■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
HUNTER×HUNTERの二次創作ss書いてるからちょっとみて
- 1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:48:43.755 ID:o+jay8Kk0.net
- とりあえず切りがいいところまで。まだ書き直したりするけど、主人公の発とか考えてないしいろいろ意見聞きたい。技名もいいのが思い付かないし
- 2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:49:03.511 ID:o+jay8Kk0.net
- その男は言った…遥かに人間より強く巨大な『それ』の亡骸を背にして
「次はお前が守る番だ……」
悠久の草原が黄昏に染まるなか、無精髭のその男は優しく俺の頭を叩いた。その手の温かさが残る間にその人は風に揺られ去り行く…
魔獣グレゴリオ、天災のようなその化け物は身の丈は十メートルを超え、表皮は鋼以上の硬度をもち、吐いた息は大気を溶かし、腕を振れば何もかもを引き裂いた。一万8000いた軍の3分の2がやられ、のこりはどこかへ逃げて行った。
そんなどうあがいても人間が勝てない『存在』で『絶望』を相手にたった一人で俺の『国』を守った英雄の名は…
ージン・フリークスー
ハンターと呼ばれる者だ…
〜〜
- 3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:49:12.611 ID:4tuVwm7Pd.net
- ヒソカ「ウィング?」
- 4 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:49:21.149 ID:o+jay8Kk0.net
- 「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」
鈍い音が会場に響き、大男が少し浮いたのち派手な音をたてて伸びた。
『勝負ありッッ!!勝者ッッラシーダ・シャハル!ッッ!』
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!やったぜ!!」
「これで!!これでおれも…!!ハンターだ!!!」
二メートルを超える男をなぎ倒し立っていたのは身長170にもみたない細身の少年だった。
黒い髪に褐色の肌…鋭く、そして透き通った翡翠の瞳が光る少年…
ラシーダ・シャハル(17)彼が今回の物語の主人公である。
「えー、それでは皆さん。最後の戦いが済みましたので手続きをいたします。こちらへどうぞ」
長身の変なひげを携えた執事風の男が、『勝者一同』を促した。
ハンター試験が終わったのだ…
- 5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:49:37.390 ID:gxPGAjzI0.net
- おもしれー
NG入れたから勝手に続きかいてくれ
- 6 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:49:47.753 ID:o+jay8Kk0.net
- (これで…やっと一つ…ジンさんに追い付けた…)
俺の国を助けてくれた英雄…ジン・フリークス…
彼がハンターだと知ったのは七歳の時だった。危険だから止めろなどと親が言おう泣こうが喚こうが反対を押しきり、頑としてジンさんのようなハンターを目指し日々トレーニングに励んだ。
村の皆はすぐに諦めると、俺を止めるのを諦めてしまったが…
俺は十年間…ひたすら、あらゆるトレーニングをし続けた。幸い自分の国は元々紛争国だったのもあり、殺人、殺獣に対しての知識の指導者に困る事はなかった。
初めは面白がって遊び半分に教えていた軍人も達人も、最後には本気で掛かってきた上で俺を見上げる事になった。
なにが言いたいかというとだ、俺はその憧れのハンターになるために全く努力を惜しまず、しかも武の才能もあったって自慢をしているのだ。
村の皆も最後は笑顔で送り出してくれた。
とにかくだ、自分でいうほど俺は強い。それはあの筋肉達磨が未だにステージで寝ているのを見れば容易に証明されているだろ。
- 7 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:50:13.598 ID:4tuVwm7Pd.net
- ジンはそんなことしないぞ
- 8 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:50:25.267 ID:o+jay8Kk0.net
- 「どうぞ、ハンターライセンスです」
「おぉ〜!!」
思ったより格好いい…これがハンターライセンス…一枚のカードだ
「もし、万が一紛失されても一切の
「ジンさんッッ!!俺はあなたのように弱き人を!!いや世界を救う救世主になる!!」
「あーはっはっはっ!!!」
「あ、あの…ラシーダ様……」
「あーはっはっはっ!!!」
「聞いてないし……」
協会の女性が一つため息を吐いた。
「おい、あんた」
「ん?」
ラシーダの肩を叩く者がいた。
小柄なラシーダより更に小さい男だ……右目に眼帯をしており、怪しい顔をしている。歳は自分より少し上か…
- 9 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:51:09.462 ID:o+jay8Kk0.net
- 「ん?なんだ?だれだっけ?」
「おい!!さっきまで一緒に試験受けてただろ!!クリカラだよ!!」
「ほー、そうなんだ。俺そういうの興味ないからさ」
「お前なぁ…よく受かったな…それで…」
「まぁ、試験内容に相手の顔を覚えるなんて項目なかったしな」
「ははは、そりゃ受かるわけだ。まぁ、話しは変わるんだけどよ」
