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紬「おめでとう!トンちゃんがカメックスに進化したわ」
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:00:21.69 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「わー、すごいよー!かっこいいよぉ!」
唯が目をキラキラさせながら、驚嘆の声を上げた。
その視線の先には、元トンちゃん、現カメックスがいる。
昨日までは小柄な亀だったのに、今では、
けいおん部で一番背の高い澪と、同じくらいの身長になっていた。
体重は、倍くらい、違うんだろうけど。
「おいおい……。どうしたんだよ、これ」
律が、驚きと呆れをないまぜにした表情で、紬に問いかけた。
えっへん、と胸を張って紬は、答える。
「琴吹家の、科学力よ!」
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:01:04.13 ID:tCm00Jst0.net
- またお前か
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:02:20.35 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「ねえねえ、ムギちゃん!トンちゃん、技出せるの?」
相変わらず目をキラキラさせたまま、唯が尋ねる。
「もちのろんろんよ!みずでっぽうから、ハイドロポンプまでね!」
紬が胸を反り返らせながら、言う。
呆れた顔の律が、はぁ、とため息をついた。
- 4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:03:29.90 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「じゃあさ!じゃあさ!」
唯が、ぴょんぴょん、と、飛び跳ねる。
「あずにゃんが来たら、あの子で試してみようよ!」
いや、さすがに、それはダメだろ。律は、思った。
しかし。
「唯ちゃん!いい考えだわ!」
「いいのかよ……」
なんと、トンちゃん改めカメックスの製作者が、同意してしまう。
律はまた、はぁ、とため息をついた。
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:03:34.42 ID:Z+Puqsmg0.net
- むぎちゃん、おれのちんちんも、ハイドロポンプ出せるけど。。見る?
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:05:20.89 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「はっやくー、はっやくー。あっずにゃん、来っないっかなー」
唯は、ルンルン、とリズムに乗りながら、トンちゃんを眺めていた。
紬はそれを見ながら、ニコニコとしている。
「どの程度の威力なんだろうなぁ……」
律は心配しながら考えていたが、それも無駄だと悟った。
「まぁ、なるようにしか、ならないか」
そのとき。ふと、律は澪がいないことに気付いた。
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:07:08.35 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「お前何やってんだよ、こんなとこで」
律が後ろから声をかけると、澪は「ひっ」と短い悲鳴を上げる。
澪は、ソファの陰でうずくまって、震えていた。
「だ、だって」と、トンちゃんを指さす。
「あれ、怖い……」それだけ言うと、また、うずくまってしまう。
「まぁ、確かに。ちょっと、怖い、な」
唯も紬も、よくあんな化け物と一緒にいられるなぁ。と、律は感心していた。
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:07:47.30 ID:pIBQ9Ipo0.net
- ガチャリ。
音がして、部室の扉が開いた。
「とうとう、来ちゃったか」
律は、もう既に諦めていた。
「あっずにゃあああん!!!待ってたよおおおお!!!!」
熱烈な唯の歓迎に、お疲れ様です、と言おうとしたままの状態で、梓は固まってしまっていた。
梓は固まったまま、唯の抱擁を受ける。
「ど、どうしたんですか。いったい」
状況が一切把握できない梓は、混乱しながら、問いかけた。
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:09:52.51 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「とりあえず、いちから説明するとね、これがトンちゃん」
唯が、鷹揚な手振りで、梓に、言う。
「全然いちからじゃないですよ」
梓は呆れた。
これが、トンちゃん?とても、信じられない。
「何が、どうなって、こうなったんですか」
梓の問いに、唯と紬が目を合わせ、そして、頷き合う。
唯が、これまた鷹揚に、紬を示す。
待ってました、とばかりに、胸を張る紬。
「琴吹家の、科学力よ!」
- 10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:10:15.74 ID:bYw+8coz0.net
- 支援
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:10:38.66 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「はあ」返事とも、ため息ともつかない声を、梓が発した。
「と、いうわけで。あずにゃんで、試させてもらうよ!」
唯が、ぱっ、と紬の方を振り返る。
「準備はいい?ムギちゃん!」
「いつでもOKよ!唯ちゃん!」
梓は、はぁ、と今度は、はっきりと分かる、ため息をついた。
「いったい、何が始まるんですか」
気付くと、律が、梓の横に立っていた。そして、こう言う。
「ここからが、本当の地獄だよ」
- 12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:10:50.73 ID:ycXAk04i0.net
- かがくの ちからって すげー
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:11:08.25 ID:K9KPCjZw0.net
- トンちゃんとか懐かしいね
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:12:02.92 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「まずは、みずでっぽうだよ!」
「トンちゃん!みずでっぽうを、梓ちゃんに向けて撃って!」
唯の指示を、紬が伝える。
妙な鳴き声を発しながら、トンちゃんが水しぶきをあげた。
「きゃー!やめて、ください!」
梓の懇願もむなしく、トンちゃんの容赦ない攻撃は続いた。
「ふっふっふー。それでいいのだよ、トンちゃん」
唯が不敵に笑う。
そして、数秒後。そこにはずぶ濡れの梓がいた。
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:13:52.73 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「ううー。なんでこんなことに」
下着姿の梓が、ストーブの前で半べそをかいている。
