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トンヌラ「ヘンリーが女だった」

1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 22:56:29.918 ID:iKO5pLiG0.net
【ラインハット城】
ラインハット王「おぉ、来たかパパス殿!」

パパス「お久しゅうございますな、ラインハット王」

ラインハット王「実際に会うのは結婚式典以来だったか」

パパス「あれももう7年前、懐かしいですな」

ラインハット王「むっ、ということは連れている幼子は」

パパス「えぇ、息子、トンヌラです」

トンヌラ「……こんにちは」

ラインハット王「おぉ、こんなに大きくなって。ヘンリーと同じぐらいか」

トンヌラ「へんりー?」

ラインハット王「ワシの可愛い……息子だ。キミと同じの年だ」

パパス「トンヌラ、これからお父さん達は大事なお話をするからヘンリーくんと遊んできなさい」

トンヌラ「はーい、行こっ、ゲレゲレ」

ゲレゲレ「みゃうみゃう」

パパス「それで……天空の鎧についてですが……」

ラインハット王「うむ、それについてはデズモンが……」

2 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 22:56:47.941 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「ヘンリーくん居ますかー」ガチャッ

ヘンリー「わぁっ! なんだおまえ!」

トンヌラ「えっ、ぼくトンヌラ……あっ、こっちはゲレゲレね」

ゲレゲレ「みゃー」

ヘンリー「とんぬら? 変な名前だな……お前さてはオヤジに呼ばれてきたパパスって奴の子供だな」

トンヌラ「うん、ヘンリーくんと遊んでこいだって」

ヘンリー「ふーん……でもな、オレはこの国の王子だ。父さんの次にえらいんだぞ!」

トンヌラ「そうなんだ! すごいなぁ」

ヘンリー「へへっ、そうだろ! なんならオレの子分にしてやってもいいぜ!」

トンヌラ「ほんとう? 王子様の家来になれるって、やったねゲレゲレ」

ゲレゲレ「みゃぁ……(呆れ)」

ヘンリー「でも、ただで子分にしてやるほどオレは優しくないからなぁ。なにかシレン? を与えてやろう」

トンヌラ「しれん?」

ヘンリー「うーん……そうだ、トンヌラ、お前オトコだよな?」

トンヌラ「えっ! そうだけど、ぼく女の子に見える?」

3 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 22:57:22.799 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「……いや、その……アレだ、オトコならいいんだ、だから」

トンヌラ「うーん?」

ヘンリー「あれだよ……オトコの……おちんちん……? 見せてくれればいいんだ」

トンヌラ「えっ!」

ヘンリー「となりの部屋の箱にさ、今着てる服をしまって、その、見せてくれたら……オレの子分にしてやってもいいぜ」

トンヌラ「い、いいのかなぁ……パパに怒られちゃうよ」

ヘンリー「オトコならやってみせろ! 見せてくれなきゃ子分になんかしてやらないからな!」

トンヌラ「わかったよ……着替えようゲレゲレ」

ゲレゲレ「みゃー」

ヘンリー「ふんっ」

トンヌラ「ヘンリーくんってこわいねー」ヌギヌギ

ゲレゲレ「みゃ〜」

トンヌラ「ぬいだよー」スッパダカ

ヘンリー「おっ、どれどれ……」じろじろ

トンヌラ「は、はずかしいよぉ。ヘンリーくんにだってついてるでしょー?」」

4 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 22:58:25.844 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「えっ、あっ……うん、もちろん付いてるぞ! おかしなこと言うな!」

トンヌラ「そ、そうだよね……」

ヘンリー「……さわってみていいか」

トンヌラ「えっ、や、それは――」

パパス『ヘンリー王子? いらっしゃいますか?』ノックノック

トンヌラ「わっ、パパだ!」

ヘンリー「げっ! は、早く服着てこい」

トンヌラ「わー!」

ゲレゲレ「みゃぁ……」

ヘンリー『こ、こらパパス! 入ってくるなって言ったろ! トンヌラはとなりの部屋にいるよ!』

パパス『おぉっ、これはご無礼を』

トンヌラ「あぶなかったね……」

ゲレゲレ「みゃみゃみゃ」

トンヌラ「ヘンリーくん着替えたよー」

トンヌラ「子分にして……あれ?」

5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 22:59:09.715 ID:iKO5pLiG0.net
パパス「では、天空の鎧はその古代の遺跡にあると?」

デズモン「えぇ、その可能性があります。ですが……」

ラインハット王「少し前から各地で多発している誘拐については知っているな?」

パパス「えぇ、各地の子供を攫っているとか……」

ラインハット王「最近その誘拐団がその遺跡を根城にしているとの噂があってな」

パパス「むぅ……」


トンヌラ「どこ行っちゃったんだろうねヘンリーくん」

ゲレゲレ「みゃうみゃう」ガリガリ

トンヌラ「こらゲレゲレ! 床ガリガリしちゃダメだっていつもサンチョさんに言われてるでしょ!」

ゲレゲレ「みゃぅ……」しょんぼり

トンヌラ「あーこんなにボロボロにしちゃって……なんだろこのボタン」ガコッ

トンヌラ「わっ、階段だ! えらいぞゲレゲレ」

ゲレゲレ「みゃぁ〜」

トンヌラ「ヘンリーくん見つけた!」

ヘンリー「なんだ! もう見つかったのか!」

6 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:00:58.635 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「ねー、子分にしてくれるんでしょー」

ヘンリー「あー、うん……でも、触らせてもらってないからなぁ」

トンヌラ「もー、ヘンリーくんのえっち――」

誘拐犯A「見つけたぞ!」

ヘンリー「なんだお前ら!」

誘拐犯B「おら! 子供はおねんねの時間だ!」ボコッ

ヘンリー「うぐっ!」

トンヌラ「ヘンリーくん!」

誘拐犯C「おい、子供に見られたぞ!」

誘拐犯A「そいつも攫っちまえ!」

トンヌラ「やれゲレゲレっ!」

ゲレゲレ「ぎゃうっ!!!」ザシュッ

誘拐犯C「ぎゃぁっ!」

誘拐犯A「おっ、おい何子供に手こずってんだ!」

誘拐犯B「もういい行くぞ!」

トンヌラ「あっ、待て!」

7 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:05:41.291 ID:KKKKsBs1r.net
服脱いでいい?

