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遅筆だけど安価で小説書く
- 1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/28(水) 13:40:47.334 ID:haXUAbN2a.net
- 落ちたので再立て
砂糖と塩を間違えた話
仁科幸雄、18歳。彼は食費を節約する為に人生初の料理に挑戦し、敗北した。砂糖と塩を間違えたのだ。
「これは……!!!」
砂糖の甘ったるさと材料の持ち味が合わさって、一つの哲学的矛盾を俺の胃に突き付けた。
「俺の推理が正しければ、この肉じゃがは失敗作!!!」
母親が作る肉じゃがは、醤油の色が無い透明な出汁の肉じゃがだった。同じような材料を使えば同じような味になると考えて、見た目だけはそのようになった。
「なんだこれ、温めた砂糖水に野菜と肉を突っ込んだような、なんだこれ」
あまりの不味さに俺はこれを捨てるかどうか決断を迫られる。だが、計算すると千円近くをこの料理に投資してしまった。計算では、一週間後の給料日まで五千円で過ごさねばならない。あまりにも痛手過ぎる。
「どうする……」
幸雄は思案した。いや、いける。外食産業に慣れたこの舌がおかしいのだ。ここを無人島だと考えれば、俺の舌は砂糖水鍋をきっと御馳走だと認識するだろう。いける。この戦い、俺の勝ちだ。
「無人島、無人島、無人島、無人島」
おたまですくった汁を小皿に入れ、覚悟を決めると一気に呷る。
「……!」
思わず流しに頭を突っ込んだ。咳き込みながら口の中の物を吐き出す。
「まっずい!!!」
叫んで身を捩り、砂糖水鍋を前に俺はおたまと小皿を振り回す。気が狂いそうになった俺は、絶対にしたくなかった最終兵器を起動する為に、スマホを取り出した。
『あんたね、それ砂糖の入れ過ぎよ。塩と間違えただけだったらそんなになんないわよ。色がつくぐらいに醤油を入れて蕎麦の汁にでもしたら?』
母親はあれこれと指図すると電話を切った。俺は言われた通りに蕎麦と醤油を買ってくると砂糖水鍋に醤油を差し、フライパンに水を張って蕎麦ゆがいた。砂糖水鍋だった何かが、かろうじて食えなくはない。
二日後、母親から時代を感じさせる料理本と、調味料が大量に届いた。封筒にはお金を無駄遣いするからだと小言めいた手紙と一緒に、一万円が入っていた。俺は溜息を吐くと、一万円を拝んで財布にしまった。
砂糖と塩を間違えた話 おわり
次>>4
- 2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/28(水) 13:51:26.978 ID:rF1yY3GFd.net
- 向いてないって
読んでて苦痛だもん
- 3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/28(水) 13:55:23.655 ID:haXUAbN2a.net
- >>2
ド直球でワロタ
似たような事はさんざん言われたけどやる事ないんだよね
感想は感想で大事にするけど書きたいもん書くわ
安価↓
- 4 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/28(水) 14:00:30.264 ID:4P+32QQ3p.net
- モンスター図鑑と人権
- 5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/11/28(水) 14:03:58.017 ID:haXUAbN2a.net
- >>4
把握
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