「?」
急にその男の顔つきが変わる
「ここじゃあ…なんだからよ…」
「場所変えるのか?」
〜〜喫茶店
『いらっしゃいませー』
全く普通の喫茶店だ、とりあえずアイスティーを2つ頼む
「ふぅ、落ち着けるな」
「いや、喫茶店で話せる内容ならあそこでもよくないか」
「俺は時間が無いんだけど」
「おいおい、そう急くなって」
「どうせ予定も無いんだろ」
「俺はな、世界を救うって目標が
「じゃあ予定はなしだな」
「お前バカそうだからよ、教えたおいてやるよ」
「は?」
「どうやらこのハンター試験…まだ終わりじゃないみたいなんだ」
- 10 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:51:09.714 ID:VsCygyrq0.net
- ハンサムだね
- 11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:51:35.853 ID:4tuVwm7Pd.net
- そして は
黒い髪と褐色の肌の直後に入れないと
- 12 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:51:41.072 ID:LbQGniLB0.net
- 悠久の草原ってなんやねん
- 13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:51:51.048 ID:o+jay8Kk0.net
- 「どういうことなんだ?」
「いいか、実は裏試験ってのがあってよ…」
「なにやら念って言う超能力みたいなものの習得が真の最終試験らしいんだ」
「あー、あれか…俺見たことあるよ」
「なにぃッッッッ!?!?」
ガタッッ
クリカラが勢いよく立ち上がり、周囲がざわつく。
「おい、目立っちゃいけねーんだろ」
「お、おう…そうだった…!」
「そ、それよりよ!念を見たってのは!?」
「あー、まぁよくある話だけどな…俺は小さい頃ハンターに命を…国を救われたんだ」
「…」
「そのハンターがなんか不思議な力で国軍すら敵わないビルみたいな魔獣をたった一人でやっつけたのさ」
「いや、俺が言いたいのはそこじゃねぇよ…」
「お前…見えたのか?念が?」
「はぁ?どういうことだ?」
「いいや、こうしちゃいれねぇ」
「俺とお前じゃ立ってる場所がだいぶ違うようだ」
「俺から誘っておいてなんだが、あんたとは別の道を行くよ」
「はぁ?」
「お互い…習得しような、念…」
「あ、あぁ…」
- 14 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:52:16.582 ID:o+jay8Kk0.net
- 「まずは師でも探すところからだけどな!」
「はは、それは間違いないな」
「んじゃ、またどこかで会おうぜ、ラシーダ」
「おう、えーと、クリ、クリスマス…」
「クリカラだっつの…まだ聖夜には早いぜ」
「あ、そういえばもう一つ聞いていいか?ラシーダ」
「ん?」
「その、助けてくれたハンターってのは?」
「…名は…ジン・フリークス…」
「次はお前が守る番だって…言ってくれたんだ…」
「はは、そうか…そういうことか…!!くそ!うらやましいぜ!」
「有名な人なのか?」
「いろんな意味でな、じゃあ本当にあばよ、また生きて会えたら…だ…」
「俺は大丈夫さ!強いからな」
そういうと、クリカラはニヤリと笑い飄々とその場を後にした…
(ジンさんって有名人なのか…当たり前だよな…俺の目標なんだから…)
「ってあいつ!!喫茶店の料金俺持ちかよ!!!」
- 15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:52:39.511 ID:o+jay8Kk0.net
- 〜〜
次の日、ハンターライセンスでタダで泊まれる三星ホテルに泊まり朝早くから街に出た。
「まるで特権階級だよな…、まぁ命をかけて取ったんだ、これが対価って奴かもな」
「さてと、どうするか…念能力者かつ師になってくれる人物っつったらなかなか見つからないよな…」
とりあえず辺りを見渡してみる。
なんの変哲もない、近代化の進んだ街だ。自分の国とは大違いで何でもあるが、とにかく空気がまずい。そしてクラクションがうるさい。
見渡す限り、人、ヒト、ひと…
この中から念能力者かつ師になってくれる人!?無理だ!!
そもそもこの街に念能力者がいるかも疑わしいぜ!!
「はぁ…地道に聞いてまわるか…って誰にだよって話だけどな…」
「苦手なんだよ…こういうの…」
途方もない、答えもない、目的の場所は決まってない…
だが足だけが動き人と人の間をぬって前に進む…喉が乾く、なんで都会ってこんなに湿度が高いんだろうな…
チラッと目に何かが写る…いや飛び込んできたというべきか…
例えば大自然のなかに人口建造物があれば嫌でも目につく、それくらい異質な物だった
溢れ返った人混みのなか…
自分の二メートル先を歩いているリュックを背負った男にむかい手が伸びていた。
おかしいのはその手だ、霧…?蒸気?いや光?オーラというべきか…緑のそれがスーっとその手のまわりを囲っているのだ。
- 16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:53:10.847 ID:o+jay8Kk0.net
- 俺はそこから目が離せなかった…
直感でスリだとわかった…しかし止めに入れない、今から起きるであろう『それ』が見たくて仕方がないのだ…
そして驚愕した。その手はリュックの中に入っていった。しかし、おかしい。
まさに言葉の通り入っていったのだ、リュックを透過して…!
2、3度ガサガサと掻き回した後に、またすっと…鮮やかに財布が抜き取られる。リュックには穴が空いていない。やはり『すり抜けた』のだ。
間違いない…『念』だ
そこではっと我に変える。スリだ、捕まえなくては!!
