美人」という感覚は本当に時代によって変わるのか

以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします

よく、美人の基準は時代や文化によって違い、平安時代の美人は今の美人とは全く異なっていた、という話を耳にします。しかし、本当にそうなのでしょうか？
たとえば、私たちが白人や黒人を見た時でも、やはり美人は美人ですし、そうでない方はそうではありません。また、テレビなどで「美人とはこういうものだ」という情報を受ける前の、幼稚園や小学校1年生の段階でも、「あの子はかわいい」などという感情を抱くことも多いでしょう。そして、そういう人に成長してから会ってもやはりかわいいものです。
そう考えると、「美人」という感覚は本当に、時代や文化の影響を受けるのかと、疑問に思います。
実のところ、文化の影響を受けているのは、美人の「描き方」ではないですか？
われわれ現代人は、美人を描くとき、少女漫画のような絵を描きます。一方で、平安時代の人々は、絵巻物に出てくるような絵を描きます。
しかしどちらも、実際の人間には、全く似ていません。実際の美人は、今も昔も、変わらないのではないのでしょうか？
そして、着目すべき点は、美人というのは決して1つのタイプに絞られるわけではないということです。たとえば、能年玲奈と杏と吉高由里子。全員、ほとんどの人が美人だと認めるでしょうが、全く似ていません。人気の水卜アナなども、この3人には似ても似つきませんが、やはり美人でしょう。
同じように、平安時代にも色々な「美人」がいたけれども、今と違い、ふくよかな人が珍しかったために、そういう人を美人の典型例として絵巻物に強調して描いたのだと思います。
「美人」という感覚は、決して目の大きさや、パーツの対称非対称、といった簡単な要素ではなく、もっと複雑な生理的欲求に基づいて決まるものであり、本能的に我々にはそれを見分ける能力が備わっているのではないでしょうか。それは、おいしいかまずいか、くさいにおいかいい香りか、という感覚にそっくりです。