「ちょっとー、あずにゃん。もう5月なのに、ストーブつけないでよー。暑いよぉ」
唯がブーブーと、文句を言う。
「誰の、せいだと、思ってるんですか!!!」
梓の怒りが爆発した。びしょびしょの制服は、ソファにかけて、乾かしている。
「下着姿のあずにゃん、反抗期だね。怖いね」
「そうねぇ、下着姿だし。怖いわぁ」
唯と紬が、口々に、言う。
「下着姿、下着姿、って、うるさいんですよ!!!」
下着姿の梓の怒りが、爆発した。
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:14:33.11 ID:aoqhUH5Y0.net
- むぎたそ
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:15:24.22 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「油断したね、あずにゃん!次は、ハイドロポンプだよ!」
「トンちゃん!ハイドロポンプを梓ちゃんに!下から突き上げてやりなさい!」
唯の突然の指示にも、阿吽の呼吸で答える紬。
そして、トンちゃんが妙な鳴き声を上げると、梓の下から水柱が上がった。
「いやああああああああああ!!!!!!!!!」
突然の快楽に、梓は身悶えた。
水柱は、的確に、梓を捉えている。
「やだあああああ!!!!やめてええええ!!!!」
唯と紬は、やや荒い息をつきながら、それを眺めていた。
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:17:56.23 ID:bYw+8coz0.net
- お、久々の百合ssか
- 19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:18:06.56 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「なんか、エッチだな……」
律は呟いた。
そして、ソファの陰から、覗き見ている澪に、気付く。
何やってんだ、あいつは。呆れたように見ていると、目が合った。
澪はその瞬間、顔を赤らめ、そして、サッと、ソファの陰に、隠れてしまった。
「変態しかいないのか、この部は」
部長として、さらにしっかりしないとな。と、律は、決意を新たに、するのだった。
- 20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:18:29.38 ID:WnWjsqej0.net
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- 21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:20:47.28 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「まさかあそこで、あずにゃんの潮を吹く攻撃が、出るとはねぇ。驚きだよ」
唯が、大げさに手を広げながら、言う。
「びっくりしたわよね。トンちゃんの、ハイドロポンプを押し返す威力だなんて……」
紬が、信じられない、という風に、首を振る。
「そんな、攻撃、出て!ない!です!!!いい加減なこと言うの、やめてください!!!」
風評被害はここで食い止めなければ。
梓は憤慨した。
- 22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:22:05.36 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「律先輩も、なんとか言ってやってください!」
梓が食って掛かった。
「え!?私!?」
ドラムセットのカタログを見ていた律が、異様な驚き方をする。
「こんなときに、何読んでるんですかぁあああ!!!」
- 23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:23:37.61 ID:K9KPCjZw0.net
- 軽音の練習しろや(´・ω・`)
- 24 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:23:56.97 ID:GzYn+B6t0.net
- さっさとあずにゃんのあなをほれや
- 25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:24:00.37 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 梓の怒りは、尋常では、ない。
私が、なんとか治めなければ。律は、使命感に燃えた。
「ほら、まぁ、なんというか」
律は口ごもった。
「あんな潮吹けるやつ、なかなかいないし、むしろ誇ってもいいんじゃないかな」
梓の方を、見ないようにして、言う。
そして、相手の出方をうかがった。しかし、しばらく待っても、反応はない。
おかしいな。律はそう思い、梓の方を見た。
「……す」
俯いて、プルプルと体を震わせながら、何かを言っている。
「おい、梓お前、どうし」「吹いてないですうううううう!!!!!!!!!!!」
律の問いかけは、絶叫にかき消された。
- 26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:25:40.68 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「もうあったまきた!!!完全にトサカに来ましたよ!!!」
梓が吠えた。
そして、肩を怒らせながら、つかつかと、トンちゃんに近づく。
目の前まで来ると、ガッ、と胸倉を掴んだ。
「トンちゃん!あんまり調子乗ってると、もう世話してあげないよ!?」
顔を、近づけ、凄む。
梓の眼光は、鋭い。
- 27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:28:43.19 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「あ、スンマセン。もうしないんで、勘弁してください」
あまりの迫力に、トンちゃんが素直に謝る。
「絶対だからね!分かった!?」
梓が、念を押す。
「はい。スンマセン。マジ、もうしません」
俯いて、完全にブルっている、トンちゃん。
梓が、ふぅ、とため息をつく。
「次は、お二人ですよ」
唯と紬に、向き直った。
- 28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:30:58.34 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 梓の、2時間にわたる説教が効いたのか、
唯と紬も、さすがに反省した様子だった。
もう二度とこんなことはしない。と、二人に誓わせて、
その日は各々、帰路に就いた。
そして、次の日。
- 29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/05/09(金) 13:33:59.46 ID:pIBQ9Ipo0.net
- 「わー、トンちゃん、こんなに縮んじゃったんだー」
唯が、驚いて、言う。
そこには、以前と変わらない大きさのトンちゃんが、悠然と、水槽の中を泳ぐ姿があった。
「どうやって、元に戻したんだよ?」
律が、問う。
それはね。と、言うと、紬は大きく息を吸い、胸を張ってこう答える。
「琴吹家の、科学力よ!」
終わり
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