「おい!!」
リュックの男が大声にビックリして振り返る
「な、なんですか!?」
「お前じゃねーよ!おいあんた!」
その手の主はそそくさと去ろうとする。
「ま、まて!!逃がさねーぞ!!」
反射的にその腕を掴む…が、まるで雲のように、その瞬間にすり抜けた…
- 17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:53:42.037 ID:o+jay8Kk0.net
- (くそ、またか!!)
そいつはあわてて逃げ始めた。
「ま、まてこら!!」
「そいつ泥棒だ!!だれか捕まえてくれ!!」
「「「え?泥棒?」」」
「「「どいつだ?」」」
「そこの金髪のツンツン頭だよ!!」
「うぐ!!て、てめぇ!!」
「「「お前か!!」」」
いかにも正義感の強そうな奴等数人がそいつに掴みかかった。
「あ、あれ??」
「い、いないぞ!?」
(くそ!!すり抜けたんだ!!)
少し遠くに緑のオーラに包まれた奴の金髪みえる
「くそ、ど、どいてくれ!!」
人混みが多く追いかけられない、このままでは取り逃がしてしまう!!
「ならッッ!ちょっとごめんよ!!」
目の前のリュックに手をかけ飛び上がる。
「「いてッッ」」
「よっと!!」
「「「ぐぅ!!」」」
「ごめんな!!」
「「「あいた!!」」」
「わりい!!」
次々と人々の肩を踏み台にしてやつを追いかける。
(あ、あいつまじか!?)
男があわてて裏路地に入っていくのが見える。
「好都合だ!!」
- 18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:54:19.275 ID:o+jay8Kk0.net
- すぐさまラシーダも後を追った。裏路地はビルとビルの合間が狭く、迷路のように入り組んでいる。しかし運よく行き止まりに追い込んだ…
奴の背後には煉瓦の壁が阻んでいる。
「ふう、あんた逃げ足早いね」
「なんなんだお前?」
歳は20後半か…?細身で短い金髪にアロハシャツ。耳、唇、鼻にいくつも銀のピアスが光っている。そいつはたれ目に鋭い眉毛で俺を睨んでいた。
「俺はラシーダっていうんだ、あんたは?」
「い、いうわけねーだろ!」
「あんた、さっきの…念だろ?」
「なぜそれを…!?まさかハンターか!?」
「あぁ、昨日ハンターになった」
「…」
「ん?どうした?」
「くく、じゃあ星無しどころか念の習得もまだじゃねーのか?」
「まぁな」
「いや、まぁなって…んじゃあ、さよなら、緑目の坊や」
そいつはオーラを纏うとまた背の壁をすり抜けていく
「ま、まってくれぇぇ!!!」
制止など聞くはずもなく壁をすり抜けた。
「ふう…」
(なんだったんだあいつ!?)
(とにかく念の習得をしていなくて助かったぜ、本物のハンターならいろいろめんどくさかったからよ…)
「ぅぉぉぉぉぉぉぉ…
壁の向こうから声が迫ってくる
「ん?なにか聞こえ…」
「オッラァァァ!!」
ボッコォォォォンッッ!!
凄まじい音をたて煉瓦の壁が吹き飛ぶ、ラシーダが壁を蹴り破ったのだ…!
- 19 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:54:40.850 ID:o+jay8Kk0.net
- 「はぁ、はぁ、まてっていったろ…金髪の兄ちゃん…よ!」
「」
「お、おい!どうした!?」
「誰にやられたんだッッ!?!」
瓦礫に当たったのか意識がなかった
〜〜
「はっ!!」
「起きたか?」
「てめぇ、なんなんだ!!ここはどこだよ!?」
「どこってただのホテルだよ」
「はぁ?縛りもしねぇでよくもまぁ…」
「いや、縛っても意味ないだろ」
「……」
「……」
一瞬の沈黙…
「いや、なんだよ!!まじで!!捕まえるきがないなら俺は帰るからな!!」
立ち上がるのを即座にひき止める
「ま、待ってくれよ!!」
「あ!?」
「あんたハンターなんだろ!?」
「……」
「俺に念を教えてくれよ!」
「…はあ?」
「いや、お願いします!!どうしても念が必要なんです!!目的の為に!!」
ラシーダは頭を地面に擦り付ける
- 20 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:55:01.370 ID:o+jay8Kk0.net
- 「目的ぃ?それが俺になんの関係が…」
「世界平和のためです!!」
「せ、世界平和ぁ!?」
「そうです!弱者が笑っていられるような…!そんな世の中にしたいんです!!」
「…はぁ…」
「お願いします!!」
「…弱者が笑ってられるねぇ…」
「はい!!!」
「うーん…いいだろう」
「本当ですか!?師匠!」
「あぁ、だが条件がある」
「え!?条件が!?」
「それくらい当たり前だろ!!ただでいくかよ!!」
「いったい?」
「お前のライセンスを貰う」
「え、ぇえええええええええええ!?!?」
「なに、簡単なことさ。お前は世界平和を望んでるんだろ?」
「世界平和はハンターライセンスなんて無くてもできるんじゃねーか?」
「いや、それくらい出来なきゃ夢のまた夢さ」
「それに…ハンターの仕事ってだけならプロのライセンスは要らねぇんだぜ」
「え!?そうなんですか!?」
「あぁ、信用こそワンランク下がるが実力主義だからよ、この世界は」
「…うーん」
- 21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:55:25.635 ID:o+jay8Kk0.net
- (っけ、これがあるだけで食うのには困らねーんだぜ。)
(そんな温室を手に入れたってのになんでわざわざ世界平和なん…)
「わかりました、このライセンスはさしあげます」
「「「ッッんなにぃ!?!?」」」