8 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:06:51.399 ID:tk7lGZtn0.net
再放送?

9 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:07:19.045 ID:moTt3jJr0.net
はよ

10 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:10:14.865 ID:iKO5pLiG0.net
誘拐犯A「さっさとのりこめ! オレらは王子だけ攫えばいいんだ!」

誘拐犯B「あれ、キラーパンサーの子供じゃねえか?」

誘拐犯C「くそぉ、あのガキなんであんなに強いんだっ!」

トンヌラ「どうしよう、ヘンリーくんが連れてかれちゃった!」

ゲレゲレ「ぐるるる……ぎゃうぎゃう」ダッシュ

トンヌラ「ゲレゲレ? どこに……パパに伝えるの? そうだね!」


パパス「なに、ヘンリー王子が攫われた!?」

トンヌラ「うん……!」

パパス「よし、トンヌラはここで待っているんだ。よいか、絶対外に出るんじゃないぞ」

トンヌラ「あっ! ……行っちゃった……」

ゲレゲレ「……みゃーんみゃーん」

トンヌラ「……そうだね、ボクたちも妖精の世界で強くなったもん。きっとパパと一緒に戦えるよ」

ゲレゲレ「みゃぁー」

トンヌラ「行こ! パパに早く追いつかないと!」

ゲレゲレ「……みゃあっ!」

11 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:11:11.128 ID:iKO5pLiG0.net
【古代の遺跡】
ヘンリー「おまえたち! オレをさらってどうするつもりだ!」

誘拐犯A「なにって、そりゃぁこれが仕事なもんで」

誘拐犯B「子供一人売り飛ばせば光の教団が金くれるってんだからよ」

ヘンリー「いまにラインハットの兵士たちが乗り込んでくるぞ!」

誘拐犯C「それはどうだか。王妃さまは兵を出さないように説得するって言ってくれたぜ」

ヘンリー「義母様が……!? なんで!」

誘拐犯A「可哀想になぁ、血のつながってない息子より実子のほうが可愛いもんなぁ」

誘拐犯B「ヘンリー王子が消息不明、王位を継ぐのは二番目のデール王子! だってさ」

ヘンリー「そんな……」


トンヌラ「遠かったね……パパも来てるのかな……」

ゲレゲレ「みゃー」

トンヌラ「えっ、なに? あっ……すごい、魔物の死体だらけ……」

どぐうせんしの残骸「……ゲマサマ……ゲマサマ……ゲマサマ……」


ゲマ「……おや、これは……」

12 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:11:43.918 ID:iKO5pLiG0.net
パパス「そりゃっ! うりゃっ!」

がいこつへい「ぐげーっ!」

パパス「むぅ……聞いていたよりずっと複雑そうだ……」

パパス「むっ、何奴……!?」

トンヌラ「えいっ!」ボカッ

わらいぶくろ「アヒャーッ」

パパス「トンヌラ!? どうしてここに……」

トンヌラ「ごめんなさい……パパの手伝いがしたくて……」

ゲレゲレ「みゃうっ……」

パパス「そうか……そうだな、もうお前も立派な戦士なのだな。よし、ヘンリー王子を一緒に探すぞ!」

トンヌラ「わーい!」

ゲレゲレ「みんみー!」

トンヌラ「そういえばあっちに開かない扉があったよ!」

パパス「本当か!」

トンヌラ「でも、なんだろう……ロウヤ? っぽくなかったかも……」

13 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:12:00.355 ID:iKO5pLiG0.net
パパス「おぉっ……これは……!!」

トンヌラ「ねっ?」

パパス(天空の紋章……! この中に伝説の勇者が身にまとっていた天空の鎧が……!)

トンヌラ「……パパ?」

パパス「……いや、ここにはヘンリー王子はいない。他を探すぞ!」

トンヌラ「そうなの? 残念だったねゲレゲレ」

ゲレゲレ「みゃうみゃう」

パパス(いかん……パパスよ、今はヘンリー王子救出が先だ!)


ヘンリー「……オレなんて」

パパス「! ヘンリー王子!」

トンヌラ「ヘンリーくん!」

ヘンリー「トンヌラとパパスか……ふん……」

パパス「ウオオオオオオ!」バキバキバキ

ゲレゲレ(すげえ……)

パパス「大丈夫ですか王子!」

14 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:12:19.051 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「おそかったじゃないか。でもいいや、オレはもう城に戻る気はないし」

パパス「何を!」

ヘンリー「王位はデールが継ぐ、というかもともとそうだったんだけど。義母様はオレのことが嫌いらしいからな」

ヘンリー「オレなんか、いないほうがいいんだ。きっと……母様が死んだ時からそうだったんだ」

パパス「ヘンリー王子!」バシッ

ヘンリー「――痛っ……なぐった……なぐったな……オレを」

パパス「あなたはラインハット王の、お父上の気持ちを考えたことがあるのか!」

ヘンリー「……」

パパス「ラインハット王は母を失ったあなたが強く生きられるように育てようとした! それは不器用だったかもしれない! だが、お父上はあなたに『王子』でいてほしいのです!」

ヘンリー「……お父様……」ぐすん

トンヌラ「……魔物!」

パパス「なにっ?!」

カパーラナーガ「ケタケタケタケタ」

パパス「ここは私が引き受ける! トンヌラよ! 王子を連れてゆけ!」

15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:13:00.136 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「ヘンリーくん……! こっちだ!」

