お嬢様「あなたが私の許嫁なんですか？」主人公「……別に、成行き的にそうなっただけだけどな」

以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします

お嬢様「そうなんですか……。でも、ここからお互いを知って行く事も大切だと思います」

主人公「へー、あんたは見ず知らずの他人とくっつけられて文句は無いのか？どうせ政略結婚だぜ？」

お嬢様「……でも、あなたは良い人に見えますよ」

主人公「はっ、外見で人を選ぶのかよ」

お嬢様「いいえ、人の人格は雰囲気に現れますから。……だから、あなたは良い人です」

主人公「……別に、俺もあんたを悪人だと思ってないよ」

俺「いやちょっと待て、お前らは悪人だろ？金持ちなんだからよ、たくさんの労働者を搾取して良い飯食ってるよな？」

主人公「誰だコイツ」

お嬢様「知りません……。えっと、店員さん？」

俺「おいちょっと待て、お前らブルジョワはすぐにそうやってプロレタリア同士の争いを誘発させようとするよな？そんな事に俺が乗ると思ってるのか？お前が店員を呼ぶ前に俺は何かをすることが可能だぞ？」

主人公「……おいあんた、いきなりなんなんだ？ブルジョワだとかプロレタリアとか……」

俺「いきなりだと？お前らブルジョワが育ってきた地、お前が最初に浴びた産湯、お前が最初に食った白米一つだってタダで手に入ったものは無いだろ？ブルジョワジーのお前らが労働者を搾取して手に入れた食べ物だ。それは俺たちが生まれる前からの話だ」

お嬢様「えっと、この人はどういう……」

俺「ああ、そうだよな？お前らみたいな人間が俺らの1人1人の名前や顔を覚えて無いもんな？この店のシェフはフランスで学んできたらしいな？ああ、素晴らしい労働者なんだろう、資本主義社会体制下の人間疎外される前の、未だ顔のある個人だ」

主人公「おい、ちょっと下がってろ、こいつはヤバい」

お嬢様「はい」

俺「ああ、偉大なるフーコーよ！狂気と言う物は制度と言語の限界を示す、例えそれが如何なるリヴァイアサンであったとしても！さあ来い！人間を教えてやる！」

警備員「あー、はい、現場に付きました。おい！何やってる！その2人から離れろ！」

警察A「あ、あそこですか。……あー君、良いかな？おい、ちょっと」

俺「……なんだ貴様ら！よくも我々を阻害しやがるなこの野郎！ブルジョワの犬！現代の官憲！現在の拘束服よ！俺は屈しないぞ！！！」

警察A「あー良いから、よしじゃあ確保したんで、あとよろしくお願いします」

警察B「あ、はいわかりました。……じゃああっち行こうか、大丈夫だった？」

主人公「あ、はい、ありがとうございます……」

俺「俺は屈しない！！！例え俺が崩れてもッ！！！第二第三の変質者が出て来るだろう！！！貴様らはその思想のミームに怯えろ！！！」

警察B「はいはい」

～数年後～

俺「けいむしょのごはんおいちいね」

俺「おい待て、今日も風呂にうんこ浮いてたんだが」

～おしまい～