「え、だってこれなくてもハンターの仕事は出来るんですよね」
「そ、そりゃそうだが!!これがあればなんでも特権階級で!?」
「世界平和にそれって必要ですか?」
「い、いや、厳密には必要になるときも…!」
「それに…」
「…?」
「たぶん…あの人なら…」
「きっと、ハンターじゃなくたって困った人を助けていましたよ」
「俺もそういう人間になりたいと思ってます。あのとき…誓ったんだ…自分に…」
ラシーダの翡翠の瞳はその男をしっかりと見据えていた…
(こいつ…本当のまじのまじで言ってやがる…)
(到底この眼に嘘偽りがあるとは思えない……くそ…)
「だ、だから!!」
「わかった!!わかったよ!!」
「そ、それじゃあ!?」
「俺が稽古をつけてやるよ!しかし厳しいからな!!俺は!!」
「ありがとうございます!!!師匠!!」
「報酬は本当にそのライセンスカードだからな!」
「はい!!あげます!!」
「っとに…こいつは…」
- 22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:55:50.624 ID:o+jay8Kk0.net
- 「あとよ」
「はい?」
「その師匠ってのはやめろよ…その…」
「照れるからよ…サイモンでいい…」
「さ、サイモンさんッッッ!!」
「いちいち声がでけーんだよお前は!!大声禁止!!」
「「「はいっっ」」」
「うるせぇ!!」
そして俺たちの修行が始まった
〜〜次の日
「ふぁ〜」
微睡みからゆっくりと浮き上がり眼が覚める。時計の針は八時を指していた。
「そうだサイモンさん…」
「え?サイモンさん!?」
いない、どこにも!!!シャワールームか!?
「サイモンさん!!!!」
いない、いない、いない!!
そして事もあろうかハンターライセンスも!!!
「やられた…そんな…嘘だろ…くそ…」
ガクッと膝から崩れ落ちる、ライセンスを失った、念も習得出来ずに…
これからどうすれば…
- 23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:56:11.834 ID:o+jay8Kk0.net
- 「サイモンさんッッ!!!!」
ガチャ
「どうしたよ、ラシーダ」
「サイモンさん!?」
普通に玄関から戻ってきたサイモンは驚いた表情だった
「一体どこに!?」
「あー、目の前の店に買い出しをよ、腹が減ってはなんとやらって奴だな」
「お前も腹減ったろ?」
サイモンは買ってきたなにかの紙袋とおそらく食料の袋をテーブルに置いた。
「あ、それと…これ…」
サイモンが自分の胸のポケットを漁っている
「前借りしたからよ」
俺のハンターライセンスだ
「はぁ、良かったー。てっきり逃げられたかと…」
「な、てめぇ、人の善意を!!」
「いや、普段スリしてるから…」
「人を印象で決めるな、はい、それ禁止」
(この人むちゃくちゃいうな…)
「お、お金はどうしたんです?」
「コンビニってアホだからよ、本人確認もなしにこれで買い物ができたぜ」
「買い物出来るんですか!?」
「クレジットカードとしても使えるんだな、これが」
「へ、へー…」
(様々なセキュリティが施してあるから本人以外使えないって聞いたんだけどな…)
「まぁ、それはいいとして、出るぞ」
「修行ですね!」
「おう」
- 24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:56:54.866 ID:o+jay8Kk0.net
- 〜〜
電車で揺られながらサイモンはハンバーガーを頬張る。場所を聞いてもすぐつくとだけ言った。
いくつか電車を乗り継いだのち、一時間ほど歩いた所で目的の場所についた。拠点にしている都会とは一転して、静かな森の麓だ。
そこは使われなくなった採掘場だということで人気のない山肌の剥き出した場所だ。
ほぼ90度にそり立つ岩肌が丸く周囲を囲んでいて、こっそりとなにかをやるにはもってこいのようだ。
「なんでこんなに遠くまで?」
「んー、まぁいろいろな」
「よし、じゃあ、とにかく修行ですね!」
「あぁ」
「まずは何から?」
「そうだな、素質を見せて貰うかな」
「素質?」
「そう、才能って奴だ」
「どうやって?」
「お前には悪いけどよ、何ヵ月もかけて念を教える気はさらさらねぇ」
「?」
「強化合宿でさっさとお前に念を教えて、そしてライセンスを貰ったらすぐにこの街とはおらさばさ」
「ヨークシンにでも行ってソレを高値で売る」
「そんなに早まる事情でもあるんですか?」
「…さて、じゃあ始めようか…」
サイモンは少しだけ喋りすぎた…と右の眉毛をピクリと上げ話を遮った。
- 25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:58:57.345 ID:o+jay8Kk0.net
- 「先ずは簡単な予備知識だ」
「はい」
「念とは生きてるだけで体から微量に垂れ流している生命エネルギー」
「すなわちオーラだ、それを自在に操り、超常現象を可能にする。といったところか」
「あー、たまにいる超能力者ってやつですね?」
「ははは、それに関しちゃ詐欺師もいるが…確かに『本物』が紛れているのも事実」
「それどころか、芸術や占い師トップアスリートに至るまで…本人が認識していなくとも、生活のなかで自然と念能力を習得している場合もある、微力だがな」
「げ、芸術もですか!?絵とか?」
「そうだ、それがまぁ資質や才能って奴だな。いや、それを超える天賦の才能というべきか」
「はぁ…」
「しかし、それはお前にもある」
「えぇ!?俺にも!?!」
「そうだ、お前の才能は眼だ。」
「……眼?」
「お前の眼は…既に強いオーラなら見えるのだろう?」
「え、は、はい…」