ヘンリー「うん……」

トンヌラ「……ねぇ、ヘンリーくん……」

ヘンリー「……なんだ」

トンヌラ「……なんでもない。ここから抜け出したら」

ヘンリー「……いいよ」

トンヌラ「えっ……」

ヘンリー「子分にしてやる……だから、ずっと友達でいろ」

トンヌラ「……約束だよ! えへへ」

ゲレゲレ「っ!!? ぎゃぅぎゃっ!」

トンヌラ「どうしたのゲレゲレ――」

ゲマ「ほっほっほっほ、かわいい少年少女にペット、どこに行くつもりですか?」

トンヌラ「……ヘンリーくんは下がってて!」

ヘンリー「う、うん」

ゲマ「勇ましいですね……ですが、私の部下達を一掃したにしては……弱すぎる。もうひとりいますね……? まぁいいでしょう」

16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:13:29.773 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「こい魔物! ぼくが倒してやる!」

ゲマ「ほほほほ、いい覚悟です。この私がおしおきしてさしあげましょう!」

トンヌラ「せいやっ!」樫の杖

ゲレゲレ「ぎゃうあっ!」爪

ゲマ「!」回避

トンヌラ「はやい!?」

ゲレゲレ「ぎゃるぐぐーっ!」

ゲマ「ほほほ、油断していました。いやはや子供だと思ってばかり。流石はキラーパンサー……しかし、あなたどこかで……いやその眼……エルヘブンの民か?」

トンヌラ「せりゃぁっ!」

ゲマ「いけない子ですね……キツイお仕置きをしてあげましょう!」かえんのいき

トンヌラ「ぐわぁっ! ベホイミ!」

ゲマ「ほう! やはりおつよい! ですが!」ズガッ

つうこんのいちげき!

ゲレゲレ「ぎゃんっ!」

トンヌラ「ぐぁーっ!!!」

17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:13:52.367 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「あっ……トンヌラ……」

ゲマ「ほう……この子はトンヌラと言うのですか……道理で――」

パパス「うおおおおおおお!」魔神斬り

ゲマ「ほお!」しかし当たらなかった!

パパス「はずした……だと!」

ヘンリー「パパス、さん……」

パパス「ヘンリー王子、大丈夫か!? トンヌラは……!」

トンヌラ「ぅ……」

ゲレゲレ「ぐみぅぅ……」

パパス「……貴様! その姿どこかで!」

ゲマ「私のことについて知っているようですね。ならばあなたとやり合うのは得策ではありませんね……ジャミ! ゴンズ!」

ジャミ「およびですかゲマ様」

ゴンズ「ゲマ様のためならなんでもしますぜ」

ゲマ「その者をいたぶってやりなさい」

パパス「……いざ!」

18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:14:12.834 ID:iKO5pLiG0.net
パパス「ふんっ!!!」

ジャミ「ぐぉおっ!」

ゴンズ「ぐふぅっ!」

ゲマ「驚きました……鬼神のごとき強さ。これは教団の脅威になりかねませんね」

パパス「光の教団……イブールはどこにいる!」

ゲマ「イブール様は忙しいのですよ。大神殿は未だ未完成ですからね……私もこういった卑怯な真似はしたくないのですがね!」

トンヌラ「うぎっ……」

パパス「トンヌラ!」

ゲマ「動いてはいけませんよ。さもなくばあなたの息子は地獄を彷徨うことになります。さぁ、続きをやりなさい」

ジャミ「おらぁつ!」

ゴンズ「がははっ!」

パパス「ぐぉっ……ぐっ……ぐぉおおおお」

ゲマ「そこまでにしておきなさい。トドメは私がやりましょう」

ジャミ「えぇ、ゲマ様そりゃあないっすよぉ」

ゴンズ「ゲマ様はいつもいいとこ持ってくんだよなぁ」

19 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:15:43.357 ID:iKO5pLiG0.net
ゲマ「メラゾーマ……!」

パパス「ぐぅっ……」

ヘンリー「……うわあああ!!」どかっ

ゲマ「!? この……ガキっ!」

ヘンリー「ぎゃっ!」

パパス「!!! うおああああああああ」パパスは一心不乱に駆け出した!

ゲマ「そんなボロボロの身体で何をっ!」しかし当たらなかった!

パパス「っ!!!」

ゲマ「この私に楯突くなど!」焼け付く息

パパス「ぐぁぁぁっ!!!」

ゲマ「さぁ、燃え尽きなさい!」

パパス「うぁっ……トンヌラよ……! お前の母は! マーサは生きている! 私に代わってかあさんを――」

パパス「ぬわーーーーーーっ!」

ヘンリー「……パパス……さん……」

ゲマ「まったく手こずらせました……ジャミ、ゴンズ、ここの誘拐犯たちを口封じしてきなさい」

20 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:16:19.446 ID:iKO5pLiG0.net
工事中の神殿

トンヌラ「……父さん」

ヘンリー「……トンヌラ」

トンヌラ「ヘンリー……」

ヘンリー「ほら、パン食べろよ。教団員のパクってきたから」

トンヌラ「ありがと……」

ヘンリー「……ここに来て、何年経ったんだろうな」

トンヌラ「……五年かな」

ヘンリー「……ごめんな」

トンヌラ「えっ」

ヘンリー「オレのせい、だからさ。お前がここにいるの」

トンヌラ「ヘンリー、ちがうよ」

ヘンリー「いや、そうだ。だから、いつでもここから逃げ出したくなったら言ってくれ。オレが注意を引くから」

トンヌラ「……でも、僕は、ヘンリーの子分だから……親分は子分と一緒にいてよ」

ヘンリー「……そうだな……じゃあ……おっぱい触るか?」

トンヌラ「えぇっ」

21 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:16:52.636 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「……ほら」ぽよん

