俺がアルファベットを武器にうろ覚えで戦うスレ

1 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:42:12.552 ID:FfuADWt20.net

俺は村にたたずむ古びた掲示板を見ていた

そこに貼られた用紙には「新兵募集」の文字が刻まれている

ドクオ「俺達も今年で16歳、ようやく条件を満たしたって訳だ」

俺「この日を待ち望んだお、父ちゃんの仇を討つために頑張るお」

試験の日は明日、村の公園で行われる

2 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:43:40.518 ID:C5IZUYU4a.net

>>1
乙！感動した！！

3 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:43:59.809 ID:zYUtMmlJ0.net

転載されそう

4 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:44:52.611 ID:zWLYfLs+a.net

ブーン系思い出したお(´・ω・｀)z

5 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:45:39.188 ID:9ZXWvoXp0.net

Pが持ちやすそうだな

6 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:46:09.883 ID:FfuADWt20.net

兵「全員志願者だな？迷子ではないな？」

公園には1000人ほどの男達が集まっていた
みな屈強そうな体つきをしている

兵「ではこれより試験を開始する」

机の上には重厚そうな金属に身を包んだ雪を被ったように輝く物体…アルファベットのAの形をしたそれが佇んでいた

兵「試験内容は…これを持って掲げろ。以上だ」

7 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:48:14.857 ID:zWLYfLs+a.net

ってかまんまブーン系うろ覚えかお

8 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:49:55.509 ID:d3cpk4Mk0.net

なつかしすぎ

9 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:51:53.055 ID:FfuADWt20.net

持つだけ…？
簡単すぎじゃね…？
会場にどよめきが走る

兵「では、試験番号1番〜10番、始めろ」

しかし、試験内容に困惑するあまり、怯えるもの、様子見に徹する者、それぞれがその金属物に手を出そうとしない

兵「早くしろ」

兵の苛立ちを察したのか、試験番号8番が慌てて持ちに行く
8番は、困惑しながらも持って掲げて見せた

兵「8番、合格だ」

会場に更にどよめきが走る
怪しげに金属物に近づく物、得意気に掲げてみせる者、様々だ

ドクオ「訳が分からんな…簡単すぎる。一人でも人手が欲しいほどに人材不足なんだろうか」

俺「きっともの凄く重いのかもしれないお。きっと筋力を試す試験なんだお」

10 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 10:57:34.999 ID:FfuADWt20.net

そうこうしてるうちに、俺達の番がまわってきた
未だ不合格者は出てこない
やはりドクオの言う通り、人手不足でなりふりかまってられないのだろう

兵「次、680番から690番」

俺「こんなの楽勝だお」

何の躊躇もなくそれに手を出した

俺「あっづぁ！！？」

突如高熱を発したそれに手を焼かれ、思わず放り投げた
地面に突き刺さる金属物

ドクオ「お、俺…！？まさか、そんな…」

兵「…」

兵は哀れみの目を俺に向け、苛立ちながら言った

兵「686番、不合格」

初の不合格者だった


第１話、終わり

11 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:03:54.382 ID:FfuADWt20.net

ドクオ「待ってください！何かの間違いです！」

俺「そうですお！日光が当たって、熱くなってただけですお！それでつい放り投げちゃっただけで、不合格なんてひどいですお！」

兵は呆れながら言った

兵「日光による発熱などではない、アルファベットの性質だ」

アルファベットの性質…？
意外な新情報に、会場がどよめく

兵「アルファベットにはα成分という特殊な成分が含まれている。これは、身体能力の低い者が触れると高熱を発する」

兵「全アルファベットのうち最弱のAすら握れない新兵ごときを、採用する訳にはいかんのだ」

突然ハンマーで頭を打たれたような衝撃が走った
握れない…？今まで680人が握れたものを…俺が…？

ドクオ「お、俺…」

ドクオが困惑しながらこちらを見ている

12 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:09:03.416 ID:FIRjck7jH.net

はよ

13 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:09:24.994 ID:FfuADWt20.net

突然会場が騒ぎ出した
2mはあろうかという大男が姿を表したのだ

ドクオ「あれは…まさか、ショボン大将…！？」

ショボン「何の騒ぎだ…？」

傲慢な態度を取っていた兵が怯えたように態度を正した

兵「はっ！異常ありません、試験は滞りなく進んでおります！」

ショボン「現に滞っているじゃないか。見たところ、不合格者が出たようだが」

ショボン「おかしいな…見たところ、握れないはずなさそうなんだが」

俺は突然現れたヴィップ国の英雄を前にどうして良いか分からず、ただおろおろしている

ショボン「アルファベットに、問題がありそうだな…」

14 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:18:37.537 ID:FfuADWt20.net