「基本的に念…オーラとは身体中にある精孔とよばれる点穴から放出されるんだ」
「一般人はこれが閉じている。むろんオーラは制限され微量しかでない」
- 26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:59:34.741 ID:o+jay8Kk0.net
- 「そんななかオーラが『見えて』しまうんだから才能という他はねーよ」
「へへへ、有難うございます…!」
「なに照れてんだよ…」
「とにかくだ、先ずは念に『目覚めない』ことには何も始まらないんだ」
「なるほど」
「じゃあいくぞ」
「ちょちょちょ!!待ってください!!いったい何を!?」
「今からお前にも俺のオーラを流し込んで閉じた精孔をこじ開ける」
「そ、それ大丈夫なんですか!?」
「それはお前次第だ、天才なんだろ…ラシーダ!」
「……お願いします!!」
「よし、いくぞ!!」
サイモンの目付きが変わり手のひらをラシーダの胸元にかざした。空気が変わったようだ…
いや、本当に変わったのだ。目には見えない何かが頬を、そして全体をじわりを包み込む。まるで実体のある威圧感の様なものだった。
「こんなところで終わらねぇよな」
「もちろんです…!」
ドゥンンッッ
何かが全身を駆け巡った、その瞬間全身を別の何かがすごい勢いで駆け巡る。
「まずまずだな」
「す、すごい!!これが俺のオーラ!?!」
体の底から力が溢れだし、蒸気の様なものが体から吹き出している。体調は良好、いや、絶好調だ。
- 27 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 03:59:38.189 ID:I2DqUpnZ0.net
- 話の展開以前に、描写のセンスが致命的すぎる
- 28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:00:04.176 ID:o+jay8Kk0.net
- 「これで俺も念を…」
「まだだ!!」
「!?!」
「そのままだとオーラが出尽くして死ぬぞ!!」
「いったろ!オーラは生命エネルギーだってよ!!」
「んな!!どうすれば!?」
「纏だ!!心を落ち着けろ…ゆったりと纏え!!」
体からオーラが、沸きすぎたヤカンの蒸気の如く抜け出ていく、これが全部生命エネルギーだとしたら命の砂時計がガバガバになっているって事だ。ヤバすぎる。
「いいか、全身の力をぬけ、平常心だ」
「……はい」
「全身に巡らせるんだ、循環させろ、環をイメージするんだ」
「…」
やはり天才か……サイモンの表情が落ち着く。ラシーダからみるみると放出されているオーラは弱まり、しかし力強くラシーダの周囲を象り纏わりつく。
「気分はどうだ?」
「俺ってやっぱり天才だなって」
「はは、うるせーよお前は…!」
一段落つき自然と笑みが溢れる。
「ここからは、基本的な念を教える…」
「はい!」
「まずは、纏、絶、練、発、だ…」
「え?」
「そういやお前は天才だがバカっだったな」
「あの、分かりやすく…」
「言うより慣れろだな、まず今の感覚を覚えておけ、そのオーラを留めておく状態が纏だ」
「これがテン…」
「意識しなくても出来るレベルにしとけよ、宿題だ」
「は、はい」
- 29 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:00:46.598 ID:o+jay8Kk0.net
- 「次に絶だ…」
「こうやってオーラを遮断して…」
サイモンの存在感がみるみる薄れていく
「気配を絶ち、疲れを癒す効果もあるぞ」
「あぁ、それなら…出来ますよ…」
「ッッなに!?」
サイモンは改めて驚嘆した、ラシーダの気配が急激に失われていく、目の前にいても生物だと思えないほどにだ。はっきり言って自分以上の絶だった。
「お、お前はいったい…?」
「念として意識したことは無いんですけど…体に染み付いているというか…」
「念は生まれや生活に基づくことが多いとされる、お前一体どんな環境で…?」
「生まれは永くからの紛争国です、子供のころから気配、存在感を消せなきゃ生きて来れなかったんです」
「出来ない奴は順番に死んでいった、それが幸か不幸か役にたったみたいで」
「そうか…」
「練は、通常以上のオーラを練り上げ、解放するんだ」
「こうですか?」
ラシーダの体から栓を抜いた炭酸のようにオーラが放出される
「単純に精孔を開けばいいって物でもない。これは精神力と密接な関係があり、日頃の精進が必要だ」
「しっかりと練り上げ最大パワーを出せるようにするんだ。いかなる場合にも最大瞬発力は応用がきくはずだ」
「は、はぁ…」
「大丈夫さ、すぐに俺以上の練が出来る」
「それは無いですよ!二週間はかかります!」
「に、二週間で超えるってか!?舐められたもんだな!」
「ふふふ!なんたって俺は天才ですからね…」
「ふん!」
たしかに…紛争地で産まれ、紛争のなかで生きた人間の精神力は異常だ…
こいつの才能だけは…有無を言わせない物がある。
しかし才能だけで生きれるほどハンターが甘くないのも知っている。だからこそサイモンはラシーダに危機感を持っていた。いつか足元を掬われるときがあるだろう…
それがいつになるか…いいや、しかし
- 30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:01:11.238 ID:o+jay8Kk0.net
- 「あとは発だが…」
「ラストか!」
「そうだ、固有技とでもいうか…」
「おれの場合はオーラ内の物を透過する、特質系だ、滅多には真似できないぞ」
ー反則主義の聖者ー(ファースト・イレギュラー)
〜緑のオーラの中にある物質に、あらゆる物を透過する性質を付与するぞ!