トンヌラ「わっ、わっ」ゴクリ

ヘンリー「なに赤くなってんだよ」

トンヌラ「だ、だってぇ」

ヘンリー「……やっぱり王子じゃなかったわ。こんなに膨らんじゃって」

トンヌラ「ヘンリー」

ヘンリー「まぁ、でも、新人奴隷が言ってたぜ。ちょっと前にラインハットの王が代わったって」

トンヌラ「……」

ヘンリー「だからちょっとすっきりした。これでもう縛るものがないから、だから」

トンヌラ「だから?」

ヘンリー「トンヌラと一緒にいられる」

トンヌラ「えっ……」

ヘンリー「……親分として!」

トンヌラ「あっ、あはは」

ガラの悪い奴隷「おうおう、なんでぇ奴隷の身分でいちゃついてぇ」

22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:18:59.166 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「……ほら」ぽよん

トンヌラ「わっ、わっ」ゴクリ

ヘンリー「なに赤くなってんだよ」

トンヌラ「だ、だってぇ」

ヘンリー「……やっぱり王子じゃなかったわ。こんなに膨らんじゃって」

トンヌラ「ヘンリー」

ヘンリー「まぁ、でも、新人奴隷が言ってたぜ。ちょっと前にラインハットの王が代わったって」

トンヌラ「……」

ヘンリー「だからちょっとすっきりした。これでもう縛るものがないから、だから」

トンヌラ「だから?」

ヘンリー「トンヌラと一緒にいられる」

トンヌラ「えっ……」

ヘンリー「……親分として!」

トンヌラ「あっ、あはは」

ガラの悪い奴隷「おうおう、なんでぇ奴隷の身分でいちゃついてぇ」

23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:19:35.808 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「ん、なんだよおっさん」

トンヌラ「……ヘンリー」

奴隷「なんならおじさんにも触らせてくれよなぁ。優しくしてやるからよぉ」

ヘンリー「やるかジジイ。できるならレイプでもなんでもされてやらぁ」

トンヌラ「やめろヘンリー」

奴隷「ちっ、やめたよ。こんなガサツなメスガキとなんかやりたくもねえ。騒ぎなんか起こして鞭打ちなんかされたくねえからな」

ヘンリー「ふん」

奴隷「まぁ、言うほどここに奴らの手先はいねえんだけどな。つける必要もねえからな」

トンヌラ「それってどういう?」

奴隷「あぁ? お前らここがどこだか知らないのか? 世界地図とか見たことあるか?」

トンヌラ「うーん……ない。ヘンリーはどう? お城で見たんじゃない?」

奴隷「ここはセントベレス山っつーんだよ。知らないか? ゴットサイド噴火伝説だのストロス王国壊滅だの」

ヘンリー「……ここ、あの高山の頂上なのか」

トンヌラ「む、難しい……」

24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:20:24.857 ID:iKO5pLiG0.net
奴隷「あーん、だからよ、世界地図がこうあってよ、この真中の島の険しい山脈の中の更に一番高い山のてっぺんがここなんだよ」

トンヌラ「ほえー」

奴隷「こんな立地だから実は最低限の見張りしかいねーの。反乱したところで逃げられんからな」

ヘンリー「じゃあ、ここから逃げ出した奴はいないのか?」

奴隷「海までの距離もなげえし滑落して死ぬか、野垂れ死ぬのが関の山だな」

トンヌラ「そっかぁ……」

奴隷「まぁ気を落とすなや坊主、おっさんがここまで生きてんだからよ、生きていればいいこともあるだろ」

トンヌラ「……だよね!」

奴隷「あとそっちの嬢ちゃん、お前のパンの盗み方だとすぐにバレちまうぜ。もっといい盗み方がだな」

ヘンリー「おっ、おっさんやっぱいいやつじゃねえか」


トンヌラ「その人は数ヶ月後に崩落した岩盤に押し潰されて死んだ。だけど僕らはその人のおかげで苦しかった五年を生き延びられた」

そしてトンヌラたちが神殿に来て十年が経った

25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:22:59.546 ID:iKO5pLiG0.net
むち男「こらー! 何をしている! さっさと岩を運ばんか!」ピシィッ

トンヌラ「うっ、ぐぅ、はぁ、はぁ、こ、これです」

むち男「よし、お前は上の作業場に行け!」

トンヌラ(少し前に居住区が完成してから急に教団の監視が増えてきた……このペースだともう持たないかもしれない……)

水くみ女「大丈夫ですか? 給水してください、身体が持ちませんよ」

トンヌラ「あぁ、ありがとう……」

水くみ女「いつまでこんなこと続くんでしょうね……」

トンヌラ「……わからない」

トンヌラ(いつまでこんなことすれば……)

ヘンリー「なぁ、トンヌラっ」

トンヌラ「ヘンリー」

ヘンリー「ふふ、暗い顔してるな。そろそろ脱走したくなってきたか?」

トンヌラ「できるわけないだろ。それにその話はここでしないほうがいい」

ヘンリー「まぁ……な。だけど、ココ最近の奴隷の扱い、輪をかけてひどくなってる。教団の一員が奴隷に落ちるなんて話も聞いたし」

むち男「よし! 今日の作業はここで終わりだ! 貴様らは部屋に戻って明日の作業に備えろ!」

26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:24:03.231 ID:iKO5pLiG0.net
ヘンリー「夜はいいよな。あいつら騒ぎさえしなければ監視つけないし」

