ。ったく」
 オレは眉根を寄せてミサを睨み、俯いてため息を零す。
 雲を抜け、雲の間から足元に広がる景色に息を呑んだ。
 ネロの奴、今頃なにしてんだか。

「ねぇ、ネロのこと考えてるの? ネロのことなら心配ないわよ? 後で合流しようって言ってたし。それに、ネロのハイテク装備もあることだし。なにも心配することないわよ」
 ミサはオレが考えていることを、さらりと口にした。

33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:12:44.289 ID:oA4W6rJR0.net
これパクリ?

34 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:14:07.271 ID:ocxMVOyi0.net
>>33
http://ncode.syosetu.com/n2387co/
禁断の森 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be20a4887bc3d3353f527d3636c44e3)


35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:24:59.750 ID:/Cu0E1pq6.net
地の文がくどい
ラノベじゃ致命的

36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:26:42.379 ID:tHQN09Sd0.net
センスねぇな

37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:35:28.012 ID:WGx2RwKRd.net
ゾッ帝の恐ろしいところは12万文字(文庫本でいうと180ページくらい)でやったことが
狼に襲われる→狼を倒すも何か覚醒する→空に飛んで逃げる→川に落ちる→また空を飛ぶ→雑談→敵が出てきて戦う
話は一切進んでないと言う恐怖

38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 11:53:15.270 ID:cTMd4tOa0.net
オレオレうるさいな
たまには省略しろ

39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 12:05:14.995 ID:1f+nUwkyd.net
>>38
同じこと思った
オレオレネロネ口ミサミサうるさい
テンポ悪すぎ

40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/01/23(月) 12:08:25.510 ID:V/PgGnswM.net
一人称全部要らないね

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