〜矢の雨だろうが念弾だろうが全てを透過するが、重力の影響は受ける!
〜だいたい肌から五センチの範囲にしか纏えず、切り離して付与などはできないという、軽い制約と誓約がある!
〜発動中はオーラ消費が激しいため、全身の透過などは避け、部分的に透過したほうが効率的だ!!
「へー、カッコいいですね」
「卑怯だっただけさ」
「じゃあ、基本どんなとんでも能力でもいけるんですか?」
「いいや、それは出来ない。人によっての才能と性質を見極める必要がある」
「それにあくまでも人の限界を超えるものはできない」
「いや、透過って人の限界超えているでしょ」
「たとえばどんな物でも燃やす炎だとか、見ただけで相手を殺すだとかは無理だって話だ」
「そうなんですか?」
「厳密には出来ないこともない…それには覚悟と才能が必要だ」
「その覚悟は誓約と制約というんだ、自分にルールを課すことによってルールのなかで絶大な力を発揮する」
「制約と誓約を厳しいものにするほど念は強力になるんだ」
「早い話、才能がぴったりとはまり、発動のために条件を複数作り、使えば自分は死ぬが、見た奴をたった一人だけ殺す…」
「そんな諸刃の刃ならば出来ない事もないかもしれないな、しかしそれならば銃で撃ったほうが早い」
「つまり、実行はほぼ不可能ってわけさ」
「はー、なるほど」
- 31 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:01:33.628 ID:o+jay8Kk0.net
- 「じゃあどういう発にすればいいんですか?」
「ソレの指標ともなるのがこれだ」
サイモンは朝から買い出した袋を漁り、ひとつのグラスと飲料水をだした。
「給水ですか?」
「まぁ、それもしたいところだが、まぁ見てな…」
グラスに水をそそぎ、落ち葉を一枚浮かべる
「これを水見式というんだ、そいつが持ってる念の性質がわかる」
「へー?」
「強化、変化、具現化、操作、放出、特質の6つだ」
「まぁ、詳しくはいいだろ、これ手を添えて練をしてみな」
「練てなんですっけ」
「オーラを練って解放するんだよ!」
「あー!そうだった」
「んじゃ…」
ラシーダがグラスに手を添える…
「あれ…なにも…」
その瞬間一気に水が溢れだし始めた
「み、水が増えた!?!?」
「強化系だな、だろうと思ったが」
「なんで増えるんですか!?」
「いや、それはしらん」
「お前は物の働きや力を強める力に一番才能がある。発の能力もそれに添わせるといいだろう」
「くそー!変化か放出がよかった!!」
「そうか?性質上百パーセントでとはいかんがその二つなら十分に使えるさ」
「あとはな…」
- 32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:01:55.012 ID:o+jay8Kk0.net
- そのあとも日が暮れるまで念の応用を叩き込まれた、特に俺は凝の才能がずば抜けているらしい。
目にオーラを集め隠を見極めるたりする応用技だが、わずかなオーラすら検知できるってんでサイモンさんは驚いていた。
恐らく戦場で生きてきた結果、『眼』が良くなったんだろうって事だ。わずかな変化を感じるために…
それに格闘術をすぐにマスターしたのも目のお陰で、やはりそれも才能のひとつだと。
しかし、眼に頼りきっていたせいか、オーラで物を検知する円というのがてんでダメだった。俺はあくまで目視が戦闘の基本になるそうだ。
それに強化系なのに練もまだまだ弱い…火力にはまだまだ課題が残されている…
〜
「………」
ラシーダは座禅を組み纏をしていた。瞑想をし、オーラの質を高めているのだ、初日より格段により濃くより深いオーラを纏っていた。
あれから2日たった、ラシーダはサイモン不在のなか堅、硬、周、凝、流など実戦を想定した応用技を中心として、空いた時間はほぼ練、纏の精度を高めた。
唯一、円の才能が無いことに関して、サイモンは言った。
『弱点を克服する必要はない、それは凡人の発想だ。自分の武器が無いからせめて弱点を克服しようと無駄な時間を費やす』
『時間は有限だ、飛び抜けた才で弱点は補え、長所を伸ばせ。弱点を克服するのはあまりにも非効率で時間がかかるんだ』
『お前は眼を伸ばせばいい、長所が伸び武器になる。さらに円という弱点を補える。身体能力の増強は強化系の十八番だからな…』
『ぴったりと型にハマったな…伸びるぞ…お前は…』
…………
- 33 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:02:30.731 ID:o+jay8Kk0.net