トンヌラ「しっかり休まないと身体壊れるよヘンリー。昼間の作業中にしっかり室内のチェックしてるから脱走できないと思ってるんでしょ」

ヘンリー「そうそう、オレさ、聞いたんだよ、何年か前に大きめの排水路作っただろ?」

トンヌラ「あの、懲罰牢の横の?」

ヘンリー「そう、あそこ、海に直接流れてるらしい」

トンヌラ「海、でも……」

ヘンリー「……まぁ、無理だよな。筏なんか作ってたら確実にバレるし、第一あの部屋は鍵がかかってるし」

トンヌラ「うん……」

ヘンリー「……うぐぅっ」

トンヌラ「どうしたのヘンリー、大丈夫?」

ヘンリー「……いや、ちょっと……鞭で打たれたところが痛いだけ……でも、寒いし……傍に行っていいよな……」

トンヌラ「わわっ……」

ヘンリー「……離れるなよ。子分だろ……」

トンヌラ「うっ、うん……」ドキドキ

27 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:25:00.660 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「うにゅぐぐ……」

ヘンリー「起きろトンヌラ、朝だぞ」

トンヌラ「うぐ……ふぁ……」

ヘンリー「寝坊で鞭打ちにされたらたまらないしな、ほら、朝飯」

トンヌラ「……うん……」モグモグ

ヘンリー「……昨日はありがと」

トンヌラ「えっ、あっ、うん」

人の良さそうな奴隷「いつこの神殿は完成するんでしょう……はやく楽になりたい……」

奴隷の班長「おめえはよぉ! 考えが甘いんだよ! 完成したら解放されるなんて噂は俺たちを頑張らせる口実にすぎないのさ!」

奴隷おばさん「マリアちゃん、気を落としちゃダメよ」

マリア「はい……」

奴隷おばさん「しっかしひどいわよね。不注意で教祖様のお皿を割っただけで奴隷の身分にされるだなんて……教団にはお兄さんもいるんでしょう?」

マリア「えぇ……でも、最近教祖さまの考えについていけなくなっていたんです……まさか奴隷がこんなに酷使されているなんて……」

ヘンリー「なにか困ったらお姉さんのオレを頼ってくれよな」

28 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:25:53.941 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「僕ら、もう十年もいるからね、いつでも力になるよ」

マリア「えぇ、ありがとう、ヘンリーさん、トンヌラさん……」

ヘンリー「へへー、お前、脈ありだな、このこの」

トンヌラ「えっ、えっ」

むち男「おらおら! 今日も仕事が始まるぞ! さっさと行け! 懲罰牢で打たれたいのか!」

奴隷の班長「行くぞお前ら」

トンヌラ「あぁ、はい……」ゾロゾロ


トンヌラ(……懲罰牢からなら排水路に近いか……いやでも……? 騒がしいな)

マリア「――お許しを!」

むち男「このアマ、俺の足に岩を落としやがったなぁ!? その根性を叩き直してやる!」

マリア「ど、どうかおゆるしください……!」

むち男「いーやダメだね! お前は最近奴隷になったばかりだったな! 奴隷がどう扱われるのかその身体に覚えさせてやる!」ピシィッ

マリア「ひぅっ……!」

ヘンリー「来たかトンヌラ……あのさ、オレ、もう待てないよ」バッ

トンヌラ「ヘンリー! ……わかった!」

29 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:27:21.661 ID:iKO5pLiG0.net
むち男「なんだ貴様ら! 我々に歯向かうのか! 思い知らせてやろう!」

ヘンリー「うるさい! マリアを放せ!」メラ!

むち男「ぬわっ!」

トンヌラ「もう許さないぞ!」バギ!

マリア「ヘンリーさん、トンヌラさん……」

奴隷「おぉー! やっちまえー!」

むち男「こいつらぁ!」

ラマダ「何をやっている! きさまら!」

むち男「ラマダさま! 奴隷たちの反乱です!」

ラマダ「ここは偉大なる大教祖様の神聖な場所にする予定だ! 汚すのならゆるさんぞ!」

トンヌラ「なにを……!」

ラマダ「所詮人間! 魂を抜いてやればいいわ……!」呪い デロデロデロデロ

ヘンリー「! 身体が……!」

トンヌラ「ぐぅっ……!」

ラマダ「ヨシュア! こいつらを懲罰牢に閉じ込めておけ!」

ヨシュア「はっ!」

30 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:29:03.269 ID:EoIoCj5Vr.net
ヘンリーとエッチしたい

31 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:30:31.451 ID:Lpo3ZCH90.net
懐かしいまた5やりたくなってきたぞ

32 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:30:33.955 ID:iKO5pLiG0.net
トンヌラ「……うぅぅ」

ヘンリー「……身体が重い……でも……ムチよりマシか……」

???「――大丈夫か? マリア、呪いを解いてやってくれ」

マリア「はい、お兄様……」シャナク!

ヘンリー「うっ……うぁっ、軽くなったぁ……」

トンヌラ「アナタは……」

ヨシュア「妹を助けてくれてありがとう。兄のヨシュアだ……お前たちに頼みがある。マリアを連れてここから脱出してほしい」

トンヌラ「脱出……? どうやって」

ヨシュア「お前たちの眼はまだどこかで生きることを諦めていない……教団は神殿が完成次第、口封じのために奴隷を皆殺しにするかもしれない」

トンヌラ「そんな!」

ヨシュア「お願いだ、マリアを連れて逃げて欲しい。こっちで手配はしてある。その排水路は本来ドレイの死体を処理するためのものだ」

ヘンリー「じゃあ、やっぱり海に通じてるのか?」

ヨシュア「あぁ……本当は死体を流すための樽だが、お前たちがさらわれてきた時の荷物も入れておいた。あまり良い手段とは言えないが……それ以上の逃走経路はない」

トンヌラ「お兄さんはこないんですか?!」

33 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:31:53.459 ID:iKO5pLiG0.net
ヨシュア「本当なら私もマリアの傍にいてやりたい……だが兵士の私までいなくなったら教団は追手を出すだろう。そうなっては元も子もない」

ヨシュア「……兄がいなくても、生きていける。そうだな、マリア」

マリア「お兄様……」ぎゅっ

ヘンリー「マリアちゃんはオレたちに任せろ。なに、オレが付いてるんだからトンヌラに手は出させたりしねーよ」

トンヌラ「僕はそんなことしないよ!」

ヨシュア「ふふ、勇ましいな。だからお前たちを選んだんだ。さぁ、ゆくんだ。誰かに見られない内に!」


ヘンリー「狭いのに三人もいちゃ……トンヌラ、マリアに手出すんじゃねーぞ」

トンヌラ「出さないって……うぅ、揺れるなぁ」

マリア「……トンヌラ様」ぴとっ

トンヌラ「わぁっ」

ヘンリー「言った傍から!」

トンヌラ「違うって! 違うってば!」

マリア「あったかい…………あれ? なんか揺れが……ひゃぁっ!?」ぶわっ

トンヌラ「どうなってるのこれ!? 浮いてる!? とか、落ちて、これ滝!? わーっ!!

