第一王女(♀)「あらあら、こんなところでお会いできるとは……奇遇ですわね。」

以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします

第一王女「……顔をお上げなさい。そのようなよそよそしい態度を取られてしまうと、私はとても寂しいですわ。」

第一王女「私と貴方は婚約の義を結んだ間柄……いずれ夫婦となるというのに、夫が妻に傅くなんて、おかしいでしょう？」

第一王女「殿方ならば、私の手を取り愛の言葉を囁くなりしてくださらないと。遠慮は無用です。」

第一王女「私の身は貴方のもの、貴方の身は私のもの。夫婦とは、そういうものではありませんか。」

第一王女「……ふふ、妙なことを仰るのね。たしかに私は王家の血を継ぐ人間ですが、貴方もこの国を脅威から救った英雄。そのような窮屈な姿は似合いませんわ。」

第一王女「それに……私と結ばれる貴方はいずれ王となるお方。王がそのように簡単に膝を折るものではありませんわ。さあ、堂々となさって。私に見合うように、堂々と。」

第一王女「…………妙なことは考えないことね。もはやどう足掻こうと貴方の未来は私が握っているの。今更好き勝手な真似ができるとは思わないでちょうだい…。」

第一王女「……貴方には輝かしい未来が待っています。ですが何かを得るためには、何かを捨て去らなければなりません。」

第一王女「もう、忘れてしまいなさい。今までの過去は、すべて。友も、愛も、情熱も、もはや貴方には無用です。そんなものに心を惹かれても、虚しく悲しいだけでしょう？」

第一王女「貴方はこれから私を愛し、次代を育て、国を発展させていかなければなりません。決まっていることなのです。」

第一王女「いつまでも人間のつもりは、おやめなさい。」