- 「やってるか?」
「師匠!」
サイモンは寝起きのように頭をポリポリかきながら、例の採掘場に現れた。
「なかなかマシな纏が出来るようになったな」
「有難うございます!」
「今日はもう最後にしようか」
気づけばいつの間にか日が暮れかけていた
「まだ日はありますよ?」
「まだまだ足りないって顔だな」
「へへへ、もちろん…!」
「よし、なら…たまには実践訓練だ」
「かかってきな、ラシーダ…」
サイモンは上着を雑に放った。
「大丈夫、気兼ねなくかかってこいよ」
「いや、サイモンさんがいくら強くても俺は武道の心得がありますから…」
「なんだ?自分より弱いやつに習っているととでも思ったか?」
「俺がただのこそ泥だと思うなよルーキー…現実を見せてやる」
「『念』による戦いに、『これまで』の実力もくそもないって事を教えてやるよ」
「……そこまでいうなら…後悔させてみせますよ…!」
「こいよ、軽く揉んでやる」
ラシーダはゆったりと構えた、祖国の長い紛争で培われてきた実践により鍛えられた殺人術だ。
さらにあらゆる傭兵や用心棒…それこそ悪人からも軍人格闘、いくつかの武術、古武術、ケンカ法、に至るまで治めている。
『念』という一点を除けば、サイモンがラシーダにかなう要素は
ゼロ…
全くない…皆無であった
しかしそれはラシーダの『これまでの』経験則
一転…一瞬でラシーダの勝利という二文字が頭から消える
サイモンは構えすらしていない、まるで隙だらけだ。
しかし、念波のような圧力が空気をひりつかせ、敵意という形でラシーダを襲った。
今まで散々受けて、飽きるほど浴びて来た敵意、悪意、殺意、全てを過去にするほどの迫力、気迫…
- 34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:03:00.991 ID:o+jay8Kk0.net
- それは念という起爆剤を得て、『一般人』が出せるレベルを圧倒的に凌駕していた。ねっとりと体にまとわりつき、心臓を捕まれる。
念を習得していなかったら立つ事すら叶わなかっただろう。
ラシーダは『これまでの経験則』を捨てた。自分の『本能』に忠実に従う…
『格上…』それが正直な答え…
故にラシーダは…
高揚していたッッッ!!
「うぉぉぉぉぉぉ!!!」
ラシーダが身振り捨てて走り出す。今までの方法では勝てないと分かっていたからだ
しかし愚策…
「ッッッく」
ラシーダの拳はひらりとかわされ、反対に自分が投げ飛ばされる。
(柔術の類いか…!)
ラシーダは軽くしなやかな身のこなしで地に手をつくと、すかさず体勢を整えつつ距離を取る
「いいか、なにも今までを捨てろ言ってるわけじゃねーんだよ」
「ようは応用だ、なんでもな。今まで培ってきた事に念を…オーラを足してやるんだ」
「よぉし……」
ラシーダは楽しかった…一筋縄ではいかないことが分かったからだ。
それはラシーダにとっての
未知!!!
「ほう…」
ラシーダの独特の歩法、そしてそれは起こった。わずかに一歩だけ進んだように見えて距離にして五メートルを瞬時に移動した。
それは縮地法…と呼ばれるものだ。なにも念能力ではない、れっきとした武術の部類だ、しかし難易度は最高レベル。
一生をかけても扱える武人は少ない。
たった一歩、それで数メートルを瞬時に越える。
それに念を加え、さらに足取りを容易に悟られない緩急自在の足取り…歩法を加えた独自の動き…残像すら作り出す
それは瞬時に思い付いたにしてはあまりにも『上出来』だった。
これが天才…というわざるを得ない…圧倒的才覚…
- 35 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:03:25.991 ID:VRWefQ0na.net
- オチはちゃんとあるんだろうな?
- 36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:03:37.699 ID:1SyCVmUu0.net
- やはりハンタは冨樫が書くのが面白いんだなって
- 37 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:03:51.428 ID:o+jay8Kk0.net
- 「発……じゃない…な…」
「やっぱお前って…可愛くねーぜ」
「行きますよ…」
ズドォンッッッ
刹那的攻撃、八メートル弱あった距離を瞬時に詰めありったけの突きがサイモンの胸部を捉えた。
終わった…勝ちだ…!それがラシーダの脳裏によぎった瞬間別のなにかが過る…!
危険ッッッ!!!