34 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:34:01.611 ID:iKO5pLiG0.net
【修道院】
トンヌラ「ぐぎぎぎ……はぁっ!」バタっ

トンヌラ「……ここは?」

シスター「あっ……よかった。やっとお目覚めになられて……三日も目を覚まさないから心配していたのですよ。大変な苦労をされたようで……」

トンヌラ「あっ……二人は――わっ!?」ハダケッ

シスター「あわっ、ひゃっ……その、いますので……その、これは着替えです。前の服はボロボロでしたので……」ぽっ……

トンヌラ「ご、ごめんなさい……!」


ヘンリー「いーや! だから、オレはシスターなんかなりたくないって! マリアだけで十分だろ!」

みならいシスター「そんなことないですよ〜。ヘンリーさんみたいな強い女性がシスターになるべきです!」

みならいシスター「私マリアさんとヘンリーさんみたいな先輩シスターほしかったんですぅ!」

ヘンリー「いや、先輩にはなれないだろ……!」

トンヌラ「……ふふ」

マリア「あっ、トンヌラ様……!」ポワポワ

トンヌラ「マリアさん? その格好は」

35 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:36:34.482 ID:EQc5Wk7d0.net
DQVやりたい

36 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:37:32.622 ID:iKO5pLiG0.net
マリア「はい……私、ここで修道女として生きることにしました。今もあの教団が多くのドレイの皆さんや兄様を苦しめてると思うと心が苦しいのです」

マリア「これ、兄が生活費として残してくれたものです。私にはもう必要のないものですから、トンヌラ様が無事に故郷へ帰れることを祈っています」

トンヌラ「こんなに……ありがとう、マリアさん」ぎゅぅっ

マリア「……あっ……お兄様みたい……」

ヘンリー「トンヌラぁっ!」

トンヌラ「わぁっ! 違うって! 別れの挨拶だって!」

マリア「あっ……ヘンリー様」ポワポワ

ヘンリー「おうおう! シスターマリアを傷物にしようとはふてえやろうだなぁ! ふん」

マリア「えへ……こっちはなんだがお姉様って感じで……好き……」ポワポワ

トンヌラ「うぅ……ヘンリー、僕はもうここを出ようと思うんだけど……キミはどうするんだい」

ヘンリー「んぁ、あぁ、そっか……それもそうだな。どうせいつまでも厄介になるわけにもいかないし」

ヘンリー「……ラインハットに帰ってもオレを受け入れてくれるなんて思ってない。でも、お前の母さんを探すって旅なら、付き合ってやろうかな。だって、オレは」

トンヌラ「……親分だから?」

ヘンリー「……あぁ、かわいい子分の面倒はちゃんと見ないとな!」
 【 ヘ ン リ ー が 仲 間 に 加 わ っ た !】

37 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:39:27.833 ID:iKO5pLiG0.net
昨日切りが悪いところで寝てしまったからちょうどいいところまでやり直したぞ!

38 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:44:11.232 ID:tk7lGZtn0.net
よくやった

39 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:47:48.979 ID:iKO5pLiG0.net
じゃあ、オレ、ヘルハーブ温泉入ってくるから……

40 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/05(水) 23:50:02.223 ID:FrWEyUyjM.net
ストロス王国とか漫画版がなつかしいな

41 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:04:23.594 ID:1SdC+p2m0.net
昨日の続きか、期待してるぜ

42 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:11:51.635 ID:mlGbSo+Rr.net
ヘンリーと結婚したい

43 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:15:28.454 ID:wFbrmJiC0.net
オラクル平原
ヘンリー「ここから北によー、オラクルベリーってでっけえ街があるんだってさ。そこを通過して狭い海峡を越えればレヌール地方、確か故郷そっちだったよな」

トンヌラ「オラクルベリー? 聞いたことないや、行ったことある?」

ヘンリー「ないな、ラインハットから出ること自体少なかったし、ここらへん大きな川が多いしなぁ」

トンヌラ「ふーん、あっ、スライム、えいっ!」べしっ

ヘンリー「トンヌラはさ、パパスさんと一緒に旅してたんだよな。世界中回ったりしてたんだろ?」

トンヌラ「あんまり覚えてないや。6歳ぐらいの時にはもうサンタローズにいたし、覚えてることといえば……」

『――見ろトンヌラ。あそこがテルパ――』エビルアップルが現れた!

『――勇者が現れた時――この兜を――』ヘンリーのメラ!

『――私はアイ…………未来が見えるの――大人になったら――もし一人なら――私とケッコ――』エビルアップルは倒れた!