ショボン「やはりな…」

ショボンはアルファベットに触れ、言った
その刹那

バキィ！

ショボンの拳がぶつかる
けたたましく衝撃音が鳴り、同時にアルファベットは無残な破片へと変わり果てた

兵「しょ、ショボン大将！？何を…！？」

ショボン「アルファベットが老朽化していた。知らないはずないだろう？アルファベットは使い込むとその機能を果たさなくなり、発熱することがあると」

兵「馬鹿な…！アルファベットは新品のものだけを用意したはず…！」

ショボン「古いものが紛れ込んでいたみたいだな…。これを持ってみろ、握れるはずだ」

ショボン大将は俺に新たなアルファベットAを差し出した

握った
熱はない
困惑と喜びを同時に表現したように掲げてみせた

ショボン「やはりな、お前も合格だ、俺」

俺「あ、あ、あありがとうございますお！！すいませんでしたお！！」

ショボン「？？？いや、こちらの不手際でこんな事になってしまったんだ、謝るのはこちらの方だ」

そう言うと、ショボンは会場の裏へと消えてしまった
その背中には、背負われた巨大なアルファベットTが輝いていた

ドクオ「カッケーよな…さすがはヴィップ国が誇る英雄だよ」

俺「このご恩は忘れないお…ショボン大将のため、新兵としてヴィップの栄光に向かって頑張るお！」

15 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:23:34.321 ID:FfuADWt20.net

ショボン「面白い奴が居たぞ」

会場の裏に設けられた兵舎でショボンは語りかける

ギコ「新兵にですか？」

ショボン「ああ、アルファベットAが老朽化によって発熱した」

ギコ「珍しいですね、あれは徐々に古くなるもんですから。」

ショボン「ああ、その急激に老朽化した理由を考えると、楽しみで仕方ない…。もしその新兵が類稀なる才能の持ち主だとしたら？」

ギコ「…！！α成分が急速に消費され、突然の発熱もありえる…！」

ショボン「だろう？」

ショボン「新兵試験も来てみるものだな、案外、面白い」

ギコ「ですね、以前はモララーのような天才も居ましたし」

ショボン「あれほどの拾い物はなかなかないがな」

16 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:29:06.274 ID:FfuADWt20.net

そして試験が終わり、合格した俺は今日からヴィップ城で生活することになる

カーチャン「俺もついに兵になるのかい…寂しくなるねえ」

俺「とーちゃんを討った敵を倒してやるんだお！すぐに平和な世の中にしてみせるから、応援してほしいお！」

大量の荷物を抱え、カーチャンと別れを告げた
開かれるドア、後方に聞こえる微かな嗚咽、振り返らずに家を出た

17 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:35:50.697 ID:FfuADWt20.net

ドクオ「これがヴィップ城か…でっけーなぁ…」

俺とドクオは新兵としてギコ中将の説明を聞いていた
これからのスケジュールや、配属される部屋や、設備の説明など、一時間ほどにも及んだが、説明が簡潔で分かりやすく聞いていても苦にならなかった

ギコ「ではこれより東塔と西塔、どちらの部屋で生活したいか希望を調査する。紙に書いて兵に渡してくれ」

俺は少し疑問に思ってドクオに投げかけた

俺「どうしてそんな事聞くんだお？どこの部屋で生活しようが大して問題ないお」

ドクオは驚いたように答えた

ドクオ「何言ってるんだ、大問題だろ」

18 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:39:41.958 ID:6ReywR+La.net

なぜ兵採用試験を公園でするの？
普通志願兵を集めて城内で試験だよね？
わざわざ田舎村までやって来てそこで採用試験してくれるなんてなんてホワイト企業

19 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:40:57.749 ID:FfuADWt20.net

俺「どうしてだお？あっ、部屋の日当たりの良さが違うとか…？」

ドクオ「お前は昔から無知が代名詞の男だからな…だが、まさかこんな事も知らないとはな」

ドクオ「ヴィップ国では東塔と西塔が敵対して争っているんだ。本来は協力して手を取り合うべきものがな」

俺「なんでそんな事に…？」

ドクオ「古いやり方に従うジョルジュ大将、それにこだわらず我がやり方を選ぶショボン大将、二人の考え方は相容れず、ついには敵対するようになってしまった」

俺「そんな…」

ドクオ「今やヴィップは内紛状態と言っても過言ではない」

20 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:48:01.792 ID:FfuADWt20.net

俺はとりあえず以前の試験でショボンに恩がある
ショボン大将が管理する東塔を希望した

突然、兵が大声をあげた

兵「ギコ中将！！すぐに軍議室へ！」

慌てて会場から姿を消すギコ中将
会場にどよめきが走る

老兵「えー、ではこれより希望をもとに東塔メンバーと西塔メンバーを発表する」

老兵が何事もなかったかのように切り出した

新兵1「先程ギコ中将が突然呼び出された理由はなんですか！？」

新兵2「何か異変が起きたのでは！？」

新兵3「ラウンジかオオカミが攻め寄せてきたのでは！？」

騒ぎ立てる新兵を前に、老兵は諦めたように答えた

老兵「オオカミの動向に少し動きがあっただけだ…新兵が気にすることではないし、大した問題が起こった訳でもない」

老兵は狼狽えながら言った
ただごとではないと、分かった

21 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:48:55.103 ID:FfuADWt20.net

つかれた

22 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:54:14.578 ID:6ReywR+La.net

>>21
まだ序盤も序盤じゃないか
完結まで突っ走れ

23 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 11:59:23.544 ID:FfuADWt20.net

ていうか出かける
見返すとなんか懐かしくて楽しいからまだやりたい

3時ぐらいに帰るから保守して
レス間60分以上空けなればスレは落ちない

24 ：以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします：2019/01/17(木) 12:26:41.127 ID:AuBe2JKJp.net

>>1だけど外からほしゅ
これ以降は手があかない