ラシーダは縮地で飛び退く
「おしーな、あとコンマ三秒でお前の意識を奪えたのに…」
サイモンの右手は、ラシーダが『いた』場所を捉えていた
「なんで、あれだけの突きを受けて立ってられるんですか?!」
「…直線的…それじゃあ相手に何処を打つのか教えているような物だ」
「特質の俺でもその一点にオーラを集め堅をすれば完全に封殺できる」
「それにお前は『足』にもオーラを割いている。回避は不可能だが威力だけで見ればボチボチだな」
「なるほど…」
「つまり、狙いを絞らせずにだな…」
シュッシュッシュッシュッッッ
「ふん、どうするかは自分で考えるってか」
前後左右に縮地で高速にだが急に緩急をつけ…動き的を絞らせない、そしてその高速のなか周りを的確にみる眼がラシーダにはある。
正面ッッ
(裏をかいて同じ正面か…!)
否ッッ視線から消えるッ
(なっ、どこだ!?)
サイモンは早すぎて眼で追えない
右側方からの顔面への突き
(もらった!!!)
ラシーダが確信したその瞬間、目の前が反転し、壁が反りたつ…!!
- 38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:05:06.371 ID:o+jay8Kk0.net
- 「これが円だ、直接視線が合っていなくともしっかりと感知されている」
壁ではない、地面だ。這いつくばっているのはラシーダ本人だった
「俺は五メートル半円を出せる。これが実践だったらお前は死んでるぞ、念能力者との戦闘の時は死角を取ったからといって勝ちを確信するな」
「…はい」
(ふ、素直だな)
「お前なら円の留めたオーラを凝で見破れる。微かなオーラすら見破れる眼をもってる、いつも怠るな…死にたくなければな」
(凝を…絶やすな…か…)
「帰るぞ、今日は終わりだ」
「は、はい!!」
そして数分もしないうちに陽が入り夜になる。かなり時間がたっていた。電車に揺られラシーダは夢を見ていた。
『次は…お前が守る番だ…』
暖かくて…大きな手が頭をくしゃっと撫でる
心から安心できる
「ジンさん!!おれ!あんたを追いかけてハンターになったんだ!!」
「あんたみたいに弱きものを守りたいんだ!!」
「……」
ジンはなにも言わないが笑っている。あの日、あの時のままだ。
そして振り返ることもなくどこかへ歩いていく…
「ま、待ってください!!ジンさん!!」
なにか、今追いかけなきゃいけない気がして…必死に追いかけるがどんどん距離を離される。
目には涙が溢れる、不安が押し寄せる
- 39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:05:24.436 ID:o+jay8Kk0.net
- 「ジンさん!!ジンさん!!」
いつの間にかあの頃の弱く小さい自分になっていた。
なにも守れず…無力で…こそこそと逃げ隠れる事しか出来なかった…
幼かった自分…弱かった自分…
俺は変わったんだ…!
今なら追い付ける…!!いや!!追い付くんだ!!!
「「「ジンさん!!!」」」
「うるせーな、誰だよジンって」
「あれ?」
「寝言か?」
「サイモンさん…」
「?」
「いえ…」
「もうすぐホテルにつくぞ」
「あの…」
「なんだ?」
「これからもよろしくお願いします!!サイモンさん!!」
「はは、なんだよそれ」
サイモンは照れ笑いをした。前の座席のオジサンは目を覚ます様子はない。学生はヘッドホンに夢中だ。
俺は…絶対に追い付きますよ…
ジンさん!!あなたのもとまで!!!
- 40 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:05:45.106 ID:o+jay8Kk0.net
- ここまでっす
- 41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:12:46.657 ID:tqKqifbt0.net
- >>27
センスwwwセンスwwwwww
- 42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:13:23.536 ID:nfUHo++i0.net
- 読みづらい
そもそも台詞が多いのに地の文が多すぎ
どのキャラが喋ってるのかわからなくなる
それなら台本形式の方が読みやすい
- 43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:15:16.786 ID:pDSbY05A0.net
- >>12
むーしゃ♪むーしゃ♪はむっ!はふっ!はふっ!うめっ!
くささんはゆっくりしてるのぜ
まりさのためにゆっくりはえてくるのぜ!
すぐでいいのぜ!
- 44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:15:28.084 ID:nfUHo++i0.net
- あとは特定の会話終えたあとなら、
◯◯は悲痛な顔とともにそう叫ぶ。とか説明加えないと誰が喋ってるのかわからなくなる
- 45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:19:34.420 ID:tqKqifbt0.net
- >>36
もし面白いと思ったのなら
お前の頭はヤバイで
- 46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:24:15.712 ID:SrKPoY+w0.net
- ええやん
少なくとも最後まで読めた
- 47 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:25:35.689 ID:nfUHo++i0.net
- 構想は嫌いじゃないし面白いと思うから、もう少し状況わかりやすくすればパーフェクト
これを無意識でできるやつを文才と呼ぶんだがな
- 48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:33:36.194 ID:ZfMjEb290.net
- 俺のイメージしていたssじゃなかった
- 49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2017/12/26(火) 04:50:08.233 ID:o+jay8Kk0.net
- ありがとうございました、意識してみますね
総レス数 49
39 KB
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★