トンヌラ「……思い出せない。父さんと砂漠を歩いてたのだけは覚えてる」

ヘンリー「んぁ、砂漠? 6歳の子供だぜ? パパスさん英才教育だなぁ」

トンヌラ「おかげで鍛えられたと思う。でも……正直、虐待だよね……」

ヘンリー「あぁ……でも、そういう人っぽかったから……驚かない」

トンヌラ「だよね」

44 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:17:32.212 ID:0vfyp2/Pr.net
お前ホント才能あるよ

45 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:17:47.079 ID:8FP+1DDad.net
ふむふむ続けて

46 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:19:47.728 ID:y+1LbzNy0.net
昨日から待ってた

47 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:24:37.228 ID:1OR7L6dba.net
なかなか忠実だな

48 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 00:48:21.030 ID:wFbrmJiC0.net
オラクルベリー
トンヌラ「わぁ、おっきい街だなぁ」

バニーガール「ここは楽しいことの集まる都オラクルベリー! お二人さんカップル? じゃんじゃんカジノにお金落としていってね〜」ナゲキッス

トンヌラ「カジノ? カジノって何」

ヘンリー「えーっと、アレだろアレ。すごろく……みたいな奴……?」

バニーガール「あらあんた達……カジノも知らないのにこのオラクルベリーに来たわけ?! はー、最近の若い者は。ほらほら、あの真ん中のでっかい施設よ」

オラクルカジノ
ヘンリー「はぇー……おぅおぅおう!」

トンヌラ「すごいねぇ。あっ、メダル売り場だって……ちょっと遊んでいこうか。マリアさんのお金使うの忍びないけど……」

ヘンリー「あ、トンヌラ! アレやりたい! アレ! スロット……? だって!」

トンヌラ「あっ、どうやるのかなアレ、楽しそうだね……ちょっとヘンリー!? そんなに入れたらすぐなくなるよ!」

トンヌラ「まぁ、でも……うん、ドレイ生活から解放されたばかりだし、しょうがないか……」

トンヌラ「じゃあ僕もちょっとばかり……いいよね? あっ、こっちはモンスター格闘場? スライム対ガスミンク……これはスライムだね!」

トンヌラ「ダメだったね……」

ヘンリー「ダメだったな……」

49 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:18:03.530 ID:wFbrmJiC0.net
https://i.imgur.com/CxILakA.jpg
こんなのか?

50 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:20:51.573 ID:wFbrmJiC0.net
ボサボサ髪のイメージもあるんだよなぁ
DS以降両方おかっぱになったけど

51 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:28:18.195 ID:ftzad5XBa.net
https://i.imgur.com/0vpu1ut.jpg

52 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:30:45.511 ID:wFbrmJiC0.net
主人公もムキムキだなぁ

53 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:41:31.246 ID:2rX96gH40.net
もう18号でいいんじゃないかな

54 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:45:29.790 ID:2rX96gH40.net
って緑髪だったな、全然覚えてねえもんだ

55 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 01:51:26.308 ID:1SdC+p2m0.net
ヘンリーって仲間の間ずっと奴隷服だったな

56 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 02:00:49.987 ID:lJFjka930.net
ドラクエ4コママンガ劇場読み返すか

57 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 02:30:49.713 ID:wFbrmJiC0.net
いやぁヘルハーブ温泉は強敵でしたね

58 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 02:48:12.340 ID:wFbrmJiC0.net
ヘンリー「あー、見てよアレ、すっごい景品」

トンヌラ「おー、メタル……キング? の剣だって、5万メダル?! ひぇー」

ヘンリー「それもそうだけど、あのグリンガムのムチってやつ!」

トンヌラ「25万かー……25万!? ムリムリムリムリ、あんなのどうやって手に入れるの」

ヘンリー「だよなー……ムチか……」

トンヌラ「えっ、ヘンリー、ムチなんか欲しいの? 僕はやだなぁ、ずっと打たれてたし」

ヘンリー「いやぁ、前に監視員から盗んで練習してたんだよ。没収されて自分が打たれるはめになったけどさ」

トンヌラ「あっ、じゃあ武器屋見に行こうよ。僕の装備ダメになってたのが多くてさ、樫の杖お気に入りだったのになぁ」

ヘンリー「杖なんか爺さんが使うもんだろ。オトコなら刃物つかえよー」


トンヌラ「ほら、これ、チェーンクロスだって。これぐらいなら買えるよ」

ヘンリー「……トンヌラ、ブーメラン使える? あれ在庫が一点だってさ」

トンヌラ「やいばのブーメラン……買っちゃおうか。すみませーん」

ヘンリー「……マリアちゃんのくれたお金どれくらい残ってんだ?」

トンヌラ「……あっ」

59 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 02:57:16.128 ID:wFbrmJiC0.net
トンヌラ「武器買っちゃったらすっからかん……」

ヘンリー「はは、こんな街なら仕事の一つ二つ見つかるってー」

トンヌラ「ヘンリーは身体売ったりしちゃダメだよ。女の子なんだから」

ヘンリー「ばかっ! オトコでも売るもんじゃねえよ!」

オラクル屋「ちくしょおおおおお! 俺はもう終わりだぁああ!!!」

トンヌラ「わぁっ!?」

オラクル屋「うおおおお!! うおああああああああ!」

ヘンリー「なんだよこのおっさん!」

オラクル屋「おっさんではないオラクル屋だ」

トンヌラ「いきなり静かになった……」

オラクル屋「うぅぅ、君達、助けてくれぇえええ」


ヘンリー「えーっと、つまり、新しいカジノの賭博を考えないと」

トンヌラ「オラクルベリーから追い出される?」

オラクル屋「そのとおり! 滞納金を払うかカジノに貢献しないとワシの商売が終わってしまう!」

ヘンリー「……てかオラクル屋ってなんだよ。だっせえ暖簾だな……」

60 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 03:13:46.725 ID:wFbrmJiC0.net
オラクル屋「世界各国の珍品を収集し売買するのがワシ、オラクル屋だ!」

トンヌラ「その珍品をカジノの景品にすればいいんじゃないんですか?」

オラクル屋「残念だがここの珍品は全部無能な鑑定士に市場価値がないと断言されてしまった」

ヘンリー「有能な鑑定士だなぁ」

オラクル屋「そのせいでワシの珍品は安く買い叩かれ、ついには馬車の積荷は綺麗さっぱりなくなってしまった! もう可愛いパトリシアちゃんを食わせていけん!」

トンヌラ「パトリシアちゃんって、あの外の馬車の馬? なんなら馬でレースとか」

オラクル屋「そんなのいやいや! ワシのパトリシアちゃんはか弱いんだから!」

ヘンリー「じゃあ、もう、あのホイミスライムの暖簾みたいにさー、スライムいっぱい何匹も集めてそいつらでレースさせればよくね……」

オラクル屋「おぉ、いい考えだ。お前たち、馬車とパトリシアちゃんを貸すからスライム捕まえてこい」

トンヌラ「調子くるうなぁ」


ヘンリー「トンヌラー、これ盗んでいっちまおうぜー」ぼかっ

トンヌラ「そんなことしたら僕らお尋ねものになっちゃうよ……」ごすっ

ピギーピギー!

パトリシア「ヒヒーン!」

61 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 03:28:15.183 ID:wFbrmJiC0.net
バニーガール「大人気! スライムレース会場はこちら〜」

あらくれ達「行こうぜ! もうすぐ始まっちまうよ!」

オラクル屋「はっはっはっは、見よ! 一つのアイデアで50万ゴールドを手に入れた男がこのオラクル屋だ! はい、これ報酬ね」

オラクル橋
ヘンリー「ちぇっ、これだけかよ。オレたちのアイデアなのにな」

トンヌラ「まぁ、馬車と馬もくれたしいいじゃない。これからの旅がずっと楽になったよ」

パトリシア「ヒヒーン!!」

ヘンリー「これからの旅かぁ……あのさ、故郷ついたらどうする?」

トンヌラ「……わかんない。父さんの言う通り、母さんを探すべきなんだろうけど、僕、生まれた時のことよく知らないから」

トンヌラ「十年も留守にしてたんだ。サンチョ……お手伝いさんがまだ家にいるのかもわからない。村のみんなは僕のことを覚えているのかな……」

ヘンリー「ふぅん……っんぁっ!?」

???「ピギー!」

トンヌラ「どうしたのヘンリー?!」

ヘンリー「か、顔にこいつが!」

スラリン「仲間を誘拐するなんてお前たち悪い奴だな! 僕たちは悪いスライムじゃない!」

62 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 04:03:08.534 ID:wFbrmJiC0.net
ヘンリー「しょうがないだろー! お金なかったんだから」

スラリン「この外道めー! ぼくたちは人間のドレイなんかじゃないぞー!」

ヘンリー「!」

トンヌラ「……そっかぁ、ごめんねスライムくん」

スラリン「スラリンってよべー!」

ヘンリー「……よし、スラリン、お前はどうしたいんだ。仲間のところに戻りたいか?」

スラリン「えっ! うーん、いいや! ぼく、君達に付いていくんだ! スライムが他の魔物よりも強くて人間と対等だって知らしめるんだ!」

トンヌラ「えっ、じゃあ……僕たちと一緒に戦ってくれるの」

スラリン「……こわいけど頑張る!」

ヘンリー「……かわいいなこいつ!」ふにふに

スラリン「ぴぎーぴぎー!」

トンヌラ「ふふ……」

トンヌラ「ゲレゲレ……」

ヘンリー「……トンヌラ?」

トンヌラ「あっ、いやなんでもないよ。ほら、もうすぐレヌール地方だよ」

63 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 04:33:26.383 ID:wFbrmJiC0.net
サンタローズ
ヘンリー「……なぁ、これって……」

トンヌラ「……うそだ……」ダッシュ

ヘンリー「おいトンヌラ!」


トンヌラ「……」

ヘンリー「ここが、トンヌラの家……だったのか」

トンヌラ「……うん」

ヘンリー「だって……これじゃあ……いや、トンヌラの家だけじゃない……この村が……」

トンヌラ「……どうして……」

シスター「あの……その家の方ならずっと昔に行方不明に……きゃっ、魔物!」

スラリン「僕はスラリンだー!」

トンヌラ「……シスターさん……?」

シスター「……えっ、トンヌラさん? トンヌラさんなの!?」


ヘンリー「ラインハット兵がここに……」

シスター「えぇ……村の人たちは散り散りに……皆どうしているのでしょう。パパスさんは?」

トンヌラ「……父さんは、父さんは死んだよ……」

64 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 05:06:35.993 ID:wFbrmJiC0.net
シスター「そんな……!あぁ……」フラフラ

ヘンリー「……全部オレのせいなんだ。オレが攫われなかったら……!」

トンヌラ「違うよヘンリー!」

ヘンリー「罵ってくれ!じゃないと……オレだって気が済まないよ……」

シスター「……パパスさんの最後を見届けたのなら……貴方たちにはやるべきことがあります」


水路のおじいさん「トンヌラよ、パパスはこの洞窟の奥に秘密の部屋を設けていた……お前の探してるものはそこで見つかるかもしれん」

トンヌラ「父さんの秘密……」

ヘンリー「……」

スラリン「どうしたヘンリー!陰気な顔をして!」

ヘンリー「……はん、青い顔のスライムに言われたかないね!」

スラリン「むきー!」

トンヌラ「うん、ヘンリーは笑ってるほうが可愛いや」

ヘンリー「なっ!なに言い出すんだ突然!」

トンヌラ「子分の前で弱音吐く親分なんてダメだよ。もっと元気でいてくれなきゃ」

ヘンリー「……あぁ、そうだな、お前の方が辛いもんな、よし親分の強いところを見せてやるぞ」

スラリン「親分は僕だー!」

65 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 05:08:26.665 ID:wFbrmJiC0.net
ぐわー、サラボナに着くまでに何レスかかるのかわからんわ

66 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/12/06(木) 05:10:48.591 ID:1SdC+p2m0.net
まー、気長にやりな

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